天気:晴れ、気温:34℃、湿度:52%、路面温度:43℃
F1RCGP2011 Feataが今年も四国の徳島県に店舗を構えるBIG+3 RC CIRCUIT(ビッグプラススリー・アールシー・サーキット)で行われました。
このF1RCGP Festaは、通常のシリーズとは異なり、大会会長の北澤もレースに参加し、皆で盛り上がろうと言う趣旨で行われます。既に何度もF1RCGPへ参加
されている方も、初めて参加の方も、皆でF-1ラジコンカーを満喫して楽しい1日を過ごせた様です。
BIG+3 RC CIRCUITは、徳島県に店舗を構えるBIGモデルが管理するラジコンカー専用サーキットとして、2001年にオープン。2007年のリニューアル
オープンを経て、ハイグリップ&ハイスピード、1周223mのビッグコースに生まれ変わりました。バックストレートは46m、フラット細粒アスファルト
舗装です。また、メインのコースとは別に、ドリフトファン必見のドリフト専用コースも完備。夕方から多くのファンで賑わいを見せています。RC
パーツショップは、青いコンテナが目印。中には、タミヤ、京商、ヨコモ、無限、X−RAY、三和、双葉、KO等、各社商品ラインナップも充実
しており、万全の態勢です。店員さんは川野店長夫婦2名。全日本選手権でも活躍を見せる川野店長の的確なアドバイスで、常連さんも入門者も気兼
ねなくRCをエンジョイできるのが最大の魅力と言えるでしょう。
当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:18名、F-1スケールクラス:7名、F-1クラス:22名、合計47名のエントリーでした。今回はフェスタと言う
事もあり、スケールクラスの決勝でのピットルールを変更。タイヤローテーションはせず、シケインを設けたピットを通過するだけの、ピットスルー
と言う方法をとる事にしました。ローカルクラス、F−1クラスはいつも通りのレギュレーションをそのまま導入。広いサーキットに適度なスピード
での接近戦のバトルは、コースサイドのギャラリーも身を乗り出して観戦するほど、大変魅力あふれるレースとなりました。
プラクティスDay
前日の練習走行日は好天に恵まれ、朝から大勢の参加選手たちがコースに集っています。しかし、残念な事に今晩から天気は下り坂
との予報です。明日の朝方からの天候の急速な回復を祈りつつも、各選手、スタッフも含め明日の準備とセット出しに励みます。レース
スタッフは明日支給されるタイヤのマーキング、そして簡単な事前打ち合わせを終え、機材への最終エントリーデータの打ち込み。選手
の方達は、明日雨によりグリップが若干落ちる事を想定しつつ、マシンバランスやウィングの突き出し量の調整など様々なメニューを
こなしています。地元グランプリドライバーの1人である芳之内選手は、超小型タイプのウィングアッセンブリを用意し、テストをして
います。これは、BIG+3ならではの高速レイアウトに対応すべく、装着によりトップスピードアップとコーナーリングの抜けが良くなる
との事。今回一番エントリー数の多いF-1クラスでは、LiFe+540のパワーソースでの公式予選記録に向けて、各選手模索中。今年の3月に
行われた第3戦のBIG+3大会では降雨の為にポイント制になり、4分間、8分間それぞれの公式記録は出ていませんでした。今回ドライの
下で行われれば、最初の記録になるのでどのくらいのラップタイム、そしてトータルタイムか気になる所です。大会会長の北澤も練習走行
に時間を割き、この限られたパワーでの調整の難しさを知る事となります。コースが大きくなればなおさらで、バッテリー充電方法や540
モーターのブレークインなど普段行わない手法をやってみたりと、トライアンド・エラーの繰り返しです。総合的にやはり素晴らしいタイ
ムで纏めているのは、BIG+3 Racingの2人、川野選手、中津選手です。ベストも17秒台をマーク。F-1クラスで17秒自体3〜4人程しかい
ませんので、非常に速いと思われます。17秒後半で上手くまとめられればとてつもないタイムが出るのですが、モーターの熱ダレと相談し
ながらのペース配分が余儀なくされるため、なかなか難しい状況です。一方のF-1ローカルクラスはF-1クラスよりも1秒ちょっと速い、16秒
台中盤のペースです。モーターはライトチューンで、ギヤ比が3.0以上と言う縛りがあるので、かなりイコールコンディション且つ、適度に
ハイスピードな走行が楽しめます。このクラスでは、ベテラン勢の川崎選手、大崎選手達が素晴らしいラップで走行を重ねている様です。
皆に共通しているマシンモデファイのポイントは、空力関係の付加物の工夫です。ディヒューザーや、カナードなどを工夫している選手が
多くみられ、テクニカル面での進化が垣間見えます。また、ジャイロは殆どの選手が効かせない方向のセットの様です。コースによって
搭載の有無、ゲインの調整の判断が求められるのでしょう。何でも付ければ良いと言うものではなく、不要な物は削ぎ落とすと言う判断が
ポイントでしょう。
コースの方は日も陰り、各ドライバーは最後まで一生懸命練習に励んでいます。オフィシャルの方も皆さんのお力も借りて沢山あるバナ
ーを貼り終え、明日の準備は万端です。F1RCGPはいつも皆さん1人1人の協力があってこそ運営できるのだと心から感じさせられます。
本当に皆さんありがとうございました。
大会当日
大会当日の朝は何と雨!しかし、皆がコースに来る頃には薄曇り、そして時折日差しも見え出しました。まさに皆さんの熱気が雨雲を
遠ざけたのでしょう!路面はまだウェット状態ですが、少しでも早く乾かして最初からドライ宣言にてレースを行うべく、参加者全員で
排水作業に取り掛かります。作業中に空はみるみる青空が広がり、眩しい日差しがコースを照らし、急速に路面が乾きだします。そして
各車練習走行開始。路面状況を確かめながらの走行から始まりますが、そのペースも徐々に上がり、やがてレーシングスピードへ。BIG+3
のコースはいつも非常に良くグリップすると驚かされます。そしてようやく開会式、ドライバーズミーティングを終え、競技委員長のド
ライ宣言によりF1RCGP2011 Festa in Shikokuイベントレースが開催されました。やや時間も遅れ気味でしたが、皆さんのご協力でスム
ーズに予選が進行した事、先ずはお礼申し上げたいと思います。また、当日は徳島新聞特派員が取材に駆けつけて下さりました。後ほど
紙面、又は、公式WEBで紹介される事でしょう。
予選1ラウンド目
F-1ローカルクラスは、予選レース時間を今回のフェスタに限り、テスト的に5分で行いました。先ずは1ヒート目に登場したマルボロ・
マクラーレンカラーの川崎選手が序盤から他車を引き離すペースで快走を重ね、何とこのヒート2番ゴール中津選手に6秒もの差を付け、
18L5'06.581、ベスト16秒666をマーク。このタイムがローカルクラスの暫定ポールポジションタイムとなります。2番手のタイムは3ヒート目
出走の川野選手。マシンカラーはホワイト・イエロー・レッドのファイヤーパターンのBIG+3 Racingカラー。ZENコンバージョンの同マシンは
コーナーリンググリップも高く安定感がありますが、今回は若干アンダーステア方向の挙動を見せています。タイムは18L5'07.204、ベスト
16秒676。3番手は2ヒート目出走の大崎選手、18L5'07.723、ベスト16秒813で僅差で続きます。このラウンド、18ラップをマークした選手は
総合暫定8番手のフェラーリカラー田中選手までとなりました。
F-1スケールクラス予選1ラウンド目。F-1スケールクラスは1周のベストラップで予選が争われます。各選手4分間の持ちタイムの中コースイン。
先ずはフォースインディア橋本選手が18秒台を早くもマーク。タイムは18秒482。続いてフェラーリ川野選手が18秒615、ザウバー中津選手が
18秒548を出しますが、橋本選手のタイムには及ばず。結局このヒートはフォールインディア橋本選手が奪い、2位にザウバー中津選手、3位に
フェラーリ川野選手と言う順。コース1周が長い為、かなりの集中力を各選手強いられている様です。
F-1クラス予選1ラウンド目、先ず1ヒート目ではレッドブルカラーの堺選手が飛び出し、ホワイト・レッドファイヤーカラーの中津選手、そして
レイトンハウスの田中選手と3台で激しいトップ争いを繰り広げます。結局ミスの少なかった堺選手が1.2秒差で逃げ切り、14L4'16.062、ベスト
18秒092でトップゴール。総合でも暫定ポールポジションタイムとなります。2ヒート目ではオレンジ・ホワイトのFutabaカラー北澤選手が終始
レースをリードし快走しますが、ゴールタイムは14L4'17.513止まりで総合でも4番手のタイム。ベストは18秒228で、ややリアグリップの確保に
苦戦を強いられている様子。そして3ヒート目では、このサーキットのスペシャリスト、川野選手が登場。コーナーをしっかりインを付いて、
スムースな立ち上がりを見せ、後半まで良ペースで走行するも、最終ラップでミス。14L4'18.224、ベスト17秒888で総合5番手となります。
総合では、1位堺選手、2位中津選手、3位田中選手、4位北澤選手、5位川野選手の順で、ここまでが14周をマークする選手。13周の
筆頭は13L4'00.400芳之内選手です。
予選2ラウンド目
F-1ローカルクラス予選2ラウンド目、このラウンドではトップの3選手が大きくタイムを伸ばします。中でもホワイト・イエロー・レッド
のファイヤーカラー川野選手が自己ベストを4秒995上回り、18L5'02.209、ベスト16秒470で見事暫定トップタイムを出します。2番手は自己タイムを
3秒676上回るも逆手を許したマルボロ・マクラーレン川崎選手、3番手はキャメルロータス合田選手が殆どのラップを16秒後半から17秒前半に綺麗に
揃え、4番手からの浮上を達成します。18周マークする選手は、11位のマルボロカラー吉本選手まで。18周でもゴールタイムが10秒付近でない
と、Aメイン入りは厳しい様相を呈してきました。
F-1スケールクラス予選2ラウンド目、このラウンドでは前ラウンドまで4番手だったロータス川崎選手が大きくジャンプアップ!4周目にタイミングを
上手く見計らって出した、18秒375と言うスーパーラップで、一気に暫定トップタイムをマークします。川崎選手のマシンは1ラウンド目とは別次元の
動きで、コーナーをインからインへ駆け抜けて行きます。2番手はフェラーリ川野選手、自己ベストを0.155秒更新。3番手はフォースインディア橋本
選手で、こちらは自己ベストを0.015秒更新となります。非常に僅差のタイムのバトル。次ラウンドでも好バトルが期待できます。
F-1クラス予選2ラウンド目、先ず1ヒート目では、レッドブル堺選手が自己ベストを0.64秒更新するも、3ヒート目でホワイト・イエロー・レッドの
ファイヤーパターンカラー川野選手が自己ベストを6秒228も上回り、暫定ポールポジションタイムを出します。川野選手のマシンはここに来てセットも
決まり非常に素晴らしい走りを見せています。14L4'11.936、ベスト17秒857でベストラップも更新中です。総合2番手は堺選手、そして総合3番手に上がって
来たのはオレンジ・ホワイトカラーの北澤選手。マシンはイヤーレーシングのリンク式を駆り、14L4'15.473、ベスト18秒004をマーク。路面は徐々にグリップを
増してきているので、続くラウンドでは更なるタイムアップがあるでしょう。
予選3ラウンド目
いよいよ最後となった予選3ラウンド目、F-1ローカルクラスではマルボロカラーの川崎選手が序盤から中盤に掛けてポールポジションペースで
走行しますが、後半になってモーターの熱ダレか、ペースを落とし18L5'02.704、ベスト16秒363で惜しくも2番手。続くヒートではブルーの
ザウバーカラー大崎選手が自己ベストで快走し、自身のタイムを3秒558上回り、18L5'04.165、ベスト16秒516で総合3番手にジャンプアップ。
そして最終ヒートの暫定ポールポジション川野選手はこのラウンド走りが安定せず、タイム更新はならなかったものの、2ラウンド目のタイムで
ポールポジションに確定しました。
F-1スケールクラス予選3ラウンド目、この最終ラウンドに入り勢いを増して序盤にタイムを出してきたのは、ザウバーの中津選手。18秒486を
マーク。しかし、中盤になるとフェラーリ川野選手のマシンが次第に曲がる様になってきたのか、ベストラップとなる18秒362をマーク。そしてそれに
続けとばかりに、フォースインディア橋本選手が18秒404をマーク。結局、フェラーリ川野選手のタイムがポールポジションタイムとなり、このラウンド
全選手自己ベストをマークするハイレベルな争いとなりました。
F-1クラス予選3ラウンド目は、路面も最高潮のグリップとなり、更に面白い展開を見せます。1ヒート目ではホワイト・レッドのファイヤーカラー
中津選手が逆転で好調のレッドブル堺選手をおさえ、トップゴール。14L4'13.295、ベスト17秒958で総合2番手にジャンプアップ!2ヒート目では北澤
選手がインを攻め抜き快走するかと思いきや、モーター熱ダレでスピードが伸びず、タイム更新ならず。モーターのマネージメントが非常に重要な要素
の1つである540レギュレーションの難しさが垣間見えた一瞬でした。続くヒートでも、暫定ポールポジション川野選手はベストラップもトータルも
いまいち波に乗れず、14L4'14.717止まりでしたが、2ラウンド目のスーパータイムが生き、見事ポールポジションを確定しました。後方では、レッドの
カラー森原選手が最終ラウンド快心の走りで13番手から一気に9番手、Aメインに滑り込みました。
■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位 | 川野 貴義 | 2R18L5'02.209
| 2位 | 川崎 達也 | 3R18L5'02.704
| 3位 | 大崎 隆司 | 3R18L5'04.165
| 4位 | 合田 司 | 2R18L5'06.883
| 5位 | 高平 誠 | 3R18L5'07.607
| 6位 | 中津 貴久生 | 3R18L5'11.678
| 7位 | 岸 浩 | 3R18L5'11.683
| 8位 | 鎌田 和博 | 2R18L5'12.326
| 9位 | 森原 茂利 | 2R18L5'15.004
| 10位 | 田中 伸二 | 1R18L5'16.815
| 11位 | 吉本 祐之 | 2R18L5'17.056
| 12位 | 谷 研二 | 3R17L5'00.417
| 13位 | 森岡 利彰 | 3R17L5'00.780
| 14位 | 木津 裕之 | 2R17L5'04.928
| 15位 | 笠井 久敬 | 2R17L5'06.715
| 16位 | 貞野 達也 | 2R17L5'09.137
| 17位 | 小山 慎吾 | 2R17L5'09.758
| 18位 | 直江 光昭 | 2R17L5'12.861
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F-1スケールクラス
1位 | 川野 貴義 | 3R 18.362
| 2位 | 川崎 達也 | 2R 18.375
| 3位 | 橋本 努 | 3R 18.404
| 4位 | 中津 貴久生 | 3R 18.486
| 5位 | 太田 宏臣 | 2R 18.993
| 6位 | 磯部 靖哲 | 3R 19.341
| 7位 | 重松 隆一 | 1R 19.723
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F-1クラス
1位 | 川野 貴義 | 2R14L4'11.936
| 2位 | 中津 貴久生 | 3R14L4'13.295
| 3位 | 堺 和久 | 3R14L4'13.657
| 4位 | 北澤 秀郎 | 2R14L4'15.473
| 5位 | 田中 伸二 | 1R14L4'17.417
| 6位 | 芳之内 剛 | 2R14L4'18.232
| 7位 | 古川 守 | 3R14L4'18.379
| 8位 | 橋本 努 | 1R13L4'01.410
| 9位 | 森原 茂利 | 3R13L4'02.419
| 10位 | 太田 宏臣 | 3R13L4'02.994
| 11位 | 草刈 直仁 | 3R13L4'04.156
| 12位 | 吉牟田 広樹 | 3R13L4'05.072
| 13位 | 大崎 隆司 | 2R13L4'06.104
| 14位 | 蟻塚 伸也 | 3R13L4'06.677
| 15位 | 谷 研二 | 3R13L4'06.691
| 16位 | 笠井 久敬 | 3R13L4'10.362
| 17位 | 磯部 靖哲 | 3R13L4'10.604
| 18位 | 平岡 和博 | 3R13L4'11.658
| 19位 | 重松 隆一 | 3R13L4'21.848
| 20位 | 貞野 達也 | 2R12L4'02.063
| 21位 | 吉牟田 直樹 | 3R12L4'02.162
| 22位 | 安原 誠治 | 1R12L4'04.699
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