F1RCGP レースリポート


第10戦 F1RCGP2013 in Tokyo
Odaiba Mega Web Circuit 2013年11月3日(日)


天気:曇り(屋内)、気温:25℃、湿度:44%、路面温度:26℃

 F1RCGP2013 Round10 in Tokyoが、東京都江東区青梅1丁目のフジテレビ本社にも程近いお台場臨海エリアの一角にある、トヨタが管理 運営する超大型ショールーム、MEGA WEB(メガウェブ)内・トヨタシティショウケース・MEGAスクエアの特設サーキットにて行われました。 この特設会場での開催は2回目。F-1ラジコンを広く一般に知ってもらい、スピード・テクニック・臨場感を直接ギャラリーにアピールし、 少しでも多くのファンを増やすのが大きな目的です。
 MEGA WEBは、トヨタ、レクサスの様々車両が展示され、見て、触って、乗って楽しめる超大型自動車展示場兼テーマパークです。車好き なら誰もが一度は訪れてみたいと言う憧れの地でもあり、日本各地はもとより海外からも多くの来場者があります。館内にはレストラン、シ ョップが充実しており、車を見ながらゆっくりと落ち着けるスペースもあります。また、本格的なショッピングは隣接するVenusFort(ビーナ スフォート)へのアクセスも便利で、親子連れ、カップル等でもとても楽しめる施設となっています。
 今回F1RCGPの特設会場は、愛知県名古屋市のFUKUSHIMAYA(フクシマヤ)様のご協力を 頂き、カーペットを7枚敷き設営したサーキットになります。カーペットのグリップは高く、安定しているので、サーキット面積は若干狭い ながらも、多くの選手が楽しめた事と思います。また、本コースとは別に、子供・家族連れ、一般のラジコンに興味のある全ての方を対象と した体験走行コーナーも設置。プリウス型のボディーの本格ラジコンカー(Yokomo提供)で、ラジコンを今まで触った事のない様な方たちに ラジコンをドライブしてもらいました。皆とても楽しそうで、初めてのラジコンドライブを思う存分満喫できた様です。
 参加人数は、F-1クラス:8名、F-1スケールクラス:6名、F-1グランプリクラス:9チーム12名、合計26名です。海外からはアメリカからUF1 の代表であったチャールズ・ライトフット(Mr.Charles Lightfoot)選手がスケールクラスに参戦。また、愛知県からは現役F-1ワールドチャ ンピオン黒田選手が久しぶりの参戦です。その他にも、名古屋、北九州、四国にいたるまで遠方の方々が多数参戦し、華麗なドライビングテ クニックをお台場のギャラリーに見せ、非常に盛り上がった大会となりました。レース当日はMEGA WEB入館者数:29,200名、体験走行者数: 203名です。F1RCGPラジコンイベントを少なく見積もっても2万人以上が目にし、その1%が体験できたと言う計算になります。また、レース中 はYokomo、ZEN等、各社イベント展示ブースも設け、お祭りの様な雰囲気の下、多くの来場者と触れ合え、ホビーラジコンを広く紹介するには 非常に有効なアピールにもなりました。


コース設営
 イベント日前日は、参加選手及びスタッフの有志が集い、会場であるMEGAスクエア前でFUKUSHIMAYA協力の下、イベント会場及び、コース 設営が行われました。時間はMEGA WEB閉館の21時より始まり、休憩無しでおよそ3時間半掛けての作業になりました。資材倉庫よりテーブル、 机が運び込まれ、ピットの設営、及び、メインコースにはカーペットが7枚持ち込まれ、養生テープで床を傷つけない様に細心の注意を払い ながらの神経を使う作業です。明日からレースの選手達が率先して作業する光景は、F1RCGPが皆で作り上げているイベントだと言う事が良く 分かります。終わってみれば、去年よりも素晴らしい出来のお台場特設サーキットが出現。明日のレースはこのコースを使用し、素晴らしい イベントとなる事間違い無しです。なお、コースの中の仕切り板に関しては、安全が確保できる限り高さを低くした木材を使用し、インフィ ールドを走行中のF-1マシンがギャラリーから見て出来るだけ見やすい様に配慮しました。また、その他の安全性も担保し、加えて、イベント 保険にも加入し、2重の安全策を施し、不測の事態にも万全な態勢です。明日は参加選手はもとより、見ているギャラリーも楽しめ、安全に、 快適に過ごせればと誰もが願うばかりです。

大会当日
 大会当日の朝を迎えます。MEGA WEB開館は11時ですが、選手及び関係者は10時より入館できます。集合場所はVenusFort側2Fの通用口付近。 朝から開場を待ちわびたエントラントが集まり、そして会場入り。ピットを広げマシンの準備と、朝の練習走行に備えて充電が開始されてい る模様。RCカーのレースは常に朝が早いと言うイメージですが、今回のお台場大会は比較的スロースタートの時間に始まります。選手の中に は昨晩アメリカから到着したばかりのチャールズ・ライトフット選手も見え、大会を盛り上げます。一通り準備が整うと、朝のタイムドプラ クティスに移行します。昨年までは特設会場の手際が読めなかったので、練習走行時間を全く取らなかったのですが、今年は段取りもスムー ズになり、少しでも多くのギャラリーに本格的ホビーF-1マシンの走りを見て頂きたいとの事から、今年は練習時間を作りました。真新しい 特設サーキット上をF-1マシンが走り始めると、2Fから観戦のギャラリーから歓声が上がり、早くも周りはお台場独特の雰囲気に包まれていま す。F-1クラスでは関東勢の鈴木選手、高安選手、関西からはイエローのマシンがトレードマークの高岡選手、そして、中京からは三輪、重松 選手等も参戦し、メンバー的には非常に激戦が予想されます。F-1スケールクラスは、四国から参戦の6輪タイレルと、ベネトンの中谷選手の シーズンポイント争いで、芳之内選手が今回優勝を決め、タイトルを獲得できるかどうかが非常に見所です。F-1グランプリクラスは、現在ラ ンキングトップのBIG+3 Racing川野選手、ランキング2位を走るHiroFactory Racing Family中谷選手、そして、現F-1世界チャンピオンPAPER MOON黒田選手の3大バトルに、Futaba F-1 Racingの森田選手をはじめ関東屈指の実力派チームのZEN橋本選手、多田選手、そして名古屋の福島 選手等、刺客と成り得る数々の強豪がどう交わるかも注目です。いつもとは違い練習走行時間がかなり限られるこの特設会場の短期決戦は、コ ースのタイトさもあり、誰が勝つか予測が非常に難しい状況です。
 練習走行の後は、ステージ前で記念撮影、ドライバーズミーティングと進みます。ミーティングの最初はaMLUX MEGA WEB常務取締役兼館長の 松井博彦氏より挨拶と、新しくなったMEGA WEBの紹介を賜り、後にF1RCGPA各委員長の挨拶が行われました。今回もこのお台場大会には絶大な ご協力を頂いた、競技委員長兼放送委員長のRCスタジアムセイキ・加藤氏の素晴らしい司会の下で、F1RCGP2013 in Tokyoお台場大会がいよい よ開幕です。レース日はRCマガジンが取材に来てくださいました。来月号のRCマガジンにも注目です!


予選1ラウンド目
 大勢のギャラリーが見守る中、F-1クラス予選1ラウンド目。1ヒート目では青と緑で綺麗にカラーリングされたジタンカラー鈴木選手が、まだ 路面グリップが軽いながらも鋭い走りを披露。26L4'00.760、ベスト9秒010でトップフィニッシュを果たし、暫定ポールポジションを獲得。2位は GPレーシングでも活躍中の高安選手で、イエロー・オレンジでマルボロ風に仕上げられたマシン。F104の性能をいかんなく発揮し、26L4'07.010、 ベスト8秒920をマークしています。この2選手が26周をマークし、3番手は奈良から参戦のイエローのマシン高岡選手、25L4'03.970、ベスト9秒 360です。この3選手がトップを争っていますが、コースもタイトでまだ各選手ミスが多いので、次のヒートでまだまだ多くの選手がタイムアップ してくると思われます。また、2ヒート目ではToyotaカラーの加藤選手がレース実況をしながらの走行を披露。まさに神業とも思えるテクニックを 見せ、ギャラリーからは笑いと惜しみない声援が送られます。加藤選手はこのラウンド6番手のタイムをマーク。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。1ヒート目はトロロッソの茂手木選手がトップフィニッシュ。記録は9秒240で、総合では4番手のタイム です。途中、ティレル重松選手、タイレル磯部選手も絡みサイドバイサイドのバトルも見られ、ギャラリーも大いに盛り上がります。2ヒート目は 2013チャンピオン争いのタイレル芳之内選手、ベネトンの中谷選手のバトルが見られ、タイトターンが多いこのコースで芳之内選手の6輪が有 利と思われましたが、ベネトン中谷選手が序盤から好タイムを記録し、8秒460で暫定ポールに輝きました。2位はタイレル芳之内選手で、8秒480で 中谷選手との差僅か0.2秒です。3番手はアメリカから参戦のチャールズ選手が続きます。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。1ヒート目ではZEN多田選手対PAPER MOONの黒田選手とのバトルが見られました。タイトなコース内を 17.5Tブーストのパワーソースで快走するも、まだ各選手ミスが目立ちます。このヒートはミス数が少なかったPAPER MOON黒田選手が多田選手を抑 えてトップフィニッシュを果たし、29L4'03.080、ベスト8秒080をマークします。2ヒート目は6輪マシンを駆るFutaba F-1 Racingの森田選手が 非常に素晴らしい走りでトップフィニッシュし、唯一の30周を記録。30L4'06.910、ベスト7秒930で暫定ポールタイムをマーク。インフィールドの 回頭性も良く、特に前半のペースが速い様です。3ヒート目はHRFジュニアの木下選手がZENの橋本選手と好バトルの末トップフィニッシュし、29L 4'07.180、ベスト8秒220で総合5番手のタイムをマーク。総合トップ3は、Futaba F-1 Racing森田選手、PAPER MOON黒田選手、ZEN多田選手と言う オーダー。現在ランキングトップのBIG+3 Racing川野選手は4番手に甘んじている模様。

予選2ラウンド目
 F-1クラス予選2ラウンド目。1ラウンド目の結果をもとに、各クラスで組み換えが行われてのレースです。1ヒート目は、SASOLジョーダンカラー の三輪選手が安定した走りを見せトップフィニッシュ。27L4'05.320、ベスト8秒730で総合でも5番手から3番手にジャンプアップ。2ヒート目はジタ ンカラーの鈴木選手がやはり好調。ライバルの高安選手を序盤から引き離し、28L4'06.530、ベスト8秒540で大幅にタイムを更新。2番手の高安選手は 27L4'03.530、ベスト8秒630で総合でも2番手の記録。F-1クラスは特にコーナーリングの正確さと効率の良いアクセルワークが要求される様で、僅かの ドライビングの乱れが大きな差になって表れてきています。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目。1ヒート目ではタイレル磯部選手が非常にアグレッシブな走りで9秒150をマーク。総合では最下位から4番 手に大きくジャンプアップ。続くヒートではタイレル芳之内選手、ベネトン中谷選手が白熱のバトルを行う展開を見せ、後方からはホワイト・ブルー ラインのカラーリング、チャールズ選手が追う展開です。そして、このラウンドではタイレル芳之内選手が中谷選手を抑え、8秒120をマークして暫定 ポールポジションタイムを出します。2番手はベネトン中谷選手で8秒280、3番手はチャールズ選手で8秒590です。チャールズ選手の走りはベテラン らしい落ち着きのある丁寧な走りで、殆どクラッシュするシーンは見られません。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。このラウンドは最終ヒートのFutaba F-1 Racingの森田選手が30L4'05.310、ベスト7秒890と再び暫定ポール タイムを守ります。2番手はPAPER MOONの黒田選手、30L4'06.840、ベストは森田選手と同じ7秒890。この辺りから路面グリップが高まり、ハイサイド 寸前の挙動を見せるマシンが続出している模様。ブーストを切ったり、ギヤ比を変えてよりマイルドなセッティングの方向にしている選手が多い様です。 3番手はTeam いけと〜ん?の芳之内選手で、29L4'01.380、ベスト8秒060で前回の7番手から大きく順位を上げてきています。若手ドライバー勢を見る と、Team SORAの春日空選手、HRFジュニアの木下選手がややミスも多くまだ苦戦を強いられている模様。続く最終ヒートでは頑張って貰いたいですね。

予選3ラウンド目
 F-1クラス予選3ラウンド目。1ヒート目はジョーダンカラーの三輪選手、Toyotaカラーの加藤選手、ティレルカラーの重松選手の3台のバトルで、共に 26周をマーク。トップフィニッシュはジョーダン三輪選手でしたが、残念ながら自己ベストには及ばず。2ヒート目はジタンカラーの鈴木選手がやはり好調 をキープし、28L4'02.290、ベスト8秒390でポールポジションを獲得しました。2番手は高安選手で後半の追い上げが素晴らしく、鈴木選手に僅か0.73秒及ば ないものの28L4'03.020、ベスト8秒440で決勝ではチャンスがありそうな差になってきました。後方では、7位、8位争いで、ティレル重松選手が6輪タイレ ル磯部選手を抜き7位に上がっている様です。新旧ティレル争いも目が離せません。
 F-1スケールクラス予選3ラウンド目。1ヒート目ではトロロッソの茂手木選手が自己ベスト更新の好調な走りで、トップフィニッシュ。8秒280で総合3番 手に上がります。2ヒート目では、6輪タイレル芳之内選手がベストを7秒台に入れ、7秒910でポールポジションを確定しました。総合2番手はベネトン中谷 選手で、8秒070。やや芳之内選手には溝をあけられたかたちとなりましたが、決勝は50周の周回レースで長丁場となるので、巻き返しのチャンスは大いにあり そうです。
 F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。1ヒート目では、HiroFactory Racing Family中谷選手とZEN橋本選手のトップ争いでしたが、中谷選手がトップ フィニッシュし、30L4'06.210、ベストもこの時点で7秒940が出ており総合6番手のタイムとなります。2ヒート目では、Teamいけと〜ん?の芳之内選手が 安定した走りでトップフィニッシュ。自己ベスト更新の30L4'04.200、ベスト7秒770で総合5番手のタイム。そして迎える予選最終ヒート。自己ベストを更新 する選手が多い中、PAPER MOONの黒田選手は何と31周をマーク!31L4'06.000、ベスト7秒700でポールポジションを決めます。2番手はFutaba F-1 Racingの 森田選手で、31周目前で後半のペースが落ちてしまい、30L4'00.750、ベスト7秒720でした。そして、3番手にジャンプアップしてきたのは、BIG+3 Racingの 川野選手。今朝四国から到着し、体力的にも非常にきつい中、何とか最後にまとめ30L4'02.430、ベスト7秒910でトップ争いに加わってきます。最終ヒートは 全員ベストが7秒台。非常にハイレベルな展開でした。

■予選順位■
F-1クラス
1位鈴木 和史 3R28L4'02.290
2位高安 理寛 3R28L4'03.020
3位三輪 幸太 2R27L4'05.320
4位高岡 一仁 3R27L4'07.700
5位加藤 和美 3R26L4'04.140
6位茂手木 達也3R26L4'05.270
7位重松 隆一 3R26L4'08.590
8位磯辺 靖哲 3R24L4'01.400

F-1スケールクラス
1位芳之内 剛 (TYRL-02)3R7.900
2位中谷 洋信 (BENE-01)3R8.070
3位茂手木 達也(TORO-01)2R8.280
4位重松 隆一 (TYRL-01)2R8.490
5位Charles Lightfoot(REDB-01)3R8.560
6位磯部 靖哲 (TYRL-04)2R8.950

F-1グランプリクラス
1位黒田 尚希 (PAM) 3R31L4'06.000
2位森田 栄俊 (FUR) 3R30L4'00.750
3位川野 貴義 (BI3) 3R30L4'02.430
4位多田 秀樹 (ZEN) 3R30L4'04.130
5位芳之内 剛 (IKE) 3R30L4'04.200
6位中谷 洋信 (HRF) 3R30L4'06.210
7位木下 真実 (HRJ) 3R30L4'08.080
8位橋本 努  (ZEN) 3R29L4'05.140
9位山田 努  (PAM) 3R29L4'05.240
10位福島 徳仁 (FKS) 3R29L4'05.900
11位春日 空  (SOR) 3R28L4'00.550
12位春日 亮介 (SOR) 3R27L4'08.390

決勝に向けて
 大勢のギャラリーが見守る中、激しい予選のバトルを終え、後は決勝を待つばかりです。各選手、最後のセッティング変更、セッ ティングに関するディスカッションが各所で行われている様です。今回コースがタイトである影響で、6輪マシンがインフィールド で有利と思われましたが、ほぼ4輪マシンと互角の勝負を繰り広げている模様。F-1クラス、F-1スケールクラスはどちらかと言うと F-1ラジコンの走り、面白さをギャラリーの皆さんに楽しく見て貰える様な走りを、そして、グランプリクラスはあっと驚くような 凄みのあるドライビングを期待しています。年間ポイント争いを見てみるとグランプリシリーズも大詰めとなったこのラウンドで、 年間シリーズに王手を掛けるか、それとも決めてしまう選手が出てくるか、はたまた次回に持ち越しになるのか、非常に楽しみです。 一方、隣のコースではYokomo提供の本格的ラジコンカーを使って、体験走行会が続いています。体験走行を待っている親子連れの列 は途切れる事なく、スタッフも休みが全く取れない中頑張っています。体験走行会のスタッフはZACブランドで世界的に有名なTABATA のスタッフに担当して頂きました。ここでの体験走行を通して未来のトップドライバーが育つと良いですね。タイム集計スタッフの 作業も整い、路面にはスターティンググリッドが書かれ、いよいよ決勝レースが目前となります。各選手の素晴らしいドライビング テクニックで会場の大勢のギャラリーを魅了してもらいましょう!

F−1グランプリクラス決勝Bメイン
 F-1グランプリクラス決勝Bメイン。何とこのヒートはTeam SORAの春日空選手と春日亮介選手の2選手のみの争いとなりました。Team SORAは今年度の F1RCGPに積極的に親子で参戦するチームで、遥々福岡県北九州市からの参加です。マシンのカラーリングもイメージカラーのブルーを基調に塗り分けら れ、非常に綺麗な仕上がりを見せます。仕様シャーシは今シーズン途中からZENのZFC012を使用。コースサイドはギャラリーで埋め尽くされ、いよいよ スタート。スタートは春日空選手が素晴らしい加速で、2番手の父である亮介選手がその後を追うかたち。空選手はグングンとペースを上げ、やがて亮介 選手を周回遅れにすべく、亮介選手の背後にピタッとつけます。ここからがこの親子2台のバトルの始まり。亮介選手はラップ遅れだけはなるまいと空選 手を必死にブロック。空選手はそのブロックを無理をせずに左右から揺さぶりを掛けます。この2台のバトルはこの後ゴールまで続き、最終的には空選手 がトップゴールを決めました。親子のガチンコバトルにギャラリーも非常に盛り上がりを見せたレースとなりました。

■決勝順位■
F-1グランプリクラスBメイン
1位春日 空  (SOR) 51L8'03.440
2位春日 亮介 (SOR) 50L8'03.160

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタートはジタンカラーの鈴木選手がポールポジションから好スタートを切ります。一方、2番手スタートのイエロー・ オレンジ高安選手は、後続の追突にあい大きく順位を落としてしまいます。2番手は4番グリッドからイエローのマシン高岡選手が浮上。3番手に クラッシュから復帰の高安選手です。コース上は早くも周回遅れが出てきますが、鈴木選手はそれを上手くパスして行きます。ここで2番手の高岡 選手とは半周以上もの差を築きます。ここで2番手争いは接触がありながらも、高安選手が浮上してきます。高安選手はこのヒートベストの8秒360 を出して、前を走る鈴木選手を追いかけます。しかし、鈴木選手はインを若干あけてかなり安全なライン取りで安定した走行をしています。周回遅 れの処理も無理せず待って、無駄なタイムロスをしない作戦か。高安選手はアグレッシブに攻めるので、その分周回遅れとの絡みがあったりと、一時 鈴木選手にラップされてしまいます。しかし、ラップされてから奮起したのか、また鈴木選手を抜き返し、鈴木選手の前を塞いで意地のブロック走行。 数周に渡ってそのブロック走行が続きましたが、鈴木選手が周回遅れの処理で2回も手間取り、その間に高安選手が物凄い勢いで鈴木選手に追いつき、 同一ラップで鈴木選手の直ぐ後ろまで迫ります。そしてタイム差は0.5秒〜0.1秒!テールツーノーズでラスト30秒。高安選手がインフィールド中ス トレートで勢い良くインに飛び込みますがオーバースピードでクラッシュし、タイムロス。その後に焦って続けざまに転倒し、勝負あり。ジタンカラ ーの鈴木選手が終始落ち着いた走りでF-1クラスの優勝を飾りました。惜しくも2番手は高安選手、3番手は高岡選手が三輪選手を抑えて入賞しました。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。スタートは各車非常に綺麗なスタート。トップはシリーズポイントランカーでもあるタイレル芳之内選手。2番手 にはベネトン中谷選手、3番手はトロロッソの茂手木選手と言うオーダーです。トップの芳之内選手のマシンはモロテック製の6輪タイレル。セットも 非常に良く決まり、インフィールドはインからインにオンザレールと言う動きを見せています。トップ芳之内選手と2番手中谷選手との差は2秒程。周回 遅れを交わしながら、いよいよピットイン規定周回数へ近づいてきます。いち早くピットに入ったのはトップを走行のタイレル芳之内選手、26周目に入り ました。その後、ベネトン中谷選手を始め、続々と後続もピットインします。スケールクラスはピットインのテクニックも重要で、ここで上手く走行でき るかどうかでトータルタイムが大きく変わってきます。各選手そつなくピットを終えると、3番手にはアメリカから参戦のチャールズ選手が上がってきます。 チャールズ選手はSpeed Passion SP1での走行。ライントレースも安定しており、見た目にも非常にスムーズで丁寧な走りが特徴。トップは芳之内選手で残り 5周。途中周囲遅れとの接触によるタイムロスがあったりしますが、終始冷静なドライビングが光り、2番手ベネトン中谷選手とのタイムさを3秒程に保ち、 タイレル芳之内選手が優勝!これにより、2013年スケールクラスのワールドチャンピオンに決定しました!!!特に今回の芳之内選手の走りはチャンピオン に相応しい程に、本当に素晴らし走りでした。2番手は惜しくベネトン中谷選手、3番手はチャールズ選手が入賞を果たしました。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。スタートはハイスピードなマシンながらも各選手非常に上手く決めて、殆どクラッシュ無く綺麗な出だし。1列の隊列 を成して走る姿にギャラリーからは歓声が上がります。トップはポールポジションからPAPER MOON黒田選手、2番手はFutaba F-1 Racing森田選手、3番手に BIG+3 Racing川野選手と続きます。以下、ZEN多田選手、いけと〜ん?芳之内選手の順。早くもラップ遅れも出だし、トップ争いはPAPER MOON黒田選手とFuta ba F-1 Racing森田選手とのバトルが激しさを増します。森田選手は前半のペースが速い内に黒田選手をパスしたい所ですが、黒田選手も巧みなブロックライ ンでなかなか前を譲りません。しかし、森田選手のテールツーノーズの揺さぶりから、黒田選手のインが若干開いた隙間を森田選手がねじ込み、インフィール ド右セッションで森田選手がトップに浮上します。その後、森田選手は徐々に2位との差を広げに掛かりますが、度々出くわす周回遅れでなかなかその差を広 げきれなく、思うようにアドバンテージが稼げない模様。その差僅かストレート1本分。そして、トップを走る森田選手がラップ処理でPAPER MOON山田選手を 抜いた瞬間、若干の接触&クラッシュで、2位を走る後方の黒田選手との差が一気に詰まってしまいます。それに焦ったか、森田選手は立て続けにフェンスに マシンをヒットさせ、何とフロント部を破損してしまいペースが上がらなくなってしまいます。そうしている間にも、PAPER MOON黒田選手はベストを7秒600に 上げて快走。その勢いは最後まで続き、見事激戦のグランプリクラスを制し、2013年年間シリーズ獲得並びに2年連続のワールドタイトルに向けて王手を掛け ました。森田選手は惜しくも2位フィニッシュ、3位フィニッシュはHiroFactory Racing Family中谷選手で、自信の初ワールドタイトル奪取に望みを繋ぎま した。

ポディウム表彰
 決勝のレース終了後、各クラストップ3でポディウム表彰です。大会会長の北澤氏より、トップ3入賞を果たした選手に対して副賞の盾が 授与されます。大勢のギャラリーが見守る中、今回も非常に白熱のバトルが各クラスで展開され、大変見応えのあるレースでした。F-1クラス ではジタンカラーの鈴木選手がお台場大会の連覇を飾り、スケールクラスはタイレル芳之内選手が見事2013年のスケールクラスのワールド チャンピオンに輝きました。スケールクラスはスピードだけではなく、スケール感を大事にした、本当にF-1が好きな人が集まるクラスで、そ の中のワールドタイトルは非常に意義のあるものです。グランプリクラスはPAPER MOON黒田選手が優勝し、ポイントリーダーに返り咲き、ワー ルドタイトル連覇に望みを繋げました。今後はHiroFactory Racing Family中谷選手との争いにも注目です。入賞された皆さん、本当におめで とうございました。

■決勝順位■
F-1クラスAメイン
1位鈴木 和史 54L8'01.550
2位高安 理寛 54L8'06.280
3位高岡 一仁 51L8'08.000
4位三輪 幸太 50L8'06.560
5位茂手木 達也49L8'01.950
6位重松 隆一 48L8'02.490
7位磯辺 靖哲 43L8'03.820
8位加藤 和美 D.N.S.



F-1スケールクラスAメイン
1位芳之内 剛 (TYRL-02)50L7'05.740
2位中谷 洋信 (BENE-01)50L7'08.790
3位Charles Lightfoot(REDB-01)47L7'21.780
4位茂手木 達也(TORO-01)42L7'17.170
5位重松 隆一 (TYRL-01)40L7'24.460
6位磯部 靖哲 (TYRL-04) 8L1'26.210





F-1グランプリクラスAメイン
1位黒田 尚希 (PAM) 61L8'05.540
2位中谷 洋信 (HRF) 60L8'07.830
3位芳之内 剛 (IKE) 59L8'02.210
4位森田 栄俊 (FUR) 59L8'03.230
5位木下 真実 (HRJ) 59L8'04.530
6位多田 秀樹 (ZEN) 58L8'08.110
7位山田 努  (PAM) 57L8'07.400
8位川野 貴義 (BI3) 56L8'00.480
9位橋本 努  (ZEN) 55L8'06.100
10位福島 徳仁 (FKS) 52L8'01.040

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、加藤和美選手のトヨタTF109が選出されました。トヨタ系のMEGA WEB開催と言う事で、トヨタ車を持ってくる 所がなかなか素晴らしい選択です。赤と白のコントラストが非常に綺麗に仕上がっており、また、細かい部分の仕上げに至るまで本当に良く できた一品でした。走行中は周りのギャラリーから大きな声援も飛び、トヨタのF-1の復活も心待ちにしたいですね。今後もも皆さんの力作を お待ちしています。

全体表彰・抽選会
 大会の最後はお待ちかね全体表彰式並びに大抽選会です。まず全体表彰式では、大会会長の北澤より参加者全員に表彰カードの授与が行われました。 次に、大抽選会です。加藤氏の司会で次々と協賛品が各選手に配られます。景品のスポンサー名、商品名が分かりやすく紹介され、まだ発売になって いない商品もちらほらあります。抽選で当たった皆さんは非常に喜んだ表情で受け取りに来ていました。そして、抽選の最後の大物の景品はじゃんけん 大会が行われ、選手や同行のお友達やご家族の方なども加わり盛り上がりを見せました。毎回景品を提供して下さるスポンサーの皆様、本当にありがと うございました。その後、競技委員長兼放送委員長の加藤氏より総評と、大会会長の北澤氏より挨拶が行われ、2回目となるこのお台場大会が成功のう ちに幕を閉じました。皆様本当にお疲れ様でした。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手県名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。
次回行われる予定のF1RCGPは、F1RCGP2013 Round11 in 千葉 RC STADIUM SODEGAURA、1週間後の11月10日(日)開催のイベントです。久しぶり の外のアスファルトトラックです。千葉県の袖ヶ浦市周辺には現在アウトレットショッピングモールなどが新設されましたので、ご家族連れでも是非 お越し頂ければと思います。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたMEGA WEB様、運営をお手伝い頂いた競技委員長兼放送委員長の加藤様、体 験走行並びに搬入搬出のお手伝いを頂いたTABATAの木村様、山下様、ビデオ掛かりで夜遅くまでご協力頂いたRCT伊藤様、カーペットや機材をお 貸し頂いたFUKUSHIMAYAの福島様を始め、スタッフの皆様と大勢の参加選手の有志の皆様、計測器をお貸し頂いたRC STADIUMセイキ様、沢山の協 賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で無事に東京お台場大会を開催する事ができ、成功する 事が出来ました。後残るはシリーズで2戦、そして12月の福岡NEXTERのウィンターフェスタだけとなりました。これからも皆様に喜んで貰える様 に精一杯頑張る所存ですので、応援宜しくお願いいたします。