天気:雨(屋内)、気温:25℃、湿度:83%、路面温度:23.5℃
F1RCGP2013シリーズ第6戦が上海の郊外にあるRCI Shanghai Circuitで行われました。このサーキットでは中国国内のF-1リーグ、
SGP1が開催され、多くのF-1ファンで盛り上がりを見せています。今年もF1RCGP、SGP1のコラボレーション企画でF1RCGP Round6をSGP1
と共催する運びとなりました。
RCI Shanghai Circuitは、2011年4月オープン。ショップ併設のオフロードトラックもある総合RCレジャー施設として中国・上海を代表
するサーキットです。オーナーのRickさんを始め、施設の代表のBobbyさん、SGP1の代表のBenさん、皆さんとても気さくな人達ばかりで、
毎日夕方から子供から大人までとても多くのRCファンで賑わいを見せます。RCショップはF-1のパーツを中心に、HPI、Tamiya、F-1に特化
したサードパーティーメーカーPardus等取り揃えています。その他、ピットテーブル、椅子、電源、エアーブロー、トイレ、WiFi環境等、
充実した設備が整っています。
F1RCGPの会場は、施設内で最も大きいオンロードサーキット。1周約130m、細粒目のフラットアスファルト舗装です。梅雨の今頃の季節
は天候が雨だと若干結露しグリップが悪くなる傾向になる様ですが、ZENのコントロールタイヤではグリップをしっかり確保できている様子。
コースフェンスは、昨年の硬いカマボコ状で幅広の物から木製のフェンスに変えられ、よりタイトなレイアウトができる様に変更されていま
す。また、フェンス色もホワイトになり、この方が視認性が良く、薄暗いインドアサーキットでは走らせ易くなっています。
参加人数はF-1スケールクラス:17名、F-1アジアクラス:10名、F-1グランプリクラス:10チーム12名、合計39名です。今回F-1クラスは
参加者が無く開催されませんでした。一方、F-1スケールクラスはSGP1クラスと1つのクラスに統一。ルールはSGP1に従うものとし、DualSky
のコントロールモーターの指定、No Boost ESCになります。また、同クラスの予選は20分間のベストラップタイムアタックを2ラウンド、
決勝は30分間の耐久レースとなります。他のクラスは予選4分間、決勝8分間のレース。F-1アジアクラスは21.5モーターにBoost OK、F-1GP
クラスは17.5モーターにBoost OKのルールです。日程は2日間に分け、初日をF-1スケールクラスとF-1アジアクラス、2日目にF-1グランプリ
クラスを行うやや変則的なものとなります。天気が良ければTRS International Race Trackの開催も考えられていましたが、残念ながら雨
の為にインドアのRCIに場所を移しての開催。運営側は天気が良い場合と雨の場合の2通りを考慮しており、できればエンジンカーも走れる
広いTRS International Race Trackで思いっきりスピーディーなレースを皆に楽しんでもらいたかった様です。
この様な状況下、サーキットには中国に住むF-1ファンは固より、中国在住の海外の選手、日本人選手も交えて多くの選手が集まりました。
中国を代表するトップドライバーJJ選手、Wang Hai Feng選手、Rocket選手、更にはHiroFactory Racing Family中谷選手も参戦。トップレー
サーの参戦でレースレベルは非常に高く、中国F-1 No.1決定戦に相応しい大会となりました。最近の上海のRC事情は、エンジンカー、ツーリ
ングカーが勢いを復活してきている様です。そして、F-1と言うジャンルもしっかりその中で確立し、安定したFANがいるとの事。実車のF-1界
でも今度ホンダエンジンが復活する事ですし、今後も継続的に更なる盛り上がりを見せてほしいものです。
プラクティスDay
大会ウィークの天気予報は雨と言う事で、RCI Shanghai CircuitではSPG1の参加メンバーを中心に選手が集まり練習走行を行っています。路面
グリップが低いせいか、先ずはリアグリップの確保するため、マシンのリアセクションをセッティングしている選手が多い様子。再度スプリングや
オイルをソフト気味に変更し、色々な手法でグリップを確保しています。そんな中、日本から参戦のHiroFactory Racing Family中谷選手、Wang Hai
Feng選手が好タイムを刻んでいます。タイムは、16秒前半がグランプリクラス、16秒中盤がアジアクラス、そして16秒後半がスケール&SPG1クラスの
ベストになっています。ブースト設定は皆かなり弱め、ジャイロは40〜70位利かせているそうです。中国市場でもジャイロは浸透してきており、この
様な低路面グリップ化でかなり有効に働きを見せています。
各クラス練習走行時間が進むに連れて刻々とセットが煮詰まってきており、F-1GPクラスではHiroFactory Racing FamilyのXRF10Xを駆る中谷選手が
最速ラップを出すなど終始好調を維持している様子。また、地元の最速ドライバーJJ WANG選手もそれに続くタイムをマークします。JJ選手の駆るSpeed
Passionの新しいF-1も徐々にセットが煮詰まってきています。室内で外が雨の為、湿度が非常に高い状況の下、路面グリップもそれに合わせて変化します。
路面状況の今後の読みもレースを勝ち抜く上で重要なファクターになっている様です。
運営スタッフの方も準備を進めます。レースディレクターのTommy氏、トラックオーナーのRick氏と共に度々ミーティングが行われ、レースルール
の再確認、レースタイムスケジュール出しなど、忙しく動き回っています。2回目となるF1RCGPとSGP1のコラボレースですので、比較的スムーズに
レース運営がされる事でしょう。
大会当日
大会当日も小雨が続いている状況です。朝からコースに大勢の参加メンバーが集まります。朝の練習走行では路面グリップが上がったのか、多くの
選手が好タイムを出している模様。今回のレースではSGP1クラスもグリップ剤を使えないルールですが、すべてのクラスがZENのスポンジタイヤをコン
トロールにしているのでグリップが飛躍的に上がったのだと思われます。将来、中国でのF-1のコントロールタイヤ化の良い参考になればと思います。
F-1スケールクラス、F-1アジアクラスは21.5Tモーターにアンプのブースト有無がレギュレーションのポイントです。同じマシンを両クラスに適用する
選手もいるので、特にスケールクラスでアンプやモーターのタイミングが行き過ぎない様に後車検の厳格化も必要です。今後は混乱を避けるため、1台
1クラスのリミットを掛ける事も検討していかなければなりません。
練習走行が進むに連れ、各選手の走行ペースがどんどん速くなり、コースの雰囲気も徐々に引き締まってきています。しかし、中国の陽気なF-1ファン
らしい楽しそうな笑いと、面白いトークは健在。やはりいつでもレースを思いっきり楽しむのが一番のポイントですね。
練習走行後はドライバーズミーティングが行われ、各クラスの細かな全体でルールが確認されます。今回はF-1スケールクラスとSGP1クラスが統合され、
Dual Skyのモーターがコントロールモーター&No Boost ESCです。ここだけが今回少々分かり難いですが、後はF1RCGP公式ルールに則ったレース内容とな
ります。皆さんが日頃の練習の成果をしっかり出して納得の成績が収められる事を願って、いよいよF1RCGP2013 Round6 in China RCI Shanghai Circuit
がスタートします。選手以外にもコースサイドは何人かのギャラリーも来場中!
予選1ラウンド目
F-1スケールクラス予選1ラウンド目。20分間のベストラップ、2ラウンドで争われます。先ずは各車20秒台の走り出しから徐々にラップタイ
ムを上げてきています。16秒台に入ったのはベネトンの中谷選手、ホワイト・レッドのフロントウィングのWang Hai Feng選手、マルボロカラー
のJJ Wang選手、シルバーカラーのTang選手、ホワイトカラーのRocket選手、そして、オレンジ・ホワイトウィングカラーのBobby選手の6選手。
中でも一番時計をマークしたのは、ベネトンの日本から参戦の中谷選手です。記録は16秒408で暫定ポールポジションタイムです。2番手は16秒
598でBobby選手、3番手は16秒685でJJ選手の順です。中谷選手のベネトンはHRF10Xのマシンで、コーナーも失速せずに非常に良く走っています。
流石ランキング現在トップの走りで、ギャラリーからも大注目の状況です。
F-1アジアクラス予選1ラウンド目。1ヒート目はホワイト・レッドのフロントウィングカラーのWang Hai Feng選手がヒートを終始リードし、
2位のシルバーグリーンカラーDom選手に10秒913もの大差をつけトップゴール。14L4'02.053、ベスト17秒009でトップゴール。トータルでも総合
2位のタイムとなります。続く2ヒート目はグリーンのHiroFactoryカラー中谷選手がホワイトJJ選手の激しいトップ争いが続き、最終的には中谷
選手が15L4'15.502、ベスト16秒441でトップゴール。この時点で唯一の15周をマークし暫定ポールポジションを獲得。JJ選手は14L4'05.586、ベスト
16秒690で総合3番手に位置しています。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。1ヒート目から早くもHiroFactory Racing Family中谷選手が15秒前半のタイムを刻み続け、いきなり16周
に入れてきます。16L4'13.509、ベスト15秒257で暫定ポールポジションを獲得。中谷選手のHRF10Xはグリップ感も良く、周りのF-1カーと比べ非常に
良く走っています。2番手はTeam J2BのJJ選手。JJ選手も15秒台に突入し、ペースは悪くないながらも、なかなか調子が上がらず、15L4'05.966の記録
です。続くヒートでは3ヒート目にTeam JZBのBobby Zhang選手が切れのある走りで、15L4'08.519、ベストはJJ選手を上回る15秒677で総合暫定3位の
タイムをマークします。
予選2ラウンド目
F-1スケールクラス予選2ラウンド目。路面状況が刻々と良くなる中、マルボロのカラーリングのJJ選手が真っ先に16秒台に突入、そして、その後ベネトン
の中谷選手も16秒に突入し、16秒287でトップタイムをマーク。中谷選手はそのまま走行を続け、マシンのバランスを見ながら決勝を見据えたドライブ。一方
JJ選手は20分間の持ち時間の内、何度もピットを繰り返しながら、自己ベストを更新。そして、タイムオーバー直前にスーパーラップとなる16秒123を叩き出し、
ポールポジションを獲得!総合では1位:JJ選手、2位:中谷選手、3位:Bobby選手、4位:Wang Hai Feng選手、5位:Rocket選手。いずれも中国を代表する
トップドライバーが名を連ねています。(F-1スケールクラスは予選2ラウンドのタイムアタックで予選終了です。
F-1アジアクラス予選2ラウンド目。早くも4名がリタイヤする中、シルバー・レッドカラーの柴田選手がレースを終始リード。柴田選手は在中の日本人選手
で、その走りは丁寧・確実で大きなミスなく素晴らしい走りを披露。自己ベストも大きく更新し、12L4'06.903、ベスト18秒966でトップゴール。続く2ヒート目
では、グリーンのHiroFactoryカラー中谷選手が好走を見せ、2位のJJ選手に1秒568差の15L4'12.670で前提ポールポジションを守ります。現時点で暫定ポールは
中谷選手、2位JJ選手、3位はホワイトのカラーリングのJimmy選手です。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。ここでもHiroFactory Racing Famiyの中谷選手がベストラップを14秒台目前の、15秒148まで押し上げ、16L4'08.755
、自己ベストを大きく4秒754も更新し、で暫定ポールを守ります。JJ選手はこのヒートミスや、周回遅れの処理に手間取り、自己ベストは僅か0秒963上げたのみに
終わりました。2ヒート目は、Team TABのAndy Lee選手が、自己ベストを上げ、14L4'01.268でトップゴール。総合では4番手のタイムとなります。そして、最終
ヒートはTeam JZBのオレンジのマシン、Bobby Zhang選手がまたまたミスの非常に少ない走りで周回を重ね、15L4'03.632、ベスト15秒442で総合2番手に浮上して
きます。続く最終の第3ラウンドで、好調な中谷選手を誰が止めるのか、注目が高まります。
予選3ラウンド目
F-1アジアクラス予選3ラウンド目。1ヒート目では先ほどのヒートリタイヤで終わったホワイト・レッドのフロントウィングWang Hai Feng選手がハイペース
で走行を重ね、2位の柴田選手に約3ラップの差を付けトップゴール。15L4'08.080、ベスト16秒454をマークし、この時点で暫定ポールポジションになります。
Wang Hai Feng選手のマシンはTOP Racingのマシンで、ここにきてかなりセットも煮詰まっている様子。続く2ヒート目、中谷選手とJJ選手が序盤から非常に
ハイペースで好調な走り。タイムは中谷選手が15秒台直前の16秒090をマークし、この大会で同クラス1番時計のベストラップ。そして、15L4'06.133でトップ
ゴールし、ポールポジションを獲得。2位はこのヒートも2位ゴールのJJ選手、15L4'08.004、ベスト16秒157。HRF10X対Speed Passion SP-1の対決が決勝でも
見れる事でしょう。
F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。気温が若干上がる中、ここ最終ラウンドにきてもHiroFactory Racing Family中谷選手は好調をキープ。変わってJJ
選手は若干焦りからかペースが乱れ、一層中谷選手が楽になる展開です。HRF10Xは昨年の中国GPから更にアップデートされている様で、コンプリートマシンに
かなり近くなっていて、マシンのグリップ感は他車を圧倒している感があります。コーナーの突っ込みの回答性、加速の良さは別格です。そして、この第3ヒ
ートに自己ベスト更に更新し、16L4'05.515、ベスト15秒100をマーク。圧倒的なポテンシャルを発揮し、ポールポジションを獲得しました。総合2番手は、
もうすぐ16周に突入する勢いで更に調子を上げてきたBobby Zhang選手、15L4'01.875、ベスト15秒302で続きます。そして、3番手はJJ選手、4番手は、若干
14歳のTeam HongKong SpiritのTim選手が大きくジャンプアップしてきました。若いドライバーのパワーが決勝でも勢いを増すか、今後の決勝レースを期待して
見て行きましょう。
■Qualify Position■
F-1 Scale Class
1位 | JJ Wang (MCLA-02) | 2R16.123
| 2位 | Hironobu Nakatani(BENE-01) | 2R16.287
| 3位 | Bobby Zhang (ORAN-01) | 2R16.321
| 4位 | Wang Hai Feng (WHRD-01) | 2R16.530
| 5位 | Rocket Zhang (WHIT-01) | 2R16.531
| 6位 | AI (GREE-01) | 2R16.592
| 7位 | Tang Yaoguang (SILV-01) | 2R16.711
| 8位 | Dom Xu (PINK-01) | 2R17.000
| 9位 | Steven (WHIT-02) | 2R17.110
| 10位 | Tim (WHIT-03) | 1R17.382
| 11位 | Bob Peterson (RENA-01) | 2R17.416
| 12位 | Rick Wang (PKBR-01) | 2R17.445
| 13位 | Andy Lee (TABR-01) | 2R17.619
| 14位 | Ben Lai (WHBL-01) | 2R17.619
| 15位 | Xiao Bao (YRWH-01) | 2R18.092
| 16位 | Zhai Cui Yin (WHBK-01) | 2R18.435
| 17位 | Shen (SVPK-01) | 1R20.562
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F-1 Asia Class
1位 | Hironobu Nakatani | 3R15L4'06.133
| 2位 | JJ Wang | 3R15L4'08.003
| 3位 | Wang Hai Feng | 3R15L4'08.080
| 4位 | Jimmy Qian | 2R15L4'16.124
| 5位 | Tang Yaoguang | 3R14L4'05.466
| 6位 | Tim | 3R14L4'09.388
| 7位 | Dom Xu | 1R14L4'12.966
| 8位 | Rick Wang | 2R13L4'04.500
| 9位 | Andy Lee | 1R13L4'02.206
| 10位 | Masatoshi Shibata | 3R13L4'02.942
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F-1 Grang Prix Class
1位 | Hironobu Nakatani(HRF) | 3R16L4'05.514
| 2位 | Bobby Zhang (JZB) | 3R15L4'01.875
| 3位 | JJ Wang (J2B) | 2R15L4'05.002
| 4位 | Tim (HKS) | 3R15L4'14.299
| 5位 | Dom Xu (DOM) | 3R15L4'15.152
| 6位 | Andy Lee (TAA) | 3R15L4'16.521
| 7位 | Rick Wang (TRW) | 2R14L4'07.587
| 8位 | Ben Lai (TAA) | 2R14L4'15.473
| 9位 | Jimmy Qian (JIM) | 2R13L4'10.667
| 10位 | Tang Yaoguang (TAB) | 3R12L3'29.032
| 11位 | Hiroyuki Onda (JST) | 2R12L4'06.906
| 12位 | Masashi Kakizaki(JST) | 3R11L3'57.804
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