F1RCGP レースリポート


第9戦 F1RCGP2011 in Gifu
TamTam Gifu Circuit 2011年7月24日(日)


天気:晴れ時々曇り、気温:34℃、湿度:65%、路面温度:45℃

 F1RCGP2011シリーズ第9戦は、岐阜県羽鳥郡岐南町にあるTamTam岐阜店サーキットで行われました。このTamTam岐阜大会で、 真夏の中京3連戦が終わり、シリーズタイトル争いも大体見えてくる頃です。シリーズを戦う選手やチームは正念場でやや緊張し ながらレースを向かえ、一方のF-1クラスやF-1ローカルクラスの選手はいつものリラックスムードの中、共にレースをそれぞれの スタイルで上手に楽しんでいる会場の様子が伺えます。
 TamTam岐阜店は2001年オープンの今年で10周年を迎える大型ホビーショップです。ショップの隣にあるラジコンサーキットは 2007年オープンで、その当初は電動カー用サーキットとして始まり、やがてエンジンカーも走れる様になり、最近では岐阜界隈で 唯一のエンジンカーの走行可能なサーキットの1つとして賑わっています。ショップの中は、ラジコン製品は基より、プラモデル、 鉄道、エアーガン、その他トイ製品が所狭しと並んでおり、あらゆる物が揃うホビーショップとして多くのお客さんから支持され ています。玉井店長はじめ、各店員さんもあらゆるジャンルに精通し、元気ある接客で非常に好感の持てる雰囲気です。
 F1RCGPが行われる今回のサーキットスペックは、1周130m、路面は細粒アスファルト舗装で、エンジンカーが走るのでレコードラ イン上には排気ガスによりブラックマークが付いています。ブラックマーク上はオイルが若干乗っており、そこを走ればグリップ 剤を塗らない電動F-1マシンでも比較的グリップ良く走る事が可能です。しかし、ラインを外すとオイルが乗っていない部分になる ので、グリップ変化(グリップのギャップ)をいつも以上に感じます。レイアウトの特徴としては、インフィールドにある3連シケ インです。ここは微妙に直進では行けないので、小刻みなステアリングワークが必要とされます。最近主流となるジャイロのゲイン を強くするとマシンの初期反応が悪くなりシケインを速くクリアする事の妨げになる様です。高速セクションとこのインフィールド セクションの使い分け、そして現代電子デバイスの使い方等、様々な要因が絡む面白い内容のサーキットです。
 参加人数はF-1ローカルクラス:3名、F-1クラス:10名、F-1スケールクラス:3名、F-1グランプリクラス:12チーム19名、合計35 名です。各クラスともF-1に並々ならぬ思いを抱くファンが集まり、それを見るギャラリーも子供から大人まで大勢います。前大会 好成績を収めたALEX RACING Winners横井選手、エースの上林選手のFusion RacingのFRF011Pも早くも2戦目を向かえ一層セットも 煮詰まってきている様子。それに挑むRCmagazine TeamBomber加藤選手、祖父江選手とのバトルは今シーズンのタイトル争いに向けて 非常に重要で見応えある争いになる事でしょう。また、HiroFactory Racing Family中谷選手は初のAメインに残るべく、相方の森嶋 選手と共になかり練習を積み重ねて臨んでいる様子。他にもFUKUSHIMAYA TEAM KIWI福島選手の同様の目標で頑張っています。F-1ロ ーカルクラス、F-1スケールクラス、F-1クラスでも、皆初参加だったり、自己ベストを目標に置いて頑張っている選手が大勢います。 F1RCGPはそうやって頑張っている選手1人1人が主役なのです!

プラクティスDay
 練習日は天候も良く、暑い日になりました。天気予報によると、明日は午後から天気が崩れる可能性もあるとの事。万が一の為に 雨天走行も考慮しておかなければならない状況ですが、皆ドライセットを迷わず煮詰めている様子。ここでALEX RACINGの日比野選手は、 何と事前にウェット路面のセットを出して来ているとの事で、余裕の表情が見られます。日比野選手にとっては地元中京地区の開催、そして TamTam岐阜は最もHOMEに近い環境であり、いつも以上に気合いを感じます。ALEX RACING Winnersは前ラウンドのツインリンクホングウで1,2 フィニッシュを決め、今回もその勢いをそのままに現地入り。迎え撃つRCmagazine TeamBomberは加藤選手、祖父江選手とのペアで、この大事な 1戦をどう戦うのか非常に注目です。6輪マシン勢では、TEAMサウナの斎藤選手が好調な走りです。ただ、他のマシンに比べ若干重量が重いせ いか、要のインフィールド3連シケインのマシン挙動に斑がある様です。ここのシケインはPAPER MOON黒田選手が速く、マシンバランスが非常に 良く、ドライビングも毎周安定しています。黒田選手は中京連戦の間、どちらかと言うと苦汁を味わってきただけに、今大会以降の飛躍に期待したい 所です。
 この日の路面は朝のうちは雨上がりと言う事もありかなりグリップは低め。午後になると徐々にグリップも良くなり、皆タイムアップしてきている 様です。サーキットの攻略ポイントとしては、やはりレコードライン上のブラックマーク上からマシンをはみ出さないラインを維持する事です。路面 はかなりフラットなのでライン維持は容易いかと思いきや、時折吹く風に翻弄される場面もあります。慎重且つダイナミックな走りが要求されるので、 いつまでも飽きの来ないコースに夜まで練習走行は続いています。運営スタッフのメンバーは夕方から夜にかけて総出でバナー貼り、タイヤマーキン グにと大忙し。明日の準備を万全に終え、また、天気になる事を願いつつ練習走行日を終えます。

大会当日
 大会当日は青空に恵まれ、先ずは一安心です。ゲートオープンのなかり早くから、会場には多くの参加者が集まり待っています。入場をすると 直ぐに各選手ピットの設営と、マシンの準備、バッテリー充電と忙しそうです。受け付けを済ませ、順次朝の練習走行タイムが始まります。コース 上はF-1マシンで混雑し始める中、6輪タイレルの佐藤選手がリアルなボディーを装着してコースインしています。ブルーのタイレルはまるで本物 かと見間違うほどの迫力で走行。他のマシンもストレートからの高速セクション、そしてインフィールドへとスムーズなラインで走行中。路面グリ ップは朝から好調な様で、各車昨日の最後に出したタイムを朝から塗り替えて行く勢いです。F-1クラスでは初参加となるマルボロ・マクラーレン カラーが鮮やかな鈴木選手が好調で、F1RCGPでは百戦錬磨のフェラーリ服部選手、WESTカラーの木下選手を始め、PIAAティレル三輪選手のタイムを 上回るタイムが出ている模様。また、F-1ローカルクラスでも初参加の方が多くおり、原選手も慣れないBomberコンバージョンを駆り走行中。F-1グ ランプリクラスはマシンのスピードが他車に比べ一段とパワーアップしているので、ステアリング操作やスロットルアクセレーションを誤れば、あ っという間にコースアウトと言う危険性もはらんでいます。そんな中、PAPER MOON黒田選手、ALEX RACING Winners上林選手、そして、RCmagazine TeamBomber 加藤選手が好調をキープ。この後のレースでは、一層激しい見応えのあるバトルが展開される事でしょう!
 練習走行後は開会式、記念撮影、ドライバーズミーティングが行われ、競技委員長のTamTam守谷悟氏より競技内容の説明、そして、審判委員長の武藤 徹也氏よりペナルティー等の内容が示されました。放送委員長の山崎和則氏の司会の下、皆に1ラウンドでも楽しんで頂ける様に予選は3ラウンドと言う アナウンスをして、選手の皆さんにもスムーズな進行にご協力を仰ぎました。F1RCGP中京3連戦の最終戦となるTamTam岐阜大会がいよいよ開幕です!!!
※当日はRCマガジン、RCワールド両誌が取材に駆け付けて下さいました。9月発売号に掲載予定なので、是非皆さん誌面をご覧ください。

予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス1ラウンド目。このクラスは4分間のベストラップで争われますが、ブラック・レッド・ホワイトの3色パターンが鮮 やかな長崎選手が早くも3周目にベストラップとなる14秒803で暫定トップタイムをマーク。2番手はザウバーの古田選手で15秒431、3番手 はブルー・オレンジカラーの原選手15秒484と続きます。まだまだ始まったばかりで皆緊張の為かラインもギクシャクしていますので、次のラ ウンド以降更なるタイムアップがある事でしょう。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。何とこの1ラウンド目は、他の選手の準備が間に合わず、ティレルカラーの重松選手のみの出走にな ります。重松選手は路面を確認しながら淡々と周回を重ね、14周を走行。6周目の周回で15秒759をマークし、暫定トップタイムとなります。 重松選手にとっても初のトップ。これでもし後半ウェット宣言がされたとしたら、予選はポイント制になるので、初のポールポジションゲットも 夢ではありません!
 F-1クラス予選1ラウンド目。1ヒート目では練習からも好調のPIAAティレル三輪選手がレースをリード。WESTカラーの木下政勝選手も追います が、それを振り切りトップゴール、16L4'11.464、ベスト14秒837をマークして口火を切ります。すると、2ヒート目では、マルボロ・マクラーレン 鈴木選手、フェラーリ加藤選手の高レベルのバトルが展開。お互いに14秒8台のベストラップを出し、しかも安定しています。鈴木選手のマシンは ロンタムでもお馴染みのマシンで、非常に良く走っています。何と最終的にはこの2台は2/1000秒差で、鈴木選手がトップゴール!暫定ポールポジ ションとなる16L4'01.326、ベスト14秒838をマーク。このラウンドでは、16周には5台のマシンが入り、この後のラウンドでは上位陣17周も視野に 入ってくる事でしょう。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。先ずは1ヒート目でRCmagazine TeamBomber加藤選手が独走し、この時点で唯一の19周、19L4'09.672、ベスト 12秒828で早くも暫定ポールポジションかと思いきや、続く2ヒート目でALEX RACING Winners上林選手が更に安定した走りで19L4'08.916、ベスト12秒867 で逆転の暫定ポールポジションをGET!前戦で鮮烈デビューしたFRF011Pもかなり上々の仕上がりの様です。しかし、最終ヒートでPAPER MOONの黒田選手が スーパーラップ12秒755を叩き出しながらの快走を見せ、19周をマーク。19L4'07.335でこのラウンドの1番時計を出し、暫定ポールポジションを奪い取り ました。ブルー・ホワイトのPAPER MOONカラー黒田選手のマシンは、要のインフィールド3連シケインが驚異的に速く、ギャラリーもうなる素晴らしいラ イン取りを披露しています。全体では19周に4番手ALEX RACING Winners横井選手までが入るレベルの高い展開です。

予選2ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。このラウンドでは、ブルー・オレンジのカラー原選手が素晴らしい走りを見せ、14秒468をマーク。 インフィールドのライン取りも攻略しつつあるのか、自己ベストを大きく1秒016も更新です。2番手はブラック・レッド・ホワイトのカラー 長崎選手で、こちらも14秒台に乗せ、大きくタイムアップ。ザウバー古田選手もタイムアップしているものの、15秒台の壁は厚い様で、次の ラウンドではそれを打破できるように頑張ってもらいたい所です。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目は、3者全員揃ってのタイムアタックとなりました。トップタイムを叩き出したのは、ブラウンGP黒田 選手。9ラップ目に14秒855をマーク。ジョーダンGPの日比野選手も3ラップ目にいきなり14秒台、14秒918を出しますが、それからのタイムの 伸びが無く2番手。ティレル重松選手は自己ベストを更新するも、15秒565で3番手につけます。
 F-1クラス予選2ラウンド目。これまで若干曇っていましたが、日差しも今日一番強く降り注ぎ、蒸し暑い中行われます。1ヒート目からPIAA ティレル三輪選手が快走。コーナーをインギリギリまで攻め、16L4'01.342、ベスト14秒759とこの時点で2番手のタイムをマーク。次のヒートでは、 前ラウンドトップのマルボロ・マクラーレン鈴木選手が序盤にミスをして後退し、変わってトップに立ったのはフェラーリ服部選手。ベテランらしい 終始安定したタイムで後半まで走り切り、16L4'00.117、ベスト14秒742をマークし、残手ポールポジションを奪取。同ヒート暫定2番手タイムを出し たこちらもフェラーリカラーの加藤選手は16L4'01.122、ベストはクラストップの14秒738をマークしています。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。1ヒート目ではALEX RACING山下選手が自己ベストを大幅に更新し、トップゴール。19L4'11.556、ベスト 13秒019をマーク。これで総合12番手から6番手にジャンプアップ。続くヒートでも、ALEX RACING Winners上林選手、横井選手とALEX勢のトップゴール が続き、チームの好調さをアピールしています。上林選手は19L4'08.181、ベスト12秒814で2番手です。しかし、このALEXの好調さをも跳ね返す 勢いなのが、PAPER MOONの黒田選手。非常にアグレッシブな走りで、見ている人も興奮させる素晴らしい走りを披露。19L4'07.076、ベスト12秒694 をマークし、暫定ポールポジションをキープ。初のポールポジション目指して、次の最終ヒートも頑張って欲しい所です。

予選3ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選3ラウンド目。いよいよこれが最後の予選ラウンド。各選手緊張した面持ちでスタートが切られます。このラウンドでも ブルー・オレンジのカラー原選手の勢いは止まりません。周回数も誰よりも多く周り、決勝を見据えた走りなのか、安定感もUPしています。タイムは 自己ベストを0.077秒更新の、14秒391をマーク。ポールポジションが確定しました。このラウンドでは全員が14秒台に突入。3番手ザウバー古田選手 までコンマ差なので、決勝では接近戦の面白いレースになりそうです。
 F-1スケールクラス予選3ラウンド目。このラウンドもティレル重松選手の一人舞台。重松選手はマシンセッティングを特に大きく変えず、ドライビ ングと気合だけでタイムアップを目指します。そして、ラスト2周目に、15秒505の自己ベストを更新!しかし、総合では2ラウンド目にブラウンGP 黒田選手が出した14秒855がポールポジションタイムとなりました。
 F-1クラス予選3ラウンド目。このラウンドでは何と17周に突入する選手が2名!最終ヒートのマルボロ・マクラーレン鈴木選手と、フェラーリ服部 選手です。この2台のバトルは予選1ラウンド目から続いていますが、非常にレベルの高い競り合いです。走り的には安定感の服部選手、アグレッシブな 鈴木選手と言った所です。最終的には、鈴木選手が17L4'12.392、ベスト14秒608で逆転でポールポジションを獲得。2番手服部選手は1秒092及ばず、 17L4'13.484、ベスト14秒641でした。共に初優勝の掛かった2選手。決勝の走りも期待したい所です。
 F-1クランプリクラス予選3ラウンド目。RCmagazine TeamBomber加藤選手、祖父江選手が各ヒートトップゴールし、逆転でのポールポジションを狙うも、 前のラウンドまでにPAPER MOON黒田選手の出したタイムに僅かに及ばない状況。19周が一つの目標ラップになりますが、グランプリクラスのスピード域では コースが比較的狭いので、ミスやラップ後れを交わす際のタイムロスなどが微妙に響き、各車タイムが伸び悩んでいる様子。そんな中、PAPER MOONの黒田選 手が最終ヒート出走し、並み居る強豪を後方に見て快走に次ぐ快走を披露。何とまた自己ベストを更新し、19L4'06.374、ベスト12秒681をマークし、初の ポールポジションを獲得しました!2番手はALEX RACING Winners上林選手、3番手RCmagazine TeamBomber加藤選手と、それぞれ異なるチームがフロントロー となる決勝グリッド。決勝でも各車の素晴らしい走りを期待しましょう。

■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位原 信行  3R14.437
2位長崎 一久 3R14.690
3位古田 克治 3R14.940

F-1スケールクラス
1位黒田 尚希 (BRAW-01)2R14.935
2位日比野 達也(JOGP-01)2R14.954
6位重松 隆一 (TYRL-01)2R15.565

F-1クラス
1位鈴木 浩二 3R17L4'12.392
2位服部 幸一 3R17L4'13.484
3位加藤 和誠 2R16L4'01.122
4位三輪 幸太 2R16L4'01.342
5位木下 啓治 2R16L4'02.594
6位木下 政勝 3R16L4'05.419
7位重松 隆一 2R16L4'11.333
8位佐藤 久史 3R16L4'12.850
9位成田 竜彦 3R16L4'14.175
10位梅野 吉則 3R15L4'00.336

F-1グランプリクラス
1位黒田 尚希 (PAM) 3R19L4'06.374
2位上林 博  (ALW) 2R19L4'08.181
3位加藤 隆史 (BOM) 3R19L4'08.258
4位横井 章弘 (ALW) 3R19L4'09.124
5位山下 盛人 (ALE) 3R19L4'09.631
6位祖父江 旭生(BOM) 2R19L4'10.600
7位日比野 達也(ALE) 3R18L4'00.923
8位斉藤 和哉 (TSA) 3R18L4'01.553
9位森嶋 繁樹 (HFR) 3R18L4'02.760
10位福島 徳仁 (FKS) 3R18L4'02.852
11位中谷 洋信 (HFR) 1R18L4'02.854
12位竹島 稔  (PAR) 2R18L4'04.388
13位近藤 美紀男(FAR) 1R18L4'04.501
14位山田 努  (PAR) 1R18L4'06.701
15位蟻塚 伸也 (TTF) 1R18L4'07.751
16位福田 剛  (FAR) 1R18L4'08.329
17位吉田 正樹 (FRE) 2R17L4'00.442
18位森田 彰  (ARC) 3R17L4'04.837
19位荒川 努  (PAM) 2R17L4'10.086

決勝に向けて
 激しい予選ラウンドを終え、各選手一息ついています。F-1ローカルクラス、F-1スケールクラスは若干人数が少ない関係上、 ゆとりを持って各選手決勝に備えています。F-1クラスは各選手のタイム差が無く、スタートの混乱をいかに上手く抜け出せる かが勝負のポイントの様です。また、休日が土日から木金にシフトしている参加選手は夜勤明けと言う人もいます。ここで仮眠 を取り、決勝に向けて集中力が高められれば良いですね!震災支援にチャリティーレースとして併催されているRound9岐阜大会 ですが、今後もまだまだ義援金の方を募集しています。F1RCGPAも少しでも復興のお手伝いが出来ればと思っています。
 オフィシャルの方も決勝の準備を整え、万全の体勢が整います。最後の1分まで決勝前のセッティング変更に各選手熱い走行が 続いています。最後まで悔いが残らないレースをして欲しいものです。 

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。スタートは4番グリッドPAPER MOON R山田選手のフライングから始まります。山田選手は残念ながら最後尾にまわり、再スタート。 再スタートは各車非常に綺麗なスタート。先ずシケインでフェイスワンレーシング近藤選手が駆動系トラブルで惜しくもリタイヤ。トップは1番グリッドからHiroFactory Racing Family中谷選手、2番手はPAPER MOON R竹島選手、3番手にTeam Tech F-1蟻塚選手と続きます。その後方4番手は、ペナルティーの最後尾スタートからPAPER MOON R 山田選手が浮上。トップ争いは中谷選手、竹島選手、そして間隔を開けて3位争いは山田選手、蟻塚選手が僅差でバトル中。すると、トップ争いに順位変動。3連シケイン通 過後2番手を走るPAPER MOON R竹島選手がフェイント気味に中谷選手の後方を揺さぶり、中谷選手が1車線開けた瞬間、竹島選手がインを差します。その後、HiroFactory Racing Family中谷選手が再び猛追しますが、電機系トラブルによりストップ!トップはPAPER MOON R竹島選手、非常に楽な展開。ここで竹島選手、13秒210のベストラップを出し、 2位以下を引き離しに掛かります。2番手は同じくPAPER MOON R山田選手。山田選手の追い上げは神がかり的に速く、ペナルティーを受けていなかったらと思うと残念でなりませ ん。そして、既にレースも後半戦、たちまち8分のコール。この混戦を征したのはPEPAR MOON R竹島選手!結果的には2番手以降1ラップ差の快走でゴールを果たしました。

■決勝順位■
F-1グランプリクラスBメイン
1位竹島 稔  (PAR)36L8'12.717
2位山田 努  (PAR)35L8'07.544
3位蟻塚 伸也 (TTF)35L8'09.079
4位福田 剛  (FAR)34L8'07.973
5位吉田 正樹 (FRE)34L8'10.232
6位森田 彰  (ARC)33L8'07.284
7位荒川 努  (PAM)24L7'42.163
8位中谷 洋信 (HFR)12L2'47.992
9位近藤 美紀男(FAR) 0L0'02.219

F-1ローカルクラス決勝Aメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。スタートはブルー・オレンジのカラー原選手、そしてブラック・レッド・ホワイトの長崎選手がダッシュを決め、後続を 引き離します。しかし、原選手の方が若干ペースが速く、徐々に2位以降を引き離す展開。ベストラップは原選手が14秒341、他車に比べコンマ5秒程速いペースで 走行を重ねます。後方ではザウバー古田選手が、長崎選手を交わし、2番手に浮上。しかし、トップの原選手は2位以下も周回遅れにし、独走体勢。そして終始 トップを維持した原選手が、ローカルクラスAメインを征しました!2位はザウバー古田選手、3位はラック・レッド・ホワイトの長崎選手が入賞です。

F-1スケールクラス決勝Aメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。ピットクルーのスタンバイもOK。いよいよスタートが切られます。スタートは各車綺麗なスタート。トップはブラウン GP黒田選手。2番手僅差でジョーダン日比野選手、3番手ティレル重松選手と言うオーダー。トップ争いは序盤は黒田選手、日比野選手接近していましたが、 徐々に差は離れて行きます。3分になる頃にはトップを走るブラウンGP黒田選手、ティレル重松選手もラップ。黒田選手はシケインが速く、クイックなステアリング さばきでリズミカルに駆け抜けて行きます。そしてピットイン規定周回に各車入り、ブラウンGP黒田選手が真っ先にピットイン。PAPER MOON関係者の3人掛かりの ピットワークは的確な作業で物凄い速さです。その間ジョーダン日比野選手が走行を続け、満を持してピットイン。こちらはALEX関係者によるピット作業ですが、 何とクルーは1人だけ!いくらクイックチェンジャーを装着している日比野選手でも、これはかなりのタイムロスとなってしまい、コースに復帰した時は、黒田選手 がトップのまま、2番手のポジションです。トップ走行黒田選手、2番手日比野選手はコース半分以上の差。しかし何と3連シケインで黒田選手のマシンから何かが 外れた様です。リアホイールキャップが外れまさかの再ピットイン作業で装着を義務付けられた黒田選手、コース復帰した時は日比野選手との差は僅かコンマ3秒! ラスト13周余りで黒田選手、日比野選手との差は急接近し、最後のバトルでギャラリーも大盛り上がり。サイドバイサイドで逆転で日比野選手がトップに立つシーンが 見られたりもしますが、黒田選手も得意のシケイン付近で日比野選手を交わし再びトップに浮上。そして最後までこの2台は僅差の好バトルを演じながら、最終的には ブラウンGP黒田選手がスケールクラスの優勝を果たしました!

F-1クラス決勝Aメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。計測トラブルによりリスタートが切られる事となったF-1クラス決勝Aメイン。スタートは各車連なってシケインに突入!そこでまさかの トップ争いの2台、マルボロ・マクラーレン、フェラーリ服部選手が接触!そしてスタック!その間、フェラーリ加藤選手、WESTカラーの木下啓治選手が抜け出します。 トップ争いは代わってフェラーリ加藤選手、WEST木下啓治選手ですが、ホームストレート手前で2台が接触!大きく2台はタイムロスする間、同じくWESTカラー木下政 勝選手がトップにジャンプアップ。2番手はWESTカラー木下啓治選手、3番手はオレンジのオートバックスカラーの重松選手が浮上!トップ争いの木下兄弟は、同じ WESTカラー。暫くすると周回遅れが加わり、ラップ処理で2番手走行の木下啓治選手が接触で遅れます。そこをフェラーリ加藤選手が上手く交わし、2番手に浮上。 トップ争いはWEST木下政勝選手、フェラーリ嘉藤選手に絞られた感がありましたが、ラップ処理で遅れ気味だった木下啓治選手も3番手 直ぐ後ろに浮上し、3者三つ巴の展開。僅差で続くこの争いですが、3連シケインで木下啓治選手が痛恨のクラッシュを期し再び後退。 後半戦になると、トップを走るWESTカラー木下政勝選手のペースが思いの他上がりません。おそらくモーターがオーバーヒートしたもの と推測できますが、2番手走行のフェラーリ加藤選手にシケインの先であっさり交わされます。変わってトップに立ったフェラーリ加藤 選手は、とても上手いペース配分で後半までペースを保ち、そのまま混戦のF-1クラス優勝を決めました!!2位はWEST木下政勝選手、 3位は何とベストラップ14秒422を出してフェラーリ服部選手が追い上げてきて入賞を果たしました。ポールスタートの鈴木選手は残念ながら 5位。次回の活躍に期待しましょう。

F-1グランプリクラス決勝Aメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートは各車非常に素晴らしい出だし。特に圧巻だったのはALEX RACING Winners上林選手 のスタート。ポールスタートのPAPER MOON黒田選手、後方からはRCmagazine TeamBomber加藤選手との競り合いを上手く交わし、 いきなりトップに浮上。2位争いは黒田選手のペースが安定しないのか、加藤選手、ALEX日比野選手も加わり大混戦。その後方では 祖父江選手も浮上する展開。正にドッグファイトとなっています。暫くすると、2番手はRCmagazine TeamBomber加藤選手が抜け出し、 やや離れて3番手に祖父江選手のオーダー。TeamBomber2、3位の体勢です。そんな2番手以下の争いを尻目に、トップはALEX RACING Winners上林選手。2番手との差はストレート1本以上にも開いています。誰もが上林選手の楽勝だと信じていたのですが、トップ 走行の上林選手のペースが上がりません。若干他車よりアンダーステアがきつい様で、加藤選手との差は見る見る詰まってきます。 この2台、接触もありながらトップを死守しようとする上林選手でしたが、残り2分と言う所で加藤選手がシケイン手前で上林 選手のインを奪い、トップに立ちます。その後は加藤選手は後方を見ながらペース配分を考えた走りに徹し、見事激しいトップ争いが 繰り広げられたグランプリクラスを制しました!2位は惜しくもALEX RACING Winners上林選手。3位はRCmagazine TeamBomber祖父江選手 が入りました。ポールポジションスタートのPAPER MOON黒田選手は5位。初優勝とはなりませんでしたが、この好調さは次戦でも 維持される事でしょう。

ポディウム表彰・シャンパンファイト
 決勝レース後は、各クラストップ3の選手を集め、ポディウム表彰を行います。各クラスの上位の選手には表彰台に上がって頂き、 競技委員長の守屋氏よりトロフィーの授与が行われました。今回はF-1グランプリクラスを除いて、各クラス初優勝の選手が揃い、 それらの選手の優勝コメントは嬉しさと笑顔に満ち溢れるものでした。F-1グランプリクラスはRCmagazine TeamBomber加藤選手が 優勝したことでF-1ワールドチャンピオンタイトル2連覇に向けて大きく飛躍しました。また、F-1スケールクラス出場の重松選手は、 初表彰台と言うこともあり、多くのギャラリーから祝福を受けています。この後のシャンパンファイトでも予想通り、皆の手荒な祝福 も受けていたのが非常に印象的なシーンでした。入賞した選手の皆さん、本当におめでとうございました!また、惜しくも入賞を逃した 選手も、次回は是非頑張って頂きたいと思います。


■決勝順位■
F-1ローカルクラス決勝Aメイン
1位原 信行  21L5'08.739
2位古田 克治 20L5'22.176
3位長崎 一久 19L5'00.404

F-1スケールクラス決勝Aメイン
1位黒田 尚希 (BRAW-01)50L13'05.024
2位日比野 達也(JOGP-01)50L13'07.342
6位重松 隆一 (TYRL-01)44L13'06.468

F-1クラス決勝Aメイン
1位加藤 和誠 32L8'16.022
2位木下 政勝 31L8'02.003
3位服部 幸一 31L8'03.993
4位木下 啓治 31L8'05.085
5位鈴木 浩二 31L8'07.829
6位成田 竜彦 31L8'13.448
7位重松 隆一 31L8'16.491
8位梅野 吉則 29L8'09.323
9位佐藤 久史 24L6'50.041
10位三輪 幸太 18L4'50.484

F-1グランプリクラス決勝Aメイン
1位加藤 隆史 (BOM)36L8'00.316
2位上林 博  (ALW)36L8'01.105
3位祖父江 旭生(BOM)36L8'03.992
4位横井 章弘 (ALW)36L8'04.204
5位黒田 尚希 (PAM)36L8'09.275
6位日比野 達也(ALE)36L8'11.117
7位山下 盛人 (ALE)36L8'12.685
8位斉藤 和哉 (TSA)35L8'05.936
9位森嶋 繁樹 (HFR)26L8'10.331
10位福島 徳仁 (FKS)12L3'01.168

Formulaベストルッキングカー賞
 Formulaベストルッキングカー賞は、古田選手のザウバー・小林可夢偉仕様です。小林選手の近年の活躍はTV等でもお馴染みなので、 ファンもかなりいると思いますが、ここまで気合の入ったカラーリングで決めてくるとは選考する側もびっくりです。ホワイト・グレー のメインパターンが特徴的なカラーで一見簡単そうに見えますが、ラジコンのボディーのカラーリングはライン状のカラーが難しいのです! 全ての細部に渡り精巧に仕上げられているので、アップで撮影しても見栄え良く、ラジコンとは思えないほど綺麗な写真が撮れました。 また次回も皆さんの素晴らしいボディーを期待しているので、力作をお待ちしています。

全体表彰・抽選会
 大会の締め括りは、全体表彰及び大抽選会です。今回は運営側で若干の計測トラブルもありましたが、参加選手の皆さんのご理解とご協力の下 無事に最後まで大会を終えられた事を感謝申し上げ、全体表彰に移ります。最終順位が書かれた表彰カードを、大会会長の北澤より一人一人にお 配りします。結果に満足された方も、そうでない方も、最後は笑顔でカードを受け取って頂けたので、本当に嬉しく思います。抽選会では協賛メ ーカーに贈って頂いた多くの協賛品を、抽選で競技委員長の守屋氏より選手の皆さんに手渡しました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方は是非とも参考になさってください。 次回はF1RCGP2012 Summer Festaが8月7日(日)に福岡県北九州市・NEXTERサーキットで行われます。この大会はいつものシリーズラウンドとは異なり、 初心者や大会初参加者をメインに皆で楽しむ事をコンセプトのもと行われます。メインスポンサーはZENで、ZEN賞として大型液晶テレビが用意されます。 皆様のご参加を心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたTamTam岐阜店様、運営をお手伝い頂いた各実行委員長の 守屋様、武藤様、山崎様、及びその他サーキットスタッフの皆様、多くの協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、 本当にありがとうございました。お蔭様で無事に本大会を開催する事ができました。まだ残る多くのラウンドも、参加者の皆様 に喜んで貰える様に精一杯頑張る所存ですので、応援を宜しくお願いいたします。また、今回皆様の志で得た義援金は、F1RCGPA からの\1,000を足して\1,640になりました。これらは日本赤十字社を通して、被災者の皆さんに送られます。
最後に雑誌関係でお越しくださった皆様、遠路遥々の取材本当にありがとうございました。