天気:雨(屋内)、気温:12℃、湿度:65%、路面温度:9℃
F1RCGP2009年度最終戦にあたるシリーズ第10戦が、福岡県遠賀郡に店舗を構えるF-1 HOME Circuitで行われました。
2009年度シリーズは、初戦も福岡で始まり、この最終戦の地も福岡です。しかも、サーキット名称は奇しくもF-1 HOME Circuit。
まさにF-1が福岡の地に戻ってくるには相応しい名前です。これまでのシリーズ戦で、
ドライバー、コンストラクターの各シリーズポイント争いは大詰めを向かえ、総合3位の座に数チームが犇く状態です。更に、それに割って入る
かたちで、今回から新規参入のチームや選手がいるので、良い意味で掻き回してくれて、非常に見応えがありました。また、初の試みとしまして、
レースをナイトレース開催にしました。午後6時から受付を開始し、深夜までの開催です。時間的にギャラリーも観戦に来易い様で、多くの
方に見守られて最終レースを開催する事ができました。
最終戦の舞台となるF-1 HOME Circuitは、1998年オープン。コースオーナーは、森武利、森利昭のご兄弟です。サーキットに来る
お客さんはドリフトから全日本級のエキスパートまで幅広く、ラジコンの知識も豊富な方が多い印象です。コースの方は、オンロードの
競技用のコースが1面、近年作られたドリフトコースが2面、計3面あります。オープン当初はオンロードのコース上に屋根が付いていただけで、
周りの囲いが無い状態のハーフ・インドアサーキットでした。徐々に設備が改善され、2004年に今の冷暖房完備の快適なサーキットに
生まれ変わりました。レースの舞台となるオンロードサーキットは、1周180m、40mのバックストレートを持ち、路面は中粒の
フラットアスファルト。サーキットの広さは1/10スケールのF-1にはベストサイズ。コースの縁石に見立てた黄色い「おわん」を
いかに攻略するかがタイムアップのポイントです。そして今年、コースレイアウトが一部見直され、ストレートエンドにヘアピン
コーナーが出来ました。ここの攻略もかなりのテクニックを必要とし、タイムアップには重要なポイントとなります。
F1RCGP初年度最終戦を征するのはいったい誰になるのでしょう。
参加人数は、F-1クラス:19名、F-1グランプリクラス:6チーム11名、合計30名です。近県の方はもとより、遠く四国から
来場してくれた方もいました。最終戦と言うことで、選手の皆さんによって大会を盛り上げて頂いた事は、主催者側としては
大変ありがたい思いです。
プラクティスDay
練習走行タイムとしては、前日の1日と、当日大会開催前の午後6時までです。多くの練習走行時間が各選手に与えられているので、
セットアップも順調に進んでいる様です。当初はリアグリップが少ない選手もいましたが、次第に路面がグリップしてきて、今度は
アンダーステアの方向になってきています。路面はとてもフラットで、サスペンション等のセットアップは比較的楽に決まる一方、
タイムが出る微妙なセットの判断は、天候によるコースコンディションの変化も考慮しながらとなるので、難しい様です。この辺は、
地元勢である、F-1グランプリクラスのF-1 HOME Circuitチームが非常に上手く行えていた様に感じました。
F-1クラスでは、平田選手、F-1グランプリクラスではF-1 HOME Circuit山崎選手やPRO2.stn堀田選手が快調なペースで走行している模様。
大会当日
大会当日は雨、しかしインドアサーキットのF-1 HOME Circuitは全く影響はありません。湿度が上がったせいか、路面グリップも
上々です。受け付け後に、競技委員長の森氏よりコントロールタイヤが支給され、タイヤセッターでタイヤ径を調整したり、実際に走行させて
慣らしをしたりと、各選手工夫を凝らした準備に余念がありません。開会式が行われ、レースの説明の後、いよいよレースが始まります。
予選1ラウンド目
F-1クラス予選1ラウンド目、トップは廣田選手の18L4:06.880、ベストは13秒520。ベテランらしい隙のない走りで、暫定トップを獲得。
ラウンドベストラップは、平田選手の13秒180。白地にブルーのツートンカラーで、ロスマンズウィリアムズをモチーフにしている
色分けの様です。18周マークの選手は、8位の山本選手18L4:11.250まで。山本選手は第1回F-1クラスの優勝ドライバーで、お馴染みのベネトンカラー。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目、TEAM-48の酒井選手がトップタームをマーク、19L4:07.770、ベストは12秒760。酒井選手のマシンは、
F1RCGPでは初登場となる、コラーリF-1。レース前からピットで注目を浴びていました。30Tまでのモーターで行われるF-1グランプリクラスは、
F-1クラスと比べ、1周0.7秒程タイムが速く、コースの至る所で高速バトルが展開している為、一瞬のミスがマシン大破に繋がります。ちなみに
酒井選手曰く、コラーリF-1のスペアパーツを持ち合わせていないとの事。ベストは暫定5番手のTeam Tech F-1の蟻塚選手のマークした12秒620。TechのF125は
今大会ではF125コンペティションキットを持ち込み、素晴らしいパフォーマンスを見せています。しかし、どちらのクラスもまだまだ序盤戦だけに、
どの選手がどこまでタイムアップしてくるか気が抜けない状況です。最終戦からチーム登録をしてきた、チームナイスミドル高田選手も暫定4番手と大健闘。
予選2ラウンド目
予選2ラウンド目は各選手更に素晴らしい走りで自己記録更新のオンパレード。予選1ラウンド目の結果を帳消しにする勢いが各選手から感じられます。
F-1クラスでは、平田選手が快走を披露し、逆転の暫定トップ。記録は19L4:12.170でこの時点でF-1クラス唯一の19周をマーク。ベストも12秒990で唯一の
12秒台に突入の偉業を達成。2番手はロスマンズ・ウィリアムズの森下選手、18L4:00.570、ベスト13秒150。19周まで後僅かでした。18周は11番手の渡辺
選手の18L4:14.070まで。ブラウンGP松原選手はこのラウンド惜しくも周回出来ず、リタイヤとなっています。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目、四国から遥々参戦のBIG+3 Racingの川野選手が逆転の暫定トップとなる19L4:03.090をマーク。ベストは
12秒500。ラウンドベストは、またもTeam Tech F-1の蟻塚選手で、12秒460。総合でも3番手に浮上。19周は5番手の田村選手19L4:08.930までで、コラーリ
F-1対Tech F125の構図になっています。それに割って入るかたちで、Tamiya F103を駆る、PRO2.stn堀田選手が徐々に調子を上げてきて4番手のポジション。
一方、地元勢のF-1 HOME Circuitの吉牟田選手、山崎選手はトラブルによりまだ調子を上げきれていません。続く最終ラウンドは是非頑張ってもらいたい所。
予選3ラウンド目
F-1クラス予選3ラウンド目、この最終ラウンドではトップ2の、平田選手と森下選手のトップ争いがとても見応えがありました。トップゴールした
平田選手は19周に突入し、自己ベストを4秒250も更新。19L4:07.920でポールポジションを獲得。2位の森下選手も19周をマークし、19L4:10.300でフロントロー
を獲得。ラウンドベストは、平田選手の12秒850。グランプリクラスにも迫る勢いです。
F-1グランプリクラス予選3ラウンド目、こちらはトップ3台が見事な走りを披露。ポールポジションを獲得したのは、BIG+3 Racingの川野選手。川野
選手のTech F125もだいぶセッティングが煮詰まってきた様で、トップスピードも上昇。記録は20L4:11.640、ベスト12秒340。2番手にジャンプアップ
してきたのは、PRO2.stnの堀田選手。マルボロ・マクラーレンに塗られた同選手のマシンは、インフィールドで非常に速く、20L4:11.790で、ポール
ポジションに僅かに届かないまでも、高いパフォーマンスを発揮していました。ちなみにラウンドベストはPRO2.stn堀田選手の12秒280。後方では、
F-1 HOME Circuit山崎選手が自己ベストを大きく更新で6番手。トラブルもやっと解決した様で、本来の持ち味の走りができた様です。
F1RCGP2009最後の予選は各クラスとてもレベルの高い走行で、殆どの選手が自己ベスト更新となりました。続く決勝も悔いの残らない走りで、
思いっきりレースを満喫して頂きたいものですね。
■予選順位■
F-1クラス
1位 | 平田 稔明 | 3R19L4:07.920
| 2位 | 森下 龍平 | 3R19L4:10.300
| 3位 | 川島 健吾 | 3R18L4:00.450
| 4位 | 高田 誠 | 3R18L4:01.550
| 5位 | 本川 晋太郎 | 3R18L4:01.570
| 6位 | 鞘脇 裕司 | 3R18L4:01.670
| 7位 | 廣田 郷史 | 3R18L4:02.020
| 8位 | 松原 浩光 | 3R18L4:02.750
| 9位 | 山本 涼介 | 3R18L4:05.190
| 10位 | 堺 和久 | 2R18L4:06.270
| 11位 | 相原 宏章 | 2R18L4:07.820
| 12位 | 渡辺 晃太 | 3R18L4:10.190
| 13位 | 春日 空 | 3R18L4:15.720
| 14位 | 大島 浩二 | 3R17L4:02.700
| 15位 | 石川 善教 | 2R17L4:07.490
| 16位 | 児玉 修一 | 3R17L4:11.930
| 17位 | 井上 愛史 | 2R16L4:02.470
| 18位 | 磯部 靖哲 | 3R16L4:04.410
| 19位 | 白川 和則 | 1R14L4:04.680
|
|
|
|
|
F-1グランプリクラス
1位 | 川野 貴義(BI3) | 3R20L4:11.640
| 2位 | 堀田 幹雄(PR2) | 3R20L4:11.790
| 3位 | 蟻塚 伸也(TTF) | 3R20L4:12.200
| 4位 | 酒井 国和(T48) | 3R19L4:02.590
| 5位 | 田村 英樹(TTF) | 3R19L4:04.000
| 6位 | 山崎 大 (FHC) | 3R19L4:05.230
| 7位 | 高田 昌幸(NMD) | 3R19L4:05.840
| 8位 | 上尾 昭弘(NMD) | 3R19L4:12.550
| 9位 | 吉牟田 博之(FHC) | 1R18L4:00.190
| 10位 | 下鍋 順一(T48) | 3R18L4:01.710
| 11位 | 中津 貴久生(BI3) | 3R18L4:02.620
|
|