天気:晴れ(屋外)、気温:27℃、湿度:56%、路面温度:32℃
F1RCGP2019シリーズの9戦目は場所を香川に移しての大会となります。今大会は事前の天気予報でも週末は両日晴れマーク!レースウィー
クは朝から気持ち良く晴れて、各選手思う存分レースを楽しめる大会となりました。そして、今年の香川GPは若干思考を変え、SPKで京商グラン
プリに力を入れるとの事から、京商グランプリクラスのEP、GPツーリングカークラスも取り入れる事になりました。GPカーのエンジンサウンドを
聴けるF1RCGPは、10年前の千葉ケイチューン大会以来となります。
今大会開催場所となるRC SPEED PARK KAGAWAは、1995年夏オープンの本格派オンロードサーキットです。1999年にはJMRCA1/8エンジンレーシン
グカー全日本選手権が開催されるなど、メインのオンロードのサーキットスペックは正に全日本級です。また、本コースの裏にはバギーコース、
インドアミニッツコースも完備され、初心者から上級者まで幅広い層が楽しめる施設になっています。3年前リニューアルしたメインのオンロード
サーキットは、以前あった芝生が無くなり、ゼブラとグリーンにペイントされたゾーンで仕切られます。路面は超フラットで、見た目にも非常に
綺麗で、新しさを感じさせるサーキットに生まれ変わりました。そして、高松空港からも近いことから、飛行機の離発着の時は上空からコースを
一望できるので、皆さんも是非その機会があった時は気にして見て欲しいと思います。(着陸時は左側の座席の窓側からです。)路面は、細粒の
アスファルトでタイヤの減りは大分穏やかです。1周フルコースで全長約360mの超ビッグサイズのコースになり、今回はF1RCGP用に外回りのエンジ
ンカー用のレイアウトと、内側の電動カー用のレイアウトの両方を使う、フルコースのスペシャルレイアウトとなります。サーキットと隣接する
所にはサーキットショップがあり、ラジコン関連製品や鉄道模型までホビー商品がずらりと並びます。SPKホビーセンターと言う名称だけあり、商
品の品数、マニアックなセレクトには目を見張るものがあります。また、小さな子供が遊べる公園もあるのがポイントで、ご家族連れにも非常に良
い環境となっています。コースオーナーは秋山孝宏氏、そして、父であり名誉会長の秋山雪雄氏と準社員の川上氏と一緒にショップ及びサーキット
を運営しており、かなりアットホームな雰囲気でのんびり楽しくラジコンが楽しめますので是非、香川県にお越しの際は、新生RC SPEED PARK KAGAWA
に足をお運びください。
レースウィークは気持ち良い秋晴れの空のもと、香川県内や四国はもとより、県外からは大阪府、岡山県からも来場者がありました。レース当日
の参加人数は、F-1フレッシュマンクラス:1名、F-1スケールラバークラス:1名、F-1クラス:7名、EPツーリングクラス:3名、GPツーリングクラス
5名の合計17名でした。穏やかな環境で、各選手非常に和やかに大人のラジコンをのんびり楽しんでいる、と言った雰囲気の大会となったのが印象的
でした。やはりラジコンはカツカツとやるよりも、こう言った楽しみかたの方が良いですね!また、EP、GPの選手達が一緒になって楽しくレースをす
ると言うのも普通ではあまり見かけないので、非常に良かったと思います。
プラクティスDay
前日の練習走行日は好天にも恵まれ、朝から電動カーやエンジンカー等あらゆるカテゴリーの選手がコースに集まりました。F-1クラスは名古屋から
参戦のティレルのマシンを駆る重松選手、そして徳島のF-1マイスターウィリアムズの増井選手が来場し、早速マシンを煮詰めに掛かっている模様。
一方、GPクラスは長尾選手等、地元のベテラン勢がエンジン調整、タイヤやインナー等の選択を熱心に行っていました。高速サーキットだけに、タイヤ
に掛かる負担も大きいらしく、レースの後半まで安定したグリップを得られるセットアップが重要との事です。また、フルコースのスペシャルレイアウト
と言う事で、外の高速セクションと内側のインフィールドのテクニカルセクションを上手くバランスよく走るセットが、各クラスの共通事項として課題に
なっています。テクニカルセクションのタイムアップを狙ってオーバーステア気味にマシンのセットを持って行くと、高速セクションでリアが安定しない
ので、各選手ドライビングの好みにあわせてバランスを取っている模様です。そして、西日が差し込み、そろそろ日没と言う時間まで皆熱心にマシンセッ
トアップや練習を重ね、明日に備えます。明日のレース本番では皆実力を思う存分発揮してもらいたいものです!
大会当日
大会当日の朝は薄曇りながら天気は良く、路面はもちろんドライです。朝から香川をはじめ、徳島など四国勢など、どんどんサーキットに
集結しています。コースオーナーの秋山氏がブロアーでコース整備完了後、各選手コースイン。前日と同じようにグリップも高く安定してい
る様子で、各選手周回をする度にラップを上げてきています。9時になり、エンジン始動がOKの時間になると、エンジンツーリングカーもコー
スイン。暖機運転を行い、その後徐々にペースを上げて行っています。F-1クラスでは本日から会場入りの貞野選手が好調です。貞野選手はこの
サーキットを走るのが初めてと言う事ですが、ライン取りもしっかりしており、着実にタイムを上げてきています。徳島勢では、昨日から来場し
ている増田選手も手堅い走りを披露。また、吉本選手も鋭い走りを見せています。本命の川野選手は、この練習走行時間までには来場できず、レ
ースはぶっつけとなる模様。しかし、本人のポテンシャルが高いだけに、上手くマシンセットとドライビングで持っていく事でしょう。EPツーリ
ングクラスでは、SPK準社員の川上選手が出場すると言う事で、こちらも本日から来場の川西選手が熱心に走行を重ねています。四国屈指のテク
ニシャンだけに、数周の周回で良い所までセットを持ってきている模様。GPツーリングカークラスは、ベテランエキスパートの芦田選手も来場し、
セッティングの最終確認をしています。マシンも非常に綺麗に組まれており、まさにエキスパートのマシンらしい雰囲気を醸し出しています。
練習走行後は、開会式、ドライバーズミーティングです。競技委員長兼放送委員長の秋山氏から注意事項や伝達事項が各選手に伝えられます。
今大会のレース時間は、F-1各クラス、およびEPツーリングカークラスは予選4分、決勝8分、GPツーリングカークラスは予選5分、決勝15分とな
ります。ラウンド数は、電動各クラスは予選3ラウンド決勝1ラウンド、エンジンカーは予選2ラウンド決勝1ラウンドで順位が決定されます。ミ
ーティングが終わると、いよいよF1RCGP2019 Round09 in Kagawa SPKが開幕となります。各選手の熱い高速バトルを期待しましょう。
予選1ラウンド目
F-1フレッシュマンクラス予選1ラウンド目。ホワイト・レッドのマルボロカラー廣瀬選手が慎重なスタートを切ります。その後は順調に周回を
重ねて行きます。レース中盤になると、外周からのインフィールドへの飛び込みでオーバーラン&クラッシュ!若干のタイムロスをするも、大事に
は至らず、レース復帰後はそのまま安定した走行を重ね、6L4'01.759、ベスト39秒519でトップフィニッシュを果たします。
F-1スケールラバークラス予選1ラウンド目。ティレル重松選手がスタートから勢いよく飛び出します。練習走行時よりもグリップ剤を長めに置いた
せいもあり、グリップも良好な様子です。お馴染みのスパーギヤの音(重松サウンド)もあり、かなり順調に走行を重ねています。昨日の練習走行も
効いており、マシンセッティングも良い感じで走行を続け、6L4'10.165、ベスト40秒142でトップゴールです。
EPツーリングカークラス予選1ラウンド目。序盤トップはホワイト・グリーンカラーのアウディ川西選手、2番手にホワイト・ブラックカラーのNSX
川上選手、3位にレッドのアウディー松田選手が続きます。3番手の松田選手はかなり慎重な走りを披露。一方、トップ争いは川西選手、川上選手で展
開します。レース中盤、トップはNSX川上選手に交代。川上選手のマシンはストレートも良く伸び、グリップも高く、マシンセッティングも上々の様子。
ベストは35秒906をマーク!しかし、川上選手がインフィールドの飛び込みでハーフスピンしている間、川西選手がトップに浮上。川西選手は終始安定
した走りでそのまま走り切り、7L4'19.834、ベスト36秒189でトップゴール。
F-1クラス予選1ラウンド目。スタート前、何と上空から雨がぽつぽつと降り始め、レースが5分ほどディレイします。今日は降水確率0%なのに、不思
議な現象でした。その後レースがスタート!トップはウィリアムズの貞野選手。しかし、突然のスパーギア破損で早くもリタイヤを喫します。代わって
トップに浮上したのはブラック・レッドのカラー川野選手。川野選手は今朝遅刻してきた関係で朝の練習走行をしていませんでしたが、流石の走りを見
せています。しかし、ここで2位を走るウィリアムズカラーの増井選手がペースアップ。そして、川野選手を抜き、トップに浮上します。しかし、2位の
川野選手も追いすがります。レース後半、増井選手は32秒台のファステストをマークし、そのままトップゴール!記録は8L4'28.438、ベスト32秒622と
なりました。
GPツーリングカークラス予選1ラウンド目。序盤はホワイトNSX芦田選手、2番手にホワイト・ブラックのアウディ長尾選手、3番手ホワイト・ピンクラ
インの三村選手がつけます。トップ2台は僅差の争い。レース中盤には長尾選手がトップに浮上します。長尾選手のマシンはややオーバーステア気味で、
インフィールドはそのクイックさを活かして速いものの、高速コーナーはややリアグリップ不足の模様。芦田選手はフロントもリアグリップもバランス
よくグリップしています。そして、レース後半は芦田選手がトップに浮上し、そのまま10L5'23.342、ベスト31秒776でトップフィニッシュを飾ります。
予選2ラウンド目
F-1フレッシュマンクラス予選2ラウンド目。ホワイト・レッドのマルボロカラー廣瀬選手がこのラウンドではほぼノーミスの走り。終始綺麗な
走りで周回を重ね、自己ベストを更新の素晴らしい走りを披露。記録は7周に入れ、7L4'34.462、ベスト38秒264でトップゴールを果たします。
F-1スケールラバークラス予選2ラウンド目。レース序盤からティレル重松選手が安定した走行を重ねます。今回は重松サウンドは無く、マシンの
ロールも少なく非常にセッティングが決まっている模様。その後も安定した走行が続き、6L4'06.438、ベスト40秒049で自己ベストを更新してトップ
ゴールを決めます。
EPツーリングカークラス予選2ラウンド目。トップ争いは、ホワイト・グリーンのアウディ川西選手、ホワイト・ブラックのNSX川上選手の2台。
3位はレッドのアウディ松田選手が追う展開です。トップの川西選手はややアンダーステアのマシンを上手くブレーキを使って向きを変えています。
2番手を走る川上選手はマシンのバランスも良く、自然な回頭性を見せています。レース中盤、川西選手がインフィールドの飛び込みでまさかのコ
ースミス!場内からは笑いが起こります。そんな中、トップには川上選手のNSXが浮上!2番手となった川西選手も必死にトップを狙い食らいつき
ますが、及ばず。結局、終始安定した走りの川上選手が7L4'14.729、ベスト36秒110で逆転の暫定ポールとなります。
F-1クラス予選2ラウンド目。レース序盤は1位ブラック・レッド川野選手、2位ウィリアムズカラーの貞野選手の順。この2台はかなりハイペー
スで周回して行きます。しかし、ここで3番手を走るウィリアムズ増井選手も32秒台に入れ、トップ2台を追い上げます。トップ2台はレース中盤
になってもハイペースを維持。特にトップを走る川野選手は珍しく非常に真剣な様子で走っています。それも、2番手貞野選手が常にコンマ差で追走
しているからに他ありません。レース後半もこのトップ2台のバトルは続き、トップゴールは意地を見せた川野選手が8L4'21.851、ベスト32秒339で、
2位貞野選手を僅か0.158秒振り切るかたちとなりました。このラウンドベストは3位の増井選手で、32秒293。3位の増井選手もまだまだ目が離せま
せん。
GPツーリングカークラス予選2ラウンド目。このGPツーリングカークラスはこのラウンドが最終予選となります。スタート前の暖機運転で、ゴールド
カラーの川崎選手がスタート出来ず、波乱の幕開けとなります。トップ争いは、ホワイトNSX芦田選手と、ホワイト・ブラックラインのアウディ長尾選手。
コンマ差でかなり激しくやり合っている模様。しかし、芦田選手が高速S字セクションでクラッシュ!タイムロス。これで長尾選手は楽な展開になります。
その後、後続ではホワイト・ピンクラインのアウディー三村選手がストレートで大きくクラッシュ!マシンは壊れず何とかレースには復帰できた模様。
トップは依然として長尾選手で、ベストは30秒台に入れてきましたが、インフィールドでまさかのスタック!大きくタイムロスを喫します。ここで芦田
選手がすぐ背後まで迫りますが、その芦田選手もヘアピンで痛恨のミス!このラウンド、各車かなり荒れた展開でしたが、最終的には長尾選手がトップ
を守り、10L5'25.358、ベスト30秒960でトップゴール。しかし、ポールポジションは1ラウンド目の芦田選手のタイムで、芦田選手が予選TQをゲットし
ます。
予選3ラウンド目
F-1フレッシュマンクラス予選3ラウンド目。スタートはホワイト・レッドのマルボロカラー廣瀬選手が鋭い加速を見せ、勢いよくスタート。
このラウンドはややアグレッシブな走りで走行を重ねます。ストレートスピードも若干上がった様ですが、マシンの挙動も安定し、セットアッ
プも大分仕上がっている模様。その後もミスの無い走りを続け、自己ベストを更に更新し、7L4'30.775、ベスト37秒628でポールポジションを
決めました。
F-1スケールラバークラス予選3ラウンド目。レース序盤からティレル重松選手がトップを走るが、このラウンドはややリアが不安定な挙動を
見せ、マシンがかなりナーバスな動きの模様。随所で突然リアがスライドし、スピンに至るシーンが見受けられましたが、何とかマシンをゴー
ルまで運びきり、6L4'05.683、ベスト38秒661で、自己ベストを若干上げてポールポジションを獲得しました。
EPツーリングカークラス予選3ラウンド目。ホワイト・ブラックのNSX川上選手が素晴らしいスタートダッシュを決めトップ、2番手にホワイ
ト・グリーンのアウディ川西選手、3番手にレッドアウディ松田選手が続きます。3位の松田選手はこの最終ラウンドに来てかなりアグレッシ
ブな走りをし、コーナーを攻めている模様。トップは依然として川上選手で、インフィールドセクションでもパワーオンでの回頭性がかなり良い
感じです。周回毎にベストを塗り替えながら走行を続け、7L4'12.269、ベスト35秒622で自己ベストを更新してポールポジションを決めました。
F-1クラス予選3ラウンド目。ブラック・レッドカラーの川野選手が1周目から32秒前半のタイムをマークし、トップを走行。2番手は貞野選手、
3番手に増井選手が続きます。トップの川野選手、この最終ラウンドが始まるまで仮眠を取っていたようで、かなりの集中力を見せながら、自己
ベストを更新しての走行が続きます。しかし、2番手ウィリアムズ貞野選手も必死に追走し、まだ差はコンマ差の1秒圏内でバトルは続いています。
レース後半、このコンマ差のトップ争いで川野選手がついに31秒台をマークし均衡を破り、8L4'19.161、ベスト31秒962でトップゴール、ポールポジ
ションを獲得しました。
■予選順位■
F-1フレッシュマンクラス
1位 | 廣瀬 太 | 3R7L4'30.775
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| F-1スケールラバークラス
| 1位 | 重松 隆一 | 3R6L4'05.683
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| EPツーリングカークラス
| 1位 | 川上 明弘 | 3R7L4'12.269
| 2位 | 川西 紀明 | 3R7L4'13.258
| 3位 | 松田 岳 | 3R5L4'59.225
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F-1クラス
1位 | 川野 貴義 | 3R8L4'19.161
| 2位 | 貞野 達也 | 3R8L4'21.633
| 3位 | 増井 秀樹 | 2R8L4'22.986
| 4位 | 川西 紀明 | 2R8L4'31.348
| 5位 | 吉本 祐之 | 3R7L4'00.909
| 6位 | 岡林 博 | 3R7L4'01.274
| 7位 | 重松 隆一 | 3R7L4'04.866
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GPツーリングカークラス
1位 | 芦田 勝彦 | 1R10L5'23.342
| 2位 | 長尾 康広 | 2R10L5'25.358
| 3位 | 三村 和成 | 1R10L5'31.628
| 4位 | 川崎 竜司 | 1R09L5'19.874
| 5位 | 美濃 英和 | 2R08L5'04.050
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