F1RCGP レースリポート

第6戦 F1RCGP2019 in Gifu
Montdeus RC Circuit 2019年9月1日(日)


天気:曇り時々小雨(屋外)、気温:26℃、湿度:15%、路面温度:30℃

 F1RCGP2019 Round6が岐阜県にあるモンデウスRCサーキット(Montdeus RC Circuit)で行われました。去年は台風の為中止でしたが、今年は天候も 良く2年ぶりの開催となります。ここモンデウスRCサーキットは、岐阜県中部のモンデウス飛騨位山(道の駅・スノーパーク)の駐車場内に毎年4月から 11月に設置される、初心者・上級者を問わずに幅広い方々の練習やレースに利用してもらえる様に、高山市及びモンデウス飛騨位山スノーパーク・財団 法人位山ふれあいの里に理解されて作られたRC施設です。この周辺は、飛騨の特産物をはじめ、各種様々なお土産の販売や、喫茶・軽食も可能な総合案内 のあるセンターハウスを中心に、レースシーズンの夏場はハイキング、登山、バーベキューなども楽しめるレジャー施設が充実しています。もちろん冬場 は、スキー等のウィンタースポーツで賑わいを見せ、オールシーズン型のレジャーエリアになります。9月はじめのこの季節は、夏特有の天候の変わり易 さもありますが、天気の良い日は街中よりも気温が5℃くらい低く、屋外コースでありながら気持ち良くラジコンをエンジョイできるのも魅力の1つです。
 サーキットの運営・管理等は、打保氏と田之上氏が協力して行っています。サーキットのオープンは1999年、2004年からHRC(Hida Racing Club)が運営 し、2012年からRC クラブM(Montdeus)が引き継ぎ今に至ります。クラブの雰囲気は非常に和やかで、RC初心者層でも気軽に入り込める所が特筆できる点 です。クラブの活動の一環として、イベント時のサーキット清掃のボランティア活動にも力を入れており、基本的にはどなたでもセンターハウスにある 名簿に記帳さえすれば無料でサーキットが利用できるように認められています。そう言う事もあって、週末の練習走行や定期レースには名古屋や関西方 面からの遠征組も多く訪れ、地元勢と一緒になってラジコンカーでの盛り上がりを見せています。
 今回のレースのウィークエンドは9月の暑さがまだ残る中、高原特有の涼しさと、カンカン照りではない薄曇りの天候に恵まれ、正にラジコン日和でした。 レース当日の参加人数は、F-1クラス:6名、F-1スケールラバークラス:1名、合計7名のエントリーと若干寂しいながらも、地元の熱烈なF-1ファンはもと より、愛知・名古屋勢や静岡、富山からもお集まり頂き、終始和やかな雰囲気でイベントを進めることができました。

プラクティスDay
 練習日から高原の清々しい空気に包まれる会場では、お昼くらいから明日のレースに備えドライバーが徐々に会場に訪れます。非常に穏やかな気候で、屋外で ラジコンを楽しむにはかなりベストな1日です。プラクティスDay当日は大会会長の北澤が渋滞の為会場入りが遅れるも、今大会のレース運営委員長である打保 氏と、放送委員長の田之上氏が早々に現地入りし、準備や機材セットアップ等を行って頂きました。エントラントは静岡から遠征に来て頂いた鈴木淳詔選手も会場 入りし、熱心に練習及びマシンセットアップを行っていました。今回のモンデウスサーキットのコースレイアウトは、下りのバックストレートが特徴で、ストレー トエンドのヘアピンコーナーでいかにアンダーを出さない様に走るかがポイントの様です。運営側も準備を終え、明日のレースに備えは万端です。今回の運営準備 では、田之上氏が強力な発電機を用意してくれたお陰で、ネスレのコーヒーメーカーが動いた事が特筆すべき点です。

大会当日
 大会当日も天候に恵まれ、早朝から参加者が続々と会場を訪れます。各選手テントを張り、ピットテーブルの準備を終えると、練習走行を開始します。当日入り で富山勢の沼田選手、千葉から参加の伊藤選手も走行を開始。沼田選手はパワー感あるマシンを上手くテクニックで抑えながらコントロールしていました。ベスト タイムは打保選手がアベレージが良く周回を重ね、一発は鈴木選手も負けていない様子。この2台がF−1クラスのトップ争いを演じそうな予感です。伊藤選手は 今回F1RCGPに初参戦で、F-1をドライブするのが初めてとの事。最新のジャイロ装備で、安定するマシンの挙動にひどく感心していた模様。今のF-1はツーリングカー の様に安定するので、まだF-1をやった事の無い方は、是非トライしてみる事をお勧めします。
 練習走行を終え、ドライバーズミーティングでは、地元代表の打保氏の挨拶、大会会長北澤の挨拶、田之上放送委員長からの競技説明がありました。今回の特別 ルールとして、F-1スケールクラスは1名しか居ないと言う事で、予選1回、決勝1回。F-1クラスは予選3回、決勝も3回のポイントレースにする事を決定しました。 各選手、日頃の練習の成果を十分に発揮して貰いたいですね!

予選1ラウンド目
 F-1スケールラバークラス予選1ラウンド目。スケールラバークラスは4分間の周回レースです。ティレル重松選手1名での参加ですが、スタート直後にまさ かのスローダウンで緊急ピット!ここで大きくタイムロス!ピット作業後に気を取り直して再スタートし、その後は安定した慎重な走りで走行を重ね、8L4'02.478、 ベスト23秒608でトップゴール。スケールラバークラスはこの予選1回で終わりの為、重松選手がポールポジションを獲得。
 F-1クラス予選1ラウンド目。スタート良く飛び出したのはオレンジ・ホワイトのカラー打保選手。早くも18秒6のタイムを出し、かなりハイペースで走行 します。その後17秒台に入れ、17秒7のベスト。2位にはブルーのマルボロカラー沼田選手が続き、沼田選手も17秒台に入れての走行。3番手はブルー・レッド・ ホワイトに塗り分けられたカラーのマシンを駆る鈴木選手、こちらも17秒台に入れてきています。各車17秒中盤での走行で、周回毎にベストを塗り変えています。 最終的には安定した走行が冴えた打保選手が独走で、14L4'06.889、ベスト17秒294でトップゴール。2番手争いは鈴木選手が沼田選手を僅か0.2秒押さえ、2位を 守りました。

予選2ラウンド目
 F-1クラス予選2ラウンド目。このラウンドでも打保選手が序盤からトップを走行。2位に沼田選手、3位に鈴木選手が続く。トップ打保選手と2位沼田選手 との差は2秒。徐々に打保選手が2番手以降後続との差を広げに掛かります。レース中盤に、2位争いをしていた沼田選手、鈴木選手が2台で接触。2台ともタイ ムロスをしますが、鈴木選手が17秒1でベストを塗り変え、トップを追います。しかし、トップの打保選手は既に10秒近い大きなアドバンテージを得ていた為、 そのままトップゴール。14L4'02.904、ベスト17秒062をマークし、暫定ポールを守りました。このラウンド、後続ではホワイト・ブルーのカラー伊藤選手がギヤ トラブルの為、残念ながらリタイヤを期しました。

予選3ラウンド目
 F-1クラス予選3ラウンド目。このラウンドでは打保選手は出走せず、代わって田之上選手が出走しました。スタート後、トップはブルーのマルボロカラー 沼田選手、2番手は田之上選手と続きます。田之上選手は濃いブルーのカラーのF−1マシン。予選最終ラウンドに来て、知り尽くしたこのモンデウスサーキット を快調にひた走っています。後続では、これまで好調だった鈴木選手がリアグリップが低く、マシンのドライブにかなり手こずっている模様。マシンセットを 大きく変えてきたのが仇となったのか?レース中盤になると、トップは依然として沼田選手ですが、ここで2番手にティレル重松選手が浮上。重松選手は予選の 度に調子を上げてきています。その後、トップゴールは終始安定した走りが光った沼田選手、14L4'12.274、ベスト17秒708。しかし、2ラウンド目に打保選手が 出した暫定ポールタイムには及ばず、ポールポジションは打保選手に決まりました。沼田選手は総合2番手。共にマシンはモロテック電光石火で、予選1、2位 を獲得する事になりました。
■予選順位■
F-1スケールラバークラス
1位重松 隆一 1R08L4'02.478

F-1クラス
1位打保 雅俊 2R14L4'02.904
2位沼田 一覧 3R14L4'12.274
3位鈴木 淳詔 1R14L4'13.977
4位重松 隆一 3R13L4'13.050
5位田之上 雅明3R13L4'15.676
6位伊藤 裕輔 3R12L4'01.973

決勝に向けて
 各クラス激しいヒートを終えて、続く決勝ラウンドに備え準備を行っています。すると、頭上からは若干の雨が落ちてきました。急遽レーススケジュールを 少しディレイして、出来る限り皆がドライ路面に近い状態でレースを行えるように運営側で配慮。その後、雨足も弱まり、何とかウェット宣言を出す事なく決 勝ラウンドへと移行できました。決勝ラウンドは8分間。F-1スケールラバークラスはティレル重松選手の独り舞台。そして、F-1クラスは3ラウンドのポイント制 となっております。運営側ではグリッドの準備も終え、いざ決勝ラウンドの幕が切って落とされます。

F-1スケールラバークラスAメイン
 F-1スケールラバークラス決勝Aメイン。スタートからティレル重松選手がトップ。かなり静かな展開でレースが進んで行きます。若干濡れている路面状況 もあり、タイヤのスキール音が場内に鳴り響く程です。走行中のベストラップは、自身が出した予選中の23秒608を早くも超え、安定したドライビングで周回を 重ねて行きます。そして8分のコール。無事に8分間完走し、21L8'01.400、ベスト22秒062で優勝を決めました。あと少しで21秒台のベストだったのが少し悔や まれます。

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン1ラウンド目。全車非常に綺麗なスタートで幕を開けます。トップはオレンジ・ホワイトのカラー打保選手、2番手にブルーのマルボロ カラー沼田選手が続きます。後方ではクラッシュ音が!今大会初出場の伊藤選手がストレート入り口でクラッシュ!タイヤが取れてリタイヤとなります。 トップの打保選手は早くも予選のベストラップを塗り変えて、ベストを17秒0まで引き上げます。この時点で2位沼田選手との差は3.8秒。レース後半、今度は 2位争いが熾烈になります。沼田選手と鈴木選手、テールツーノーズの走行が続きます。そして、鈴木選手が沼田選手を交わし、2位にポジションアップ。 しかし、トップの打保選手は安定した走りでそのままトップを守り、28L8'08.232、ベスト17秒003で、先ずは決勝ラウンド1勝目を決めます。2位は13秒程の差で 鈴木選手が入賞。3位は沼田選手と言ったオーダーです。

 F-1クラス決勝Aメイン2ラウンド目。雨が若干パラつきを見せる中、スタートが切られます。このラウンドはティレル重松選手はキャンセル。トップは打保 選手、2番手沼田選手、3番手に鈴木選手と続きます。トップ3台は非常に僅差。注目はまたしても2位争いで、沼田選手と鈴木選手の激しいバトル。その後、 鈴木選手が沼田選手のインを捉え、2位に浮上。トップは依然として打保選手でしたが、ホームストレートでまさかのクラッシュ!マシンのフロント部を大きく 大破し、痛恨のリタイヤとなります。ここでトップに立ったのは、先ほどの2番手争いで再び前に出ていた沼田選手。しかし、その沼田選手はバックストレートで まさかのコースアウト!この隙にトップに躍り出たのは鈴木選手!そして最後まで安定した走りの光った鈴木選手がそのままゴール!27L8'17.148、ベスト17秒566 で、大きくポイントを伸ばします。

 F-1クラス決勝Aメイン3ラウンド目。このラウンドでは、打保選手は先ほどのマシンのダメージもありリタイヤ、代わって田之上選手が出場します。この時点で、 優勝争いは鈴木選手と沼田選手に絞られました。スタートはブルーのマルボロカラーの沼田選手が勢い良くトップに抜け出します。2番手鈴木選手との差は約1秒。 3番手争いは、ティレル重松選手と濃紺のカラー田之上選手。この2台がトップから3.5秒の差で非常に激しくやりあっています。レース中盤、トップを走る沼田 選手がミス!鈴木選手がトップに浮上します。後方では、ティレル重松選手が電気系のトラブルか、ストップ。この第3ラウンドに来てかなり荒れた展開になって 来ました。トップ争いは鈴木選手と沼田選手で、最後まで僅差のバトルが続きます。沼田選手が後半の最後まで激しく鈴木選手をプッシュするも及ばず、最後は 終始安定した走りが光った鈴木選手が27L8'03.257、ベスト17秒166でトップゴールし、総合ポイントでもF−1クラスの優勝を決めました!鈴木選手は今回の 優勝がF1RCGP初優勝になります!

ポディウム表彰
 決勝のレース終了後、各クラストップ3でポディウム表彰が行われました。レース運営委員長である打保氏より副賞の授与そして表彰カードが手渡され、激戦 を終えた皆さんを称えました。特に決勝3ラウンドで行われたF-1クラスは、最後まで優勝争いが近ポイントで目が離せない展開だった為に、ギャラリーからも一 層の拍手が贈られたのが印象的でした。皆さん本当におめでとうございます。

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、打保選手のオレンジのオリジナルカラーが選ばれました。前回まではモロテックの6輪タイレルを愛用しておりましたが、今回 は4輪の電光石火を愛用。オレンジのカラーリングーが夏空に非常に栄えて、格好よかったです。皆さんも、是非ご自慢のマシンをもって参戦くださいね。

■決勝順位■
F-1スケールラバークラスAメイン
1位重松 隆一 21L8'01.400

F-1クラスAメイン
Total 2  R1   R2   R3 
1位鈴木 淳詔 
2
2
1
1
2位沼田 一覧 
4
3
2
2
3位打保 雅俊 
5
1
4
6
4位伊藤 裕輔 
7
5
3
4
5位田之上 雅明
9
6
6
3
6位重松 隆一 
9
4
5
5

全体表彰・抽選会
 大会の最後は大抽選会です。F1RCGPスポンサーメーカー各社から送られた協賛品を参加選手全員に抽選で配りました。その後、大会会長の北澤氏からの挨拶、 レース運営委員長である打保氏、田之上氏より挨拶があり、F1RCGP2019 Round6 岐阜モンデウスRCサーキット大会が無事閉幕となりました。皆様、本当にお疲 れさまでした。そして、ありがとうございました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、是非とも参考になさってください。
 次回行われる予定のF1RCGPは、9月15日(日)F1RCGP2019 Round7 in Tokushima BIG+3サーキットです。以前までは雨がデフォルトの天候でしたが、晴れてく れる事を祈るばかりです。青空の下、広い高速サーキットでレースを満喫して頂ければと思います。皆様お誘い合わせの上是非お越しください。よろしくお願 い致します。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたモンデウス飛騨位山・道の駅・スノーパークの関係者様、運営代表の打保様、放送 を担当頂いた田之上様、急遽マーシャルでお手伝いして頂いた中畑様、沢山の協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうござ いました。お蔭様で無事に本大会を開催する事ができました。次回も多くの参加者の皆様に喜んで貰える様に精一杯頑張る所存ですので、応援宜しくお 願いいたします。