F1RCGP レースリポート


第8戦 F1RCGP2010 in Fukuoka2
F-1 HOME Circuit 2010年8月29日(日)


天気:晴れ(屋内)、気温:38℃、湿度:65%、路面温度:35℃

 F1RCGP2010第8戦は、福岡県遠賀郡にあるF-1 HOME Circuitで行われました。このF-1 HOME Circuitでの開催は、去年の F1RCGP2009最終戦以来になり、今回は夏の開催という事で気温や湿度が大分違う環境で行われました。しかも、今年の夏は各地で 猛暑を通り過ぎ、酷暑とも言うべき暑さ。昨年の冬の大会とはマシンセッティングなどに多く変更を加えてくる選手も多く見受け られました。
 F-1 HOME Circuitは、1998年オープンの福岡県内でも最大級の大きさを誇る屋内サーキットの1つです。サーキットショップも 併設され、電動オンロードカー中心の充実した品揃えになっています。ショップの壁にはこれまで来場した多くのエキスパートド ライバーのボディーが展示してあります。昔から多くのTOPドライバーがここを訪れ、数々の名バトルが展開された事を物語っていま す。
 ショップオーナーは森武利、森利昭のご兄弟で、多くのRC経験を活かし、初心者からエキスパートまで適切なアドバイスが常に受 けられる状態になっています。近年始めた2面あるドリフトカーコースは、オンロードコースに隣接する方が先日リニューアルオ ープンしたばかり。道路標示やセンターラインも加わり、よりリアリティーのあるシチュエーションでドリフト走行が楽しめる様 になっています。今回F1RCGPのコースは、屋内の一番広い敷地に常設されているアスファルト舗装のオンロードサーキット。コース 1周180m、40mのバックストレートを有し、インフィールドセッションは中速の複合コーナーも設けられており、1/10F-1ラジコンの 走行には丁度良いレイアウト・サイズになっています。ピットエリアは冷暖房も完備され、コース内は暑くてもピットは快適に過 ごせるので、この大会ウィークも含め、いつも多くのラジコンファンで賑わいを見せています。
 参加人数は、F-1クラス:20名、F-1グランプリクラス:10チーム14名、合計34名です。昨年に比べ両クラス共に参加人数が増え、 益々盛り上がりを見せる中、グランプリクラスではポイント争いも白熱してきています。現在ドライバーズポイントランキングトッ プのALEX RACING Winnersの上林選手と、ランキング2位のTeam Bomber加藤選手とのポイント争いが接近し、110pと95pでその差僅か に15pとなっています。優勝回数は両者同じ。この第8戦は正にランキングトップ交代が起こる可能性がある大変注目すべきレースに なるでしょう。3位争いはZEN橋本選手、BIG+3 Racing川野選手で、58pと43pでこちらも15p差になっています。コンストラクターズ タイトル争いは、トップがALEX RACING Winners 137p、2位がTeam Bomber 107p、3位がZEN 72p、4位がFutaba F-1 Racing 45pとなり 上位陣約30p間隔で連なります。
 一方、F-1クラスは福岡県を内外よりF-1好きな多くのドライバーが集まり、こちらも目の離せないドライバーが揃っています。九州 地区はF-1人気も熱く、F1RCGPの常連さんも多くいます。F-1クラスのカラーリングにも気持ちの入った物も多く見受けられ、本当に F-1と言うジャンルを楽しんでいる雰囲気が伝わります。皆暑い中、楽しそうにセットに励み、少しでもタイムアップをしようと意気揚々 としています。主催者側としても、皆の気持ちに応えるべく、レースをより良いものにして行くようにしなくてはならないとプレッシャーを 感じる程でした。

プラクティスDay
 前回のナイトレース開催とは違い、今大会は前日から多くの練習走行時間がありました。各選手暑い中、路面のグリップを観察しながら 多くのテストメニューをこなしている様です。先ずグランプリクラスでは予想通りALEX RACING Winners上林選手と、Team Bomber加藤選手 が同じペースで周回を重ねています。また、それに続くのが、Team Tech F-1の蟻塚選手。今回は同僚の田村選手は欠席の為、一人でのセット アップとなりましたが、思いの他セットは順調に進み、安定感抜群の走行で上位を脅かすほどのタイムを出している模様。その他、暑さ対策 の新デバイスを持ち込んで皆を驚かせたのは、Prochemiの日比野選手。ブラシレスモーターの表面に取り付ける温度センサーを用い、点滅回数 が増えて点灯になるに連れてモーター温度が危険な領域に入ったと分かるリアテールランプで武装し、プラクティスの時からモーターを労わりながら の走行を続けています。何せこの35度を超える気温域になると、いくら17.5Tのブラシレスモーターと言えどもオーバーヒートで壊してしまう 可能性も有るのです。グランプリクラスは本物のF−1同様に最先端の物で競う真のレースになりつつあります。その他、地元F-1 HOME CIRCUIT、ばかうけ レーシング・ゴージャス、NEXTER、PRO2.stn、TEAM−48も好調をキープ。遠征組では、四国のトップチームであるBIG+3 Racing 川野選手が鋭い走りを披露しています。
 F−1クラスのメンバーでは、久々にラジコン復帰を果たした青野選手が参戦。往年の安定感ある走りは健在で、今大会の復帰戦も注目の 選手の1人に名を連ねます。一方、F−1クラスで好タイムを出しているのは、九州地区のF−1マイスターとも言うべき2選手で、森下選手 と酒井選手。ちなみにF−1クラスで歴代2勝目を挙げているのは、高安理寛選手ただ一人で、今回森下選手はその記録に並ぶべく気合が入っている 模様。酒井選手は言わずと知れたエキスパートドライバーで、こちらも好タイムを連発しF−1グランプリクラスに近いタイムを540で叩き出す実力も 備えています。何れにしても、F−1クラスは限られたパワーソースの下で抜きに出たアドバンテージを確立するには、マシンのコーナーリングの速さや 効率が重視され、合わせて繊細なドライビングも要求されます。何度チャレンジしても奥の深さや魅力に引き込まれるユーザーが多い様です。

大会当日
 大会当日も天気は晴れて暑い日が続いています。朝から大会委員長や各スタッフは汗を拭きながら運営にあたっています。同時に参加者も 冷房の効いたピットの外に出れば暑いレーストラックで戦わなければなりません。どちらも体力勝負の消耗戦になりそうです。ドライバーズミーティングでは 大会競技委員長から、熱中症にならないようにとの注意も喚起され、いよいよレースが開幕になります。

予選1ラウンド目
 F-1クラス予選1ラウンド目、1ヒート目にシルバーにライトブルーのラインの入ったカラーリングの鞘脇選手が2位以下を突き放し、 19L4'09.830、ベスト12秒730と言う好タイムからスタートします。このタイムは去年の最終戦の2番手のタイム。このタイムをこの暑さの 中いきなり出すと言う事は、本大会でこの後も好タイムが続出する事を物語っています。続くヒートでは、ホワイトを基調にブルー・グリーン・イエロー のラインで塗り分けられたカラーの酒井選手が並外れた集中力と持ち前のドライビングテクニックで、森下選手とのバトルを勝ち抜き、19L4'02.940、 ベスト12秒540で暫定トップタイムをマーク。森下選手は1.64秒差で19L4'04.580、ベスト12秒590で2番手。続くヒートでは、ホワイトカラーに Futabaロゴシールが入ったカラーリングの高田(昌幸)選手がベテランらしい危なげのない走りで、3番手タイムの19L4'06.020、ベスト12秒670をマーク。 この時のマルボロマクラーレンカラー平松選手との激しいデッドヒートが行われ、0.73秒差で4位に甘んじた平松選手にも場内から温かい拍手が贈られていました。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目、早くも予選から同じヒートに組み分けされたALEX RACING Winners上林選手、Team Bomber加藤選手は、予選1ヒート目 から火花バチバチの状態です。スタートして出だしの3周付近のタイヤが温まるまでの走行ではTeam Bomber加藤選手がALEX RACING Winners上林選手を 引き離し、トップに浮上。その後、上林選手もペースアップしますが、序盤の遅れを取り戻すまでには至らず、その順位差はそのままの状態。暫定トップ ゴールはTeam Bomber加藤選手で20L4'02.580、ベスト11秒900、2位はALEX RACING Winners上林選手、20L4'04.840、ベスト11秒940で非常に僅差で後方に つけます。上林選手はホワイト・レッドで塗り分けられたアレックスカラー。序盤のアンダーステアを克服すれば、タイムアップも期待大です。この大会には NEWアイテムであるフロントナックルが間に合わず、少々マシンの煮詰めも中途半端では有りますが、チャンピオンの走りは素晴らしいものがあります。3位は 地元F-1 HOME CIRCUITの超エキスパートドライバー吉牟田選手、20L4'06.290、ベスト11秒990でまだまだタイムは伸びるでしょう。このラウンド20周をマークしたのは BIG+3 Racing川野選手、20L4'11.400までとなります。川野選手は後半ややスピードダウンする傾向になるので、ギヤ比等を見直せば次ラウンドで大きくタイムを 伸ばせると思われます。

予選2ラウンド目
 予選2ラウンド目、先ずはマルボロ・マクラーレンカラーの本川選手が、前ヒートより1周UPの記録、18L4'03.450、ベスト13秒010で好タイム をマーク。本川選手のマシンは、ターボ時代の平たく低いボディーラインなので、見ていても非常に美しく、サーキットに映えます。続くヒートでは、 ブラック・レッド・イエローに塗り分けられた川島選手がラップを19周に入れてきて、19L4'06.300、ベストも12秒中盤まで押し上げ、12秒580。路面も 徐々に上がってきて、コンディションも非常に安定してきています。この2ラウンド目に自己ベストを出す選手が増えそうな予感がします。そして、 最終ヒートでは、ホワイトにブルー・グリーン・イエローラインで塗り分けられた酒井選手が素晴らしい記録を樹立。何と同クラス唯一の20周に入れ、20L4'09.960、ベスト 12秒360で暫定ポールポジションタイムをマークします。酒井選手のマシンはTRG109。インフィールドのターンでは小気味よく良く鋭い立ち上がりを 見せているのが印象的です。一方、2位争いは接戦で、ロスマンズ・ウィリアムズカラー森下選手19L4'02.090、ホワイトカラー高田(昌幸)選手 19L4'02.650で、僅か0.56秒差。若手の森下選手の勢いのある走りが、僅差で高田選手を交わす格好となりました。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目、1ラウンド目で3周でリタイヤとなったPRO2.stn堀田選手がここでは一気にジャンプアップ20L4'11.790、ベスト 12秒150で、総合7番手に。Team Bomber河本選手は、前ラウンドよりもグリップ感のあるマシンの挙動にタイムアップが期待され、自己ベストは更新 しましたが、19周止まりの19L4'00.800、ベスト12秒440で、総合8番手。続く最終ヒートでは、Team Bomber加藤選手が他車を寄せ付けぬ快走を披露し、 20L4'02.200、ベスト11秒860で暫定トップを守ります。Team Bomber F104コンバージョンはシーズン後半戦に来て、素晴らしいコーナリングスピード を発揮。セットアップもかなり進んでいるので、この勢いはなかなか止まりそうもありません。特にフラット路面のサーキットでは無敵の戦闘力では ないでしょうか。2番手はALEX RACING Winnersの上林選手、20L4'04.080、ベスト11秒910。3番手はBIG+3 Racing川野選手、20L4'05.090、ベスト11秒990。 ここまででベストラップNo1を出しているのは、地元F-1 HOME CIRCUITの吉牟田選手で、11秒850。現在総合4番手ですので、今後の躍進に期待が掛かります。

予選3ラウンド目
 F-1クラス予選3ラウンド目、この最終ラウンドが泣いても笑っても最後の予選ラウンドとなりますので、各選手気合いの入った走りが見れる事でしょう。 先ずF−1クラスでは、トヨタカラーの郡山選手が終始安定した走行を見せ、自己ベストとなる18L4'06.350のヒートトップゴールを果たします。続くヒートでは、 ピンクカラーにホワイトのウィングが鮮やかな、廣田選手も自己ベストとなる19L4'05.980でヒートトップゴール。気温もピーク時よりは若干下がり、ドライバー のコンディションも良くなっているのか、各ヒートタイムを更新する選手が多いです。注目の最終ヒートは、ホワイトにブルー・グリーン・イエローラインで塗り分 けられた酒井選手、ロスマンズ・ウィリアムズカラー森田選手の猛烈なトップ争いが展開されました。レース中盤まではほぼ互角の争いでしたが、10周目に 酒井選手が周回遅れの処理でタイムロスを期し、森下選手がリードを保ち、そのままトップゴール。森下選手のタイムは20L4'12.410、ベスト12秒370で、2ラウンド目に 酒井選手が出したタイムには2秒450及ばず、総合2番手のタイム。ポールポジションは酒井選手が獲得しました。中盤では、シルバーにライトブルーのラインのカラー鞘脇選手が 総合5位にジャンプアップ。ちなみにこのラウンドの1周ベストタイムは、酒井選手、森下選手共に12秒370の同タイム。決勝ラウンドでは更に熱いバトルが繰り広げられる事でしょう。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目、Team Bomber河本選手が毎ラウンドタイム更新を果たし、ついに20周に突入!20L4'09.610、ベスト12秒320で、総合7番手のタイム。 ハチイチバギーの超スペシャリストのテクニックがこのF-1でも冴えわたって来ています。Team Bomberはマシンも優れていますが、チームワークも素晴らしいものがあります。 このままコンストラクターズタイトルも奪取しそうな勢いを感じさせられます。また、マクラーレンカラーのPRO2.stn小林選手、グリーンのカラーProchemi日比野選手も このラウンドでタイムを大きく伸ばし、Aメインに滑り込みます。一方トップ争いは、Team Bomber加藤選手、ALEX RACING Winners上林選手の激しいバトルが展開。加藤選手は 前半から11秒台にのせる勢いで快走しますが、上林選手はペースが上がるまで3ラップ程掛かってしまいます。その差が最後まで響き、トップゴールを果たした加藤選手は ポールポジションタイムとなる20L4'01.040、ベスト11秒880をマークし益々勢いが増してきている様子。このラウンド2位ゴールのNEXTER松永選手は、ここF-1 HOME CIRCUITを 知り尽くしたエキスパートドライバーらしく、上手く左セクションのコーナーリングを纏め、20L4'06.090、ベスト11秒980で総合5番手に浮上。このラウンド1周のベストを 叩き出したのは、Team Tech F-1蟻塚選手、11秒870をマーク。テックのF125は熟成も更に進み、素晴らしいコーナーリング性能を見せています。続く決勝でいかにトップ争いに 食い込めるか注目して見て行きましょう。

■予選順位■
F-1クラス
1位酒井 国和2R20L4'09.960
2位森下 龍平3R20L4'12.410
3位高田 昌幸2R19L4'02.650
4位佐藤 正晴2R19L4'03.900
5位鞘脇 裕司3R19L4'04.500
6位廣田 郷史3R19L4'05.980
7位川島 健吾2R19L4'06.300
8位平松 友佳1R19L4'06.750
9位中川 忠洋3R19L4'07.430
10位岩田 知之3R19L4'09.900
11位本川 晋太郎3R19L4'11.830
12位高田 誠 3R19L4'12.000
13位春日 空 3R19L4'12.010
14位待鳥 勝浩2R19L4'12.120
15位荒牧 敦 2R18L4'04.990
16位白川 勉 2R18L4'06.200
17位郡山 裕一3R18L4'06.350
18位青野 恭二1R18L4'06.430
19位福川 光一郎3R18L4'08.740
20位朝日 湊 1R18L4'12.620

F-1グランプリクラス
1位加藤 隆史(BOM)3R20L4'01.040
2位上林 博 (ALW)2R20L4'04.080
3位川野 貴義(BI3)2R20L4'05.090
4位吉牟田 博之(FHC)2R20L4'05.160
5位松永 幸治(NEX)3R20L4'06.090
6位蟻塚 伸也(TTF)2R20L4'06.840
7位河本 篤史(BOM)3R20L4'09.610
8位小林 大雄(PR2)3R20L4'10.120
9位堀田 幹雄(PR2)2R20L4'11.790
10位日比野 達也(PRC)3R19L4'00.220
11位山口 顕太郎(NEX)3R19L4'01.790
12位下鍋 順一(T48)3R19L4'02.870
13位松原 浩光(BRG)2R19L4'09.800
14位大島 浩二(BRG)3R18L4'06.170

決勝に向けて
 決勝ラウンドは、8分間の周回レースで行われます。予選では4分間のレースだったので、2倍の距離を走る事になります。 長いレースディスタンスに備え、各選手マシンの整備、調整に余念がない様子。特に今大会は気温も高く、モーターやアンプの 温度上昇に気を配る選手が多いです。540モーターでは、発熱させ過ぎるとトルク不足に陥ったりと、アベレージタイムを落とす要因になりかねません。 それには適正なギヤ比選定、クーリング対策をして、効率の良いセットアップが必須となります。予選を見ていても、スターティンググリッドで ファンの音が鳴っているマシンが多かったので、決勝ではさらに台数が増える事でしょう。前戦がナイトレースで、気温も差ほど高くなかったので、 今大会は予想を超えるセッティングの難しさを皆感じている事でしょう。しかし、それを是非楽しんで、皆で解決への糸口を導き出して、良いレースを して欲しいと思うのです。レースの場はただ競争の場ではなく、コミュニケーションの場でもあるのです。F1RCGP2010福岡最後のラウンドでもある 第8戦、続く決勝でも更に素晴らしい見応えのあるレースを期待します。

F−1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。スタートでは、トップ3のマルボロ・マクラーレン本川選手、フェラーリ高田(誠)選手、ブルー・シルバーに塗り分けられた 春日選手の順で綺麗な出だし。その後、春日選手をマルボロカラーの待鳥選手が交わし、3番手に浮上。その直ぐ後ろにはトヨタカラー郡山選手ら後続が 続き、まだまだ予断ができない展開。トップはマルボロ・マクラーレン本川選手で、リアグリップがしっかりしていて安定感のある走り。一方それを追いかける フェラーリ高田(誠)選手はややオーバーステア気味な車を見事に操り、アグレッシブな走りを披露。その後、インフィールドのストレート手前で本川選手がハーフ スピンする間、高田(誠)選手がパス。しかし、直ぐにストレートスピードが勝る本川選手が追い抜き返し、二人のバトルが僅差で続いて行きます。やがてそのバトルは インフィールドの速いフェラーリ高田(誠)選手がリードする形になり、決着がつきます。3位争いは、マルボロカラー待鳥選手と、ブルー・シルバーカラーの春日選手、その 後ろにはトヨタ郡山選手が続きます。その間、トップ争いは、マルボロ・マクラーレンカラー本川選手が三度フェラーリ高田(誠)選手に追い付き、インフィールドで強引にパッシング しますが、2台がクラッシュ!しかし、本川選手はフェアに高田(誠)選手に先行させる形で復帰します。トップがフェラーリ高田(誠)選手、2位本川選手、3位が僅差で待鳥選手と続き、 2台のマルボロ・マクラーレンが追う展開でいよいよ後半戦に突入。2位にはインフィールドで待鳥選手が浮上し、トップを追います。すると、待鳥選手がフェラーリ高田(誠) 選手に並び、お互い軽く接触した時、本川選手がそれを避けようと大きくタイムロス、本川選手は一気に4番手へ。3番手浮上は春日選手。このトップ4台は0.3秒差間隔で 並び、後半戦まで大接戦を演じています。トップ争いはフェラーリ高田(誠)選手、マルボロ・マクラーレン待鳥選手、3位争いはマルボロ・マクラーレン本川選手、ブルー・ シルバー春日選手で激しい攻防が最後まで続き、最後トップゴールを決めたのは、フェラーリ高田(誠)選手でした。非常にクリーンで見応えのあるF−1クラスBメインの レースとなりました。


F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。こちらのスタートも美しい出だし。1番グリッドのNEXTER山口選手がポールショットを奪い、2番手TEAM-48下鍋選手、 3番手ばかうけレーシング・ゴージャス松原選手らゴージャス勢が続く展開。すると、トップ争いのNEXTER山口選手、TEAM-48下鍋選手が交錯して体勢を乱す 中、ばかうけレーシング・ゴージャス松原選手がトップにジャンプアップ!マシンカラーは2010年ロータス風のグリーン・イエローで塗り分けられた車。 2番手はTEAM-48下鍋選手が0.2秒差で続きます。3番手はNEXTER山口選手。2位争いは接戦でしたが、インフィールド中ストレート手前で、TEAM-48下鍋選手と NEXTER山口選手が接触。山口選手は事無きを得ましたが、TEAM-48の下鍋選手は横転してしまいます。この件で審判委員長の判断はコーションで特にペナルティーは無く、 そのままレース続行されます。トップはばかうけレーシング・ゴージャス松原選手が順調に周回を重ね、2番手は0.8秒差でブルー・ホワイトに塗り分けられた NEXTERカラーの山口選手が追います。その後トップ争いの2台は差が見る見る詰まり、サイドバイサイドのトップ争いへと展開。そして1コーナーで2台が接触! これはお互いフェアに譲り合って復帰し、再びNEXTER山口選手がトップへ浮上。2位のばかうけレーシング・ゴージャス松原選手は若干離されて行きますが、逆に NEXTER山口選手のペースが猛烈に速くなっている模様。ベストも12秒270にUPし、快走を重ねています。2位争いはロータスカラー松原選手と、TEAM-48下鍋選手 との間で熾烈に行われ、インフィールドの折り返しでTEAM-48下鍋選手が松原選手のインに上手く入って、2番手に浮上。トップNEXTER山口選手、2番手TEAM-48山口選手 と言うかたち。1位、2位との差はこの時点で約7秒差。レースは後半までこの体勢が変わらず、NEXTER山口選手は中盤までトップ争いをしていたばかうけレーシング・ ゴージャス松原選手も周回遅れにして、ブッチギリの差でトップゴールを決めました。

■決勝順位■
F-1クラスBメイン
1位高田 誠 37L8'06.950
2位待鳥 勝浩37L8'07.900
3位本川 晋太郎37L8'10.640
4位春日 空 37L8'11.180
5位郡山 裕一36L8'10.090
6位荒牧 敦 35L8'03.450
7位青野 恭二35L8'04.120
8位白川 勉 35L8'05.350
9位朝日 湊 35L8'05.960
10位福川 光一郎33L8'00.090

F-1グランプリクラスBメイン
1位山口 顕太郎(NEX)39L8'04.740
2位下鍋 順一(T48)38L8'00.840
3位松原 浩光(BRG)38L8'07.080
4位大島 浩二(BRG)37L8'08.810

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタートはポールポジションのホワイト・ブルー・グリーン・イエローラインで塗り分けられた酒井選手が素晴らしい出だしで、ポールショット を奪います。2番手はロスマンズウィリアムズ森下選手。3番手以降は接触もある大混戦の中、浮上してきたのはシルバー・ライトブルー・グリーンのウィング1ポイントの カラーが目立つ鞘脇選手。トップ2台は徐々に後続を引き離し、マッチレースとなります。ダイナミックな走りが持ち味の酒井選手対、緻密な走りが得意の森下選手のバトルです。 一時その差は0.5秒以内に縮まりますが、その後やや酒井選手が引き離しに掛かっています。後方では5番手争いが熾烈、ホワイトカラーの高田(昌幸)選手と、ピンクカラーの 廣田選手ら数名で行われています。そこに、トップを快走する酒井選手が迫り、ラップに掛かるタイミングで、高田(昌幸)選手と廣田選手が接触し、2台がふらついている間、 酒井選手が後方から突っ込むかたちで多重クラッシュが不運にも発生してしまいます。このクラッシュで酒井選手はマシントラブルでリタイヤ。そこを上手く交わしたのが、 ロスマンズウィリアムズ森下選手、一気にトップに浮上。ベストラップも12秒270まで上げてきて、アベレージペースも他車を圧倒する勢いです。2番手はマルボロ・マクラーレン 平松選手、3位は僅差でシルバー・ライトブルー鞘脇選手が続きます。2位争いは後半に掛けても平松選手、鞘脇選手の間で繰り広げられ、鞘脇選手の猛烈なプッシュを抑えきり、 マルボロ・マクラーレン平松選手が2位を守り切りました。F−1クラス優勝は2位に7秒近くの差を付け、中盤からトップの座を一度も明け渡す事無く、ロスマンズ・ウィリアムズ の森下選手が決めました。森下選手は今季、第4戦福岡大会に続く、福岡2勝目を挙げる事となりました。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートはALEX RACING Winners上林選手が絶妙なスタートダッシュを決め、ポールスタートのTeam Bomber加藤選手を交わし トップへ浮上!3番手はBIG+3 Racing川野選手、以下綺麗な等間隔で各選手が続いて行くかたち。すると間もなく、Team Bomber加藤選手がインフィールドの中ストレートに続くロータリー コーナーでALEX RACING Winners上林選手をアウトから抜き、上林選手はその反動でややタイムロスし、順位を下げる事になります。ここで2位にジャンプアップしたのは BIG+3 Racing川野選手。一気にトップのTeam Bomber加藤選手の背後まで迫ります。川野選手のマシンはテックF125 BIG+3コンバージョンで武装したマシン。 卓越したコーナーリング性能を見せ、この大会ではダークフォースとなるか非常に楽しみな展開です。3番手は大混戦の中、ALEX RACING Winners上林選手が浮上してきました。 グランプリクラスはスピードも速く、皆の操縦テクニックも粒揃いに素晴らしいので、一度後続に呑まれてしまうとなかなか浮上する事が難しいのですが、流石2009 年度ワールドチャンピオンの上林選手は違います。瞬く間に3番手まで挽回し、2番手のBIG+3 Racing川野選手を追う格好となっています。すると直後に2コーナーで ALEX RACING Winners上林選手がBIG+3 Racing川野選手のインを差し、2番手に浮上。トップから、加藤選手、上林選手、川野選手はほぼ0.5秒差の等間隔の激しい デッドヒートが続きます。やがて、トップ争いの2台、加藤選手、上林選手との差は更に詰まり、0.3秒差へ。ストレートエンドで遂にALEX RACING Winners上林選手が Team Bomber加藤選手を射程圏内に捕らえたかと思った瞬間、高速コーナーで2台接触!Team Bomber加藤選手は無事に復帰しましたが、ALEX RACING Winners上林選手は 後ろ向きに停車している状態になり、そこにProchemi日比野選手が駆け込んで来て、大クラッシュへと発展。グリーンカラーのProchemi日比野選手はコース外まで 弾き飛ばされる一方で、ALEX RACING Winners上林選手のフロントカウルは大きく凹み、空力が効かない状態に陥ってしまいます。トップはTeam Bomber加藤選手、2番手は BIG+3 Racing川野選手、3番手ALEX RACING Winners上林選手、4番手NEXTER松永選手が迫ります。この4台はほぼ1秒を切る等間隔。後半になり、Team Bomber加藤選手は 独走状態へと持ち込み、若干間隔を開けて2位争いが熾烈になってきます。BIG+3 Racing川野選手はALEX RACING Winnersの猛烈なプレッシャーに負けることなく、 2位を死守。ALEX RACING Winners上林選手はフロントカウルの破損が響き3位。4位には最後大逆転で地元F-1 HOME CIRCUIT吉牟田選手が入ります。そして、F−1グランプリ クラス栄えある優勝は、中盤から気合いの入った走りでトップをリードしたTeam Bomber加藤選手に決定しました。加藤選手は今季3勝目。ドライバースポイントランキングでは ALEX RACING Winners上林選手を交わして、トップに浮上する快挙を達成。今後のALEX RACING Winnersの巻き返しにも注目したい所です。ちなみに決勝中のベストラップは 11秒930でクラッシュ後の怒涛の追い上げ時のALEX RACING Winners上林選手でした。

■決勝順位■
F-1クラスAメイン
1位森下 龍平39L8'10.030
2位平松 友佳38L8'04.000
3位鞘脇 裕司38L8'04.370
4位佐藤 正晴38L8'09.000
5位廣田 郷史38L8'12.990
6位高田 昌幸37L8'00.320
7位中川 忠洋37L8'09.680
8位川島 健吾37L8'12.180
9位岩田 知之35L8'11.170
10位酒井 国和15L2'59.410

F-1グランプリクラスAメイン
1位加藤 隆史(BOM)40L8'03.930
2位川野 貴義(BI3)40L8'06.240
3位上林 博 (ALW)40L8'06.960
4位吉牟田 博之(FHC)40L8'11.540
5位松永 幸治(NEX)39L8'00.700
6位蟻塚 伸也(TTF)39L8'08.440
7位河本 篤史(BOM)39L8'12.510
8位堀田 幹雄(PR2)38L8'01.080
9位小林 大雄(PR2)38L8'01.430
10位日比野 達也(PRC)38L8'17.960

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 レースの締め括りはF1RCGP恒例シャンパンファイトになります。気温も高いので、コルクの抜けも一段と良い事でしょう。各クラストップ3の選手 がシャンパンを持ち寄り、一気にファイト!Team Bomber加藤選手がややフライング気味でしたが、皆今日の疲れを一掃する様な笑顔を見せ、大いに 盛り上がったイベントとなりました。トップ3各選手にはコースオーナー兼競技委員長の森氏より、トロフィーが贈られ、周りに集まった皆から祝福の 拍手が贈られました。本大会は、各クラス見応えのあるトップ争いが繰り広げられ、見ている方も非常に楽しめる大会でした。

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞は、川島健吾選手のオリジナルカラーに決定しました。やはりベストカラーと言うだけあって、一際目立っていてクールな デザインに纏められていました。一見ブラック、レッド・イエローのシルバーラインで仕切られたファイヤーパターンと思いきや、ブラック部分がブルー系の ラメ塗装となっており、非常に手が込んでいました。ドライバー人形もグラデーションが入ったりと良く塗り分けられており、時間が掛かっている事が 伺えます。素晴らしいカラーで会場を魅了してくれた川島選手には、会場からも惜しみない拍手が贈られました。

全体表彰・抽選会
 最後は操縦台裏のスペースで全体表彰式が行われます。総合表彰カードを各選手にお渡しします。その後、抽選会ではスポンサー各社からの 豪華上品がずらりと並べられ、選手一人一人に抽選でお渡ししました。そして、閉会式ではコースオーナー兼競技委員長の森氏よりコメントを頂き、 無事に閉幕となりました。来年度は福岡地方の大会もよりグレードアップし、今年開催できなかった新会場でも行われる予定になっています。皆様の ご参加、F1RCGPA一同心よりお待ちしております。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会主要機材データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、参加選手県名、年齢層、男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。
次回F1RCGP2010はシリーズ戦ではなく、F1RCGP2010 Festa in Shikokuになります。 皆で楽しくF-1ラジコンを走らせる趣旨の基、BIG+3 RC CIRCUITで9月19日(日)に盛大に行われます。クラスはF-1クラス、F-1ローカルクラスの2クラスを 予定しています。 皆様のご参加心よりお待ちしています。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 今回参加された選手の皆様、運営をお手伝い頂いたF-1 HOME Circuitのスタッフの皆様や各委員長の皆様、撮影をして頂いた 堀田様、朝日様、協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうございました。  お陰さまでF1RCGP2010 Round8福岡大会を無事終了する事ができました。残る大会は、F1RCGP Festa2010と、初の特設会場になるRound9東京大会、 最終戦香港大会のみになりました。これからも皆が楽しめ、観戦に来てもらえるような面白いレース運営を心がけて行きたいと思っております。 今後ともご指導ご鞭撻を賜りたく、宜しくお願いいたします。