天気:晴れ(屋内)、気温:8℃、湿度:42%、路面温度:6℃
F1RCGP2014のシリーズ開幕戦が、奈良県にあるRCスタジアムセイキ(室内オンロードサーキット)で開催されました。ここRC
スタジアムセイキでのF1RCGP開催は6回目、開幕戦は5年連続になります。関西地方ではF-1イベントのメッカとして知られ、老若男女
幅広いRCファンで常に賑わいを見せています。サーキットは1F,2Fに1/12〜1/10スケールサイズ(ドリフトもOK)のラジコンが楽しめ
るスペースが設置され、ピットエリアは冷暖房が完備。ラジコンシーズンと言われる春、秋、以外にもいつでも最高のコンディション
でラジコンを楽しめます。サーキットショップもAtlantisのバッテリー、モーター、充電器等のパワーソース関連製品をはじめ、キッ
トメーカーではタミヤ製品、パーツが充実。また、各メーカーのスペアパーツも充実しており、急なアクシデントが起きてパーツが必
要になっても安心の品揃えです。ショップ店長の加藤和美氏も、非常にフレンドリーに対応してくれます。ラジコン初心者の方も、エ
キスパートの方も、また、お近くの方も、遠方の方も、是非サーキットに遊びに行ってみてください。
開幕戦の舞台となるのは、1Fのアスファルト路面の電動オンロードサーキットです。1周130m、25mのバックストレートを持ち、路
面は細粒のフラット舗装。毎年12月にコースレイアウト変更がなされる事になっているので、前回のF1RCGPとは今回のレイアウトは
異なります。いずれにしても、F1RCGPシリーズ戦の中でも超テクニカルサーキットの1つに数える事が毎回できるくらい、切り返し
も多いタフなコースレイアウトになっています。
レースウィークは非常に寒さが厳しく、近県からは早くも初雪、初積雪の観測連絡が届く中、奈良県内は固より、県外からも参加者
が集まりました。参加人数はF-1ローカルクラス:10名、F-1クラス:8名、F-1スケールクラス:3名、F-1グランプリクラス:2チーム3
名、合計24名です。天候と寒さの関係で若干人数は減りましたが、熱いF-1ファンの気合でピットエリアナ内は熱気ムンムンです。今年
のRCスタジアムセイキのローカルクラスは17.5Tモーターにノンブーストアンプが指定となり、より大人しいパワーで接近戦を楽しめる
内容になっています。F-1クラス2014年度F1RCGP公式ルールの方は、ギヤ比が大きく変わり、F103タイヤを使う場合は93/25、F104タイヤ
を使う場合は93/23と2種類規定されました。また、年間3戦のポイントも計算し、ランキングを公式に決めるレースとなります。F-1スケ
ールクラスは、アンプがノンブーストタイプが義務付けられ、KV値も2,220が最大となります。よりスケールを重視した格好となり、ス
ケールF-1ファンも安心して楽しめるスピードに進化を遂げています。F-1グランプリクラスは、殆どルールは変わらない内容となってい
ますが、ヘルメットの高さ規定など、細かい部分でよりスケールを意識したレースレギュレーションが確立されています。全体的にはグ
ランプリクラスを除き若干のスピードダウンの方向に行っており、レース自体の敷居を下げる様に配慮されているのがF1RCGP2014ニュー
レギュレーションの内容です。6年目を迎えるF1RCGPは幸いにもまたRCスタジアムレースでの開催からスタートできる事を本当に嬉しく
思っています。皆さんで時間の許す限りこの開幕戦を楽しんで行きましょう。
プラクティスDay
前日は練習走行日は非常に気温が冷え込みました。情報によると近県では今晩から明日朝にかけて積雪予想です。明日当日の最高気温
もたったの3℃と言う予報となっています。しかしながら、地元を中心にF-1を心から楽しむファンがコースに駆け付け、熱心に練習走行
に励んでいる様です。F-1ローカルクラスはブルー・イエローのマシン、地元ドライバー土井選手が軽快な走りで好ラップを出している模
様。フェラーリ使いの荻野選手もF-1クラス、F-1ローカルクラスのマシン2台体制で熱心にセットアップを進めています。F-1クラスは愛知
から参加の重松選手も登場。重松選手はティレルのマシンを愛用し、今年もスケールクラスとWタイトルをかけてレースに挑みます。F-1
スケールクラスは木下真実選手が今年タイトルを目指しこのクラス初出場。グランプリクラスの雨用の車をナローに改造し、準備を進めて
います。一方、レースディレクターの加藤選手も急遽タミヤTRF101を組み立て、スケールクラスに参戦。ホームサーキットで表彰台を目指
し、夕方まで車高のセットなど細かくマシン整備をしたせいか、シェイクダウンは先ず先ずの模様。F-1グランプリクラスは去年惜しくも
ワールドチャンピオンのタイトルを逃したHiroFactory Racing Family中谷選手、そして、新規加入した木下選手が早朝から猛練習で、特に
今年はタイトル2冠の奪取に精力的に取り組んでいる様です。木下選手は2013年の開幕戦のローカルクラスがF1RCGPへのデビュー戦で、し
かも優勝を勝ち取っています。非常に相性の良い同サーキットでグランプリ初優勝に期待が掛ります。
午後には運営サイドも準備が進み、ミーティングも早々と終えます。特にいつも時間を要するコースバナー貼りは各社1枚事前に加藤氏
が操縦台前に貼り付けてくれていたので練習走行の中断もなく、各選手思う存分セットアップに時間を掛けられたと思います。短いオフシ
ーズンを終え、F1RCGP2014いよいよ明日開幕となります。今シーズンはどこのチームの誰が世界チャンピオンを手にするのか注目して見て
行きましょう。
大会当日
今年も非常に寒い朝となりましたが、会場には早朝から大勢の参加者が集まっています。会場の駐車場の車の中には雪がかなり被って
いるものもあり、道中の天候が激しかった事が伺えます。ピットは熱気があり、受付を終えた選手は朝の練習走行並びにマシンの最終セッ
トアップに余念がありません。昨日とは違って今朝から多くのマシンが走行を重ねるせいもあって、路面コンディションは非常に良く、ベ
ストラップ各車塗り替えての走行が続く模様。F-1ローカルクラス、F-1クラス、F-1スケールクラスのマシンは昨年に増してよりスケール
感にあふれるカラーリングが多い様です。コースの方ではF-1ローカルではホワイト・イエロー・ブルーカラーの土井選手が昨日の練習走行
と同じく好調な走行で周回を重ねています。また、RCスタジアムセイキをホームコースとするイエローのカラーの高岡選手も、好調の様です。
F-1クラスでは愛知より参戦のジョーダンカラーの三輪選手も登場し、いつものように淡々とセットアップをこなしています。おそらく何も
トラブルさえ無ければ上位進出を間違いなくしてくるでしょう。そして、同クラスで優勝候補のホワイト・グリーン・レッドのオリジナルカ
ラー中久保選手も鋭いライン取りで好タイムを出している模様。地元勢としては負けられない所です。F-1グランプリクラスは開幕ダッシュ
を決めるべく、HiroFactory Racing Familyの中谷選手、木下選手の2名が細かい最終調整の走行をし、準備も万端な様です。やはり木下選
手が好調です。それにTeam TMサーキットの野尻選手がどう絡んでくるかも注目です。野尻選手のマシンはTECH F130で、ギリギリまで軽量化
したマシンとなっています。走行の方も非常にアグレッシブなドライブで、自信初の表彰台に向けて最終調整を続けている模様。
朝の練習走行タイムも終え、次にドライバーズミーティングへと進みます。大会放送委員長・加藤氏の司会で、先ずは大会会長・北澤氏の
挨拶、RCスタジアム正規の専務・栗本氏の挨拶、その後に詳しいレギュレーション、大会ルールのアナウンスがありました。皆さん非常に真
剣な様子で説明を聞いており、次第に緊張感も伝わってきます。F1RCGP2014新シーズン、ドライ宣言により、いよいよ開幕となります。
予選1ラウンド目
F-1ローカルクラス予選1ラウンド目。5分間のベストラップで争われるこのクラス、まずヒート目でトップゴールを果たしたのは、ウィ
リアムズの佐野選手。イエローカラーの高岡選手とのバトルでは両者13秒430のベストが並び、セカンドラップで佐野選手が勝利しました。
佐野選手はこの時点で総合6番手タイムとなります。2ヒート目ではホワイト・イエロー・ブルーカラーの土井選手が登場。やはり予選の
走りも好調で、同ヒート2番手のスーパーアグリ冨田選手を振り切りトップゴール。同時にベストも唯一の12秒台、12秒930をマークし、暫
定ポールとなります。
F-1クラスは今年から3戦のポイント争いのシーズンとなり、各選手気合いが感じられます。F-1クラス予選1ラウンド目。先ずは1ヒート
目、レッドブルの西口選手がトップをリードしましたが、レース後半にペースを上げてきたイエローのマシン高岡選手が最終的にはトップゴ
ール。19L4'12.870、ベスト12秒970をマークし、総合でも暫定ポールタイムをマーク。2ヒート目はホワイト・グリーン・レッドの中久保選
手とジョーダン三輪選手との激しいトップ争いで、コンマ差のレースでしたが、両者に途中ミスやクラッシュもあり全体的にはややタイムが
伸びなかった模様。トップゴールは中久保選手で、18L4'02.140、ベスト12秒940で総合3位と言う結果に終わります。
F-1スケールクラス予選1ラウンド目。こちらは4分間のベストラップの争い。今シーズンから参戦のレイトンハウス木下選手が序盤から
かなりのハイペースで他車を圧倒。ベスト12秒600を13周目に叩き出し、4分を待たずに走行を終え、次のグランプリクラスに備えます。2
番手は昨日マシンをシェイクダウンしたばかりながら、田村氏のメカニックも加わり好調な加藤選手、13秒350を5周目にマーク。3番手は
昨年度同クラスシーズン3位の実力者、ティレル重松選手。タイムは14秒840です。全体的にはレース後半に掛けハイサイドするマシンが見
受けられ、路面グリップは順調に良くなっている模様。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。4分間の周回レースで争われます。このラウンドは2チーム3選手と少ないながら、超ハイレベル
なレースが展開されます。HiroFactory Racing Family木下選手が早くも素晴らしい立ち上がりでトップを走行、2番手に付けるのは同チーム
の中谷選手。3番手はTeam 和歌山から参戦のTMサーキットの野尻選手。途中、HiroFactory Racing Family中谷選手が大きくクラッシュし順
位を下げる場面もありましたが、最終的には2位フィニッシュ。トップフィニッシュはHiroFactory Racing Familyの木下選手で、19L4'01.740、
ベストは12秒350。各選手のベストだけをを見ると各選手横並びで、中谷選手が12秒260、野尻選手は12秒310です。まだまだ残るラウンドでは
誰がポールを獲得するのか気が抜けない状況です。
予選2ラウンド目
このラウンドは先ほどの1ラウンド目からの成績を元に組み換えが行われました。F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。1ヒート目はウィリアムズ
の佐野選手が序盤から13秒台前半のタイムを連発。2番手にイエローの高岡選手が追い、最後まで両者一歩も譲らないバトルが展開し、トップゴールは
ウィリアムズカラーの佐野選手、ベスト13秒110で暫定5番手のタイム。2ヒート目はホワイト・イエロー・ブルー土井選手、スーパーアグリカラーの
冨田選手とのトップアップ争いが展開。2台とも12秒台をマークし、土井選手が12秒940で総合トップ維持。冨田選手は12秒970で総合2番手となります。
F-1クラス予選2ラウンド目。1ヒート目でマクラーレンの大西選手が終始トップを走行し、トップゴールまで果たすも、後車検で重量不足で車検失格
となってしまします。代わってこのヒートトップはオールドボディーのフェラーリ荻野選手。一方、同じくオールドボディーのマクラーレン高橋選手は
パワーソースが540モーターとの事。周りがブラシレスが多い中大健闘の走りです。2ヒート目はレッドブル西口選手が序盤から好調な出だしで他車を
リード。2番手はジョーダン三輪選手で途中まで西口選手を追い詰めるも、インフィールドでまさかのクラッシュ。代わって2番手には中久保選手が浮上
するも、トップは変わらずレッドブル西口選手、19L4'10.510、ベスト12秒900で逆転の暫定ポールタイムをマークします。
F-1スケールクラス予選2ラウンド目。このラウンドでもレイトンハウスマーチの木下選手が独走で唯一の12秒台、1ラウンド目のタイムには及ばない
ものの12秒650を出し、暫定ポールを守ります。木下選手はこの先もトップタイムを連発して、スケールクラスの完全優勝を目論んでいる模様。2番手は
ザウバー加藤選手で13秒120。3番手はティレル重松選手で14秒800、共に自己ベスト更新でした。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。HiroFactory Racing Family木下選手、TMサーキット野尻選手、HiroFactory Racing Family中谷選手の順でス
タートが切られます。スタート後間もなく、TMサーキットの野尻選手がミス。HiroFactory中谷選手が2番手。トップはHiroFactory木下選手で、同チーム
の1、2体制。木下選手のマシンはパワフルながらもリアグリップが安定しており、HRF10Xのマシン性能の良さも伺えます。そして、木下選手、中谷選手
共に20周をマークし、木下選手は20L4'07.270、ベスト12秒050で暫定ポールを守る格好となります。
予選3ラウンド目
昼休みの練習走行時間を挟み、F-1ローカルクラス予選3ラウンド目。いよいよ最終ラウンドの局面を迎える1ヒート目から激しいバトルが展開
されます。1ヒート目はウィリアムズ佐野選手がトップ走行でしたが、同じウィリアムズの玉置選手が逆転。タイム差は100分台の争い。しかし、
最後の最後でベスト13秒120を佐野選手が出しトップフィニッシュ。続くヒートは、冨田選手がこれまでのスーパーアグリカラーからオリジナルの
カラーでしかもローノーズのマシンにボディーチェンジし、本気モードで挑んできました。しかし、前半はホワイト・イエロー・ブルーの土井選手
がトップを走行。その後、ホワイト・パープルのマシン冨田選手が12秒830で逆転でトップに浮上!しかしその直後にインフィールドで大きくクラッ
シュしリタイヤ。その後、土井選手、小谷選手も12秒8台のスーパーラップで更新しますが、冨田選手のタイムには及ばず。冨田選手が逆転でポール
ポジションを獲得しました。
F-1クラス予選3ラウンド目。先ほどのラウンドではまさかの重量規定によりタイムが出せなかったマクラーレン大西選手がトップに浮上と思いきや、
激しいクラッシュで大きく順位を下げます。代わってトップに立ったのはティレル重松選手。しかし、マクラーレン高橋選手が逆転でトップ。その後
更に逆転でマクラーレン大西選手が再びトップになるめまぐるしい展開。最終的には大西選手が18L4'09.130、ベスト13秒090で総合6番手タイムをマー
クします。2ヒート目は、1、2周目をホワイト・グリーン・レッドの中久保選手が取りますが、イエローのカラー高岡選手が12秒750を出しトップに
浮上。そこに、レッドブルの西口選手まで加わり、3者によるめまぐるしいトップ争いが展開。ジョーダンの三輪選手はクラッシュもあり若干遅れて
います。そして最後はレッドブル西口選手が速さで上回り、19L4'07.290、ベスト12秒730でポールポジションを決めます。
F-1スケールクラス予選3ラウンド目。レイトンハウスの木下選手は序盤からハイサイドを期しますが、速さは健在。一時ザウバー加藤選手に前を
行かれるも、直ぐに逆転で、12秒460のベストを塗り替え、同クラス初参加とは思えないパーフェクトな予選でポールポジションを獲得。2番手はこ
ちらも自己ベストを更新したザウバー加藤選手。3番手はティレル重松選手が付けます。
F-1グランプリクラス予選3ラウンド目。1周目はTMサーキットの野尻選手が取ります。続いて、HiroFactory勢の中谷選手、木下選手が続きます。
その後、野尻選手は徐々にミスが目立ち始め、後退。木下選手が代わってトップに浮上。HiroFactory Racing Family木下選手はこのラウンドもき
ちんと走り切り、自身初となるポールポジションをパーフェクトな形で決めます。タイムは20L4'04.120、ベスト11秒940です。同じく2番手確定の
中谷選手も20L4'08.250、ベスト11秒930でHiroFaactoryはかなり好調です。
■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位 | 冨田 洗平 | 3R12.830
| 2位 | 土井 昌登 | 3R12.850
| 3位 | 小谷 宣公 | 3R12.860
| 4位 | 佐武 良昭 | 2R13.000
| 5位 | 佐野 和雄 | 2R13.110
| 6位 | 荻野 健司 | 3R13.120
| 7位 | 玉置 芳弘 | 3R13.140
| 8位 | 高岡 一仁 | 3R13.190
| 9位 | 大西 友紀 | 3R13.350
| 10位 | 高橋 和久 | 3R13.750
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F-1クラス
1位 | 西口 竜二 | 3R19L4'07.290
| 2位 | 高岡 一仁 | 3R19L4'07.560
| 3位 | 中久保 昌弘 | 3R19L4'09.160
| 4位 | 三輪 幸太 | 2R18L4'02.660
| 5位 | 荻野 健司 | 2R18L4'08.780
| 6位 | 大西 友紀 | 3R18L4'09.130
| 7位 | 高橋 和久 | 3R18L4'10.350
| 8位 | 重松 隆一 | 3R17L4'01.030
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F-1スケールクラス
1位 | 木下 真実 (LYTN-01) | 3R12.460
| 2位 | 加藤 和美 (SAUB-01) | 3R12.880
| 3位 | 重松 隆一 (TYRL-01) | 3R14.680
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F-1グランプリクラス
1位 | 木下 真実 (HRF) | 3R20L4'04.120
| 2位 | 中谷 洋信 (HRF) | 3R20L4'08.250
| 3位 | 野尻 信行 (TMC) | 3R19L4'03.100
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