天気:晴れ(屋内)、気温:23℃、湿度:43%、路面温度:21℃
F1RCGP2019シリーズ第11戦は、新潟県長岡市のMOROTECH SPEED WAY(モロテック・スピードウェイ)で開催されました。MOROTECH SPEED WAYはショップ併
設の屋内サーキットとして、2003年1月1日にオープン。オーナーの諸橋氏が雪深いこの地区にオールシーズン対応したインドアサーキットをRCファンの為に開設
しようとの思いで出来たサーキットです。F1RCGPの開催は、2011年から8回目を数えます。去年はオーナーの諸橋氏の体調が悪く、予定が合わなくF1RCGPの開催
は見送られましたので、2年ぶりの開催となります。コースレイアウトはだいぶかわり、バックストレートが無く中低速向けとなっています。最近ではタミヤ
グランプリのユーザーも増えているとの事で、その層が楽しめ、且つテクニカルで飽きの来ない様にレイアウトが考えられているそうです。コースサイドにはRC
ショップも併設され、ここでは、オリジナルブランドのMorotech製品を始め、Tamiya、Yokomo、Kyosho、スクエア等ありとあらゆるブランドの製品を小物からキ
ットまで幅広くお買い求め頂ける様になっています。もちろん全国通販もしているので、日本全国、海外にも商品を発送できる体制になっているのも魅力です。
また、今年になってからキャッシュレスのPaypayに対応している様で、還元も受けられるとの事で、非常にお得にお買い物ができる点も助かります。オーナーの
諸橋氏は全日本級のドライバーでもあり、かなり古くからRCに精通しているので、セッティングの話、商品の選択やおすすめ情報、マシンの整備や修理などなん
でも気軽に相談のれて非常に心強いRCショップとなっております。
大会当日の参加人数は、F-1クラス:9名、F-1GPクラス:5チーム6名、合計15名のエントリーでした。新潟県や東北の選手はもとより、中京からは名古屋、関西
からは和歌山、関東からは茨城、山梨県からの参加もあり、各方面から選手が一堂に集まりました。40代〜50代の選手が多い中、今回は若干4歳の松田空良(そら)
選手もF-1グランプリクラスにチャレンジ参加、また、紅一点の今井真由美選手もF-1クラスに参加と言う事もあり、会場を更に盛り上げました。また、今回は久し
ぶりのグランプリクラス開催と言う事で、ハイレベルなレースが繰り広げられ、ギャラリーも大いに観戦を楽しめた大会となりました。
プラクティスDay
前日の練習走行日は朝から晴れ渡りました。西日本からの参加選手達は、車での長旅で少し眠い様子です。コース受付を済ませた選手たちは、充電もそこそ
こに、早速コースイン。ここMorotech大会の特徴として、この日のプラクティスベストタイムを明日の予選組み分けとスタート順の参考とするので、練習とは
言えきちんとベストラップを出さないと明日の予選組み合わせに影響するので皆真剣です。コースレイアウトはF1RCGPに合わせて変更し、バックストレートを
無くしたテクニカルレイアウトです。この日はグリップも高く、ラップタイムは比較的伸びている模様。しかし、いつもよりスピードが出ている分、フェンスに
タイヤを引っかけるとスポンジタイヤが簡単に掛けてしまう様です。各選手、接着剤でタイヤを修理しながら練習走行を重ねていました。ベストはF-1クラスの
速い選手は9秒後半、グランプリクラスでは9秒中盤と言った所。コースが比較的狭いので、ベストタイムと同時にアベレージタイムの安定感も必要です。6輪勢
では内藤選手、櫻井選手等が好調な走りを見せています。各選手、真剣な様子でコースクローズドの18:00一杯まで走行を続けていました。
運営の準備の方も、店長の諸橋氏により細かいタイムスケジュールアップと、タイヤの準備等が効率よく行われ、明日もスムーズでオンタイムな運営がされる
事でしょう。
大会当日
大会当日は晴れ。早朝から続々とエントラントが集まり、ピットは熱気で溢れ返っています。各選手受付を済ませ、コントロールタイヤを受け取りコース
イン。路面は昨日と変わらずハイグリップで、各選手早くもハイペースで周回を重ねています。本日から会場入りした名古屋から参戦の重松選手もピットを
広げ、マシンのセットアップに励んでいる模様。青いボディーカラーが特徴の明間選手は、以前のコースと間違って、バックストレートで真っすぐクラッシュ!
その後Tバーを若干破損した様で、Tバーの再調整等を熱心に行っています。一方、モロテック製6輪マシンが多い中で、川田製コンバージョンの珍しいタイレル
を駆る中丸選手も本日から会場入り。慎重なドライビングで徐々にペースを上げて行っています。上位陣で好調なのは、やはりTeam Boyotechの内藤選手のグラ
ンプリマシン。もちろんモロテック製6輪。インフィールドセクションの曲がりが非常に鋭くスムーズで、ラップタイムも昨日と変わらないベストを早くも叩
き出しています。
大会運営スタッフは、今回は人数も少なめと言う事でゆっくりと最終準備を進めています。タイヤの配布、ゼッケンナンバーの準備等がスムーズに行われます。
開会式、挨拶、ドライバーズミーティング、ベストルッキングカー賞の選出が行われ、いよいよレースがスタートとなります。レースはF-1クラス、F-1グランプ
リクラス共に4分間の予選、8分間の決勝となります。遅れの無いタイムリーな進行で有名なモロテックGPですので、遠くからの参加者にも優しい運営される
事でしょう。
予選1ラウンド目
F-1クラス予選1ラウンド目。1ヒート目は序盤からパープル・ピンク・ホワイトのカラー今井俊宏選手がトップ。2番手にティレル重松選手
が続きます。今井選手はベスト11秒台に入れてきて、後続を引き離しに掛かります。その後、2番手の重松選手はストレートエンドでクラッシュ!
若干のタイムロスでコースに復帰。トップは依然として今井選手、アグレッシブな走りでベストを10秒台まで引き上げます。後続では今井真由美選手
も自己ベストを更新。そんな中、トップは今井俊宏選手で、22L4'07.663、ベスト10秒627でレースを終えます。2ヒート目、トップはラッキーストラ
イクカラーの諸橋選手。2番手ブルー・ピンクカラー金子選手、3番手レッド・ホワイト・ブラックカラーの吉岡選手が続くかたちです。トップの諸橋
選手は2番手以降を徐々に引き離していきます。後続ではピンクのタイレル櫻井選手がストレートでクラッシュ!昨日少しお酒を飲み過ぎたか?トップ
諸橋選手と2番手金子選手との差は1.9秒。2番手を走る金子選手のマシンは、かなりグリップしている様で、このラウンド最初に9秒台をマークしてい
ます。そんな中、トップの諸橋選手は終始安定した走りで走り切り、24L4'02.178、ベスト9秒799でトップフィニッシュ。F-1クラスの暫定ポールを獲得
します。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。トップはTeam Boyotechの6輪マシン、イエロー・ブラック・ホワイトに塗り分けられたマシンを駆る内藤選手。
2位にTeam 44のブルーのマシン明間選手が続きます。明間選手は昨日の練習走行をしていない関係で最後尾からのスタートですが、前の車を上手くかわして
トップグループに躍り出ます。そんな中、Team Morotech Bの野尻選手も好調な走りでベストを上げ、2位争いに加わってきます。2位争いの明間選手と野尻
選手との差は5/100秒差。各車9秒台のハイペースで走行を続ける中、トップは依然としてTeam Boyotech内藤選手。終始安定した走りで2位との差を1.9秒に
まで開き、このままほぼノーミスでゴールと思いきや、最後に何もない所でコースサイドにマシンをヒット!大事には至らず、内藤選手がそのままコース復
帰し、24L4'01.531、ベスト9秒761でトップゴールを決めました。
予選2ラウンド目
F-1クラス予選2ラウンド目。1ヒート目、パープル・ピンク・ホワイトの今井俊宏選手がトップ、2位にティレル重松選手、3位にホワイトのマシン今井
真由美選手がつけます。このラウンドも今井俊宏選手は好調な走りを披露。2位を走る重松選手はオーバースピード気味のパワーでコーナーに飛び込んでいる
事が多く、インになかなか入れない模様。そんな中、レース中盤に重松選手がコースアウトし、トップを走る今井俊宏選手と接触してしまいます。ここで今井
俊宏選手は1秒のタイムロス。その後、今井俊宏選手はマシンを立て直して走り切り、22L4'12.053、ベスト10秒470で自己ベスト更新とはなりませんでしたが
トップゴールを決めました。2ヒート目、トップはラッキーストライクの諸橋選手で、以下ゼッケン順に綺麗に流れている展開。トップ諸橋選手と2番手吉岡
選手との差は早くも1.1秒差。トップの諸橋選手が操縦台手前のS字でふらついている間に、吉岡選手が0.9秒差まで迫ります。しかし、ここで諸橋選手がベスト
を9秒台に上げてペースアップ。そして、各車殆どフェンスに当てない静かなハイレベルなレースで、トップは諸橋選手が24L4'02.379、ベスト9秒761でゴールし、
暫定ポールポジションを守りました。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。序盤から大混戦の中、トップはTeam Boyotech内藤選手、2位Team Morotech B野尻選手、3位Team 44明間選手と続
きます。2位争いは激しく、明間選手と野尻選手コンマ差です。ここで、明間選手が2番手浮上。その後方では、4位〜6位までのマシンが大混戦です。4位の
順位が目まぐるしく変わる中、Team RCマニアックスの松田選手が4位に浮上します。松田選手はまだ14才の若手の選手です。そんな中、トップ争いが今度は熾烈
になってきます。明間選手がベスト9秒638を叩き出し、トップの内藤選手に0.3秒差まで迫ります。そして、ついに明間選手がトップに浮上。しかし、2位になっ
た内藤選手もまだ諦めて無く、トップはサイドバイサイドの肉弾戦に。そして、最終的にはTeam Boyotech内藤選手が逆転で24L4'05.850、ベスト9秒826でトップ
ゴールし、暫定ポールを守ります。
予選3ラウンド目
2ラウンド目までのタイムを基に、各クラス出走ヒートの組み換えが行われました。
F-1クラス予選3ラウンド目。1ヒート目はパープル・ピンク・ホワイトの今井俊宏選手がこの最終ラウンドもトップを走行。早くも2位以下に差を広げて
います。後続では、タイレル中丸選手とホワイトカラー今井真由美選手が接触、タイムロス。その後、今井真由美選手はベストラップを自己ベストとなる
12秒台に入れて前を追います。そんな中、トップの今井俊宏選手はベストを10秒台に上げ、2位以下を2ラップする快走を見せ、22L4'04.488、ベスト10秒
662でトップフィニッシュ。自己ベストを更新し総合6位の順位を確定しました。2ヒート目、1周目はレッド・ホワイト・ブラックのカラー吉岡選手が
トップ、2番手にラッキーストライク諸橋選手が続きます。トップ2台は接戦。吉岡選手のマシンはややアンダーな挙動を見せていますが、ドライビング
で上手くカバーしています。レース後半になると、諸橋選手がペースアップ。ベストを9秒8まで引き上げ、トップに躍り出ると独走状態を築きます。今度は
2位争いが熾烈になり、吉岡選手と金子選手のバトル。吉岡選手が2位金子選手に一気に0.3秒まで追い上げを見せます。そんな中、トップは諸橋選手で、
25周まで後僅かの24L4'00.229、ベスト9秒803でポールポジションを決めます。2位は0.508秒差で吉岡選手が金子選手の追撃を逃げ切るかたちとなりました。
F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。序盤から各車ハイペースで走行。トップはTeam Boyotech内藤選手、2位Team 44明間選手、3位Team Morotech B
野尻選手の順。その後、トップはTeam 44明間選手に入れ替わります。明間選手のマシンはこの最終ラウンドに来て非常に良い回頭性を見せています。ベスト
を毎周の様に更新し、走行を重ねています。2位内藤選手はこれに焦ったか、ストレートでクラッシュ、タイムロス。トップ明間選手はベストを9秒6まで引き
上げます。しかし、2位内藤選手もベストを9秒5まで入れ、簡単には引き下がりません。後続はかなり入り乱れ、松田選手はリアウィングの羽を落とすアクシ
デントに見舞われている模様。そんな中、トップは明間選手で、25L4'07.950、ベスト9秒692で逆転のポールポジションを獲得しました。2位内藤選手も25周を
マークし、ベストは明間選手を上回る9秒510。続く決勝が楽しみです。
■予選順位■
F-1クラス
1位 | 諸橋 真一 | 3R24L4'00.229
| 2位 | 吉岡 幸一 | 3R24L4'04.541
| 3位 | 金子 勝栄 | 3R24L4'05.049
| 4位 | 伊藤 貢三 | 3R23L4'05.624
| 5位 | 櫻井 博 | 3R23L4'09.670
| 6位 | 今井 俊宏 | 3R22L4'04.488
| 7位 | 重松 隆一 | 3R21L4'10.262
| 8位 | 今井 真由美 | 3R17L4'07.754
| 9位 | 中丸 智俊 | 3R17L4'11.994
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F-1グランプリクラス
1位 | 明間 大輔 (T44) | 3R25L4'07.950
| 2位 | 内藤 勝彦 (BOY) | 3R25L4'09.369
| 3位 | 野尻 行信 (MOB) | 3R24L4'02.257
| 4位 | 渡辺 正人 (MOB) | 3R24L4'09.797
| 5位 | 松田 空良 (MAN) | 2R23L4'07.043
| 6位 | 安田 孝一 (STC) | 1R23L4'08.718
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