F1RCGP レースリポート


第7戦 F1RCGP2011 in Aichi1
Rajiten Nagoya Circuit 2011年6月5日(日)


天気:晴れ(屋内)、気温:27℃、湿度:60%、路面温度:24℃

 F1RCGPの2011シリーズはいよいよ後半戦に突入です!第7戦の場所は、初の愛知大会、それも今やF-1メッカの地、名古屋での大 会です。会場は、愛知県名古屋市港区木場にあります、ラジコン天国名古屋店です。この第7戦を皮切りに、約2ヶ月間を掛けて中 京地区3連戦へとシリーズは移って行きます。中京地区の熱いF-1ラジコンファンのパワーも手伝って、7月の終わりまで大いに盛り 上がりを見せる事が予想されます。
 会場のラジコン天国名古屋店は2001年10月5日にオープンし、今年で10周年を迎える、インドアRCサーキット2面(グリップ、ミ ニッツ)、屋外にドリフトサーキット1面、計3面のサーキットを有する大型ラジコンショップになります。名古屋地区のRCファン、 そして中日ドラゴンズの山本(昌)投手にも愛されているショップは、既にメディアでもお馴染みになっています。店内は広く、必 要なパーツはタミヤ、京商、HPI、ヨコモ、川田模型から、各社主要サードパーティーメーカーに至るまで、幅広く扱っているの が特徴です。祖父江店長、スタッフの池田さんをはじめとするスタッフは、ホビーの知識が豊富である事は勿論ですが、非常に人柄 も良く、分からない事などあれば気軽に対応してくれます。まだラジコンを始めて間もない人や、まだショップに行った事のない人 も、是非一度気軽に行って見ては如何でしょうか? PS:ちなみに今回の操縦台は祖父江店長のお手製です。
 熱いレースの舞台となったのは、インドアグリップオンロードサーキット。25×33mの敷地に1周130mのレイアウトが施され、非常 にハイグリップな路面となっています。路面は細粒アスファルト舗装、凹凸無くフラットになっており、縁石は主にパイロンとフェ ンスで仕切られています。F1RCGPシリーズ中でも1,2を争うハイグリップ路面だけに、各選手普段とは違うマシンセットアップを 強いられる事になるでしょう。
 今回のラウンドの参加人数はF-1ローカルクラス:8名、F-1クラス:12名、F-1スケールクラス:6名、F-1グランプリクラス:15チー ム24名、合計50名です。特に今大会は中京3連戦の初戦と言う事もあり、グランプリクラス新参入チームを始め、F-1クラス、F-1ロー カルクラスにも多くの初参加者に集まって頂きました。F-1クランプリクラスは、オリジナル6輪車を駆る斎藤選手率いる、チームサウ ナが北村選手と共に参戦。また、こちらも自作シャーシを駆る、田崎選手率いるTASAKI RACING FACTORYも沓名選手と一緒に参戦、そし てPAPER MOONの姉妹チームPAPER MOON Rが山田選手と竹島選手のペアで参戦です。各チーム個性豊かで、真面目な中にもひょうきんさも あり、一層和やかにレースが進んでいきました。
 また、今回は皆さんになるべく多く走って貰いたいとのF1RCGPAの意向で、予選ラウンドを初めて4ラウンドまで行いました。普段な ら2〜3ラウンドしかない予選レースですので、予選だけでも各選手思う存分走り切れたと思います。また今回、予選ラウンド数の増加 に伴い、本来時間の無い中でスムーズな進行が出来た事は、参加選手のご協力、そしてスタッフの皆様のお陰になります。あらためまし て皆様のご協力本当にありがとうございました。

プラクティスDay
 前日の練習走行日は、朝から大勢のF-1ドライバーでピットが埋まり、コースの方もF-1ばかり。正にF-1デーと言った様相です。 F-1グランプリクラスで現在2連勝中のRCmagazine TeamBomber加藤選手は、朝から好調な出だしで走行を重ねており、マシンの挙 動も非常に安定しています。同チーム、今回セカンドドライバーとして起用された祖父江選手も、ここのサーキットの主的なドラ イバーであり、非常に正確なライントレースで好タイムを出してきている模様。一方、RCmagazine TeamBomberをシリーズポイント で追いかけるALEX RACING Winners、ZENもすぐ後を追いかける形でしっかり好タイムをマークしています。中でも好調なのは、ALEX RACING Winners横井選手。パワーソースも非常にパワフルで、コーナーをダイナミックに繋いで行く様が非常に印象的。ALEX RACING のチーム車両である、Fusion RacingのFRF010は正にホームと言える名古屋の地に置いて、戦闘力も申し分無いまでに熟成されてきて いる様です。上位陣もさることながら、今回新規参入した幾つかのチームに言えることは、ジャイロ等の電子デバイス装着率のアップ です。路面グリップも高く、マシンのコントロールがシビアになりがちな部分を上手くカバーできる様で、予選は良いとしても、決勝 のロングランを考えた場合はとてもアドバンテージになるとの事。ハイテク化が進むグランプリクラス、しかし、このクラスをできる だけ縛りの少ない世界最高峰のカテゴリーに育てたいと言う趣旨から、F1RCGPAも当面この流れを見守って行きたいと考えています。
 一方、F-1クラスは木下選手、服部選手、三輪選手等、地元有力ドライバーでコンマを争う熾烈なタイムの応酬となっている模様。 やはり名古屋と言う土地柄か、グランプリクラスでも上位を争う、Bomberや、Fusionのマシンを使用する選手が多く、ノウハウやティッ プスも多く揃っている感じに見受けられます。やはり性能面も去る事ながら、セッティングノウハウ等の情報公開サービスも重要と言っ た所か。F-1クラスやスケールクラスも、マブチ540のパワーソースでありながら、かなりシビアで高レベルな争いになる事は避けら れないでしょう。また、ラジコン天国独自のレギュレーションで行われる、F-1ローカルクラスは、ブラシレスの21.5T+LiFe、ゴムタイヤ、 アンプ・ギヤ比規制で争われます。非常に良く考えられた地元レギュレーションで、スピード差の無いスケール感溢れるスリリングな 展開が期待されます。このクラスでは、レッドのターゲットカラーそして、マルボロカラーの神谷兄弟と、ボーダフォン・マクラーレン カラーの山守選手のタイムが抜きに出ている模様。見ているだけでも各選手の気合いを非常に感じる雰囲気の中、明日の本番に備え、 更なるマシン調整に励んで貰いたい所です。

大会当日
 大会当日は、セイキの加藤氏も放送委員長として運営サイドに加わって下さり、各実行委員の士気も上々。また、ラジコン天国名古屋店と、 JOYBOX荒川氏のご協力で、リアルタイムでのインタアーネット動画配信がされ、実際コースに居なくても世界中からレースの様子を見 れる様にして頂きました。
 運営陣がパワーアップする中、コースでは各選手の方も昨日の練習走行日に増して、朝からレース前の最終セットアップが目まぐるしい状 態で続いています。この中で唯一余裕を見せているのが、RCmagazine TeamBomber加藤選手、祖父江選手で、一段とマシンセットが纏まり、既 に決勝を見据えたフォーメーションも打ち合わせ中です。地方から遠征組では、四国のグランプリチームBIG+3 Racing川野選手、F-1クラスの 磯部選手、そして堺選手も着々と調子を上げてきている模様。また、千葉から参加のグランプリチームが2チーム、RUSH石川選手と袖スタ松本 選手はTRGを駆りセットの煮詰めに奮闘中です。この千葉からの2選手は優勝経験もあり、一度波に乗ると抜群の速さを持っています。ここ アウェーの名古屋の地においても是非頑張ってほしい所です。他、グランプリチームでは、TEAMサウナの斎藤選手がフロント2サーボ+ジャイ ロセンサー付きと言うハイテクマシンをかなり速いペースで走行中。また、PAPER MOON黒田選手も前戦の新潟大会の悔しさをバネに相当練習を 重ねている様で、こちらも好タイムをここにきて連発してきています。これら全てのクラスにおいて、ラジコン天国名古屋特有のハイグリップ 路面の上でどんなハイレベルなバトルが展開されるのか、この後のレースが非常に楽しみです!
 朝の練習走行タイムが終わり、開会式が行われ、各実行委員長によりレースの詳細が説明され、今日の予選が4ラウンド行われる旨が皆さん に伝えられました。これまでの予選ラウンドの中では、香港のポイント制予選レースを除く、最多の予選回数となります。どの様なドラマが生 まれるのか、それとも順当にメイン分けされるのか、最後まで目が離せない事は間違いないでしょう。また、今回も平成23年東北地方太平洋沖 地震のチャリティーレースも兼ねており、善意の義援金を募りました。がんばれ日本!STAND UP JAPANを合言葉に、これからも活動を続けてま いりますので、今後も変わらぬご支援賜ります様、宜しくお願いいたします。
※当日はRCマガジンが取材に駆け付けて下さいました。7月発売の8月号に掲載予定になるそうです。このレポートをご覧下さった皆さん、 それ以外の方も、是非皆さん購入し、ご覧頂ければと思います。

予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選1ラウンド目は、神谷兄弟のバトルから始まります。お兄さんの方であるレッドのターゲットカラーのマシンが、序盤 から後半まで終始安定した速さを見せ、このラウンド唯一の20周、20L5'01.221、ベスト14秒794をマーク。14秒台もこの時点で1人だけであり、 非常にアドバンテージを感じさせる内容です。このクラスはグリップ剤の使用が認められていますが、大会日に限りピットでの塗付は認められ ず、操縦台下のスペースで塗らなければなりません。この辺のいつもとは違う方法で、いかにいつものコンディションをキープするかも、レース の大事な要素になってくると思われます。2番手タイムは、神谷兄弟の弟さん、マルボロカラーの神谷(考洋)選手が、19L5'00.404、ベスト15秒 329で追いかける格好です。それ以降は、ホワイトカラーの小林選手、グリーン・ホワイトのジャガーを駆る茂木選手、イエローカラーの永井選手 が1.712秒差の中で犇めき合う形です。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目は、既に路面グリップも上がってきたせいか、ハイサイドするマシンが多く見受けられました。しかし、こ んな状況を上手くセッティングで合わせて素晴らしいタイムを出してきたのが、イエローのジョーダンカラー日比野選手。現在スケールクラスの ポイント争いは、1位のレッドブル加藤選手を2位のジョーダン日比野選手が13ポイント差で追いかける展開を見せています。この名古屋シリーズ をきっかけに一気にランキングトップに踊り出ようとする気迫さえ感じさせる、素晴らしいコーナーリングワークで、先ずは暫定ポールポジション タイムとなる14秒588の抜群のタイムをマーク。2番手は、レッドブルを駆る祖父江選手で、15秒030をマーク、3番手はフォースインディアの橋本 選手、15秒600と続きます。四国組のレッドブル堺選手、マクラーレン磯部選手は、今回は振るわず、16秒190、16秒983に終わります。微妙なグリッ プ変化を読み、次へと繋げてほしい所です。また、オートバックス・ティレル重松選手は18秒893とやや苦戦中。こちらも次のラウンドに期待しまし ょう。
 F-1クラスの予選1ラウンド目は、正にハイレベルな名古屋大会を思わせる僅差の展開を見せます。1ヒート目から、レッド・ホワイトのWESTザク スピードカラーの木下(啓治)選手、フェラーリ服部選手が常に緊張感のある激しいバトルの末、木下(啓治)選手が逆転でトップゴール。暫定ポール ポジションタイムとなる16L4'01.788、ベスト14秒889をマークします。フェラーリ服部選手は、16L4'03.496、ベスト14秒918で2番手に付けますが、 その後方には、四国より参戦のレッドブル堺選手が、イヤーレーシングのマシンを駆り、16L4'03.811、ベスト14秒839と、ベストラップはクラスベ ストを出して3番手にぴったり付ける格好です。また、4位争いは更に熾烈で、WESTザクスピードカラーの木下(政勝)選手から、7位のマルボロカ ラーの三浦選手まで、約2.5秒差の中に4台が密集している状態です。また、その中でのベストラップを見ると、ザウバーカラー加藤選手、ウィリア ムズ山縣選手、そしてマクラーレン三浦選手が揃って15秒2台の自己ベストを持っているので、この先のラウンドは少し気を許すとたちまち逆転に繋 がるスリリングな展開を見せる事でしょう。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。このクラスより、ブラシレス17.5Tのパワーにより非常にスピーディーにレースが流れて行きます。先ず 1ヒート目ではBIG+3 Racing川野選手が、有り余るパワーで不安定なマシンの挙動を素晴らしいテクニックで押え切り、19L4'06.859、ベスト12秒687 でベンチマークとなるタイムを叩き出します。続く2ヒート目では、ALEX RACING Winners上林選手、RCmagazine TeamBomber祖父江選手が序盤から 激しくバトルした末、ALEX RACING Winners上林選手がベテランの意地で逃げ切り、19L4'02.245、ベスト12秒491をマークし、この時点で暫定ポールポ ジションのタイム。しかし、3ヒート目に登場したRCmagazine TeamBomberのエース加藤選手は、テクニカルなラジ天名古屋のコースにも関わらす、 ほぼノーミスで走り切り、19L4'01.675、ベスト12秒454をマークし、逆転で暫定トップタイムを奪います。このラウンドでは19周をマークした選手が 8位のALEX RACING山下選手の出した19L4'12.426まで。早くもAメインボーダータイムが、19周に乗せないと難しい展開です。このラウンドでは、RUSH 石川選手、ZEN橋本選手が、ハイサイドやクラッシュで下位に沈んでいます。4ラウンドまである予選システムを上手く活かして、上位に上がってきて もらいたい所です。また、1ラウンド目を終えた時点で10番手に付けるのは、イエローのマシン・TASAKI RACING FACTORYの田崎選手。独自のノウハウの 詰まったマシンと、卓越したドライビングを武器に、続くラウンドでも頑張って上位に残って欲しい所です。


予選2ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。このラウンドでは、各選手大きくタイムを伸ばす展開になりました。その部コーナーリングスピードが上がった のか、タイヤのスキール音がインドアコース内を響き渡ります。1ヒート目では神谷(文博)選手が、1ラウンド目の好調をそのままに、21周に入れる快走 を見せ、21L5'14.256、ベスト14秒730をマークし、暫定ポールポジションを守ります。しかし、ここに来て大きくタイムを上げてきたのが、ボーダフォン ・マクラーレンカラーの山守選手。守谷選手のマシンは、サスペンションのセットアップが非常に上手く行っているのか、タイヤのスキール音を殆ど立てず に走行を重ねています。タイムは20L5'02.900で2番手、ベストは14秒721で、神谷(博文)選手を上回っています。このラウンドで19周をマークしたのは、4 位のピンクのマルボロカラー恒川選手から、7位イエローカラーの永井選手まで。各選手15秒前半〜中盤のベストタイムで非常に接戦です。
 F-1スケールクラス、予選2ラウンド目。このラウンドでは多くの選手が出走を見合わせる中、オートバックス・ティレルカラー重松選手が奮闘を見せます。 前のラウンドでの自己ベスト18秒893を目標に、コースを疾走するも、ややセッティングが合わなかったのか、前半からタイムが伸びません。後半に徐々に ペースを取り戻しますが、このラウンドではベスト19秒332止まりで、残念ながら暫定総合順位に変化はありませんでした。
 F-1クラス予選2ラウンド目。1ヒート目では前ラウンドでも激しくバトルを展開した、レッドのWESTカラーの木下(啓治)選手と、フェラーリ服部選手、 レッドブル堺選手で上位争いが展開されます。この3選手はコーナー毎に順位が入れ替わる非常に僅差で続き、最終的にはフェラーリ服部選手が中盤以降 トップを走り、暫定ポールポジションタイムとなる16L4'00.985、ベスト14秒760をマーク。2番手WESTカラー木下(啓治)選手は16L4'01.077、3番手レッド ブル堺選手は16L4'01.414で、差は僅か0.337秒。また、4番手には1ラウンドでアンプ逆接により電機系トラブルで出走できなかった、ブラウンティレル 三輪選手が一気に浮上!16L4'05.825、ベスト15秒032で、まだまだ上位進出の可能性を持っています。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。このラウンドではやや荒れた展開になります。1ヒート目はBIG+3 Racing川野選手が好走するも、ALEX RACING 日比野選手との接触によりタイム更新ならず。2ヒート目は、ALEX RACING Winners上林選手、RCmagazine TeamBomber祖父江選手が100分台で好バトルを展開。 しかし、祖父江選手がまさかのインフィールドでTバー破損によりリタイヤと言う結果に。上林選手は自己ベストを僅かに更新し、19L4'02.222、ベスト12秒 498をマークしますが、暫定2番手の順位は変わらず。続く3ヒート目では、RCmagazine TeamBomber加藤選手が本日ベストの走りを披露!ストレートも良く伸 び、そこから綺麗な姿勢でインフィールドに流れるようなラインで走行を重ね、何と20周目に突入!20L4'12.523、ベスト12秒378をマークし、堂々の暫定ポー ルポジションタイムです。総合では、最終ヒートに自己ベストを更新した、ALEX RACING Winners横井選手が5番手に浮上し、徐々に調子を上げてきている模様。


予選3ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選3ラウンド目。このラウンドから前ラウンドまでの総合結果をもとに、ヒート組み合わせが変更になり、より良い条件で予選タイムアタ ックができるようになります。ローカルクラスでは各選手タイム更新に若干伸び悩む中、最終ヒートではボーダフォン・マクラーレンカラーの山守選手が21周に 入れてきます。守谷(文博)選手と途中までは1000分台のバトルが続いていましたが、最後までミスの少ない安定した走行が光りました。また、このラウンドでは、 ピンクのマルボロカラー恒川選手、ジャガーカラーの茂木選手がそろって20周をマーク。そして、8番手だったフェラーリ後藤選手も自己ベストを2周上げて、総 合7番手に浮上してきます。
 F-1スケールクラス予選3ラウンド目は、3台のマシンが出走。レッドブル祖父江選手、マクラーレン磯部選手、オートバックス・ティレル重松選手です。 レッドブル祖父江選手がポールポジションを狙うべく、前半からハイペースでタイムアタックを続け、自己ベストの15秒030をマーク。しかし、ジョーダン日比野 選手の14秒588には届かず、2番手。一方、4番手争いの四国から参戦のマクラーレン磯部選手も自己ベストを僅かに更新し、16秒916をマーク。しかし、レッドブ ル堺選手の16秒190には届かず、こちらも5番手のポジションをキープしています。
 F-1クラス予選3ラウンド目。このラウンドでは、先ず1ヒート目出走のウィリアムズ山縣選手が快走し、自己ベストを1.354秒更新。2ラウンド目リタイヤして いるだけに、総合8位から7位へ嬉しいジャンプアップです。一方最終ヒートに組まれた上位陣の争いでは、WESTカラーの木下(啓治)選手、フェラーリ服部選手が 揃って17周をマーク。バックマーカーも減り、安定したラップを重ねる事が出来たのが大きな要因でしょう。木下(啓治)選手が、17L4'13.431、ベスト14秒485、服 部選手が17L4'14.456、ベスト14秒701です。後続の3番手ブラウンティレル三輪選手もベストは14秒573をマークし、その後ろのレッドブル堺選手も14秒843をマーク すると言う展開。まだまだ最後の逆転劇が予想される緊迫の争いです。一方、後方ではレッドのカラーリングの長崎選手も3ラウンド目に、1ラウンド目のタイムを 更新!自己ベストをマークしています。全体を通しても各選手素晴らしいラウンドでした。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。路面もいつになく一段とグリップしているとの情報も受け、各選手ヒートアップ。しかも、前述した様に、この後まだ第 4ラウンドが残されているとの事で、攻めの走りが許される状態です。1ヒート目、2ヒート目、そして3ヒート目では、それぞれPAPER MOON Rオレンジのカラー竹 島選手、RUSH石川選手、ZEN橋本選手が自己ベストを大きく更新。ベストは12秒台に乗せてきています。特に気がかりなのは、RUSH石川選手、トップ10ボーダータイム となる19L4'12.791、ベスト12秒919です。そして、強豪が揃う最終ヒートでは、RCmagazine TeamBomberの更なる躍進が目立ちました。レース途中までは、加藤選手、 祖父江選手と自己ベストの走りで1,2態勢。しかも、加藤選手はベスト12秒378を出しての快走。しかし、レース後半に何とオレンジ・ブルーのマシンがクラッシュ !そしてリタイヤ!これは加藤選手のマシンで、祖父江選手が代わってトップに浮上。トップゴールの祖父江選手は、この日二人目となる20周をマークし、20L4'12.496、 ベスト13秒390で、暫定ポールポジションを奪い取りました。RCmagazine TeamBomberはこの時点で1,2態勢。総合3番手は、ALEX RACING Winners上林選手、4番手 はBIG+3 Racing川野選手、5番手はALEX RACING Winners横井選手と言うオーダーです。


予選4ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選4ラウンド目。いよいよこれが泣いても笑っても最後の予選ラウンドとなります。コースの方はこの度重なる予選ラウンドのせいで更に 黒くなって、グリップも最高です。注目だったポールポジション争は、レッドのターゲットカラーの神谷(文博)選手と、ボーダフォン・マクラーレン山守選手との 間で終始行われて、最終的には山守選手が自己タイムを0.428秒更新し、見事ポールポジションを獲得!山守選手は本当に後半になればなるほど尻上がりに調子を 良くしており、決勝もこの勢いが続きそうな気配。これまで暫定ポールの座を明け渡さなかった神谷(博文)選手は、この最終ラウンドで自己ベストを惜しくも更新 できず、神谷(孝洋)選手と共に2,3番グリッドを確定します。決勝でもこのトップ3、そして、フェラーリ後藤選手以下僅差で続く争いにどの様な終止符が付く のか、見応えたっぷりの展開になりそうです。
 F-1スケールクラス予選4ラウンド目。既に全員決勝が確定している同クラスではありますが、今回は3名の選手が予選ラウンドを走行です。ジョーダン日比野 選手、オートバックス・ティレル重松選手、そして、フォースインディア橋本選手です。この最終ラウンドも見事トップタイムを出し、ポールポジションを確定 したのは、ジョーダン日比野選手。自己ベストには0.167秒及びませんが、決勝を睨んだセットアップの様で、感触を1コーナー毎確かめながらの走行です。周回 数も一番多く周っており、大分手応えを掴んだ模様。一方、今回出走しなかったレッドブル祖父江選手は2番グリッド確定。一方、オートバックス・ティレル重松 選手、フォースインディア橋本選手はこのラウンドで自己ベスト更新を果たしますが、予選グリッドへの影響は残念ながらありませんでした。
 F-1クラス予選4ラウンド目。この最終ラウンドに来ても、WESTカラー木下(啓治)選手、フェラーリ服部選手のトップ争いの図式は変わり無く、激しい攻防が続い ています。しかし、12周目にフェラーリ服部選手が痛恨のクラッシュを期し、大きく後退。木下(啓治)選手は自己ベストを2.097秒更新し、17L4'11.334、ベスト14秒 402をマークし、圧倒的な差でポールポジションを確定しました。後続では、マルボロカラーの江坂選手が自己ベストとなる16L4'08.408、ベスト14秒932をマーク。 順位を9番手から6番手に大きくジャンプアップしました。この予選最終ラウンドでは、F-1クラスのパワーではやや重めの路面(グリップし過ぎる)に変貌し、コー ナー出口でマシンを如何に失速感無くクリアできるか、細かなセッティングが勝敗を左右した様に思えました。
 F-1グランプリクラス第4ラウンド目。既に路面はオーバーグリップの感があるほど最高潮。ヒートが粛々と進んでいく中、最終ヒート手前のヒートでは、ALEX RACING 山下選手は快調なペースでラップを重ねるも、モーターブローにより痛恨のリタイヤ!惜しくもBメインになってしまいます。一方、Aメイン瀬戸際のRUSH石川選手、 ALEX RACING日比野選手は嬉しいAメイン入りが確定。結局、AメインボーダータイムはRUSH石川選手の19L4'11.478、ベスト12秒859と言う大変レベルの高いものに なりました。そして、続く最終ヒート。シリーズランキングトップの選手も居る、正に頂上決戦です。しかし、ここで何とRCmagazine TeamBomber加藤選手がマシン 電機系トラブルにより走らずにして早々のリタイヤ。予選レースが始まると前半はそこを待っていたとばかり、ALEX RACING Winners上林選手、そして2番手には PAPER MOON黒田選手が続く展開。中盤になると、上がってきたのはALEX RACING Winners横井選手。コーナーでは誰よりも果敢に攻めており、圧巻の走りで忽ちトップ 争いへと躍り出ます。そして、後半戦はこれら3台による激しいバトルが繰り広げられる中、何と横井選手のみ20周目に突入。ゴールタイムはポールポジションタイム となる、20L4'12.392、ベスト12秒336を叩きだし、初のポールポジションをGETしました!ちなみに、ベストラップは総合6番手のBIG+3 Racing川野選手の出した 12秒251。決勝も後方からラップの速い車が押し寄せるので油断はできませんが、先ずは初ポール獲得のALEX RACING Winners横井選手にギャラリーから、そして他の 選手の皆からも、温かい拍手が贈られました。


■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位山守 満  4R21L5'14.056
2位神谷 文博 2R21L5'14.256
3位神谷 孝洋 3R20L5'05.694
4位後藤 聡  4R20L5'11.222
5位恒川 浩二 3R20L5'12.522
6位茂木 憲一 4R20L5'13.464
7位小林 豊  2R19L5'01.474
8位永井 裕治 3R19L5'02.493

F-1スケールクラス
1位日比野 達也(JOGP-01)1R14.588
2位祖父江 旭生(REDB-03)1R15.030
3位橋本 努  (MCLA-02)4R15.486
4位堺 一久  (REDB-02)1R16.190
5位磯部 靖哲 (MCLA-01)3R16.916
6位重松 隆一 (AUTO-01)4R18.292

F-1クラス
1位木下 啓治 4R17L4'11.334
2位服部 幸一 3R17L4'14.456
3位堺 和久  2R16L4'01.414
4位三輪 幸太 3R16L4'02.439
5位木下 政勝 4R16L4'06.703
6位江坂 雅輝 4R16L4'08.408
7位山縣 朋生 4R16L4'10.000
8位三浦 竜彦 2R16L4'11.669
9位加藤 和美 1R16L4'12.889
10位磯部 靖哲 4R15L4'11.657
11位長崎 一久 4R15L4'12.076
12位重松 隆一 4R14L4'00.878

F-1グランプリクラス
1位横井 章弘 (ALW) 4R20L4'12.392
2位祖父江 旭生(BOM) 3R20L4'12.496
3位加藤 隆史 (BOM) 2R20L4'12.523
4位上林 博  (ALW) 4R19L4'00.600
5位黒田 尚希 (PAM) 4R19L4'00.877
6位川野 貴義 (BI3) 3R19L4'01.814
7位橋本 努  (ZEN) 3R19L4'06.701
8位斉藤 和哉 (TSA) 4R19L4'07.205
9位日比野 達也(ALE) 4R19L4'11.323
10位石川 衛  (RUS) 4R19L4'11.478
11位山下 盛人 (ALE) 1R19L4'12.426
12位竹島 稔  (PAR) 4R19L4'13.396
13位田崎 英則 (TAS) 2R18L4'00.923
14位蟻塚 伸也 (TTF) 4R18L4'01.805
15位福島 徳仁 (FKS) 3R18L4'03.275
16位北村 清孝 (TSA) 4R18L4'03.430
17位山田 努  (PAR) 4R18L4'06.433
18位松本 恭一 (SOD) 1R18L4'06.559
19位森嶋 繁樹 (HFR) 4R18L4'07.039
20位沓名 淳一 (TAS) 4R18L4'09.014
21位荒川 努  (PAM) 1R18L4'09.538
22位中谷 洋信 (HFR) 1R18L4'12.259
23位山本 啓二 (FKS) 3R17L4'00.277
24位吉田 正樹 (FRE) 3R17L4'11.473

決勝に向けて
 F1RCGP史上国内最多の激しい予選4ラウンドが終わり、次に控えるのは決勝ラウンドです。F-1ローカルクラス以外のクラスでは、 予選とは走行時間、あるいはレース方式が事なります。スケールクラスは50周のロングランのレースになり、途中ピットクルーによる タイヤローテーションをしなければなりません。また、F-1クラス、F-1グランプリクラスは8分間のレースで、予選の2倍の距離を走る 事となります。セッティングとしては各選手、長い決勝ディスタンスを鑑み、操縦が楽な方向へ持って行くのがセオリーでしょうか。 スタート直後の混乱も考えられるので、前方車両の不意な動きに対してレスポンス良くマシンを回避できる挙動を生み出すセッティング も、1つの要素となりそうです。決勝が始まるギリギリまで、各選手操縦台に上がったり下がったり、セッティングの小変更を繰り返し ている模様です。
 レース運営スタッフは、各選手に対してインタビューを行う準備など、放送委員長の加藤氏を中心に進めています。また、今回はラジ 天名古屋の祖父江店長作になる新品出来立てほやほやの表彰台も準備され、ポディウムに上がる表彰者を今か今かと待っている状態です。 各クラス、名古屋初となるこのレースを誰が奪うのでしょうか。とにかく皆さんには悔いの残らない争いを期待したい所です。


F−1グランプリクラス決勝Cメイン
 F−1グランプリクラス決勝Cメイン。スタートは、1番グリッドPAPER MOON荒川選手、FUKUSHIMAYA TEAM KIWI山本選手が良い出だし。トップの荒川選手と 山本選手の差は0.9秒、3位HiroFactory Racing Family中谷選手は3秒離れて走行中。そして、レース中盤、これまで2秒近くのリードを保っていたPAPER MOON 荒川選手のペースが上がらず、そうこうしている内にFUKUSHIMAYA TEAM KIWI山本選手がベスト13秒180を出して猛追を見せます。そして、山本選手がインフィー ルド右セクションの複合コーナー後で、荒川選手のミスを突き、一気に接近。しかし、焦りの為か、コースイン側のコーナーマーカーに足を掛けてしまい、タイム ロスをしてその差はまた広がりを見せます。しかし、残り1分を切った大詰めで、再び山本選手が荒川選手に迫ります。そして、インフィールドに2台が雪崩込み、 2台が何と接触!前に出たのはFUKUSHIMAYA TEAM KIWI山本選手!最終ラップで荒川選手がサイドバイサイドで差を詰めて来ますが、計測ライン手前で大きく単独ク ラッシュし、マシンを破損。これで勝負あり。最後の最後、逆転で山本選手が激戦のグランプリクラスCメイントップゴールを果たしました。


F−1クラス決勝Bメイン
 F-1クラス決勝Bメイン。スタートではレッドのカラーリング、1番グリッドからスタートの長崎選手が1コーナーでスピン。2番グリッドから丁寧なスタート をしたオートバックス・オレンジカラー重松選手が一気にトップに浮上します。しかし、インフィールドに入ると長崎選手のマシンはその回頭性を生かして、再び トップに躍り出ます。レッドカラー長崎選手は、ベスト15秒532を出して、トップを独走。たまにインを攻めすぎ、コーナーマーカーに弾かれてフェンスにヒットさ せるも、大事には至らず。折り返しの4分が経過し、更に6分が経過しようとした時、2位の重松選手が目の前に。左セクションのロータリーコーナーで、重松選 手をパスした後は、そのままトップゴール。見事F-1クラスBメインを征しました。

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。スタート直後の混乱は殆ど無く、流石グランプリクラス、各車綺麗に流れて行きます。一部4番グリッドスタートのTeam Tech F-1蟻塚選手が後続とヒットし、大きく順を落としてしまいます。トップは1番グリッドよりスタートのALEX RACING山下選手。ブルー、ホワイトの鮮やかなカラー。2番手 はPAPER MOON R竹島選手、3番手にはTASAKI RACING FACTORY田崎選手の順。このトップ3台は後続を引き離し、更には、ALEX RACING山下選手は12秒890、PAPER MOON R 竹島選手は13秒005のベストを叩き出しながら3位以下を離しに掛かります。トップ走行中の山下選手は、ここ決勝ラウンドに来て非常に切れのある走りを披露。コーナーを インからインでコンパクトに走行し、無駄の無い走りです。レース中盤になると、袖スタも松本選手が大きくクラッシュ!ストレート真ん中で立ち往生。その中、トップは 依然ALEX RACING山下選手。終始安定してミスの非常に少ない走りで、Bメイン終わってみればダントツのトップゴールを決めました。

■決勝順位■
F-1グランプリクラスCメイン
1位山本 啓二 (FKS)34L8'09.047
2位荒川 努  (PAM)34L8'22.963
3位中谷 洋信 (HFR)33L8'34.551
4位吉田 正樹 (FRE)D.N.S.







F-1クラスBメイン
1位長崎 一久 29L8'09.054
2位重松 隆一 28L8'13.195









F-1グランプリクラスBメイン
1位山下 盛人 (ALE)36L8'07.291
2位竹島 稔  (PAR)36L8'10.412
3位田崎 英則 (TAS)35L8'09.794
4位蟻塚 伸也 (TTF)35L8'11.213
5位山田 努  (PAR)34L8'11.977
6位森嶋 繁樹 (HFR)33L8'03.806
7位沓名 淳一 (TAS)33L8'11.397
8位北村 清孝 (TSA)31L8'09.526
9位福島 徳仁 (FKS)30L8'01.688
10位松本 恭一 (SOD)12L2'59.254

F-1ローカルクラスAメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。スタートは各車綺麗な出だし。3番グリッドからスタートのマルボロカラー神谷(孝洋)選手は中でも素晴らしい スタートを決め、3番グリッドにジャンプアップ。トップはボーダフォン・マクラーレン山守選手。それを神谷兄弟が追う展開を見せています。 序盤2位まで上がって来た山守(考洋)選手は、思うようにぺースが上がらないと思ったのか、後ろを走るレッドのターゲットカラー神谷(文博)選手に 道を開け、神谷(文博)選手が2番手に浮上。2番手に上がった神谷(文博)選手は、水を得た魚の様に、猛烈にマクラーレン山守選手のテールに食らえ 付きます。その差は0.2〜0.3秒。非常に熱いバトルで、ギャラリーからも大きな歓声が沸きます。そしてレース後半、終始インをしっかり閉めて、守 りの走りを貫いた山守選手がF-1ローカルクラスAメインの優勝にか輝きました。2位は大健闘の神谷(文博)選手、ベストはメイン最速となる14秒713 をマークして、見事に2位をGET。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。スタートは、各車綺麗な隊列を成して、予選順位通りの順で流れて行きます。トップはジョーダン日比野選手、2番手は レッドブル祖父江選手、3番手はフォースインディア橋本選手が上位陣のオーダー。祖父江選手のピットクルーから「前に出ろ!」との指示があり、祖父江 選手が日比野選手をインフィールドで果敢に交わし、トップへ浮上!1位になったレッドブル祖父江選手は、ラジ天名古屋のコースを知り尽くした超エキス パート?!かと思いきや、2番手ジョーダン日比野選手にかなり突かれまくっている様子。そして、インフィールドで日比野選手が上手く祖父江選手のインを 差し、日比野選手が再びトップへ浮上します。すると、今度はフォースインディア橋本選手が祖父江選手を猛烈にプッシュ!祖父江選手はたまらず転倒を期し ます。すると、トップの日比野選手、余裕を見せペースダウン。また3者三つ巴の展開に発展します。そして、ピットでのタイヤローテーションの時期になります。 先ず祖父江選手、橋本選手がピットピン。満を持してトップのジョーダン日比野選手がピットイン!日比野選手は相変わらず素早いピットワークで、ピットアウト! トップを守っています。すると、ピットから笑い声が!何とオートバックス・ティレル重松選手のピットワークの際、タイヤナットをハンドパワーでネジ切ってし まったクルーがいた模様。慌てて重松選手は緊急ハブ交換を強いられ、更に大きく順位を下げます。この間トップはジョーダン日比野選手。そして、最終ラップも 余裕の走りでクルージングしながら、ジョーダン日比野選手がポールトゥーウィンを果たしました。この勝利で日比野選手はシリーズランキングでもトップに立つ 事になります。

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタート直前のインタビューでは各選手、疲れましたと連発していましたが、最後の決勝1回を気合いで乗り切って貰いたい 所。スタートは、スタートは各車順調な出だし。中団では3番グリッドスタートのレッドブル堺選手がクラッシュ!後続に巻き込まれ、大きく順位を落と します。トップはポールポジションからスタートの木下(啓治)選手、マシンからはWESTカラー。2番手は僅差でフェラーリ服部選手が続きます。そして3番手 にはティレルの三輪選手が浮上。トップを走る木下(啓治)選手のマシンは、3レーシングのマシン。コーナーは他車に比べてアンダーステアに見えるのですが、 非常にスムースで無理の無いライン取りができる様子。一方、それを追いかけるフェラーリ服部選手は、グイグイ曲がるセッティングでコーナーのインを 攻めています。この両者の差は後半になると徐々に広がりつつあります。4位争いは、マルボロカラー江坂選手とこちらもWESTカラー木下(政勝)選手との争い。 そこにレッドブル堺選手も追い上げてきて3者三つ巴の展開です。レース中盤以降になると、江坂選手がクラッシュにより4位争いから脱落し、4位は木下 (政勝)選手の単独状態に。トップは依然WESTカラーの木下(啓治)選手。そして、終始トップを譲らなかった木下(啓治)選手が、混戦のF-1クラス見事ポールトゥー ウィンを飾りました。2位はフェラーリ服部選手、3位はティレル三輪選手が入賞を果たします。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートではあちこちで僅差の競り合いがありましたが、グランプリクラスAファイナルの選手のテクニックにより 大きなクラッシュには至らず、トップはALEX RACING Winners横井選手、2位はRCmagazine TeamBomber祖父江選手、加藤選手の非常に接戦の状態でしたが、 僅かに祖父江選手が前を走ります。2周目に、ALEX RACING Winners横井選手が何とインフィールドでふら付いた所、祖父江選手が突っ込むかたちで、この間、 RCmagazine TeamBomber加藤選手がトップに!一方、横井選手はスタックし、残念ながら大きく順位を落としてしまいます。1,2体勢に早くも持ち込めたRCmagazine TeamBomberは、加藤選手が徐々にリードをし、祖父江選手が2位を固めると言う正に理想の展開。各車非常にスピードがあり、コーナーも速いので、ここまで あっという間の展開です。レース中盤までのオーダーは、トップRCmagazine TeamBomber加藤選手、2位祖父江選手、3位ALEX RACING Winners上林選手、4位PAPER MOON黒田 選手、5位BIG+3 Racing川野選手。トップ走行中の加藤選手は12秒464のベストを出しながら、2位との差を広げに掛かっています。一方、2位争いはRCmagazine TeamBomber 祖父江選手、ALEZ RACING Winners上林選手のバトルが続いており、コンマ5秒の争い。その後方からはPAPER MOON黒田選手、ブルーのマシンが上林選手に迫り、3位を 狙っています。上林選手は前後挟まれる格好で、プレッシャーが掛かる走行。注目は3位争いで、上林選手とそれを追う黒田選手。すると、上林選手がストレート入り口 でふらついた間、黒田選手がインを差し、3番手に浮上かと思いきや、コントロールライン手前で黒田選手がハーフスピン!また上林選手が前に出ます。まだ注目が 続く3位争いは、守る上林選手をPAPER MOON黒田選手がまた0.2〜0.3秒差で追うかたち。サイドバイサイドで順位が細かく入れ替わりながらの走行が続く中、黒田選手が 息切れ気味になったのか、ミスが目立ち、代わって4番手にBIG+3 Racing川野選手が上がってきます。超激戦の3位争いの続く間、RCmagazine TeamBomber加藤選手は 悠々逃げ切り、優勝!この優勝で、福岡大会から続く3連勝を決めました!この3連勝はF1RCGP史上に残る大記録となります。既にポイントランキングをリードする加藤選手は、 この優勝で更に2位との差を広げ、2011年F-1ワールドチャンピオンに向けて大きな前進を果たしました。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 決勝レースが終わると、各クラスのトップ3を集めてポディウム表彰が開催されます。F-1ローカルクラスでは、ボーダフォン・マクラーレン山守選手対、 神谷兄弟の激戦の末、尻上がりに好調さを維持した山守選手が勝利。F-1スケールクラスでは、ジョーダン日比野選手がピットインで大差を付け、レッドブ ル祖父江を押えて優勝。これでシリーズランキングはトップに浮上。F-1クラスはトップ4台が激しい接戦の末、WESTザクスピードカラーの木下(啓治)選手 が逃げ切り、初優勝!そして、F-1グランプリクラスでは、RCmagazine TeamBomber加藤選手、祖父江選手の息の合ったチーム攻勢で1,2フィニッシュを飾 るなど、素晴らしいレース目白押しでした。グランプリクラスのコンストラクターズタイトル争いは、これで一気にRCmagazine TeamBomberの手に引き寄せら れた感があります。ポディウム表彰では、これら素晴らしいレースをしてくれた選手の中の上位陣より3名まで、トロフィー・盾の授与が、ラジ天名古屋店長 兼コースオーナーであります祖父江店長から行われました。そして、その後はF1RCGP恒例イベントであるシャンパンファイトです。3月のF1RCGP第4戦千葉・ RCスタジアム袖ヶ浦大会以来3戦の間自粛しておりましたシャンパンファイトは、名古屋の初戦をもって再開という流れの中で、あらためて心より被災者に 対して復興の為に頑張ろうと言う想いを込めて、素晴らしいファイトが行われました。グランプリクラス、スケールクラス共に2位の祖父江選手は、若干タイ ミングを逃した感がありましたが、ベテラン勢に交じってシャンパンの祝福、そして餌食になっているのが非常に印象的でした。周りからは温かい拍手と労いの 言葉を以って、これらセレモニーの幕は閉じられました。皆さん、本当にお疲れ様でした。

■決勝順位■
F-1ローカルクラスAメイン
1位山守 満  20L5'12.908
2位神谷 文博 20L5'13.775
3位神谷 孝洋 19L5'06.986
4位後藤 聡  19L5'11.914
5位恒川 浩二 19L5'15.209
6位茂木 憲一 18L5'01.603
7位永井 裕治 18L5'05.805
8位小林 豊  18L5'11.428



F-1スケールクラスAメイン
1位日比野 達也(JOGP-01)50L13'42.530
2位祖父江 旭生(REDB-03)49L13'45.223
3位橋本 努  (MCLA-02)47L13'45.501
4位堺 和久  (REDB-02)43L13'56.348
5位磯部 靖哲 (MCLA-01)43L14'02.762
6位重松 隆一 (AUTO-01)30L13'53.238





F-1クラスAメイン
1位木下 啓治 31L8'01.229
2位服部 幸一 31L8'04.226
3位三輪 幸太 31L8'11.206
4位木下 政勝 30L8'04.979
5位堺 和久  30L8'07.768
6位江坂 雅輝 30L8'09.106
7位山縣 朋生 30L8'14.016
8位加藤 和美 29L8'06.212
9位磯部 靖哲 27L8'03.176
10位三浦 竜彦 14L4'28.249

F-1グランプリクラス
1位加藤 隆史 (BOM) 37L8'08.600
2位祖父江 旭生(BOM) 37L8'09.910
3位川野 貴義 (BI3) 37L8'12.162
4位黒田 尚希 (PAM) 36L8'01.586
5位上林 博  (ALW) 36L8'07.831
6位斉藤 和哉 (TSA) 36L8'09.451
7位橋本 努  (ZEN) 35L8'03.086
8位石川 衛  (RUS) 34L8'04.027
9位日比野 達也(ALE) 33L8'11.530
10位横井 章弘 (ALW) 23L5'17.441

ベストルッキングカー賞(Formula賞)
 ベストルッキングカー賞にあたるFormula賞には堺和久選手のレッドブルが選ばれました。ブルーの色が非常に鮮やかに出ており、 一目を引く傑作に仕上げられています。特に堺選手の場合、細かいエアロパーツと、デカールに対しても一点一点細かく再現している のが特徴です。堺選手にはFormulaより特性ストラップ、及び写真盾が贈られました。また次回も皆さんの想いの入った作品をお待ち しております。

全体表彰・抽選会
 中京地区3連戦の初戦、ラジ天名古屋大会もいよいよフィナーレの時を迎えます。最後は全体表彰として、参加者の皆さんに順位の書かれた 表彰カードを手渡し、表彰します。上位メインに駒を進められた選手、そうでなかった選手も、この時点で順位が確定します。今回は非常に過 密な予選スケジュールを皆さんの協力の下無事にこなせた事を感謝すると共に、今後も一層のご協力を賜りたい事と、少しでも皆さんに楽しん で頂ける大会になるようにと、運営側は常日頃思っています。特にこれから暫く続く中京シリーズ、いろいろな趣向を凝らした大会になる様、頑 張って行きたいと思っています。そして、最後、お待ちかねのイベントは、大抽選会です。毎回F1RCGP協賛メーカー各社からは多くの協賛品を送 って頂き、その1つ1つを放送委員長の加藤氏の説明を交えて、選手の方々に配られます。最後は、ヨコモのキットや、SPEED PASSIONのモーター ・アンプのコンボセット、アトランティス、SEの各社バッテリーなど、大物も盛りだくさんの内容です。お目当ての賞品を当てられた選手は一 様に嬉しい表情を浮かべ、たくさんの賞品を袋いっぱい詰めている光景が、非常に印象的です。そして、最後はラジ天名古屋店長兼コースオーナー である祖父江氏より大会の総評を頂き、大会会長の北澤より挨拶が行われ、F1RCGP第7戦愛知大会が閉幕となりました。



F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方は是非とも参考になさってください。 次回行われる予定のF1RCGP2011 Round8は、7月10日(日)愛知大会 in ツインリンク・ホングウ屋外サーキットです。太陽の下、真夏の屋外で のレース。F1RCGPの中でも稀に見るタフなレースとなりそうです。皆さんには熱中症に気を付けて頂きながらも、熱く楽しいレースを期待しています ので、皆様のご参加、そしてご観戦もお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された多くの選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー祖父江様、運営をお手伝い頂いた各実行委員長 の皆様及び、車検担当兼審判委員として選任して下さった高木様、池下様、スムーズでノントラブルの計測をして頂いた長澤様、いつも多くの 協賛品を提供下さる協賛メーカーの皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で無事に本大会を開催する事ができました。今後もより良い イベントを目指して、ラジコン業界の発展の為にも頑張って行く所存でございますので、応援の程宜しくお願い申し上げます。
 また、RC Magazineの取材スタッフの皆様、遠路遥々の取材本当にありがとうございました。最後になりますが、今回皆様の志で得た義援金は、 \1,911になりました。これらは日本赤十字社を通して、被災者の皆さんに送られる事と思います。