F1RCGP レースリポート


第1戦 F1RCGP2010 in Nara
RC スタジアム セイキ 2010年1月17日(日)


天気:晴れ(屋内)、気温:7℃、湿度:57%、路面温度:9℃

 F1RCGP2010の開幕戦は、奈良県大和高田市勝目(かじめ)のRCスタジアムセイキで開催されました。RCスタジアムセイキでの F1RCGP開催は2回目。前回はF1RCGP2009第4戦4月の開催でした。今回は前回に比べると気温が低く、朝には霜が降りる程冷え込む日和 でしたが、屋内サーキットのメリットを生かし、レース中は皆さんあまり寒さを気にせず居られた様です。そして、コーススタッフの普段から の気の行き届いたサービスによって、コース利用者には心も温まる憩いの場所になっています。この様な素晴らしい施設でF1RCGP2010 の開幕を迎えられた事を、関係者各位にこの場をおかりして、お礼申し上げます。

 ここRCスタジアム セイキは、株式会社セイキが所有する、バッテリーメーカーとしては国内唯一のテストコースになります。 同社が販売するAtlantisバッテリーシリーズにラインナップされるNiMHバッテリーやLiFeバッテリー等、日々多くのテストが繰り返されています。 この様な多くの努力の上に、高品質、高信頼性のバッテリーが成り立って、ユーザーがいつでも安心して使えるバッテリーがリリースされている のだと思います。
 施設のオープンは2008年4月から、今年で2周年を迎えます。2階建ての建物の中にはサーキットが3面あり、1Fのアスファルトサーキットと、 2Fのカーペット路面のサーキットが2面になります。(1/10車サイズ、ミニッツ専用サイズ)
 開幕戦の舞台となるのは、1Fのアスファルト・オンロードサーキット。1周160m、25mのバックストレートを持ち、路面は細粒のフラット アスファルト。グリップは比較的高い方です。毎年12月にコースレイアウト変更がなされる様で、前回とはレイアウトが大きく変わっていました。 レイアウト変更後も、相変わらずテクニカルな複合コーナーが随所に設けられ、走るほど奥が深い内容になっています。

 参加人数は、F-1クラス:25名、F-1グランプリクラス:11チーム18名、合計43名です。グランプリクラスでは、今シーズンより新規加入 チームも増え、レベルが一層拮抗する事が予想されます。昨年12月からの少ない時間のオフシーズンをいかにテスト出来たかも、この開幕から他車をリードするには 重要なポイントとなりそうです。今年はレギュレーションが比較的大きく変わりました。グランプリクラスはブラシレス17.5Tモーターが認可され、ブラシ30Tモーター と混争となります。バッテリーは、5セルNiCdまたはNiMHバッテリーか、2セルLiFeの選択になります。事前のテストでは、各チームブラシレス17.5Tモーター+ LiFeの選択が好結果の様です。 F-1クラスの方は、相変わらず楽しくリラックスした雰囲気でレースが展開されました。モーター指定は今年も マブチ540モーターと言う事で、皆平等なパワーで手軽にレースを楽しめます。レギュレーション面では、バッテリーが今シーズン限りのテスト導入となる、 LiPoを認可しています。しかし、ここRCスタジアムセイキでは、会場の規制でLiPoの使用が認められていません。皆6セルNiMHバッテリーを使用していました。 LiPoの認可はバッテリーの規制を緩和し、多くのエントリーユーザーに現在手持ちの手軽なエクイップメントで参加して頂ける様に配慮したものです。2011年 からは、安全性を第一に、全てLiFe化を推奨して行くレギュレーションに進化予定です。

 会場全体は活気に溢れ、今年もF-1シーズンが去年同様素晴らしいシーズンになる事が予期できます。運営側も初心を忘れず、参加者にとって 敷居の低いレース、また、丁寧なレース運営を心掛けて行きたいと思います。

プラクティスDay
 前日の練習走行日、グランプリクラスでは新車ラッシュでした。前年度ワールドチャンピオンドライバーチーム、ALEX RACING Winners及び、ALEX RACING では、Fusion Racingのコンバージョンマシンが驚くべきペースで快走。また、Team Tech F-1も、新型パーツを多く組み込んだマシンで、去年に増して アップデートが進んでいる模様。それに、何と言っても注目すべきは自作マシンを持ち込んでの参戦となる、i-hobby Racing TeamのIH-R06。 4独サス、べベル駆動はとてもユニークな機構満載でした。完成度も非常に高く、レースでもどんな走りを披露してくれるのか、期待したい所です。 そして、今年からF104ベースに車体をスイッチしたZEN、橋本選手も安定した走行でラップを重ねます。もちろんZENのオプションパーツ が組み込まれており、縦置きバッテリーの特性を活かしたセット内容となっている様です。一方、プライベーター組ではTEAM CREAMYの川染選手、 川西選手もワークスに立ち向かうべくセットを煮詰めています。その他、今回の開幕戦には史上一番多いチームが集結しており、グランプリクラスの レベルは非常に拮抗している状況です。Aメインに残る事が先ずポイント獲得の第一条件ですので、皆さんには実力を思う存分発揮して頂き、頑張ってもらいたい ものです。
 F-1クラスは、グランプリクラスとは違い、様々な思考の選手が多く集まるリラックスモードになっています。タイムを気にせず、皆で出走時間を 決めて同時にスタートしてバトルを楽しむ等、数名の選手が行っていました。とにかくF−1を思いっきり走って、皆と一緒にワイワイ楽しみ、レースも 満喫すると言うスタイルのユーザーが多くなってきた様に見受けられました。ラジコンはあくまでも趣味の物ですから、人それぞれに楽しみを見つけて、 楽しまなければ損です。このプラクティスタイムでは、F-1クラスの選手の笑顔が終始とても印象的でした。前回からコースレイアウトも変わって間もなく、 まだ完璧にマシンセットを詰め切れていない感もありますが、2009年度RCスタジアムセイキ戦、F-1クラス優勝者、澤本選手の車が非常に良い動きを 見せており、他車をリードしている様です。
 マシンセットの方向的には、走り込んで行くと徐々にアンダーステアからオーバーステアに変わって行く路面特性にどこで合わせるかがポイント の様です。基本的には予めフロントを逃がすセットが有効で、フロントバネを固くしたり、トレールナックルを装着する選手が多くいました。 リアグリップ確保が次のステップになりますが、リアモーターマウントをアルミにしたり、Tバーをソフトの物に交換するのがセオリー。しかし、 限られたパワーでの勝負になるので、リアグリップを上げ過ぎて重い感じにし過ぎると、最終的にはタイムアップし辛くなる傾向になります。 ベストバランスを見つけるのがダイレクトドライブの肝になりますので、皆と意見交換して楽しみながらセットアップを試みると、意外とスムースに ベストセットが見出せると思われます。明日はレース本番です。何はともあれ、レースを楽しみましょう。

大会当日
 当日も朝から受け付け後に練習走行が可能となりました。遠方から参加の選手への配慮と、少しでも長くRCをドライブする機会を選手に 与えたいとの主催者側の意向があります。大会当日も、冬晴れに恵まれ、気温、湿度共に下がる傾向になりました。屋内サーキットの 快適な環境の下、皆実力を出し切り、素晴らしいレース展開を期待します。ドライバースミーティングで開会が宣言され、F1RCGP2010シーズンが スタートを切りました。次にレースレギュレーションの説明が詳しくなされ、今回グランプリクラスで新採用される、走行前のLiFeバッテリー電圧 チェックにも言及されました。あまり高い電圧ではLiFeとLiPoとの区分けが色々な面でできなくなる為、公平を期すための判断になります。 また、走行マナー等も事前に説明がなされ、紳士なスポーツを提唱し、F-1ラジコンのブランドイメージアップの為にも、品のあるレースマナーを 皆さんにご協力をお願いしました。
※当日は奈良新聞、RCマガジンが取材に駆け付けて下さいました。参加選手にとっては、専門誌にも記事が載ると言う事で、いつも以上にやる気が漲る事でしょう。

予選1ラウンド目
 F-1クラス予選1ラウンド目、先ずは第1ヒートを16L4'04.300、ベスト14秒710でトップゴールの大倉選手が今年の口火を切ります。このタイムが皆の目標 タイム。続くヒートでは杉山選手が14秒080のベスト、トータル16L4'01.950で暫定トップ。ヒートが進むに連れ、どんどん全ヒートのタイムを上回る選手が 増えます。圧巻の走りだったのは、3ヒート目のルノーカラーの澤本選手、前年度優勝者に相応し安定した走りで、17L4'05.890ベスト13秒900で、このラウンドトップタイムを マークして暫定ポールポジションを獲得。上位3位までが接戦で、2位:フットワークカラー池西選手17L4'07.860、3位:パープルファイヤーパターンの冨田選手17L4'09.760 がそれぞれ13秒台のベストを出して続きます。後方では、Aメイン争いも早くも熾烈。11位:西口選手16L4'04.090から、15位:村中選手まで5名の選手が4分4秒台に 犇めき合います。
 F-1グランプリクラスで立て続けに予選ヒートをトップゴールで飾ったのは、去年のワールドチャンピオン・ドライバーチーム、ALEX RACING Winnersです。 横井選手が先ずは18周の大台に乗せ、18L4'12.890ベスト13秒430を出し、続くヒートではF1RCGP2009ワールドチャンピオンドライバー上林選手が18L4'04.270ベスト13秒010で、 早くも暫定ポールポジションタイムをマーク。18周の前半に早くも入れて来るとは皆も予想外の展開だった事でしょう。白地に赤いラインがシャープに入った 今年のALEXカラーは、一種のオーラを醸し出しているかの様です。意地を見せたのは、Team Tech F-1の田村選手。今年はイエローカラーのF125で、バッテリーは 横置きにスイッチして来て、このコースに合わせています。18L4'09.290ベスト13秒510で暫定2位。ALEX RACING Winnersの牙城に割って入る格好。3番手はF104+ZEN コンバージョンを駆るZEN橋本選手。18L4'09.350ベスト13秒440。続いて4位:ALEX RACING鬼頭選手、5位:ALEX RACING Winners横井選手、6位:Team Tech F-1 蟻塚選手まで18周をマークする非常に高レベルな展開が序盤から始まっています。

予選2ラウンド目
 予選2ラウンド目、F−1クラスでは若手ドライバーが大活躍を演じます。全ヒートのトップ、澤本選手を振り切り、パープルで鮮やかに塗り分けられた ファイヤーパターンの冨田選手が逆転の暫定トップに浮上。17L4'00.220ベスト13秒730で、18周に入る勢いがあります。ミス数の差で僅かに及ばなかったのが、 ルノー澤本選手、17L4'00.370ベスト13秒840で2位。3位はフットワークカラー池西選手、4位は中久保選手。ここまでがトップから僅か2.3秒差。先ほどのヒートまで 11位だった西口選手は、このラウンド8位。暫定ではありますが、見事トップ10入りを果たします。
 F-1グランプリクラス、予選2ラウンド目。またもやALEX RACING Winnersの上林選手が素晴らしいタイムで快走。トータル19周に入れ、19L4'09.660をマーク。 ベストはこのラウンド唯一の12秒台、12秒900!FusionコンバージョンのF103とドライビングとの相性も抜群で、更に他車を引き離している感があります。2位は Team Tech F-1の田村選手。若干スピードが伸びない問題を抱えながらも、上林選手を追える第一候補として食らえ付きます。18L4'06.210で、タイム差は広がりを 見せるも、チャンスを伺える位置をキープ。3位はALEX RACING Winners横井選手で18L4'07.470ベスト13秒330。チームオーナーの加々山選手がチーム内のセットを 上手く纏め、2ndドライバーを上位へ導いていました。4位は序盤のミスが響き、ZEN橋本選手が18L4'08.580と続きます。注目だったi-hobby Racing Teamの柳選手、 本房選手は17番、18番手とここまでは低迷。最後のラウンドでの巻き返しに期待したい所。

予選3ラウンド目
 いよいよ最後の予選3ラウンド目。合間の練習走行時間では、少しでもライバルに差を付けるべく、各選手熱心にセット取りに励んでいる模様。この成果が、 最後の予選でどの様な結果で現れるか注目しましょう。
 F-1クラスでは、ヒートが進むに連れ、山路選手、原選手が自己ベストを更新。17周シングルタイムでAメインが確定します。そして、最終ヒート。注目は ポールポジション争いの4選手。冨田、澤本、池西、中久保各選手。暫定トップタイムの冨田選手は、最終ヒートで1分満たない時点でまさかのストップ。電機系の トラブルでした。ここでかなり楽な展開になったルノーを駆る澤本選手でしたが、思いのほかペースが上げられず、2位、3位に付ける中久保、池西選手等にプッシュ され気味の展開。辛くも澤本選手がトップゴールを決めますが、17L4'00.470と自己ベストに0.1秒及ばす。冨田選手のポールポジションが確定しました。2位: 澤本選手、3位:池西選手、4位:中久保選手、5位:トヨタを駆る尾崎選手までは先ほどのラウンドと変わらず。10位に見事に滑り込んだのは、12番グリッドから、 高岡選手で17L4'11.270ベスト14秒380。ここまでがAメインボーダーとなりました。
 F-1グランプリクラスは、最後まで安定した速さのALEX RACING Winners上林選手がトップゴールを果たし、ポールポジションを獲得。トータルでは19L4'10.870と 自己ベストに1.21秒及ばないものの、ベストラップは12秒810で、大会新記録を達成。2番手急浮上したのが、ZEN橋本選手。自己ベストにあたる18L4'04.630ベスト 13秒280をマークし、Team Tech F-1田村選手を僅かに交わしました。3位:Team Tech F-1田村選手、4位には同じくTech F125を駆るBIG+3 Racing川野選手が 浮上。自己ベストを7秒以上縮める快進撃を見せました。後方では10番手にPAPER MOON黒田選手が入り、17L4'00.620でポイント獲得可能枠を射止めました。 惜しかったのは、11番手FANS ARCの森田選手。1ラウンド目にはタミヤF104でレギュラーチームを凌ぐ好走を見せただけに、残念です。また、自作マシンを 持ち込んだi-hobby Racing Team、F104にスイッチしたPRO2.stn堀田選手はこちらも残念ながらBメインとなりました。次回の走りに期待しましょう。

■予選順位■
F-1クラス
1位冨田 洸平2R17L4'00.220
2位澤本 貴弘2R17L4'00.370
3位池西 威彦2R17L4'01.000
4位中久保 昌弘3R17L4'01.130
5位尾崎 二郎2R17L4'06.710
6位山路 貴久3R17L4'08.460
7位杉山 旬央3R17L4'08.510
8位原 伸夫 3R17L4'09.740
9位西口 竜二2R17L4'10.290
10位高岡 一仁3R17L4'11.270
11位阿部 裕之2R17L4'12.050
12位橋本 知尚3R17L4'12.360
13位宇野 聖史2R17L4'13.810
14位村中 祐介3R16L4'00.760
15位伊藤 惠介1R16L4'01.530
16位森林 芳史3R16L4'02.030
17位石田 晃敏3R16L4'03.860
18位服部 幸一3R16L4'03.950
19位大倉 義正2R16L4'04.220
20位井上 哲也2R16L4'08.020
21位伊吹 広之2R16L4'08.180
22位長崎 一久3R16L4'11.910
23位磯部 靖哲3R15L4'06.460
24位東出 正次3R14L4'01.410
25位メルツ フレドリック2R12L4'08.500

F-1グランプリクラス
1位上林 博 (ALW)2R19L4'09.660
2位橋本 努 (ZEN)3R18L4'04.630
3位田村 秀樹(TTF)3R18L4'04.710
4位川野 貴義(BI3)3R18L4'05.280
5位横井 章弘(ALW)3R18L4'05.380
6位川染 昭吾(CRE)3R18L4'08.960
7位鬼頭 正治(ALE)3R18L4'10.160
8位荒川 努 (PAM)2R18L4'10.440
9位蟻塚 伸也(TTF)2R18L4'12.770
10位黒田 尚希(PAM)2R17L4'00.620
11位森田 彰 (FAA)1R17L4'02.750
12位日比野 達也(PRC)3R17L4'03.050
13位中津 貴久生(BI3)2R17L4'05.680
14位川西 紀明(CRE)2R17L4'10.510
15位堀田 幹雄(PR2)1R17L4'12.760
16位杉浦 康之(ALE)2R16L4'00.630
17位柳 政弘 (IHO)2R15L4'06.490
18位本房 健 (IHO)2R14L4'07.120

決勝に向けて
 決勝に向け、徐々に緊張感が高まりつつあります。F-1クラスでは、殆どタイム差がなく、最後まで予断は出来ない状況です。 F-1グランプリクラスは、ALEX RACING Winnersの快走を誰が止めるのか。現状はZEN橋本選手、Team Tech F-1田村選手等が有力候補 の様です。4番手に付けるBIG+3 Racing川野選手のTech F125には、ローリングダンパーが装着されています。他車とどの様な 差があるか、決勝の走りに期待したい所です。恒例の出走前インタビューを終え、各選手スターティンググリッドへ。優勝を決め、祝福の 勝利者インタビューに向け、静かにシグナルを待ちます。

F−1クラス決勝Cメイン
 F-1クラス決勝Cメイン。1番グリッドのグリーンのカラーリング伊吹選手が好スタートを切りましたが、インフィールドに入ると オレンジにホワイトのツートンカラー長崎選手が伊吹選手をパスし、トップに立ちます。その後、焦りからか長崎選手のペースが上がらず、後方からは 3番手の磯部選手マクラーレンが迫ります。最終コーナー付近で、2位争いは接触。磯部選手が一歩リードで2番手へ。しかし、インフィールドで痛恨のミスを してしまい、再びグリーンカラーの伊吹選手が2番手へ再浮上。1位は変わらずオレンジ・ホワイトのツートンカラー長崎選手。2位:伊吹選手との差は 途中縮まりますが、後半再び引き離し、そのまま嬉しいトップゴールを決めました。

F−1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。ポールシッターの白赤青に塗り分けられた阿部選手のマシンは、若干ホイールスピン気味の出だし。その隙を突いて、2番グリッドから 橋本選手がトップに立ちます。その後何度かサイドバイサイドの攻防の末、2位:阿部選手、3位:村中選手の順。中盤になると、2位:阿部 選手の背後に宇野選手が襲いかかります。この2位争いは、終盤までかなり長時間に及びましたが、阿部選手は2位を最後までキープ。トップゴールは、 終始安定した速さが際立った橋本選手が決めました。

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。ポールショットを決めたのは、FANS ARCの森田選手、続いて2番手にはProchemi日比野選手、3番手TEAM CREAMY川西選手、 4番手BIG+3 Racing中津選手、5番手PRO2.stn堀田選手の順。インフィールドでProchemi日比野選手がお碗に乗り上げクラッシュ、後退します。代わって2番手 はTEAM CREAMY川西選手が浮上。トップの森田選手は赤、青、白に塗り分けられたFANS ARCカラー。ぐんぐんペースアップし、後方集団を周回遅れに呑みこみます。 序盤具ラッシュで後退したグリーンのProchemiカラー日比野選手は、後半に掛けて徐々にトップ集団に追い付き、TEAM CREAMY川西選手、BIG+3 Racing中津選手等を パス。2位に浮上。そして、先ほどまで快走していたFANS ARC森田選手は後半バッテリーダウンの為、大きくペースダウン。トップ争いの勝負の行方は最終ラップに。 しかし、トップを追走するProchemi日比野選手は最終ラップの2コーナーでまさかのクラッシュ!トップゴールはFANS ARC森田選手が守り切りました。

■決勝順位■
F-1クラスCメイン
1位長崎 一久31L8'11.360
2位伊吹 広之30L8'01.300
3位磯部 靖哲30L8'14.530
4位東出 正次26L8'08.830
5位メルツ フレドリック21L8'00.060






F-1クラスBメイン
1位橋本 知尚33L8'06.790
2位阿部 裕之33L8'12.440
3位宇野 聖史32L8'05.610
4位村中 祐介32L8'05.920
5位服部 幸一32L8'08.890
6位伊藤 惠介32L8'13.340
7位石田 晃敏31L8'03.980
8位井上 哲也23L6'04.990
9位大倉 義正 8L2'06.690
10位森林 芳史2L0'39.350

F-1グランプリクラスBメイン
1位森田 彰 (FAA)34L8'10.110
2位日比野 達也(PRC)34L8'14.820
3位中津 貴久生(BI3)33L8'00.150
4位川西 紀明(CRE)33L8'04.240
5位杉浦 康之(ALE)32L8'13.770
6位柳 政弘 (IHO)27L8'09.880
7位本房 健 (IHO)22L8'17.840
8位堀田 幹雄(PR2) 6L1'35.500



F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。ポールショットを決めたのは、若さ溢れるスタートダッシュを決めた冨田選手。冨田選手は去年のベストルッキングカー 賞も獲得した事のある程、ボディーペイントには定評があります。今回はファイヤーパターンで参戦。2位は少し離れて澤本選手、3番グリッドから スタートのフットワークカラーの池西選手はクラッシュにより後退。代わって3位にはトヨタ尾崎選手が浮上、4番手は白、赤に綺麗に塗られたTechのマシン を駆る原選手と続きます。間もなく、1−2位、3−4位争いがそれぞれ大接近。すると、冨田選手との差を着実に詰めていたルノー澤本選手が、2コーナーで 痛恨のスピン。一気に4番手を走る中久保選手の後、5番手まで急降下。こうなれば冨田選手は非常に楽な展開となり、自分のペースでトップを終盤までキープ する安定走行へと切り替えた模様。一方、2位争いは、まだまだ熾烈です。トヨタ尾崎、原、中久保、澤本の各選手が大接戦を演じます。そして、ストレートエンドで 原選手と中久保選手が接触。尾崎選手が2位へジャンプアップ。3位は澤本選手が浮上。ルノー澤本選手は、トヨタ尾崎選手を微塵のためらいも無く猛烈なプッシュ。 両車接触の間、中久保選手が2位へジャンプアップ。しかし、残る2台は至近距離で背後に付けます。三つ巴の争いは、インフィールドで中久保選手が大クラッシュ を期し、尾崎、澤本選手の2台の争いに。ルノーとトヨタの因縁は深いのか、澤本選手が最後にトヨタのインをこじ開け、接触の末に単独2位へ躍り出ます。その後、 上位勢の順位は変動なし。優勝は、終始大人の走りで他車を寄せ付けなかった、冨田選手が決めました。嬉しい初優勝です!2位はルノー澤本選手、 3位はルノーのプッシュに翻弄され、後半ペースがやや乱れたトヨタ尾崎選手、4番手は、なんと10番グッドからスタートの 蛍光イエローカラーの高岡選手が入りました。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートは全車ノークラッシュの素晴らしいスタート、1周目はALEX RACING Winners上林選手がトップ通過。2位以下ほぼ スターティンググリッド順で、ZEN橋本選手、Team Tech F-1の田村選手と続きます。序盤はF-1グランプリクラスらしい、接触の少ない上手さが光る立ち上がりでした。 中盤に差し掛かる頃には、2位を走るZEN橋本選手が2コーナーでアウトに飛び出てしまいました。その隙に2位に浮上したのはTeam Tech F-1の田村選手。ベテランらしい 着実な走りでトップ上林選手を追走。しかし、上林選手はぐんぐんペースを上げ、鋭いトップスピードも活かしながら、決勝でも12秒台に入るタイムで快走。アベレージでも 13秒前半と言う驚異のペースです。また、他のALEX勢の2台も、上手く道を譲り、チーム体制も盤石の構えです。2位を走るTeam Tech F-1田村選手は、2位キープに 作戦を切り替えたのか、若干ペースダウン。後方からは3位を走るTeam CREAMY川染選手が徐々に近づいてきます。すると、2コーナーでTeam Tech F-1田村選手が痛恨のスタック。 今回のレースでは、2コーナーは鬼門の様で、幾人もの選手がクラッシュやスタックに見舞われています。その後、2位争いはますます大接近の争いとなり、川染、田村、 川野選手の順で縺れ合います。結局、優勝は、終始速さを見せつけたALEX RACING Winnersの上林選手、2位は、最終ラップの最終コーナーまで大接戦の2位争いを征した、 Team CREAMY川染選手、3位は後半のミスが悔やまれる、Team Tech F-1田村選手が入りました。新車ラッシュの開幕戦で、驚異の速さを披露したALEX RACING Winnersの上林 選手のFusionコンバージョン。まさに、ブラウンGPの様な雰囲気がありあす。しかし、まだ今シーズンは9戦を残します。他のチームがどこまでマシン開発を急ぎ、 ALEX勢に追い付くか、今後非常に見応えがあると思います。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 F1RCGP恒例となりますポディウム表彰です。F-1クラス、F-1グランプリクラス2クラスの各トップ3を表彰します。F-1クラス 優勝の冨田選手は、安定感のある速さが光りました。また、F-1グランプリクラス優勝のAlex Racingの上林選手は、他車を圧倒する素晴らしい 走りが皆の記憶に残った事でしょう。開幕からこの勢いで何連勝するのか、後の記録に期待したい所です。 各クラストップ3の方々は記念写真を撮り、最後にシャンパンファイトで会場全体を沸かせてくれました。シャンパンファイトでは、冨田選手が 最後にバケツで水を頭から掛けられ、手荒な初優勝の祝福となりました。上位入賞された皆さん、本当におめでとうございます。まだまだ寒い時期が 続きます。お風邪など召しません様に!

■決勝順位■
F-1クラスAメイン
1位冨田 洸平34L8'06.080
2位澤本 貴弘33L8'03.290
3位尾崎 二郎33L8'07.690
4位高岡 一仁32L8'05.330
5位原 伸夫 32L8'10.290
6位杉山 旬央32L8'12.630
7位西口 竜二32L8'14.720
8位山路 貴久31L8'04.600
9位中久保 昌弘14L3'36.570
10位池西 威彦 8L1'56.760

F-1グランプリクラスAメイン
1位上林 博 (ALW)37L8'16.770
2位川染 昭吾(CRE)35L8'09.320
3位田村 秀樹(TTF)35L8'09.400
4位川野 貴義(BI3)35L8'10.280
5位橋本 努 (ZEN)35L8'18.390
6位横井 章弘(ALW)34L8'03.360
7位蟻塚 伸也(TTF)34L8'08.410
8位黒田 尚希(PAM)34L8'08.760
9位鬼頭 正治(ALE)34L8'10.960
10位荒川 努 (PAM)33L8'16.300

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、伊藤惠介選手のマクラーレンMP4/5Bに決定しました。 今ではなかなか売っていないレアなボディーに、鮮やかなマルボロ塗装を惜しげもなく施し、今大会にご参加頂きました。 ステッカーの貼り方も綺麗で、眺めていると当時のF-1の面影が浮かんできます。今回選ばれなかった車も、皆非常に良く、 毎回カラーリングレベルが上がっている印象を受けました。

全体表彰・抽選会
 最後は参加選手皆さんをコース内に集めて、全体表彰式が行われました。全員に表彰カードと、一緒に参加賞のデカールが贈られました。 軽食としてスナック&ソフトドリンクが用意され、歓談の中、今回もスポンサー各社から多くの協賛品が選手に配られました。 目当ての物が当選された方、そうでなかった方も、皆エキサイトしたのではないでしょうか。抽選後、サーキットオーナー栗本氏、大会会長の 挨拶と続き、本大会が無事閉幕となりました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。 次回行われる予定のF1RCGP2010 Round2は、2月7日(日)茨城大会 谷田部アリーナ(つくば市)です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー栗本様、運営をお手伝い頂いた各実行委員長の 皆様、及びサーキットスタッフの皆様、協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様等、本当にありがとうございました。お蔭様で 無事に開幕戦である本大会を開催し、終了する事ができました。
また、雑誌、新聞社各位の皆様も、遠路遥々の取材本当にありがとうございました。