F1RCGP レースリポート


第1戦 F1RCGP2011 in Nara
RC スタジアム セイキ 2011年1月16日(日)


天気:曇り(屋内)、気温:6℃、湿度:36%、路面温度:8℃

 F1RCGP2011のシリーズ開幕戦が、奈良県にあるRCスタジアムセイキ(室内オンロードサーキット)で開催されました。ここRC スタジアムセイキでのF1RCGP開催は3回目、開幕戦は去年に引き続き2年連続になります。関西地方ではF-1イベントのメッカとして、 ここ数年盛り上がりを見せているサーキットの1つです。サーキットのオープンは、2008年4月からで、今年で3周年を向かえ、益々 ユーザーも増えて盛り上がりを見せています。店頭のスタッフは、RCカー、バッテリー、充電器などの周辺機器の事を熟知しており、 RCファンのアフターケアも万全の体制。品揃えに関してはAtlantisブランド製品が特に強く、新製品のアンプ、モーターのラインナ ップがとても充実しています。近年主流になったLiPo、LiFeバッテリーに関しては、Atlantisブランド製品も力を入れており、多く のテストが同サーキットでなされ、素晴らしい品質の製品がリリースされている所です。また、スペアパーツはタミヤ系を中心に各 社品揃えが充実してきており、去年にましてRCショップとしての役割も大きくなっています。
 サーキット施設に関しては、1Fに本格的な細粒アスファルト路面の電動オンロードサーキットが1面、2Fにカーペット路面の電動 ドリフトサーキットが2面あります。2Fのサーキットは、去年までは1/10車サイズとミニッツ専用サイズのコースでしたが、ミニッ ツ専用サイズのサーキットがヨコモ16Mサイズにリニューアルがなされていました。合計で3面ものサーキットを持つラジコンサー キットは周辺にはここしかなく、週末になると大勢のお客さんで賑わうそうです。また、冷暖房も完備しているので、天候や気温を 気にすることなく何時でも快適なラジコン走行が楽しめます。そういう意味でも親子連れにも来やすいサーキットです。
 開幕戦の舞台となるのは、1Fのアスファルト路面の電動オンロードサーキットです。1周160m、25mのバックストレートを持ち、路 面は前記した様に細粒のフラット舗装。毎年12月にコースレイアウト変更がなされる事になっているので、前回のF1RCGPとは今回の レイアウトが異なります。いずれにしても、F1RCGPシリーズ戦の中でも超テクニカルサーキットの1つに数える事が毎回できるくら い、切り返しも多いタフなレイアウトになっています。

 レースウィークは大規模な寒波が日本列島に押し寄せており、雪などで交通機関が麻痺する懸念が囁かれましたが、レース日は 概ね好天に恵まれ、参加人数はF-1クラス:22名、F-1スケールクラス:4名、F-1グランプリクラス:11チーム15名、合計41名です。 今シーズンよりF-1スケールクラスが新設され、185mm幅のナロータイプのリアルF-1を実車チームカラーに塗装し、レース方式もベス トラップやタイヤ交換の義務付けもされた本格的なF-1クラスになります。パワー系はマブチ540、LiFeに統一され、接近戦のバトルが 楽しめる上、タイヤ交換作業による大逆転も可能にしたレギュレーション内容になります。また、F-1クラスも含め、全てのクラスで 全面LiFe化がなされ、より安全性を高め、スピードダウンによりバトルが増え、ランニングコストも抑えられる様にしたのも今年から の特徴です。F-1グランプリクラスは特に目立ったルール改定は無く、今シーズンもハイスピードバトルをドライバー、ギャラリー双 方に楽しんでもらえる様に配慮されています。
 昨年11月に最終戦香港GPを終え、この1ヶ月あまりのオフシーズンに各選手やチームで多くのテストが行われた様で、この2011年 開幕レースに合わせて多くのニューアイテムがお披露目されるのも見所の1つです。今年を占う意味で非常に大切なこの開幕戦。 F-1スケールクラスの新動向も見ながら、今シーズンもできるだけ詳細にレポートして行きます。そして、運営に関しては、公平・ 公正なレースを常に心がけ、F1RCGPA一同心を新たに皆さんに楽しんでいただけるイベントにして行きたいと思っておりますので、 今後とも宜しくお願いいたします。

プラクティスDay
 前日は練習走行日にあてられます。各選手、チームのメンバーは既に現地入りし、精力的にテストを行っている模様。今シーズンより F-1グランプリクラスへ新規参入してきたチームが多数います。中でも、チームMOROTECHの諸橋選手はコラリー車を煮詰めに、前々日より 現地入りしているとの事。諸橋選手は昨年のF1RCGP2010 Round10香港グランプリでF-1クラス初参戦にして初優勝を決めた実力者。気温が 例年よりも寒く、路面グリップが思いのほか確保できない状況下、無難にセットを纏めて決勝を想定した8分間のランタイムもきっちり確 保していました。一方、昨年F−1コンストラクターズワールドタイトルを獲得したALEX RACING Winnersは、1stドライバー上林選手を 筆頭に、最強の2ndドライバー横井選手を引き連れ、昨年と同じ万全の態勢で来ています。こちらもFusionレーシングのマシンを上手く 纏め、好タイムを出している模様。タイムはグランプリクラスで12秒後半から、13秒台前半に乗せてこれればかなり速い様です。そして、 歴史のある名門ALEX RACINGにドライバーとしてヘッドハンティングされた日比野選手もWinnersと同じテストメニューを共有し、早くも チームワークの良い所を見せています。車の動き的にも日比野選手のFusionのFRF010は抜群の動きを披露しています。また、四国からは BIG+3 RACING川野選手、中津選手のペアが非常に楽しそうにテストをこなしています。と言っても、このBIG+3 RACINGはF1RCGP2010香港 グランプリでアジアチャンピオンを獲得したチーム・ドライバーが揃う実力は折り紙つきのメンバーです。使用マシンは今年からZENのF103 コンバージョンを使用しています。川野選手のコメントでは、テクニカルなコースは苦手との事。しかし、F103ZENコンバージョンの運動 性能により苦手部分はカバーされ、ベストラップはしっかり残している様子。他にも四国からはTeamいけと〜ん芳之内選手も来場。F-1ス ケールクラスにも出場予定で、2クラスのマシンを煮詰めるのに忙しそうでした。そして、何よりも有力視されているTeam Tech F-1、地元 ホームグランプリの意地を見せるべく多くのアップデートパーツを持ち込み、万全の内容で煮詰まっているとの事。ドライバーも冨田選手を 新たに加えチーム力もアップ。プラクティスDayでは、田村選手のみ来場し、最終段階のマシンチェックに余念がない様子。タイムも勿論 13秒フラット付近を連発し、新たに投入されたF125MD/AF-01ボディー+新型ディヒューザーを装着したマシンをドライブして素晴らしいパフ ォーマンスを発揮していました。
 午後になるとF-1クラス参加の選手も集まり始め、コースが込み合ってきます。F-1クラスで好調な走りを見せているのは、昨年の開幕戦 覇者の冨田洸平選手。お馴染みのパープルのファイヤーパターンのF-1を駆り、アウトからインに小気味良く車体を振り回すテクニックは、 既にF-1クラスのそれを超越するかの様です。ラップタイムは14秒前半を叩き出し、F-1グランプリクラスの約1秒落ちのタイムを540で出す と言う見事な走り。マシンの特徴は大き目のリアウィングで、翼端板がやや後方に伸びています。これもRCスタジアムセイキ常連のなせる マシンモデファイの特徴でしょう。
 そして最後に注目するクラスはF-1スケールクラス。リアルF-1を追求したフォルムで、見るにしても大変美しく、存在感があるマシンに 皆仕上げていました。今回は4選手の参加人数に留まりましたが、皆マシン、ボディーへの思い入れを感じさせられます。イエローカラーの ジョーダン・グランプリ日比野選手、グリーンカラーのジャガーレーシング芳之内選手が一歩リードしたタイムを出している模様。タイヤ交 換対策では、ジョーダン・グランプリ日比野選手のマシンのフロントアクスルに秘策のアイテムが。何と、クイックチェンジャーを装備して おり、ワンタッチ交換が可能になっています。これは決勝レースを戦うにはかなり有利なアイテムとなります。そのアイテムについて多くの 選手が注目し、質問など多数寄せられていました。まだレースアイデアに関しても試行錯誤が見られる新カテゴリー。これからの進化も非常 に楽しみな所です。明日からはいよいよ開幕。各選手、これまでの努力、積み上げたものを遺憾なく発揮してもらたいものです。

大会当日
 大会当日は、心配されていた寒波による雪もサーキットには影響せず、晴れ間も時折覗かせる概ね良好な天気となりました。しかしながら、 周りの山間部は雪で通行止めがあったらしく、来場できない選手も数名いる状況でした。朝のまだ冷え込む中、それでも多くの来場者を集め、 受付、そして練習走行が開始。朝一の練習走行では、若干昨日より路面のグリップが悪く、各選手悪戦苦闘していた様ですが、走行が進むに 連れ徐々にペースアップしてきている模様。さすがF-1ドライバーは皆路面の変化への対応能力が早いです。F1RCGPは各戦変化に飛んだ路面で 真の速さ、そして強さを競うシリーズレースになります。ドライバーの本物の技量が試されるレースは他に類を見ないものです。練習走行が 終わると、開会式で今シーズンの開幕が宣言され、いよいよ長きに渡るシリーズの初戦がスタートとなりました。開会式のミーティングで特に 注意喚起されたのは、競り合いでのマナーについて。基本的にクラッシュを避ける為、サイドバイサイドの横並びの競り合いでは、アウト車が ペナルティーの対象車と言う事になります。理由は、イン側に入って来た車に対してスペースを作らなかった為です。当然ながら後方からの 無理な追い抜きに関しては後方車、若しくはイン側車がバッドになりますが、お互いの距離とスペースをリスペクトし合いながらレースを展開す る事が一番大切な事と言う認識をミーティングで再確認がなされます。
 F-1クラス、F-1スケールクラス、F-1グランプリクラスとこれからレースが進むわけですが、現時点では朝の練習走行で際立った速さを見せて 入るのはTeam Tech F-1、そしてALEX RACING Winners勢です。F-1クラスでは、パープルのファイヤーパターンカラー冨田洸平選手、イエロー カラーの中邑選手あたりが調子が良さそうです。その他、地元シリーズには毎戦参戦している、ホワイト・レッドのトヨタカラー原選手も 良いペースで走っています。F-1スケールクラスは、ジョーダン・グランプリ日比野選手は好調をキープ。そして、現役F-1アジアチャンピオン 川野選手のスクーデリア・フェラーリもF104ノーマルでペースアップして来ている模様。F-1スケールクラス参戦の4台はペース差がお互い 無いので、この後のレースでは多くのバトルシーンが見られる事でしょう。F-1グランプリクラスでは、本日満を持して登場のTeam Tech F-1の 冨田選手が事前情報通りに好調なペースで走っている模様。同チームエースドライバーの田村選手も素晴らしいグリップと、鋭いコーナーリ ングスピードで、昨日のラップタイムを塗り替える走りを見せています。その他チームでは、やはりALEX RACING Winnersの上林選手、横井選手 がFRF010コンプリートVer.を駆り、いつも通りにハイペースで走行を重ねています。今回は横井選手が特に好調の様子。自身初の表彰台を獲得 出来るかどうか、非常に期待が掛かる所。練習が終われば直ぐに予選に備えてマシン整備です。日頃の成果を思う存分出せるように、頑張って 貰いたいものです。
※当日はRCマガジンが取材に駆け付けて下さいました。参加選手にとっては、専門誌にも記事が載ると言う事で、いつも以上にやる気が漲る 事でしょう。

予選1ラウンド目
 F-1クラス予選1ラウンド目、最初のヒートではロスマンズウィリアムズカラーの吉牟田選手、ブルー・ライトブルーのアトランティス カラーの中久保選手が、好バトルを早くも披露。ヒートトップゴールの吉牟田選手は15L4'01.200、ベスト15秒090でしたが、中久保選手は スタート直後のミスがありながらも15L4'02.510、ベスト14秒980をマーク。次回のラウンドに期待が掛かります。続くヒートでは、16周に 入れてくる選手が出始め、先ず16周に入ったのはイエローのカラーが目立つ中邑選手、ブラック・レッド・ホワイトのカラー佐藤選手と 競り合いながらも、16L4'05.640、ベスト14秒930で、後続をリードします。しかし、路面も安定した頃になる最終ヒートでは、パープル ファイヤーカラーの冨田選手が何と17周に突入!17L4'11.760、ベスト14秒210で後続を大きく引き離し、クラス暫定トップタイムをマーク。 冨田選手のマシンはグリップ感が抜群で、フロントとリアのグリップバランスも絶妙です。速いマシンは気持ちフロントグリップを優先 させたセットにしている模様で、冨田選手もそんなマシンを上手くドライブしていました。16周台で一番時計はティレルカラーの三輪選手、 16L4'05.510、ベスト14秒640。16周の壁はグリーンのジャガー金澤選手までの7選手が越える事となります。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。こちらは4分間のベストラップ勝負と言う事で、各車大人しめの立ち上がりでしたが、徐々に ヒートアップ。先ずはジャガーレーシング芳之内選手が15秒台にいきなり乗せ、15秒640をマーク。その直後、ジョーダン・グランプリ 日比野選手が続け様に15秒台前半を出し、15秒130がベスト。すると、スクーデリア・フェラーリ川野選手が15秒110に塗り替えると言う 非常に面白い展開。川野選手のマシンは純粋なタミヤF104のマシンですが、細かいスロットルワークを巧みに駆使して頑張っています。 そして、14秒台にも乗せ、14秒690で誰もが川野選手がトップと思った瞬間、ジョーダン日比野選手が14秒630のスーパーラップを土壇場で 出し、暫定トップタイムとなりました。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目、Team Tech F-1のイエローカラーのマシン田村選手が、F125の鋭いコーナーリング性能を見せ、 1周目から14秒台でラップを重ね、それ以降殆どのラップを13秒台で纏めると言う快走。それを追う形となったのが、ALEX RACING Winners 上林選手で、後半タイムを上げ、13秒270のベストを出し、18周でヒートトップゴール。18L4'09.160をマークし、このタイムが目標タイムと なります。続くヒートでも、Team Tech F-1冨田選手がマシンの持てる性能を余す事無く発揮する快走を披露。1周目を除く全てのラップを 13秒前半で纏め上げ、18L4'01.490、ベスト13秒090で逆転で暫定トップタイムをマーク。このヒート2番手のPAPER MOONの黒田選手も冨田選手には 遅れるものの、安定したラップで18L4'09.880で3番手のタイムを出します。その後、ALEX RACING Winners横井選手も善戦しますが、ややパイ ロンに乗り上げてタイムロスを期し、18L4'12.390止まりの記録。Team Tech F-1対ALEX RACING Winnersの4名のドライバーが早くも 火花を散らす展開となりました。

予選2ラウンド目
 F-1クラス予選2ラウンド目。このラウンドからタイムの速い順に再度組み分けされ、各選手ベストの走行が続きます。 路面グリップも次第に上昇し、このラウンドでは先ほどのラウンドでも快走を見せていたパープルファイヤーカラー冨田選手 が自己ベストを大幅に塗り替え、何とこの時点で唯一の17周に突入!17L4'07.810、ベスト14秒180をマーク。彼の走りは本当 に素晴らしく、ラインが安定している上、後続車をパスするタイミングも絶妙です。2番手に浮上したのは、イエローのカラー中邑選 手。前半ややマシンの挙動に戸惑ったものの、後半は安定した走行を重ね、16L4'00.040、ベスト14秒620と、17周にあと僅か と言う記録。トップ10はオレンジカラーの木本選手まで、16L4'08.860がAメインボーダータイムとなります。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目は、序盤からジョーダン・グランプリ日比野選手が14秒台に乗せてきて、好調をキープ。 続けて、14秒600、14秒560のベストラップの重ね、暫定トップタイムを守りました。2番手は、フェラーリ川野選手で、1ラウ ンド目の日比野選手が出したタイムと同じ、14秒630でした。マクラーレン・レーシング磯部選手は、先ほどのラウンドで車を 壊してしまったらしく、このラウンドからは出走不可と言う状況になりました。サバイバルレースの様相を見せているF-1スケール クラス初戦、今後の展開にも注目です。
 F-1グランプリクラス、予選2ラウンド目。このラウンドでは、MOROTECHの諸橋選手が好走を見せます。先ほどのラウンドでは 14位に甘んじたホワイト・ピンク・ブラックを基調にしたコラリーカーを駆る諸橋選手でしたが、今回は素晴らしいグリップ、 加速力を見せ、安定して13秒後半から14秒フラット付近で纏めます。17L4'01.840、ベスト13秒650で9番手ポジションを獲得。 上位勢では、Team Tech F-1富田選手が自身の記録を更新できず、18L4'04.640、ベスト13秒180止まり。この状況下、タイムを 大幅に上げたのは同じくTeam Tech F-1田村選手、18L4'06.220、ベスト13秒380で、同僚の冨田選手のベストに4秒73差まで迫り、2番手 のポジションにアップ。冨田選手、田村選手のマシンの違いは、バッテリーのポジションにある様で、富田選手が横置き、田村 選手が縦置きです。一方、マルボロカラーのPAPER MOON黒田選手も僅かながらもタイムを更新し、18L4'08.230、ベスト13秒440で 3番手をキープ。ALEX RACING Winners上林選手はこのラウンド精彩を欠き、ポジションを2番手から5番手に落とします。Aメインの ボーダー10番手のポジションはZEN橋本選手で、1ラウンド目の記録17L4'02.240。18周に入れておかないとAメインに残るには危ない 状況のハイレベルな展開が続きます。

予選3ラウンド目
 いよいよ最後の予選となる、予選3ラウンド目。路面も良くなっているので、2ラウンド目の記録よりも更に良いタイムを出せるチャンスが 各選手にある状況。F-1クラスでは、1ヒート目のイエローカラーの高岡選手がアグレッシブな走行で自己ベストを8秒850も縮め、16L4' 04.500をマーク。ポジションを11番手から一気にトップ10内の9位にまで浮上させます。続くヒートでは、オレンジのオートバックスカラーの 重松選手が、15秒中盤から後半で綺麗にラップタイムを揃えるベテランらしい走行で、自己ベストを約1周更新し、16L4'15.510でポジション を18番手から13番手まで押し上げます。上位勢では、ブルー・ライトブルーカラーの中久保選手が後半ペースアップして、アベレージラップを上げて、 17L4'06.100、ベスト14秒140で、2番手に浮上。ロスマンズ・ウィリアムズ吉牟田選手も同様に、6番手から一気に3番手まで浮上。そして、 圧巻だったのが、パープルファイヤーカラー冨田選手で、18周まであと僅かに迫る、17L4'00.930、ベストは唯一の13秒台、13秒920をマークし て、見事F1RCGP2011シーズン最初のポールポジションを確定。17周は6番手のブラック・レッド・ホワイトのカラー佐藤選手までが入る、 大変レベルが高い予選ラウンドになりました。
 F-1スケールクラス、予選3ラウンド目。序盤はジャガーレーシング芳之内選手がいち早く14秒台に飛び込み、14秒940を マークします。芳之内選手のマシン特性として、序盤のペースが他車よりも圧倒的に速い様子。しかし、川野選手、日比野選手と 次々にタイムは更新され、ジョーダン・グランプリ日比野選手が自己ベストの14秒520をマーク!その後、スクーデリア・フェラー リ川野選手が自己ベストタイになる14秒630を立て続けに2本出しますが、日比野選手のタイムには及ばず。誰もがジョーダン日比野 選手のポールポジションを確信した矢先、最後の30秒を残す所で、フェラーリ川野選手が奇跡の14秒350をマーク!大逆転で、 F-1スケールクラス初のポールポジションを川野選手が獲得しました。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目は、全選手がこのラウンドで自己ベストを更新すると言うハイレベルな展開です。先ずは、 MOROTECHの諸橋選手が大幅にセットを変えたマシンを上手くドライブして、17周の壁を破り、18L4'09.950、ベスト13秒340をマーク。 総合9位のタイムでAメイン入りを確定します。続いて、BIG+3 RACINGの川野選手が自己ベストを3秒73更新し、18L4'05.310、ベスト 13秒260で5番手のタイム。そして、最終ヒートを向かえ、Team Tech F-1の冨田選手が好調な出だしを見せ、次に続くのが、ALEX RACING Winners の横井選手!一時は冨田選手のペースを凌ぐ勢いで走行を重ねます。そして、4分間のコール後、自己ベストを大きく更新し、唯一の 19周をマークしたのは、Team Tech F-1の冨田選手!19L4'11.540、ベスト12秒950。そして、2位でゴールしたのはALEX RACING Winners の横井選手、鋭い立ち上がりのラインと、集中力を切らさないインギリギリの走りが印象的で、タイムは18L4'01.420で惜しくも19周に 届かず。それでもベストは12秒980をマークして、ポテンシャルの高さを感じさせます。3番手はTeam Tech F-1田村選手で、18L4'02.700。 冨田選手を決勝で援護するにはベストなポジションを獲得。上林選手は自己ベストを更新するも、6位にポジションダウン。ややいつもの切れ が戻ってこない感がありますが、決勝までにはセットを見直して立て直してくれるものと期待します。

■予選順位■
F-1クラス
1位冨田 洸平 3R17L4'00.930
2位中久保 昌弘3R17L4'06.100
3位吉牟田 広樹3R17L4'08.730
4位山路 貴久 3R17L4'12.590
5位中邑 和生 3R17L4'14.300
6位佐藤 義範 3R17L4'14.400
7位三輪 幸太 2R16L4'02.330
8位江坂 雅輝 3R16L4'03.460
9位高岡 一仁 3R16L4'04.500
10位原 伸夫  2R16L4'05.080
11位伊藤 恵介 3R16L4'07.640
12位木本 如信 2R16L4'08.860
13位重松 隆一 3R16L4'15.510
14位金澤 光洋 3R16L4'15.610
15位井上 哲也 2R15L4'00.350
16位磯部 靖哲 3R15L4'00.870
17位森本 将司 3R15L4'01.260
18位岩橋 寛幸 2R15L4'03.350
19位岩元 駿  3R15L4'07.310
20位大西 友紀 2R14L4'02.160
21位岩元 学  3R14L4'04.640
22位メルツ フレドリック3R14L4'17.370

F-1スケールクラス
1位川野 貴義 3R14.350
2位日比野 達也3R14.520
3位芳之内 剛 2R14.640
4位磯部 靖哲 1R16.850

F-1グランプリクラス
1位冨田 和重(TTF) 3R19L4'11.540
2位横井 章弘(ALW) 3R18L4'01.420
3位田村 英樹(TTF) 3R18L4'02.700
4位黒田 尚希(PAM) 3R18L4'02.930
5位川野 貴義(BI3) 3R18L4'05.310
6位上林 博 (ALW) 3R18L4'06.750
7位橋本 努 (ZEN) 3R18L4'07.210
8位尾崎 二郎(FRE) 3R18L4'08.320
9位諸橋 栄治(MRO) 3R18L4'09.590
10位芳之内 剛(IKE) 3R18L4'10.090
11位日比野 達也(ALE)3R17L4'00.430
12位中津 喜久生(BI3)3R17L4'01.830
13位荒川 努  (PAM)3R17L4'02.690
14位野尻 行信 (TMC)3R17L4'06.680
15位山本 啓二 (FKS)3R17L4'07.150

決勝に向けて
 2011年初戦と言う事で非常に白熱した予選が繰り広げられ、各選手予選を終了した所で達成感に満ちている様子です。しかし、 これからが本番。もう一度気合を入れて、最後の決勝に向けてセッティングの見直しを図り、少しでも上のポジションでゴール してもらいたい所。このRCスタジアムセイキの今回のコースは、テクニカルセッションが非常に多く、いかにステアリング を素早く操作して次から次へとコーナーをクリアして行くかが鍵となります。その為、ややリアグリップを犠牲にしてでも、攻めた 方向性でセットをしてくる場合もあるのですが、逆に立ち上がりでリアが落ち着かず、最悪の場合はスピンをする可能性も高くなります。 今回好タイムを出した選手の間では、大型のリアウィングやディヒューザーを装備し、その辺りをカバーする意識のセットが垣間見えます。 1/10スケールのF-1ラジコンとは言え、本物のF-1の様なセッティング手法を取るのです。F-1ラジコン用セッティングパーツも豊富なので 続く決勝に備えてピット作業も慌しくなってきています。決勝前は、恒例のインタビューもあり、スタートを待つ瞬間までどんどん緊張感 も高ってくる事でしょう。各メインの全てのレースが、ギャラリーも魅了する好バトルになる事を期待しましょう。

F−1クラス決勝Cメイン
 F-1クラス決勝Cメイン。スタートは、シルバーのFedexカラー岩元(学)選手が1番グリッドから素晴らしい出だしを見せ、トップを 快走。一方、フェラーリのメルツ選手はスタートで勢い余ってスピンを期し、やや差を離されての展開。両者激しいトップ争いを演じます が、走行の特徴としてトップを走る岩元選手はアグレッシブ且つダイナミックな走行、メルツ選手が慎重で丁寧なドライビングです。岩 元選手がパイロンに度々足を引っ掛けながらも、ベストラップを15秒770に塗り替えての走行。徐々に2番手との差を広げ、最終的には 2位に2周差を付けてトップゴールを決めました。

F−1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。スタートでトップに立ったのは、1番グリッドよりスタートのマルボロ・マクラーレン伊藤選手。ブザートーン のタイミングも良く、2位に若干のリードを早くも築いています。2位は、グリーンのジャガーカラー金澤選手と思いきや、インフィール ドで痛恨の転倒。代わって2位に浮上したのは、オレンジカラーの木本選手、3番手は6番グリッドからホワイト・ブルーのファイヤーカ ラーの磯部選手が続く展開。トップを走行中のマルボロ・マクラーレンの伊藤選手はグリップ感、コーナーリングスピードが非常に安定し ており、グングンペースを上げています。2位を走行中のオレンジカラー木本選手は若干オーバーステア気味なマシンを卓越したドライビ ングテクニックで上手く操作しています。中盤になると、3番手に順位の変動があり、イエローのカラー森本選手が上がってきます。トッ プは依然伊藤選手。周回遅れの処理に一時はタイムロスをしながらも、着実に2位との差を広げています。そして、終盤まで安定した走行 を重ね、見事マルボロ・マクラーレン伊藤選手がトップゴールを果たしました。2位は木本選手、激戦の続いた3位争いは、グリーンのジ ャガーカラー金澤選手がイエローカラーの森本選手を交わし、逆転で3位ゴールを決めました。

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。ポールショットを決めたのは、ALEX RACING日比野選手。そして素晴らしいスタートダッシュを見せ、 3番グリッドから瞬時に2位に上がって来たのはPAPER MOONの荒川選手。3番手に付けるのは、Team TMサーキットのフェラーリカラー野尻 選手が4番グリッドよりジャンプアップ。車間は4番グリッドのFUKUSHIMAYA TEAM KIWI山本選手まで1秒差毎の等間隔で走行が続きます。 ブルー・ホワイトに塗り分けられたALEX RACINGカラーの日比野選手はここ決勝に来て、ステアリングの切れとリアグリップ力がアップして、 快調な走行です。その後、2位を走行していたPAPER MOON荒川選手がストレートエンドでクラッシュし、フロント周りをコンクリートウォー ルに大きくぶつけてしまいます。ここで2位に浮上したのは、TMサーキット野尻選手。タイム差は3秒8。レース中盤、トップ2台は順位の 変動は無く、3位に浮上してきたのはBIG+3 RACING中津選手。スタートは失敗したのもの、ベストラップ13秒300を出しての後半からの素晴 らしい追い上げ。そして、レースは後半戦へ。トップ走行のALEX RACING日比野選手はベスト13秒630、2位のTMサーキット野尻選手は13秒670 でほぼ同レベルの走行が続き、周回遅れのパスも両者タイムロスなく見事なもの。そして、最後までこの差をキープしたALEX RACING日比野 選手がトップゴール!2位はグリッド差が最後まで効いた感のある野尻選手、3位は粘りの走りで順位を盛り返したBIG+3 RACING中津選手 が入りました。

■決勝順位■
F-1クラスCメイン
1位岩元 学 29L8'15.700
2位メルツ フレドリック27L8'15.080









F-1クラスBメイン
1位伊藤 恵介31L8'00.300
2位木本 如信31L8'07.990
3位金澤 光洋30L8'08.110
4位森本 将司30L8'11.230
5位重松 隆一29L8'01.370
6位井上 哲也29L8'03.350
7位大西 友紀29L8'05.510
8位磯部 靖哲29L8'14.050
9位岩元 駿 21L5'55.240
10位岩橋 寛幸20L8'10.610

F-1グランプリクラスBメイン
1位日比野 達也(ALE)34L8'00.750
2位野尻 行信 (TMC)34L8'05.910
3位中津 貴久生(BI3)34L8'13.240
4位山本 啓二 (FKS)33L8'06.320
5位荒川 努  (PAM)33L8'10.770





F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタート直後はインフィールドに各車雪崩込むまでは、非常に綺麗なスタート。ポールショットは1番グリッド からパープルのファイヤーパターンが鮮やかな冨田選手、2番手にブルー・ライトブルーのアトランティスカラーの中久保選手の順で進み、 3番手以降はインフィールドでマルボロ・マクラーレン山路選手のスピンをきっかけに大混乱。その中、3位で抜け出たのは、ロスマンズ ・ウィリアムズ吉牟田選手が続く展開。やがて、トップ2台の冨田選手、中久保選手が他車を少しずつ引き離しにかかります。冨田選手の マシンはストレートは他車と同じ様なスピードですが、加速力がとても素晴らしいです。マブチ540の特性に合ったギヤ比、指数を見つけ、 何よりもアトランティスバッテリーパワーのパフォーマンスが効いている模様。ベストタイムはこのメイン唯一の13秒台、13秒860。2位を 走行するのは依然ブルー・ライトブルーカラーの中久保選手。こちらのベストは14秒090ですが、非常に滑らかで綺麗なコーナーリングの ライン取りが特徴で、まだ極端にトップとの差を広げられていません。後方では、3番手争いが激しさを増し、ロスマンズ吉牟田選手、 イエローカラーの中邑選手、ティレル三輪選手が各車3秒差間隔で凌ぎを削っています。後半になると、殆どの選手が14秒中盤から後半の タイムで落ち着く中、トップの冨田選手のみ14秒前半でアベレージタイムを維持。2位との差は更に開く一方。その後、2位走行の中久保 選手が焦った為か、インフィールドでスタックし、トップ争いの勝負あり。1位、2位の差は、一気にほぼ1周近くにまで広がり、冨田選 手がそのまま見事トップゴールを決め、優勝を果たしました。2位は中久保選手、注目の3位争いはロスマンズ吉牟田選手が逃げ切りまし た。優勝の冨田選手は、去年に引き続き同クラス2連続優勝の偉業を達成で、皆から祝福の拍手が贈られていました。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。決勝では、タイヤ交換が義務付けられている為、今回はグランプリクラス決勝Bメイン上位入賞者の中から スケールクラスの各選手のピットクルーが選ばれるルールになっています。そして、スタート前のジャンケン抽選で選ばれたペアは、ポール ポジションのスクーデリア・フェラーリ川野選手にFUKUSHIMAYA TEAM KIWI山本選手、2番グリッドのジョーダン・グランプリ日比野選手に BIG+3 RACING中津選手、3番グリッドのジャガーレーシング芳之内選手にTMサーキット野尻選手と言う組み合わせとなりました。残念ながら、 4番グリッドのマクラーレン・レーシング磯部選手はマシントラブルにより出走取り止め。決勝は3台での少し寂しい争いになります。
 スタートは、全車非常に綺麗な出だし。全選手がF1RCGPの経験者だけあり、この先も接近戦の熱いバトルが予想されます。トップはフェラ ーリ川野選手、2番手はジョーダン日比野選手、3番手ジャガー芳之内選手と、予選順位通りの展開。3台が0.7秒差の中で超接近戦が続い ています。レッド、イエロー、グリーンで連なる3台は信号機の様に一糸乱れぬ繋がりを見せ、ギャラリーからは声援が飛んでいます。その後、 ジョーダン日比野選手がインフィールドで体勢を乱している隙を、ジャガー芳之内選手が交わし、芳之内選手が2番手に浮上。そして、今度は トップを走行中のフェラーリ川野選手がコントロールライン手前でクラッシュし、芳之内選手がトップまで浮上!2位はジョーダン日比野選手。 しかし、トップから3番手の川野選手までまだ差は1秒程の接近した展開は変わりません。トップ争いでは、2番手の日比野選手が、芳之内選手 に対しマシンを左右に振り、かなりのプレッシャーを掛けている模様。そして、ついにジョーダン日比野選手が芳之内選手を交わし、トップに 浮上。トップが毎回変わる展開に、キャラリーからは大きな歓声が聞こえます。その後、2位争いはジャガー芳之内選手、フェラーリ川野選手の クラッシュがあり、ジョーダン日比野選手が若干差を広げるも、タイヤ交換の際のアドバンテージがある為か、トップを走る日比野選手が後続を 待っている様です。トップ日比野選手、2位芳之内選手、3位川野選手の順で、20周経過のコール。ここで、30周までに全員がタイヤローテ ンションを済ませなければなりません。最初にピットに飛び込んだのは、ジョーダン日比野選手、次にフェラーリ川野選手。ピットクルーは慣れ ないながらも一生懸命にタイヤ交換を実施。まだピットインしていないのは、ジャガー芳之内選手。ギリギリまでピットインを遅らせる作戦の様 です。この作戦が吉と出るか凶と出るかもスケールクラスの面白い所です。そして、最初にピットアウトしたのは日比野選手、入れ替わりにピット インしたのは暫定トップを走行中のジャガー芳之内選手。これで全選手ピットインを終え、順位が整理できる状態になります。その後、フェラーリ 川野選手もピットアウト、しかし、日比野選手が1周差でトップを走行。注目は未だピットイン最中の芳之内選手のピットアウトでしたが、思い の他時間を要し、トップから2周差でピットアウト。タイヤ交換後の順位はジョーダン日比野選手が全車ラップでぶっちぎりトップを走行。終盤 に恐れていたタイヤ脱落等のアクシデントも起こらず、そのままF-1スケールクラス初優勝を決めました!2位はフェラーリ日比野選手、3位は タイヤ交換引き延ばし作戦が凶と出たジャガー芳之内選手が入りました。まだ始まったばかりのスケールクラスですが、決勝は誰が勝つか全く 分からない展開の為、ドライバーも、ピットクルーも、ギャラリーも大変ドキドキしたレースとなった様です。これからも同クラスで白熱した レースが展開されると思いますので、奮って参加をお願いいたします。最後にドライバーとピットクルーの握手が非常に印象的でした!

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。こちらは一転、8分間の通常レース。各チームの威信を掛けた真剣勝負が繰り広げられる事でしょう。
 スタートは、ポールポジションからTeam Tech F-1冨田選手が素晴らしいスタートダッシュを決め、1位で1コーナーを駆け抜けます。続いて 2番手には2番グリッドからALEX RACING Winners横井選手、3番手は3番グリッドからスタートのTeam Tech F-1田村選手。6番グリッドスタ ートのALEX RACING Winners、F1RCGP2010ドライバースワールドタイトル2位の上林選手は、インフィールドでのクラッシュで大きく順位を落 とします。ここで4番手に混戦の中浮上したのは、BIG+3 RACING、F1RCGP2010アジアチャンピオンの川野選手。マシンカラーはイエロー・ホワ イト・レッドですが、今季からファイヤーパターンに変更し、一際目立っています。上位3台は非常に接近戦で、3車が0.5秒差でバトルを展開。 Tech勢の間に挟まれる格好の、2番手ALEX RACING Winners横井選手が若干不利な展開ですが、トップを激しくチャージする集中力を見せています。 その後、トップのTeam Tech F-1冨田選手と横井選手の差は急接近。しかし、冨田選手の上手いブロックラインに行く手を阻まれ、横井選手は なかなか前に出れません。すると、若干焦った横井選手はラインを外し、タイムロスする間、今度は3番手のTeam Tech F-1田村選手と急接近。 Tech勢のプレッシャーは前後から相当掛かっている事でしょう。そして、田村選手が横井選手の一瞬のインを差し、インフィールドで2位に浮上 しますが、直後の立ち上がりで横井選手が素早く加速し、2位を取り戻します。3位に戻った田村選手は、もう一度2位を狙うべくトライしますが、 ハーフスピンしてインフィールドでスタックをしてしまいます。ここで、満を持して3位に浮上したのはALEX RACING Winners上林選手。スタート 直後順位を落としましたが、ここまで上がってきました。トップを走行のTeam Tech F-1冨田選手は、2位横井選手との差をストレート1本にまで 開いて逃げる格好。ベストラップはこのメイン唯一の12秒台、12秒830をマークしながらの走行。残り3分を切り、Team Tech F-1冨田選手が盤石の 大勢で優勝かと誰もが思った矢先、冨田選手がストレートでまさかの大クラッシュ!!しかし、幸いその後のマシンのダメージは無かった様で、 最後まで走り切り見事Team Tech F-1冨田選手がF1RCGP F-1グランプリクラス初参戦初優勝と言う偉業を達成しました。Team Tech F-1としても、 初優勝となったこの1勝は、今後も大きな価値を持つ事でしょう。2位は、今回爆発的な速さを見せた、ALEX RACING Winners横井選手、3位は 粘りの走行で同チームメイトの上林選手が入賞!F1RCGP2011シリーズは、開幕からニューフェイスが活躍すると言う、新しいシーズンらしい新鮮な ものとなり、今後のレースが一層楽しみになってきました。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 F1RCGP恒例のトップ3を讃えるポディウム表彰が、寒風の夜空の下で盛大に行われました。F-1クラス、F-1グランプリクラス共に同じ姓を 持つ冨田選手の大活躍、チームとしては、Team Tech F-1とALEX RACING Winnersの息を呑む対決が見れ、ギャラリーも大変盛り上がった レースとなりました。また、スケールクラスは色々な見所があり、タイヤ交換を独自のアイテムで上手く乗り切ったジョーダン・グランプリ 日比野選手の活躍が光りました。どの選手も大変頑張ったこの大会を全員でシャンパンと共に祝福です! 本当に皆さんおめでとうございます。

■決勝順位■
F-1クラスAメイン
1位冨田 洸平 34L8'04.710
2位中久保 昌弘33L8'03.900
3位吉牟田 広樹32L8'01.080
4位中邑 和生 32L8'05.250
5位三輪 幸太 32L8'10.950
6位山路 貴久 32L8'11.390
7位佐藤 義範 31L8'00.710
8位高岡 一仁 31L8'04.660
9位江坂 雅輝 31L8'08.390
10位原 伸夫  31L8'16.010

F-1スケールクラスAメイン
1位日比野 達也50L13'57.510
2位川野 貴義 49L14'01.560
3位芳之内 剛 48L14'03.940
4位磯部 靖哲 D.N.S.







F-1グランプリクラスAメイン
1位冨田 和重(TTF)37L8'12.880
2位横井 章弘(ALW)36L8'05.980
3位上林 博 (ALW)36L8'09.690
4位田村 英樹(TTF)35L8'01.680
5位川野 貴義(BI3)35L8'06.300
6位橋本 努 (ZEN)35L8'12.630
7位黒田 尚希(PAM)34L8'00.590
8位芳之内 剛(IKE)34L8'08.720
9位諸橋 栄治(MRO)34L8'12.200
10位尾崎 二郎(FRE)34L8'15.350

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、メルツ フレドリック選手のフェラーリが選出されました。メインのポリカボディーに塗り込まれた 真紅の塗装もさることながら、小物パーツも細かく塗られていて非常に美しかったです。こう言ったキットパーツはシンプルで簡単に 見えますが、そこが返ってごまかしが効かないので、完成度に大きく差が付きます。 また、本人が着ていたフェラーリブルゾンとの トータルコーディネイトも抜群に目立ち、一目で本物のフェラーリファンと分かる出で立ちです。 メルツ選手には記念の写真が副賞に贈られました。また次回も皆さんの素晴らしいボディーを期待しています。

全体表彰・抽選会
 最後は参加選手皆さんをコース内に集めて、全体表彰式が行われました。全員に表彰カードの授与が行われ、最後にお待ちかねの大抽選会です。 軽食としてスナック&ソフトドリンクが用意され、各選手談笑しながら終始和やかな雰囲気で行われました。今回もスポンサー各社から多くの協賛品 が選手に贈られました。最後の方には目玉のキットやバッテリーが当たるので、最後まで皆ドキドキしていた事でしょう。そして、最後にサーキット オーナー栗本氏の挨拶、大会会長の挨拶、競技委員長の挨拶と続き、本大会は無事に閉幕となりました。


F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。 次回行われる予定のF1RCGP2011 Round2は、2月6日(日)茨城大会 谷田部アリーナ(つくば市)です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー栗本様、運営をお手伝い頂いた各実行委員長の 皆様、及びサーキットスタッフの皆様、多くの協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で 無事に開幕戦である本大会を開催する事ができました。まだ多く残るシーズンも、参加者の皆様に喜んで貰える様に精一杯頑張る所存ですので、 応援宜しくお願いいたします。
また、雑誌関係でお越しくださった皆様も、遠路遥々の取材本当にありがとうございました。