F1RCGP レースリポート

第6戦 F1RCGP2013 in China
RCI Shanghai Circuit 2013年6月15-16日(土・日)


天気:雨(屋内)、気温:25℃、湿度:83%、路面温度:23.5℃

 F1RCGP2013シリーズ第6戦が上海の郊外にあるRCI Shanghai Circuitで行われました。このサーキットでは中国国内のF-1リーグ、 SGP1が開催され、多くのF-1ファンで盛り上がりを見せています。今年もF1RCGP、SGP1のコラボレーション企画でF1RCGP Round6をSGP1 と共催する運びとなりました。
RCI Shanghai Circuitは、2011年4月オープン。ショップ併設のオフロードトラックもある総合RCレジャー施設として中国・上海を代表 するサーキットです。オーナーのRickさんを始め、施設の代表のBobbyさん、SGP1の代表のBenさん、皆さんとても気さくな人達ばかりで、 毎日夕方から子供から大人までとても多くのRCファンで賑わいを見せます。RCショップはF-1のパーツを中心に、HPI、Tamiya、F-1に特化 したサードパーティーメーカーPardus等取り揃えています。その他、ピットテーブル、椅子、電源、エアーブロー、トイレ、WiFi環境等、 充実した設備が整っています。
 F1RCGPの会場は、施設内で最も大きいオンロードサーキット。1周約130m、細粒目のフラットアスファルト舗装です。梅雨の今頃の季節 は天候が雨だと若干結露しグリップが悪くなる傾向になる様ですが、ZENのコントロールタイヤではグリップをしっかり確保できている様子。 コースフェンスは、昨年の硬いカマボコ状で幅広の物から木製のフェンスに変えられ、よりタイトなレイアウトができる様に変更されていま す。また、フェンス色もホワイトになり、この方が視認性が良く、薄暗いインドアサーキットでは走らせ易くなっています。
 参加人数はF-1スケールクラス:17名、F-1アジアクラス:10名、F-1グランプリクラス:10チーム12名、合計39名です。今回F-1クラスは 参加者が無く開催されませんでした。一方、F-1スケールクラスはSGP1クラスと1つのクラスに統一。ルールはSGP1に従うものとし、DualSky のコントロールモーターの指定、No Boost ESCになります。また、同クラスの予選は20分間のベストラップタイムアタックを2ラウンド、 決勝は30分間の耐久レースとなります。他のクラスは予選4分間、決勝8分間のレース。F-1アジアクラスは21.5モーターにBoost OK、F-1GP クラスは17.5モーターにBoost OKのルールです。日程は2日間に分け、初日をF-1スケールクラスとF-1アジアクラス、2日目にF-1グランプリ クラスを行うやや変則的なものとなります。天気が良ければTRS International Race Trackの開催も考えられていましたが、残念ながら雨 の為にインドアのRCIに場所を移しての開催。運営側は天気が良い場合と雨の場合の2通りを考慮しており、できればエンジンカーも走れる 広いTRS International Race Trackで思いっきりスピーディーなレースを皆に楽しんでもらいたかった様です。
 この様な状況下、サーキットには中国に住むF-1ファンは固より、中国在住の海外の選手、日本人選手も交えて多くの選手が集まりました。 中国を代表するトップドライバーJJ選手、Wang Hai Feng選手、Rocket選手、更にはHiroFactory Racing Family中谷選手も参戦。トップレー サーの参戦でレースレベルは非常に高く、中国F-1 No.1決定戦に相応しい大会となりました。最近の上海のRC事情は、エンジンカー、ツーリ ングカーが勢いを復活してきている様です。そして、F-1と言うジャンルもしっかりその中で確立し、安定したFANがいるとの事。実車のF-1界 でも今度ホンダエンジンが復活する事ですし、今後も継続的に更なる盛り上がりを見せてほしいものです。


プラクティスDay
 大会ウィークの天気予報は雨と言う事で、RCI Shanghai CircuitではSPG1の参加メンバーを中心に選手が集まり練習走行を行っています。路面 グリップが低いせいか、先ずはリアグリップの確保するため、マシンのリアセクションをセッティングしている選手が多い様子。再度スプリングや オイルをソフト気味に変更し、色々な手法でグリップを確保しています。そんな中、日本から参戦のHiroFactory Racing Family中谷選手、Wang Hai Feng選手が好タイムを刻んでいます。タイムは、16秒前半がグランプリクラス、16秒中盤がアジアクラス、そして16秒後半がスケール&SPG1クラスの ベストになっています。ブースト設定は皆かなり弱め、ジャイロは40〜70位利かせているそうです。中国市場でもジャイロは浸透してきており、この 様な低路面グリップ化でかなり有効に働きを見せています。
 各クラス練習走行時間が進むに連れて刻々とセットが煮詰まってきており、F-1GPクラスではHiroFactory Racing FamilyのXRF10Xを駆る中谷選手が 最速ラップを出すなど終始好調を維持している様子。また、地元の最速ドライバーJJ WANG選手もそれに続くタイムをマークします。JJ選手の駆るSpeed Passionの新しいF-1も徐々にセットが煮詰まってきています。室内で外が雨の為、湿度が非常に高い状況の下、路面グリップもそれに合わせて変化します。 路面状況の今後の読みもレースを勝ち抜く上で重要なファクターになっている様です。
 運営スタッフの方も準備を進めます。レースディレクターのTommy氏、トラックオーナーのRick氏と共に度々ミーティングが行われ、レースルール の再確認、レースタイムスケジュール出しなど、忙しく動き回っています。2回目となるF1RCGPとSGP1のコラボレースですので、比較的スムーズに レース運営がされる事でしょう。

大会当日
 大会当日も小雨が続いている状況です。朝からコースに大勢の参加メンバーが集まります。朝の練習走行では路面グリップが上がったのか、多くの 選手が好タイムを出している模様。今回のレースではSGP1クラスもグリップ剤を使えないルールですが、すべてのクラスがZENのスポンジタイヤをコン トロールにしているのでグリップが飛躍的に上がったのだと思われます。将来、中国でのF-1のコントロールタイヤ化の良い参考になればと思います。 F-1スケールクラス、F-1アジアクラスは21.5Tモーターにアンプのブースト有無がレギュレーションのポイントです。同じマシンを両クラスに適用する 選手もいるので、特にスケールクラスでアンプやモーターのタイミングが行き過ぎない様に後車検の厳格化も必要です。今後は混乱を避けるため、1台 1クラスのリミットを掛ける事も検討していかなければなりません。
 練習走行が進むに連れ、各選手の走行ペースがどんどん速くなり、コースの雰囲気も徐々に引き締まってきています。しかし、中国の陽気なF-1ファン らしい楽しそうな笑いと、面白いトークは健在。やはりいつでもレースを思いっきり楽しむのが一番のポイントですね。
 練習走行後はドライバーズミーティングが行われ、各クラスの細かな全体でルールが確認されます。今回はF-1スケールクラスとSGP1クラスが統合され、 Dual Skyのモーターがコントロールモーター&No Boost ESCです。ここだけが今回少々分かり難いですが、後はF1RCGP公式ルールに則ったレース内容とな ります。皆さんが日頃の練習の成果をしっかり出して納得の成績が収められる事を願って、いよいよF1RCGP2013 Round6 in China RCI Shanghai Circuit がスタートします。選手以外にもコースサイドは何人かのギャラリーも来場中!


予選1ラウンド目
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。20分間のベストラップ、2ラウンドで争われます。先ずは各車20秒台の走り出しから徐々にラップタイ ムを上げてきています。16秒台に入ったのはベネトンの中谷選手、ホワイト・レッドのフロントウィングのWang Hai Feng選手、マルボロカラー のJJ Wang選手、シルバーカラーのTang選手、ホワイトカラーのRocket選手、そして、オレンジ・ホワイトウィングカラーのBobby選手の6選手。 中でも一番時計をマークしたのは、ベネトンの日本から参戦の中谷選手です。記録は16秒408で暫定ポールポジションタイムです。2番手は16秒 598でBobby選手、3番手は16秒685でJJ選手の順です。中谷選手のベネトンはHRF10Xのマシンで、コーナーも失速せずに非常に良く走っています。 流石ランキング現在トップの走りで、ギャラリーからも大注目の状況です。
 F-1アジアクラス予選1ラウンド目。1ヒート目はホワイト・レッドのフロントウィングカラーのWang Hai Feng選手がヒートを終始リードし、 2位のシルバーグリーンカラーDom選手に10秒913もの大差をつけトップゴール。14L4'02.053、ベスト17秒009でトップゴール。トータルでも総合 2位のタイムとなります。続く2ヒート目はグリーンのHiroFactoryカラー中谷選手がホワイトJJ選手の激しいトップ争いが続き、最終的には中谷 選手が15L4'15.502、ベスト16秒441でトップゴール。この時点で唯一の15周をマークし暫定ポールポジションを獲得。JJ選手は14L4'05.586、ベスト 16秒690で総合3番手に位置しています。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。1ヒート目から早くもHiroFactory Racing Family中谷選手が15秒前半のタイムを刻み続け、いきなり16周 に入れてきます。16L4'13.509、ベスト15秒257で暫定ポールポジションを獲得。中谷選手のHRF10Xはグリップ感も良く、周りのF-1カーと比べ非常に 良く走っています。2番手はTeam J2BのJJ選手。JJ選手も15秒台に突入し、ペースは悪くないながらも、なかなか調子が上がらず、15L4'05.966の記録 です。続くヒートでは3ヒート目にTeam JZBのBobby Zhang選手が切れのある走りで、15L4'08.519、ベストはJJ選手を上回る15秒677で総合暫定3位の タイムをマークします。


予選2ラウンド目
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目。路面状況が刻々と良くなる中、マルボロのカラーリングのJJ選手が真っ先に16秒台に突入、そして、その後ベネトン の中谷選手も16秒に突入し、16秒287でトップタイムをマーク。中谷選手はそのまま走行を続け、マシンのバランスを見ながら決勝を見据えたドライブ。一方 JJ選手は20分間の持ち時間の内、何度もピットを繰り返しながら、自己ベストを更新。そして、タイムオーバー直前にスーパーラップとなる16秒123を叩き出し、 ポールポジションを獲得!総合では1位:JJ選手、2位:中谷選手、3位:Bobby選手、4位:Wang Hai Feng選手、5位:Rocket選手。いずれも中国を代表する トップドライバーが名を連ねています。(F-1スケールクラスは予選2ラウンドのタイムアタックで予選終了です。
 F-1アジアクラス予選2ラウンド目。早くも4名がリタイヤする中、シルバー・レッドカラーの柴田選手がレースを終始リード。柴田選手は在中の日本人選手 で、その走りは丁寧・確実で大きなミスなく素晴らしい走りを披露。自己ベストも大きく更新し、12L4'06.903、ベスト18秒966でトップゴール。続く2ヒート目 では、グリーンのHiroFactoryカラー中谷選手が好走を見せ、2位のJJ選手に1秒568差の15L4'12.670で前提ポールポジションを守ります。現時点で暫定ポールは 中谷選手、2位JJ選手、3位はホワイトのカラーリングのJimmy選手です。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。ここでもHiroFactory Racing Famiyの中谷選手がベストラップを14秒台目前の、15秒148まで押し上げ、16L4'08.755 、自己ベストを大きく4秒754も更新し、で暫定ポールを守ります。JJ選手はこのヒートミスや、周回遅れの処理に手間取り、自己ベストは僅か0秒963上げたのみに 終わりました。2ヒート目は、Team TABのAndy Lee選手が、自己ベストを上げ、14L4'01.268でトップゴール。総合では4番手のタイムとなります。そして、最終 ヒートはTeam JZBのオレンジのマシン、Bobby Zhang選手がまたまたミスの非常に少ない走りで周回を重ね、15L4'03.632、ベスト15秒442で総合2番手に浮上して きます。続く最終の第3ラウンドで、好調な中谷選手を誰が止めるのか、注目が高まります。


予選3ラウンド目
 F-1アジアクラス予選3ラウンド目。1ヒート目では先ほどのヒートリタイヤで終わったホワイト・レッドのフロントウィングWang Hai Feng選手がハイペース で走行を重ね、2位の柴田選手に約3ラップの差を付けトップゴール。15L4'08.080、ベスト16秒454をマークし、この時点で暫定ポールポジションになります。 Wang Hai Feng選手のマシンはTOP Racingのマシンで、ここにきてかなりセットも煮詰まっている様子。続く2ヒート目、中谷選手とJJ選手が序盤から非常に ハイペースで好調な走り。タイムは中谷選手が15秒台直前の16秒090をマークし、この大会で同クラス1番時計のベストラップ。そして、15L4'06.133でトップ ゴールし、ポールポジションを獲得。2位はこのヒートも2位ゴールのJJ選手、15L4'08.004、ベスト16秒157。HRF10X対Speed Passion SP-1の対決が決勝でも 見れる事でしょう。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。気温が若干上がる中、ここ最終ラウンドにきてもHiroFactory Racing Family中谷選手は好調をキープ。変わってJJ 選手は若干焦りからかペースが乱れ、一層中谷選手が楽になる展開です。HRF10Xは昨年の中国GPから更にアップデートされている様で、コンプリートマシンに かなり近くなっていて、マシンのグリップ感は他車を圧倒している感があります。コーナーの突っ込みの回答性、加速の良さは別格です。そして、この第3ヒ ートに自己ベスト更に更新し、16L4'05.515、ベスト15秒100をマーク。圧倒的なポテンシャルを発揮し、ポールポジションを獲得しました。総合2番手は、 もうすぐ16周に突入する勢いで更に調子を上げてきたBobby Zhang選手、15L4'01.875、ベスト15秒302で続きます。そして、3番手はJJ選手、4番手は、若干 14歳のTeam HongKong SpiritのTim選手が大きくジャンプアップしてきました。若いドライバーのパワーが決勝でも勢いを増すか、今後の決勝レースを期待して 見て行きましょう。


■Qualify Position■
F-1 Scale Class
1位JJ Wang (MCLA-02)2R16.123
2位Hironobu Nakatani(BENE-01)2R16.287
3位Bobby Zhang (ORAN-01)2R16.321
4位Wang Hai Feng (WHRD-01)2R16.530
5位Rocket Zhang (WHIT-01)2R16.531
6位AI   (GREE-01)2R16.592
7位Tang Yaoguang (SILV-01)2R16.711
8位Dom Xu (PINK-01)2R17.000
9位Steven (WHIT-02)2R17.110
10位Tim (WHIT-03)1R17.382
11位Bob Peterson (RENA-01)2R17.416
12位Rick Wang (PKBR-01)2R17.445
13位Andy Lee (TABR-01)2R17.619
14位Ben Lai (WHBL-01)2R17.619
15位Xiao Bao (YRWH-01)2R18.092
16位Zhai Cui Yin (WHBK-01)2R18.435
17位Shen (SVPK-01)1R20.562

F-1 Asia Class
1位Hironobu Nakatani 3R15L4'06.133
2位JJ Wang 3R15L4'08.003
3位Wang Hai Feng 3R15L4'08.080
4位Jimmy Qian 2R15L4'16.124
5位Tang Yaoguang 3R14L4'05.466
6位Tim 3R14L4'09.388
7位Dom Xu 1R14L4'12.966
8位Rick Wang 2R13L4'04.500
9位Andy Lee 1R13L4'02.206
10位Masatoshi Shibata3R13L4'02.942

F-1 Grang Prix Class
1位Hironobu Nakatani(HRF)3R16L4'05.514
2位Bobby Zhang (JZB)3R15L4'01.875
3位JJ Wang (J2B)2R15L4'05.002
4位Tim (HKS)3R15L4'14.299
5位Dom Xu (DOM)3R15L4'15.152
6位Andy Lee (TAA)3R15L4'16.521
7位Rick Wang (TRW)2R14L4'07.587
8位Ben Lai  (TAA)2R14L4'15.473
9位Jimmy Qian  (JIM)2R13L4'10.667
10位Tang Yaoguang (TAB)3R12L3'29.032
11位Hiroyuki Onda  (JST)2R12L4'06.906
12位Masashi Kakizaki(JST)3R11L3'57.804

決勝に向けて
 いよいよ決勝ラウンドと進むにあたり、各選手最後のマシンセットアップに余念がありません。上海でのF-1の最新トレンドを見ると、日本の 約1年遅れと言った印象です。ジャイロも最近になって一般的に行き渡った様で、ゲイン調整をオーバーに掛け過ぎてアンダーステアやハンチ ングを起こしている選手も見受けられます。この辺りを速い日本人ドライバーに色々聞いて、適正値に調整しながら決勝へのセッティング変更 にしている様です。決勝レースは、F-1スケールクラスが30分間の耐久レース、F-1アジアクラス、F-1グランプリクラスは8分間のレースを3回 行い、ベスト2ラウンドのポイントにより最終結果を出す方式です。なお、Bメインは決勝レースを2ラウンド行い、こちらもポイントで最終 結果を出す方式になっています。また、通常F-1グランプリクラス、1回決勝の場合はBメインとタイム比較し、Bメイン優勝者のタイムとAメイン 10位者のタイムで速い方に1ポイントを適用しますが、ポイントレースの場合はAメインのみのポイントで、Bメインには適用しない方式となり ます。


F−1スケールクラス決勝Bメイン
 F-1スケールクラス決勝Bメイン。決勝は20分間の耐久レースで行われます。スタートは2番グリッドからピンク・ブラック・ホワイトのマシン、Rick選手 が勢いよく出ますが、1コーナーのインに刺さり大きく順位を落とします。トップは1番グリッドからルノーのBob Peterson選手。2番手争いはどちらも ライトブルー・ホワイトのカラー―リングのAndy選手、Ben選手がサイドバイサイドの接戦。Ben選手は若干マシンをスライドさせながらも、細かい修正蛇を 当てながらミスの少ない素晴らしいドライビング。2番手はAndy選手でしたが、中盤のミスで後退。代わって最後尾から追い上げてきたRick選手が2番手に。 しかし、トップBob選手との差は、約2周ほどに広がっており、20分のコール!Bob選手がF-1スケールクラスBメイン決勝をミスの非常に少ない素晴らしい 走りで勝利しました。

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン1ラウンド目。このBメインはTeam JST同士の争いです。スタートは柿崎選手が前に出ますが、Onda選手が直ぐ後方を 追いかけるかたち。そして、インフィールドで鋭い立ち上がりからOnda選手が柿崎選手を上手くかわし、Onda選手がトップに浮上します。その後もOnda 選手は丁寧な走りで後続を引き離し、見事Bメインファーストラウンドを24L8'12.084、ベスト18秒017でトップゴールを決めました。Bメインは続くセカンド ラウンドと合わせてポイントで争われます。

 F-1グランプリクラス決勝Aメイン2ラウンド目。スタートはこのラウンドも柿崎選手が前に出ますが、インフィールドで若干ハイサイド気味のマシン 挙動の為、ハーフスピンしている間、Onda選手がトップに立ちます。レース中盤からは、2位を走る柿崎選手のマシンが度重なるクラッシュからか、駆動系 のトラブルで、ピットに入ったり出たりを繰り返します。その間、トップ走行のOnda選手は2位とのギャップを4周以上広げ、23L8'16.119、ベスト17秒936で Bメイン1ラウンド、2ラウンド両方を征し、Bメインの優勝を決めました。2位は残念ながら今一波に乗り切れなかった柿崎選手。しかし、ファイトあふれる 素晴らしい走りでした。

■Final Result■
F-1 Scale Class B Final
1位Bob Peterson (RENA-01)66L20'09.060
2位Rick Wang (PKBR-01)64L20'09.560
3位Andy Lee (TABR-01)64L20'10.587
4位Ben Lai (WHBL-01)62L20'05.725
5位Zhai Cui Yin (WHBK-01)57L20'15.399
6位Shen (SVPK-01)52L20'07.532
7位Xiao Bao (YRWH-01) 1L 1'55.247

F-1 Grang Prix Class B Final
Total 2  R1   R2 
1位Hiroyuki Onda  (JST)
200
100
100
2位Masashi Kakizaki(JST)
198
99
99

F−1アジアクラス決勝Aメイン
 F-1アジアクラス決勝Aメイン1ラウンド目。スタートはポールポジションからグリーンのマシン中谷選手が好ダッシュを見せますが、その直ぐ 後方からJJ選手が猛アタックを見せます。JJ選手はストレートで中谷選手を揺さぶったり、かなりのプレッシャーを掛けます。その後方、3番手は Wang Hai Feng選手が僅差で続きます。そして時間の方は4分を経過、まだトップ2台、中谷選手とJJ選手のバトルは続きています。そしてそのまま ラスト2分を切る時間帯、JJ選手がストレートエンドで上手く中谷選手のインに飛び込み、トップに浮上。そしてそのトップ2台の差はコンマ差で、 最終ラップに縺れ込みます。最終的にはJJ選手が0.448秒差で中谷選手を振り切り、30L8'13.724、ベスト15秒722でAメイン第1ラウンドを征しました。

 F-1アジアクラス決勝Aメイン2ラウンド目。スタートはまたしても中谷選手、JJ選手のバトル。序盤から後続をどんどんリードし、2選手のデッドヒート となります。3番手につけるのは、ホワイトのマシンJimmy Qian選手。トップ争いは2分過ぎにインフィールド入り口でJJ選手が中谷選手をパスし、トップに 浮上。その後、中谷選手が焦ってミスを重ね、JJ選手はトップで大きなリードを保つかたちになります。その後、そのままJJ選手が楽にレースを征するかと 思いきや、何と7分経過時点でインフィールドで周回遅れと接触し、転倒。ここでグリーンのマシン、中谷選手が再びトップに浮上!直ぐに2位に復帰した JJ選手はコンマ差まで中谷選手を追い詰めますが、焦りの為に最後の最後でミスを連発。このヒートをトップゴールしたのは終始冷静な走りを見せた、中谷 選手でした。タイムは30L8'13.118、ベスト15秒299をマーク。

 F-1アジアクラス決勝Aメイン3ラウンド目。フロントローの2台が1勝ずつを上げ、最後のこのラウンドでアジアクラスのチャンピオンが決します。スタートは 1周目のインフィールドへの飛び込みで何と中谷選手がマシンを縁石にヒット。その隙にJJ選手がトップに楽々と浮上します。その後は徐々にJJ選手がペースを 上げ、中盤には2位との差を2.5秒にまで広げます。そしてレースはそのまま後半に。後半までグリーンのマシン中谷選手はトップのJJ選手に何とか食い下がります が、安定感のある走りのJJ選手はそのまま8分間を走り切り、トップでゴール!タイムは30L8'08.122、ベスト15秒823を最後に記録し、JJ選手がアジアクラスの 優勝を決めました。このラウンド2位は3秒737差で惜しくも中谷選手。中谷選手は総合でも2位となりHRF10Xの走りの良さを十二分にアピール出来たのではないで しょうか。総合3位はJimmy Qian選手で、アジアクラス初表彰台を獲得です。

F−1スケールクラス決勝Aメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。Aメイン決勝はSGP1のルールに合わせ、30分耐久レースで行われます。スタートはポールポジションからマルボロカラー のJJ選手が鋭い立ち上がりを見せ、1コーナーを駆け抜けて行きます。2番手はベネトン中谷選手、3番手はオレンジのカラーリングのBobby選手の順。 前半は特に大きなクラッシュも無く、静かな展開から始まります。その後、徐々にトップ争いの2台、JJ選手と中谷選手が接近。テールトゥーノーズの攻防 でコンマ差の争いです。ストレートの2台はほぼ同じスピード。インフィールドではリアの安定感に分があるSP1とコーナーリング力に分があるHRF10X、共に 微妙に走行ラインが錯そうします。非常に面白いトップ争いにギャラリーの目も釘づけ。一方、3位は依然としてBobby選手。すると、6分過ぎ、トップのJJ 選手がミスした隙に、ベネトン中谷選手がトップに浮上します。ベストラップの方は、中谷選手が16秒174、JJ選手が15秒860。JJ選手も負けじと中谷選手を 追いますが、インフィールドで痛恨の大きなミスをおかし、タイムロスする間に2位にはBobby選手が浮上してきました。その後、ベネトン中谷選手は徐々に ペースを上げ、後続を引き離しに掛かります。ラップ遅れも次々と交わし、流石スケールクラスの名手と言える走りを見せます。そして、15分の折り返し 時点でもその状況は変わらず、トップはベネトン中谷選手のまま。2位はJJ選手が上がってきました。3位はRocket選手、ベスト16秒399を出して前の2台を 必死に追いますが、なかなか差を縮める事が出来ません。そうこうしている間にも、Rocket選手は周回遅れに。4位にはホワイトのマシン、Wang Hai Feng選 手が上がってきます。トップ争いはベネトンの中谷選手とマルボロマクラーレンカラーのJJ選手。その差は約3秒にまで縮まってきました。レースの方は25 分経過し、残り5分。ここでJJ選手はインフィールドで痛恨のクラッシュ!そして、電気系のトラブルからか、そのままリタイヤ。そしてその後も、Bobby選手 が電波系のトラブルが出たりと、後半になって続々と慌ただしくなってきました。そして、30分のコール!優勝は2番グリッドからスタートしたベネトン 中谷選手が後半になってもペースを落とさず安定した走りで、終わってみれば2位に3ラップでだんとつのトップフィニッシュを果たしました。2位は後半健闘 を見せたRocket選手、3位はWang Hai Feng選手が入賞します。前半トップだったJJ選手は惜しくも8位にまで順位を下げ、後半非常に順位が変動する見応えのある レースでした。


F−1グランプリクラス決勝Aメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン1ラウンド目。スタートは綺麗に各車一斉にスタート。トップはHiroFactory Racing Family中谷選手。2番手はTeam JZBの Bobby選手、3番手にTeam J2BのJj選手がつけます。その後、2位はTeam J2BのJJ選手が浮上。しかし、トップのHiroFactory Racing Family中谷選手との差は 開く一方です。ベストラップは、中谷選手が15秒131、JJ選手15秒371。中盤に入ると、JJ選手のミスが増え始めます。マシンの状態が思わしくないのか、らし からぬミスを重ね、どんどんトップ中谷選手のリードを許す格好になります。トップの中谷選手はこれでだいぶ楽な展開になり、このラウンドはHiroFactory Facing Family中谷選手が2位に1周以上の差を付け、31L8'05.172でトップゴール。2番手はJJ選手、30L8'09.859。3番手Team JimmyのJimmy Qian選手が入賞 しました。

 F-1グランプリクラス決勝Aメイン2ラウンド目。スタートはJJ選手が素晴らしい出だしで、トップ走行のHiroFactory Racing Fmily中谷選手の直ぐ後ろに迫ります。 しかし、今回もHiroFactory Racing Family中谷選手の調子は絶好調。ベストを14秒902に上げ、抜群の速さを見せつけます。インフィールドの回頭性が非常に良い HRF10Xはそのままペースを落とす事無くトップを独走。2位を走るTeam J2Bは、トップの速さからの焦りか、2分過ぎに大きくミスをおかし、順位を下げます。 2位はTeam JZBのBobby Zhang選手。彼のマシンの挙動はアグレッシブで非常に見応えのある走り。しかし、快調の中谷選手にはなかなか追いつけない状況。レース はそのまま後半へ突入しますが、大勢は変わらず。そのまま中谷選手が後半ラップ処理に少々手こずりますが、このラウンドも盤石の走りで31L8'25.090でトップゴール を果たし、3ラウンドを待たずしてグランプリクラスの優勝を決めました。2番手はBobby Zhang選手、3番手にJJ選手と言う結果でした。

 F-1グランプリクラス決勝Aメイン3ラウンド目。このラウンドもHiroFactory Racing Family中谷選手が登場し、序盤は楽々とトップに立ちます。2番手は スタートの混戦を上手く抜け出したTeam TABのシルバーのマシンTang Yaoguang選手。3番手はTeam JZBのオレンジのマシンBobby Zhang選手です。Team J2Zの JJ選手は序盤の混戦でフェンスに刺さり、大きくタイムロスし、最後尾に順位を落とします。トップのHiroFactory Racing Family中谷選手は既にクルージングの 走り。それでもマシンの調子が良いせいか、ベストは15秒008まで上げてきます。後半になると、序盤大きく順位を落としていたTeam J2BのJJ選手が周回遅れを 次々とパスして何と2位まで順位を上げてきます。JJ選手のベストは15秒149に上げてきています。しかしながら、中谷選手との差は1ラップ以上です。結局 このラウンドもHiroFactory Racing Family中谷選手が征し、31L8'09.185でトップゴール。中谷選手はこれでグランプリクラスパーフェクトWIN達成!!!2番手は JJ選手、30L8'07.973、3番手はTeam TABのTang Yaoguang選手、30L8'10.605と言う結果になりました。

■決勝順位(Aメイン)■
F-1 Asia Class A Final
Total 2  R1   R2   R3 
1位JJ Wang
200
100
99
100
2位Hironobu Nakatani
199
99
100
99
3位Jimmy Qian
196
97
98
98
4位Tang Yaoguang
194
95
97
97
5位Wang Hai Feng
192
98
91
94
6位Dom Xu
192
96
96
96
7位Masatoshi Shibata
188
93
93
95
8位Tim
188
92
95
93
9位Rick Wang
186
94
92
92
10位Andy Lee
185
91
94
91

F-1 Grand Prix Class A Final
Total 2  R1   R2   R3 
1位Hironobu Nakatani(HRF)
200
100
100
100
2位JJ Wang (J2B)
198
99
98
99
3位Bobby Zhang (JZB)
196
95
99
97
4位Tang Yaoguang (TAB)
195
97
97
98
5位Jimmy Qian  (JIM)
194
98
96
96
6位Tim (HKS)
190
96
93
94
7位Andy Lee (TAA)
189
94
95
93
8位Dom Xu (DOM)
189
93
94
95
9位Rick Wang (TRW)
184
92
92
92
10位Ben Lai  (TAA)
182
91
91
91

F-1 Scale Class A Final
1位Hironobu Nakatani(BENE-01)108L30'15.592
2位Rocket Zhang (WHIT-01)105L30'10.736
3位Wang Hai Feng (WHRD-01)104L30'04.285
4位Tang Yaoguang (SILV-01)104L30'09.531
5位Dom Xu (PINK-01) 98L30'07.288
6位AI   (GREE-01) 97L30'00.230
7位Steven (WHIT-02) 96L30'14.172
8位JJ Wang (MCLA-02) 93L26'03.146
9位Bobby Zhang (ORAN-01) 92L27'12.676
10位Tim (WHIT-03) 90L30'13.608

        
       
  
 
 
 
 
 
 

ポディウム表彰
 激戦の決勝ラウンドを終え、レースの最後は各クラストップ3を称えるポディウム表彰が始まります。今回の上海グランプリでは 今年も終わってみれば日本人選手の活躍が目立ち、F-1ラジコンの層の深さが浮彫となるかたちになりました。しかしながら、上海 のF-1ドライバーは例年以上にテクニックやマシンセッティングを大幅に改良してきている様子が伺えました。11月の香港ファイナル に向け、このアジア地区の争いの行方が一層楽しみです。F-1アジアクラスは上海のトップドライバーJJ選手が流石の走りで優勝、F-1 スケールクラスと、F-1グランプリクラスはF-1のノウハウやマシン性能、そしてテクニックを生かし、HiroFactory Racing Family中谷 選手がダブル優勝。F-1グランプリクラスにおいてはパーフェクトウィン達成と、日本人の強さを十分にアピールした大会になったと思 われます。表彰式では周りのギャラリーからあたたかい拍手が贈られ、非常に和やかなムードの中でポディウム表彰が行われました。 皆さん本当におめでとうございます。

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、スケールクラス参加で中国在住のアメリカ人、Bob Peterson選手のルノーに決定しました。Bob選手の ルノーは中でも一番実車に近く、デカール等で非常に綺麗に仕上げられていました。Bob選手には記念の写真楯が贈られました。

全体表彰・抽選会
 大会最後には大会会長北澤より、選手全員に表彰カードを配る全体表彰が行われ、選手1人1人に”お疲れ様でした”の気持ちを込めて、順位を印した カードを配りました。その後、競技委員長兼サーキットオーナーRickさんの司会進行の下、大抽選会です。日本から持参した多くの協賛品を今回の参加者 全員に配り、参加者も満足顔です。今回の目玉は(株)ヨコモ提供のGT-500で、選手のテンションも盛り上がります。また、抽選の合間には、スペシャルデ カールのプレゼントもあり、会場は更に盛り上がりを見せます!ここ上海でも熱いF-1ファンと共に楽しく過ごせた、笑顔あふれる一時でした。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手国名、年齢別、 そして男女比です。次回参加される方、遠征される方は是非ともこのデータを参考になさってください。また、中国市場にはF-1のハイノーズのボ ディーが流通しておらず、主に香港からハンドキャリーしたもの位しか無いそうです。スポンサーメーカーでボディーをお持ちのメーカーは是非中国 市場にもボディーを供給して頂き、F-1を盛り上げて頂ければと思います。次回行われる予定のF1RCGP2013 Round7は、7月28日(日)香川大会 in RC Speed Park Kagawaです。久々のアウトドア&ハイスピードサーキットとなり、ダイナミックなレースが展開される事でしょう。皆様のご参加をスタッフ 一同心よりお待ちしております。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手国名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナーRick様、運営をお手伝い頂いたRCIスタッフの Tommyさん、Bobbyさんを始め多くの実行委員長の皆様、多くの協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうござ いました。お蔭様で無事に本大会を開催する事ができました。まだ残る多くのラウンドも、参加者の皆様に喜んで貰える様に精一杯頑張 り続けて行く所存ですので、引き続き応援を宜しくお願いいたします。