天気:曇り、気温:15℃、湿度:51%、路面温度:18℃
F1RCGP2009、第2戦目からは場所を関東に移し、千葉県袖ヶ浦市百目木(どうめき)のRC STADIUM SODEGAURAで開催されました。
RC STADIUM SODEGAURAは、2006年よりオープンの比較的新しいサーキットです。サーキットを3面備え、グリップオンロードサーキット、ドリフト
オンロードサーキット、そして最後に1/8GPバギーも走れる広大なオフロードサーキットが隣接しています。今回F1RCGPの舞台となるグリップオンロード
サーキットは、1周120m、33mのバックストレートを持ち、路面は中粒の若干バンピーなアスファルト。サーキットの広さは1/10スケールF-1には
ベストサイズで、中速から高速型のサーキットです。
参加人数は、F-1クラス:22名、F-1グランプリクラス:8チーム14名、合計36名です。特に今大会からは普段エンジンカーをやられている
ドライバーも多く集まり、F−1と言うカテゴリーが電動・エンジンカー双方のユーザーから愛されている事が窺え、皆一体となって盛り上
がりを見せました。特に、F-1グランプリクラス内藤自動車に所属する2006年IFMAR1/10GPツーリングカーワールドチャンピオンの福田選手の
走りは多くのギャラリーを魅了しました。
プラクティスDay
前日の春一番の影響で埃の多かった路面は、次第にグリップを取り戻しはじめ、昼にはフルグリップ状態になりました。路面はドライ、第1戦の
雪のウェトから比べると、格段にグリップがよく、コーナースピードも上がっています。
プラクティスの1番時計をマークしているのは、内藤自動車の内藤選手。続いてRUSHの石川選手も好調の様です。タイムは1周13秒中盤から後半。いかに
13秒台で走り続けられるかが勝負の様です。時折吹く風の影響で、14秒台を切れない状態もあり、自然の影響もレースを大きく左右します。
タイヤはフロントにミディアムを履く選手が好タイムを出している模様。しかし、2〜3周コースに馴染むまで時間を要するようで、それまで
不安定な走行を強いられます。逆にハイラバーをチョイスすると、1周目から高いリアグリップを確保できる代わりに、終始アンダーステアで1発の
タイムを出しにくいと言うデメリットがあります。
F-1クラスのマブチ540のタイムは14秒中盤から後半が速い人の様です。負荷を掛け過ぎるとモーターから異臭が漂い、モーターを
壊してしまいます。ギヤ比の正しい選択も勝負のカギと言えるでしょう。
大会当日
当日は曇り。ブリーフィングで競技委員長からドライ宣言が行われ、レースがスタートしました。早朝は無風状態、その後時折吹く風で、
コースグリップが変わる感じです。花粉の影響もあるかと思いますが、ラウンドが進むに従ってグリップを増す路面にはならない様です。
いかに早めのラウンドでしっかりタイムを残すかで、その後の運命を大きく左右します。
F-1クラス、F-1グランプリクラス共に、いかにリヤグリップを確保するかが最大の課題。それには、フロントタイヤをミディアムにするか
ハイラバーにするかの選択が重要になります。また、コースのライン上は良いのですが、ラインを外した時の挙動がタイヤによって大きく
異なります。ミディアムはスピンする傾向、ハイラバーはよりアンダー傾向です。ピット全体を見渡すと、ハイラバーが圧倒的多数を占めます。
予選1ラウンド目
F-1クラス予選1ラウンド目、トップ4台が非常に僅差で約1秒の間にいます。このラウンドを征したのは、藤谷選手16L4:01.775のタイム。
ベストタイムは14秒379。続いて鶴間選手16L4:02.245。4位まで2秒台。僅かな縁石の乗り過ぎなどによるミスで大きく順位が入れ替わります。
F-1グランプリクラス、予選1ラウンド目を征したのは、RUSH 石川選手18L4:06.755。しかし、2番手同じくRUSH 佐藤選手が18L4:06.797で直ぐ
背後に迫るので予断はできません。チームRUSHは本コースが地元であるため、非常にセッティングも良くまとまり、現在1、2体制。チーム
監督の佐久間氏も2人をしっかりサポートしています。
予選2ラウンド目
2ラウンド目からは先ほどのコンディションから一転、風が徐々に吹き出してきました。太陽は雲の間から時折見え隠れし、一瞬日差しも
見えます。
F-1クラスではこのコンディションの中、17周についに入れてきた選手が3名。松本選手が暫定ポールとなる17L4:07.823、ベストタイムは
14秒325。前ラウンドトップの藤谷選手は17周をマークするも2番手、17L4:10.424と少し開きがあります。3番手には古江選手、17L4:14.236。
トップ3ほぼ等間隔。ベストタイムは上位7台の櫻尾選手までが14秒中盤から後半でのタイムを刻んでいます。
F-1グランプリクラスはチームRUSHの好調は変わらず。今回は佐藤選手が快心の走りで18L4:09.740、同チーム石川選手は僅かに及ばず18L4.10.290
で2番手。総合では1ラウンド目のタイムに及ばず、徐々に路面悪化が囁かれます。路面の変化にはエンジンカー組の内藤自動車 内藤選手が18L
4:12.091、Team番長 由留木選手18L4:12.635がこのラウンド3位、4位と奮起します。また、1ラウンド目のミスを取り戻し、ベストの
走りをしたZEN 橋本選手も5位をキープ。
予選3ラウンド目
最終予選3ラウンド目は、各選手奮えも出るほどの緊張感漂う展開。路面状況は刻々と悪化している為、現時点で11位以降の選手には
Aメイン入りをかけて、重くプレッシャーが圧し掛かります。
F-1クラスは松本選手、藤谷選手の素晴らしいバトルが見られ、最終的に2ラウンド目のタイムを2秒以上更新して、松本選手が
17L4:05.577を叩き出し、ポールポジションを獲得。2番手の藤谷選手も自己ベスト更新して17L4:09.111で2番グリッドを確定しました。
また、櫻尾選手、戸倉選手ら5位から10位までのAメイン争いも激化。こちらも僅差のバトルを征し、櫻尾選手が自己ベストを更新して17L4:03.406で
好タイムをマーク。
F-1グランプリクラスは、石川選手(RUSH)を筆頭に、佐藤選手(RUSH)、上林選手(Alex racing)、内藤選手(内藤自動車)、森田選手(Futaba)までが18周を
マークしますが、自己ベストに及ばず。由留木選手、三浦選手のTeam 番長は17周止まり。この悪条件下の第3ラウンド、見事自己ベストを更新したのは
ただ一人、Alex racingチーム監督を兼ねる加々山選手でした。
F-1グランプリクラスのポールポジションは、1ラウンド目のタイムが有効となったRUSH 石川選手が見事獲得しました。RUSHはフロントロー独占です。
1、2に王手を掛け、決勝に向けて作戦を立てている様です。
■予選順位■
F-1クラス
1位 | 松本 恭一 | 3R17L4:05.577
| 2位 | 藤谷 悦章 | 3R17L4:09.111
| 3位 | 古江 正人 | 2R17L4:14.236
| 4位 | 鶴間 礼智 | 1R16L4:02.245
| 5位 | 岡本 竜也 | 1R16L4:02.249
| 6位 | 櫻尾 晋也 | 3R16L4:03.406
| 7位 | 鈴木 敏夫 | 3R16L4:03.431
| 8位 | 高安 理寛 | 3R16L4:04.341
| 9位 | 戸倉 政司 | 3R16L4:04.867
| 10位 | 一式 勉 | 2R16L4:06.504
| 11位 | 森 尚之 | 1R16L4:10.249
| 12位 | 高橋 儀次 | 2R16L4:11.688
| 13位 | 伊藤 成治 | 2R16L4:12.448
| 14位 | 横山 真和 | 2R15L4:02.274
| 15位 | 中山 篤史 | 2R15L4:02.518
| 16位 | 大村 文彦 | 2R15L4:04.235
| 17位 | 志自岐 元 | 2R15L4:04.493
| 18位 | 三浦 竜彦 | 3R15L4:10.980
| 19位 | 小中 征人 | 2R15L4:11.052
| 20位 | 梅津 薫 | 1R15L4:11.360
| 21位 | 横井 圭三 | 2R15L4:14.427
| 22位 | 稲 滋明 | 2R14L4:06.385
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F-1グランプリクラス
1位 | 石川 衛 (RUS) | 1R18L4:06.755
| 2位 | 佐藤 信幸(RUS) | 1R18L4:06.797
| 3位 | 内藤 信夫(NAI) | 1R18L4:10.056
| 4位 | 森田 栄俊(FUR) | 1R18L4:11.014
| 5位 | 上林 博 (ALE) | 1R18L4:12.384
| 6位 | 由留木 一也(BAN) | 2R18L4:12.635
| 7位 | 橋本 努 (ZEN) | 2R18L4:13.257
| 8位 | 福田 圭亮(NAI) | 2R18L4:15.082
| 9位 | 大山 誠 (PSF) | 2R17L4:00.506
| 10位 | 三浦 正行(BAN) | 1R17L4:00.587
| 11位 | 水越 一弥(PIT) | 2R17L4:02.611
| 12位 | 八島 定明(ZEN) | 1R17L4:08.865
| 13位 | 木村 心哉(FUR) | 1R17L4:12.394
| 14位 | 加々山 幸憲(ALE) | 3R16L4:08.776
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