F1RCGP レースリポート


第5戦 F1RCGP2014 in China
RCIV2 Shanghai Circuit 2014年4月25日(日)


天気:雨時々曇り(屋内)、気温:26℃、湿度:84%、路面温度:27℃

 F1RCGP2014今シーズン初の海外ラウンドとなる中国・上海ラウンドが、上海にあるRCIV2サーキットで行われました。これまでの中国・上海グランプ リでは、アスファルト舗装のRCIサーキットで行われていましたが、今回は新しく2014年4月にオープンしたRCIV2サーキットに場所を変えて、よりハイグリ ップなカーペット路面で行われました。RCIV2は、RCIサーキットと同じく、Rickさんがオーナーで、Bobbyさんが運営・管理する屋内サーキットになります。 今年の4月にオープンしたばかりで、施設は非常に綺麗で快適です。室内のオンロードコースは、1周約150mのCRCカーペット路面になり、仕切りはプラスチ ック製の四角い角材で仕切られています。コースレイアウトはテクニカル過ぎず、且つ、攻め所も多く、エキスパートにも走って楽しいものになっています。 コースの屋根はアーチ状になっており、所々半透明の板で自然の光を取り入れる設計になっているので、コースは非常に明るく、また、コースを照らすライト も通常よりも多く、ナイターになっても信じられない程明るく見やすい環境になっています。ピットエリアは広いオープンスペースと、月々の契約で個室も 完備され、共に冷暖房完備。中国の夏は非常に暑いので、屋内が暑くなり過ぎない様にする配慮は至る所で行われており、オンロードコースの外壁に大型フ ァン4台でエアーベンチレーションによる換気が行われ、操縦台の後ろの窓から涼しい風が常時流れてくるので、非常に快適にRCを楽しめる様になっています。 隣接するRC PROSHOPは、あらゆるパーツが揃い、HPI、SMC、REEDY、TRACK&FIELD、Much More、SAVOX、SKY RC、Acorn Racing、Thunder Power、Speed Passion、 Futaba、RC Magazineそして、RCIV2のオリジナルブランドであるPardusまで幅広い品揃えです。また、RCIV2の隣の敷地には、人工芝のオフロードコースがあり、 その脇にはまだ建設中ではありますが、各ブランドのRCショップがオープンする予定になっています。人工芝のオフロードコースには大会期間中も1/10バギー やトラックで多くのドライバーが楽しく遊んでおり、本格オンロードコースと合わせて、オンロード・オフロード問わず中国市場では最も素晴らしいRCカー総 合施設の1つとなっています。また、宿泊施設として、最寄りのホテルまで徒歩1分足らずで行けるのも非常に便利な環境となっています。
 当日の参加人数は、1/12 Racing クラス:13名、F-1アジアクラス:3名、F-1スケールクラス:12名、F-1GPクラス:8チーム、10名、合計38名のエントリー でした。今回は中国市場で急激にファンが増えていると言う1/12スケールレーシングカークラスを特別に加え、アジア国際圏では恒例のアジアクラス、そして、 F1RCGPのレギュラークラスをメインに、中国の熱狂的なF-1ファンを集め盛大に開催する事ができました。日本から参加はHiroFatory Racing Familyの中谷選手。 そして、中国在住の日本人メンバーとして、柴田選手をはじめ、恩田選手等も参加し、大会に花を添えて頂きました。1/12スケールクラスはストッククラスレギ ュレーションで、17.5Tモーターに1セルLiPo+ノンブーストアンプが指定となっており、初心者でも扱いやすいスピードのレギュレーションです。F-1クラスは、 アジアクラスのみ17.5T+ブーストOKのレギュレーションになり、こちらはハイスピードなレースバトルが期待できる内容になっています。F-1スケール、グラン プリクラスは21.5Tノンブースト指定で、車幅とタイヤの違いがレギュレーションの大きな違いとなります。各クラス中国流のRCの楽しみ方も加わり、終始和や かな雰囲気の下で楽しくレースが行われました。

プラクティスDay
 前日はレースレジストレーション及び、練習日に割り当てられました。朝10時のサーキット開店から多くのエントラントが集まり、早くも賑わいを見せてい ます。中国では実車F-1GPの開催もあり、F-1人気はラジコンカーでも同様に続いています。各選手、受付を終えると、タイヤを受け取り先ずはタイヤサンダー でタイヤ径の調整から始めている様です。今回は1/12レーシングクラスもあると言う事で、1/12クラスはタイヤにSXT3.0のグリップ剤の塗布が認められていま す。グリップ剤の乗ったコースはたちまちハイグリップな路面へと変わるため、コーナーリング性能アップの為のタイヤ径調整です。タイヤ径は概ねフロント のタイヤ径がφ51、リアタイヤ径がφ52位で合わせている選手が多い模様。また、カーペット保護の観点により、1/12スケールでは3mm、F-1では4mm以上の車高 が義務付けられます。この辺りもセッティングを決めるには非常に重要なファクターになってきます。また、今回は10代以下の若いドライバーも多数エントリー があり、親子連れでお父さんがメカニックとなって子供のレースを支えるといった形態が増えてきてきている様です。これは今後の中国RC市場にとっても非常に 喜ばしい事です。各選手夕方頃にはセッティングが煮詰まり始め、タイムの方もかなり上がってきました。1/12レーシングクラスのタイムは11秒前半、F-1GPク ラスはHiroFactory Racing Family中谷選手の10秒6が最速ラップで、他の選手は11秒〜12秒台が多い模様。F-1アジアクラスは17.5Tフルブーストのパワーソース で、10秒前半のタイム。JJ選手が最速となる10秒1をマークし、中谷選手を一歩リードする格好となっています。明日のレースもこの調子で各選手自己ベストを どんどん上げてくる事でしょうから、ハイペースな素晴らしいバトルが期待されます。

大会当日
 大会当日は雨模様の中、かなり湿度が上昇する朝を迎えます。8時のコースオープンと同時に続々と参加者が集まってきます。早くも練習走行が開始され、コー スコンディションは昨日と変わらずに良好の様です。この日からF-1クラスの参加者に対して、グリップ剤を使っていないかどうか確認の為に、走行前にクリーナ ーでタイヤをワイプするレギュレーションが加えられます。その為、マシングリップ的には若干のグリップダウンを余儀なくされ、多少セッティングをグリップ 重視に変更する選手もちらほら見受けられます。F-1スケールクラスの選手はナロートレッドの為、よりコーナーリング性能を上げる為にフロントキャンバーを多 めに付ける選手が多い様子。F-1グランプリ、F-1アジアクラスはHiroFactory Racing Family中谷選手が好調なラップで走行を重ねるせいか、地元勢の注目を浴び て大勢の選手がピットにセッティングを聞きに来ています。中谷選手はフロントウィング幅を細かく調整するなど、地元中国勢にとっては非常に新鮮なセッティン グ方法に見えたのでしょう。一方、RCIV2をホームサーキットにするJJ WAN選手はF-1スケール以外の3クラスにエントリー。車の仕上がりはまだまだですが、持ち前 のアグレッシブな走りで今朝の練習走行では好タイムを出している模様。しかし、ミスが若干多い事もあり、トータルタイムは伸び悩んでいる様です。
 レース前のドライバーズミーティングを終え、いよいよF1RCGP Round5 in Shanghaiのスタートです。F-1アジアクラス、GPクラスが予選4分レース3ラウンド、決 勝8分レース3ラウンドのポイント制。F-1スケールクラスは予選15分間のタイムアタック2ラウンド、決勝は100周レースで途中ピットスルーの義務1回、1/12レーシ ングクラスは、予選8分レース3ラウンド、決勝はAメインのみ8分レース3ラウンドで行われます。各クラス、例年よりも選手のレベルが高くなってきているので、見 応えたっぷりのレース展開となるでしょう。

予選1ラウンド目
 1/12レーシングクラス予選1ラウンド目。現在上海で盛り上がりを見せ始めている1/12レーシングクラスです。1ヒート目は、薄いピンクのカラー Ai選手が終始安定した走りを見せ、41L8'01.217、ベスト11秒185でトップフィニッシュを果たします。2ヒート目は、序盤からJJ選手がダントツの走り でトップを走行。2位にレッド・ホワイトのカラーリングのBobby選手が続く展開。すると、Bobby選手のプレッシャーからか、JJ選手がインフィールド で大クラッシュ!マーシャルに助けられ復帰するも、Bobby選手が前に出ます。その後、残り1分で必死に追い上げを見せたJJ選手がBobby選手を交わし、 トップゴールを決めました。JJ選手は、41L8'02.382で、2番手のタイム。このラウンドは1ヒート目のAi選手が暫定ポールポジションを獲得しました。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。序盤はフェラーリカラーのYi Chen選手が弱アンダーなマシンを見事に操り、12秒036のベストタイムをマーク。 しかし、後半にかけてグリーンのロータスカラーのTang選手が追い上げを見せ、11秒876のスーパーベストをマーク。しかし、後の後車検で、アンダー ウェイトにより、タイムが抹消され、このヒートはYi Chen選手が取ります。続く2ヒート目では、レッドブルカラーの2台、Yi Chen Jiang選手、Gu Jia選手がハイペースで走行を重ね、早くも12秒台前半のタイムをマーク。しかし、後半にはブラックのロータスカラーのRick選手が鋭い走りで、11秒809 までベストラップを出します。Rick選手はコースオーナーでもあるせいか、ピットクルーは4人態勢で万全の構え。コースサイドからも大歓声が起きます が、レース後の車検でこちらもアンダーウェイトでタイム末梢、このヒートはレッドブルYi Chen Jiang選手がとります。そして、1ラウンド目は、1ヒー ト目のフェラーリYi Chen選手が暫定ポールを決めます。
 F-1アジアクラス予選1ラウンド目。ホワイトカラーのJJ選手が快調なペースで走行。レース中盤までに後続を10秒まで引き離します。2位はグリーン のカラー中谷選手。その後、JJ選手は左セクションでウォールにヒットし、車のバランスを崩してしまった模様。変わってトップに立ったのは、中谷選手! ベテランらしいクレバーな走りで、そのままトップを死守。しかし、最終ラップを走り切らないと言うアクシデントもありましたが、22L3'47.461、ベスト 10秒659でトップゴールを決めます。2位ゴールはJJ選手、22L4'07.697、ベストは中谷選手を上回る10秒500をマーク。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。Team 3 Racingのオレンジ・ホワイトのリアウィングのDom選手が、非常に素晴らしいストレートエンドの伸びを 見せ、快走でトップゴール、20L4'09.467、ベスト11秒667でこのヒートトップゴールを決めます。続くヒートでは、Team TABのホワイト・グリーン・ブラック・ オレンジでカラフルに塗り分けられたマシンを駆るBen選手がスタート前にメカトラブルが発生し、波乱の展開を見せます。レースは、HiroFactory Racing Family中谷選手と、Team CHESHENのマルボロカラーJJ選手が熾烈なトップ争いを繰り広げます。2台のマシンの動きを見ると、インフィールドのコーナーでは 中谷選手のマシンがコンパクトに曲がり、JJ選手はややアンダーの模様。その差が効いてか、中谷選手が22L4'04.386、ベスト10秒829でどれもJJ選手を上回り、 トップゴールを果たしました。



予選2ラウンド目
 1/12レーシングクラス予選2ラウンド目。ホワイトのカラーリングのAi選手がこのラウンドでもトップを独走。2位のピンクのマシンFabio選手とは1周 差近いリードを保ちます。その後も、Ai選手の勢いは止まらず、2位に2ラップの大差を付け、Ai選手が42L8'04.869、ベスト11秒100で先ずはこのヒートで のトップフィニッシュを決めます。次に、2ヒート目は、レッド・ホワイトのカラーリングのBobby選手が序盤クラッシュにより大きくタイムロスする中、 JJ選手がトップを快走します。ベストは10秒688をマーク。トータルでは43L8'00.599と、44周にもう直ぐ手が届く程の記録で暫定ポールを奪取。このヒート 2番ゴールは同じくホワイトのボディカラーのJimmy選手で、41L8'00.227でした。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目。ヒート1では、レース序盤にブラックのロータスLuyi Zhang選手がリタイヤし、シルバーのメルセデスWei Yao Sun 選手もフロントサス破損する激しい展開の中、ウィリアムズのJason Wang選手が11秒876を叩き出し序盤トップに立ちます。その後、グリーンのロータスカラー のTang選手が鋭いライン取りで1周を決め、11秒791でトップタイムをマーク。その後の車検でもTang選手は見事通過し、記録が生きました。2ヒート目は、ス タート直後にレッドブル・ハイノーズカラーのYi Cheng Jiang選手が12秒010のベストを出すと、ブラックのロータスカラーのRick選手が満を持してタイム アタックを仕掛けます。その直後、Rick選手が勢い余ってフロントウィングを破損するも、直ぐに復帰。その後も素晴らしい走りで、何と11秒656のスーパー ラップを樹立し、暫定ポールポジションを奪います。
 F-1アジアクラス予選2ラウンド目。序盤からグリーンのカラーリングの中谷選手が快走を重ね、トップで周回するも、ポンダートラブルであえなくノーカ ウントとなってしまいます。代わってホワイトのカラーJJ選手がトップに浮上し、ベストは10秒423に塗り替え、そのまま楽にトップゴール!23L4'04.335で 暫定ポールを決めます。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。1ヒート目でTeam 3 RacingのDom選手が快調に飛ばすも、インフィールドでクラッシュしてしまいます。 Dom選手のタイムロスの間、Team HiroFactory 2のホワイト・ブルーカラー柴田選手がトップに浮上。その後、Dom選手が追いつき、トップ2台のテール ツーノーズのバトルが展開。結局このヒートは、Dom選手が21L4'05.705で逆転トップゴールを果たします。2ヒート目は、序盤からTeam CHESHENのマルボロ カラーJJ選手がレースをリードするも、周回遅れとのアクシデントで大きくタイムロス。その後、HiroFactory Racing Family中谷選手とJJのバトルが 勃発。しかし、JJ選手が電気系のトラブルでスローダウン。中谷選手がこのラウンド、22L4'07.092、ベスト10秒842で、トップゴール。自身の記録は伸ばせ ませんでしたが、暫定ポールを守りました。


予選3ラウンド目
 1/12レーシングクラス予選3ラウンド目。1ヒート目は3ラウンドになってもAi選手が好走を見せます。トップAi選手、2位Fabio選手、3位にYi選手の順。 ここでもやはりAi選手が終始安定したラップを重ね、42L8'00.252、ベスト11秒016でトップフィニッシュを決めます。2ヒート目は暫定ポールのJJ選手が 登場。そしてそのJJ選手が素晴らしい立ち上がりで序盤から他選手を圧倒。2位はピンクカラーのRocket選手が続く展開ですが、付いていけてません。そ の後もJJ選手が10秒566までベストを引き上げ、まったく危なげのない走りで44L8'04.017でポールポジションを獲得します。
 F-1アジアクラス予選3ラウンド目。スタート前にホワイト・ブルーのボディーカラーTang選手が緊急ピット。何とか無事に修理を完了し、スタートには 間に合います。JJ選手は最終ラウンドにきても快調なペースでレースをリード。10秒245のベストでアベレージでも10秒中盤から後半のタイムで走行を重ね ます。このまま自己記録更新かと思った瞬間、残り1分で高速シケインでクラッシュ!サーボホーンが壊れ、リタイヤに。代わってトップになったのは、中谷 選手!大人の走りでシブトク2位に付けていたので、流石のトップゴール。第2ラウンドのJJ選手の記録には及びませんが、23L4'05.231、ベスト10秒297で 総合2番手につけます。ポールポジションはJJ選手に確定です。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。1ヒート目は、序盤Team 3 RacingのDom選手がトップを走行するも、インフィールドでスタック。ここでトップに 躍り出たのは、グリーンのカラーTeam SAXOのJimmy Qian選手。そして、21L4'08.459、ベスト11秒234で、総合4番手のタイムとなります。2ヒート目は、注目 のポール争いがHiroFactory Racing Family中谷選手とTeam CHESHENのJJの間で繰り広げられます。序盤に中谷選手がリードし、JJはややミスが目立つ走りで、 その差は徐々に開きます。中谷選手の駆るHRF-10Xは、カーペットの路面にまるで吸い付いているかの如く、素晴らしいグリップを披露。21L4'08.4591、ベス ト11秒234で、3度のJJ選手とのバトルを制した中谷選手がグランプリクラスのポールポジションを確定しました。

■Qualifying Results■
1/12 Racing Stock Class
1位JJ Wang   3R44L8'04.016
2位Ai  3R42L8'00.252
3位Rocket Zhang3R42L8'06.238
4位Babby Zhang 3R41L8'00.172
5位Jimmy Qian 2R41L8'00.226
6位Fabio Zhang 3R41L8'05.033
7位Steven Lu  3R41L8'13.992
8位Gu Jia  2R40L8'03.351
9位Yi Chen Jiang3R40L8'06.526
10位Chris Liu  3R39L8'10.701
11位Andy Lee  3R39L8'12.598
12位Ben Lai  1R37L8'00.925
13位Ryan Bao  3R35L8'01.673

F-1 Scale Class
1位Rick Wang  (LOTS-04)2R11.656
2位Tang Yao Guang(LOTS-02)2R11.791
3位Jason Wang (WILL-02)2R11.876
4位Yi Chen (FERR-04)2R11.879
5位Yi Chen Jiang (REDB-01)2R12.010
6位Ming Xu (LOTS-03)2R12.098
7位Scott Li (BENE-01)2R12.321
8位Gu Jia (REDB-02)2R12.362
9位Luyi Zhang (LOTS-05)2R12.537
10位Peng Jiang (FERR-03)1R13.530
11位Lei Chen (MERC-01)2R13.986
12位Wei Yao Sun (MERC-02)1R14.303

F-1 Asia Class
1位JJ Wang 2R23L4'04.335
2位Hironobu Nakatani3R23L4'05.230
3位Tang Yao Guang 3R21L4'05.502
F-1 Grand Prix Class
1位Hironobu Nakatani (HFR) 1R22L4'04.385
2位JJ Wang (CHS)   1R21L4'03.758
3位Dom Xu (3RA)  2R21L4'05.705
4位Jimmy Qian (SAX)  3R21L4'08.459
5位Masatoshi Shibata (HF2) 2R20L4'06.081
6位Hiroyuki Onda (OND)  1R19L4'00.900
7位Ben Lai (TAB)  2R19L4'05.395
8位Rintaro Fujii (SHF)  3R19L4'08.795
9位Teruaki Okoshi (SHF)  3R16L4'03.443
10位Ryan Bao (N.B)  3R15L4'03.180

決勝に向けて
 CRCのハイグリップカーペット路面を舞台に争われた予選ラウンドも3回が終了し、残るは決勝ラウンドが待ち受けています。各選手 決勝ラウンドに備え、マシンに再度セッティングを施している模様。決勝ラウンドは、Aメイン以上が8分間の3ラウンドのポイント制。 また、スケールクラスは、100周の周回レースとなり、どれも予選とは違い、かなりランタイムも長くなるので、長時間の走行でも楽に 走れるような、リアグリップ重視のセッティング変更を行う選手が多い様です。やはり決勝は、如何に安定したラップを刻むかが勝敗の 分かれ目にもなります。各選手、セッティング後の最終の練習走行を終え、意気込みも最高潮の様です。

1/12レーシングクラスBメイン
 5名の選手達によって争われる、1/12レーシングクラス決勝Bメインです。スタートは、ホワイト・イエローのボディーカラーYi Chen Jiang選手と、 レッドのボディーカラーChris選手による激しいトップ争い。その後、Chris選手が前に出てトップに浮上。2番手にYi選手、3番手にレッド・ホワイト のボディーカラーAndy Lee選手が続く展開。トップのChris選手は非常に丁寧なマシンコントロールで、コーナー毎に大きくマージンを取りながらの 走行を重ねています。一方の2位を走るYi選手は、アグレッシブにコーナーを攻めます。その後もChris選手のリードは変わらず、このままゴールかと 思われましたが、終盤になってChris選手が痛恨のミス!変わってトップに浮上したのは、Yi Chen Jiang選手!そのままゴールのチェッカーを受けま した。

1/12レーシングクラスAメイン
 1/12レーシングクラスの決勝Aメインは8名の選手によって、8分間3ラウンドによって争われます。
 決勝1ラウンド目。スタートは素晴らしいスタートダッシュを決めたホワイトのカラーJJ選手がトップ。2番手にホワイトのカラーAi選手、3番手に ピンクカラーのRocket選手と続きます。その後、JJ選手が後続との差をどんどん広げ、早くも逃げ切り態勢。2位を走るAi選手にレース中盤で1周近く 差を広げます。その2位争いは、Ai選手とRocket選手の間で激しく行われます。すると、Ai選手がミスし、Rocket選手が単独の2位に浮上。トップは 依然JJ選手でしたが、何と高速シケインでまさかのミス!フロントセクション破損で緊急ピットイン。その間JJ選手は5位までポジションダウンし、 代わってトップはRocket選手に。そして、そのまま決勝1ラウンド目を征します。

 決勝2ラウンド目。JJ選手は素晴らしいスタートで、序盤からレースをリード。後続は、Ai選手、Babby選手と続く流れ。JJ選手はベストを10秒587 にまで上げて、後続を引き離します。レース中盤から、後半になってもJJ選手の勢いは衰えを見せず、周回遅れも次々とパス。そしてそのまま貫禄の 走りで、44L8'00.614でトップゴールを果たします。2位はAi選手、43L8'07.593、3位はBabby選手、43L8'11.122でした。

 決勝3ラウンド目。スタートはまさかのAi選手がフライングにより最後尾に落ちます。トップはJJ選手、2位にRocket選手が続きます。その後ろ、3位 にはBabby選手が控える展開。その後もトップを走るJJ選手は安定したラップで周回を重ねます。レース中盤にも、集中力を切らす事無くJJ選手が最後 までミスなく走り切り、何とJJ選手は45周をマーク!45L8'09.390、ベスト10秒559でトップフィニッシュ、優勝を飾りました。このラウンド2番手は、 Rocket選手、42L8'02.557、3番手はFabio選手、41L8'01.838と言う結果に終わりました。

F-1アジアクラスAメイン
 F-1アジアクラス決勝Aメインは、8分間3ラウンドのポイント制で争われます。
 決勝1ラウンド目。スタートはJJ選手が上手く決め、抜群のスタートダッシュを武器に、2位中谷選手との差をどんどん広げに掛かります。その後、 必死で追い上げを図る中谷選手がインフィールドでミス。約1周の差にまでJJ選手と2位中谷選手との差が広がります。誰もがJJの勝利かと思った矢先、 レース後半JJが突如乱れます。細かいミスを連発し、中谷選手がその間真後ろまで迫ります。その後、JJが焦って大クラッシュ!トップは中谷選手と なり、そのまま46L8'05.080、ベスト10秒291でトップゴール。2位はJJ選手、44L7'44.086、ベスト10秒203でした。

 決勝2ラウンド目。各車綺麗なスタートを見せ、素晴らしい立ち上がり。トップはJJ選手、2番手中谷選手、3番手にホワイト・ブルーのカラーTang 選手が続く展開。その後もJJ選手はトップを独走。2番手の中谷選手は周回遅れと絡み、スタックし、大きくタイムロスを抱えてしまいます。ここで JJ選手は楽な展開となります。2番手走行の中谷選手は後半になってもミスが目立ち、トップとの差は約1周にまで広がりを見せます。そして、終始 安定したラップで周回を重ねたJJ選手が45L8'04.484、ベスト10秒274でトップゴール!

 決勝3ラウンド目。このラウンドはTang選手欠場により、2台での争い。JJはまたしてもスタート良く飛び出し、トップを走行。2番手中谷選手は やや緊張しているのか、インフィールドのラインが攻め切れていない感じがあります。その間もトップはJJ選手、変わらない速いペースで周回を重 ねます。JJは後続との差をぐんぐん広げ、中谷選手を周回遅れにするも、ミスでスタックしてしまいます。しかし、その後も何とか立て直し、マシン の挙動はふらつきながらも、粘りの走りでトップゴールで優勝を飾ります。JJ選手の最終ラウンドのタイムは、47L8'09.953、ベスト10秒147、中谷 選手は、46L8'02.643、ベスト10秒272でした。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメインは、100周の周回レースで争われます。
 スタートはポールポジションからスターとのロータスのマシンRick選手が素晴らしいスタートダッシュを決め、先頭に立ちます。しかし、高速 シケインでミス!トップはフェラーリのYi Chen選手が浮上します。後続では、ベネトンを駆るScott選手がトラブルで緊急ピットをしている模様。 2番手は、こちらもロータスのMing選手、3番手にはこちらもグリーンのロータスTang選手がつけ、ロータス1,2,3の様相を呈します。その後、コー ナー毎にトップが入れ替わる波乱の展開、トップはここでTang選手が浮上。2番手は8番グリッドからスタートのレッドブルGu Jia選手が急浮上して きます。その後もややレースは荒れ模様。12番グリッドからスタートのメルセデスWei選手がリアウィング破損でピットイン。トップは変わらずグリ ーンのロータスTang選手、2番手もロータスMing選手、3番手にウィリアムズJason選手が上がってきます。後方、ポールスタートのRick選手のマシンは、 フロントノーズを大きく大破し、空力がダウンしているせいか、なかなか上位陣に絡む所までポジションを上げていけません。レース後半になり、 トップは依然Tang選手、2番手は同一周回で、Ming選手が追う展開。そして、終始周回遅れもマージンを取って綺麗に周回を重ねたTang Yao Guang選手 が、100L22'16.733、ベスト12秒130でF-1スケールクラスの優勝を勝ち取りました!2位は惜しくもMing選手、100L22'29.452、ベスト12秒273でした。

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメインは、8分間3ラウンドのポイント制で争われます。
 決勝1ラウンド目。スタートは各社一斉に綺麗な出だし。トップはHiroFactory Racing Familyの中谷選手、2番手Team CHESHENのJJ選手、 3番手にTeam 3 RacingのDom選手が続く展開。その後、中谷選手が周回遅れと絡み、後続のJJ選手と接触!両者クラッシュし、トップで復帰 したのは中谷選手。JJ選手は僅かにタイムロスしてしまいます。その後は、JJ選手がミスを重ねてしまい、中谷選手はトップを楽な形で走行。 さらなるアドバンテージを築きます。そして、周回遅れのパスも見事で、素晴らしく走るHRF-10Xを武器に、42L8'06.886、ベスト10秒928で 1ラウンド目を征します。

 決勝2ラウンド目。トップ2台、中谷選手、JJ選手が素晴らしいダッシュを見せ、後続を引き離します。トップ2台はサイドバイ・サイドの白熱 の展開。その後、トップのHiroFactory Racing Family中谷選手が周回遅れと接触した一瞬の隙に、Team CHESHENのJJ選手が前に出ます。しかし、 JJ選手もその後周回遅れと絡み、スタックし、大きくタイムロス。このラウンド、周回遅れが鍵の様です。ここでトップに再び出たのは、中谷選手。 JJ選手はやや乱れ、激しいトップ争いも落ち着いてきます。中谷選手はこのままゴールかと思いきや、リアトラクションが若干軽く、加速時にテール がスライド気味になっています。それを逃しまいと、JJ選手が猛烈に追ってきますが、攻めすぎてインにスタック!粘りの走りを見せた中谷選手が、 43L8'07.338、ベスト11秒026でトップゴール。立て続けに2勝をおさめ、F-1グランプリクラスの優勝を決めました。
 決勝3ラウンド目。スタート直後から、2番手スタートのJJ選手が中谷選手に一矢報いようと、激しく猛チャージ。しかし、中谷選手も巧みな ブロックで、簡単にはそれをさせようとはしません。しかし、周回遅れが出だすと、レースが荒れ模様になってきます。トップを走行の中谷選手、 なんと周回遅れに絡まれ、フロントサス破損でリタイヤを期します。レースは後半まで周回遅れも交えながらサバイバルの様相です。トップはJJ 選手、2位はTeam 3 RacingのDom選手が続きます。その後方は、3位Team SAXOのJimmy選手、4番手にTeam HiroFactory 2の柴田選手と続きます。 レース終盤、JJ選手は自身のミスも何回かありましたが、何とか粘りの走りでトップフィニッシュを決め、F-1グランプリクラス2位を確定しまし た。JJ選手のタイムは、43L8'01.247、ベスト10秒904でした。

ポディウム表彰
 各所で素晴らしいドッグファイトが行われた決勝のレース終了後、各クラストップ3でポディウム表彰が行われました。大会会長の北澤より、中国 グランプリらしい観音開きの盾が贈られます。今回初の試みとなった1/12ストッククラスは、中国のトップドライバーJJ選手が圧巻の走りで優勝。また、 F-1アジアクラスも、同選手が持ち味をフルに生かした走りで優勝を決め、ダブル優勝に輝きます。また。F-1スケールクラスは、毎周の様にめまぐるしく トップが代わる状況下、Tang選手が冷静沈着な走りで初優勝を決めました。そして、F-1グランプリクラスは、HiroFactory Racing Family中谷選手が ベテランらしい走りと、HRF-10Xの素晴らしい戦闘能力を余す所なく発揮し、優勝を決めました。入賞された選手の皆さん本当におめでとうございました。

■Final Results■
1/12 Racing Stock Class B Main

1位Yi Chen Jiang 40L8'08.284
2位Chris Liu   40L8'09.198
3位Andy Lee  39L8'04.658
4位Ben Lai  37L8'00.937
5位Ryan Bao  36L8'08.856

1/12 Racing Stock Class A Main
Total 2  R1   R2   R3 
1位JJ Wang
200
97
100
100
2位Rocket Zhang
199
100
94
99
3位Ai
198
99
99
93
4位Babby Zhang
196
98
98
96
5位Steven Lu
194
95
97
97
6位Gu Jia
191
94
96
95
7位Jimmy Qian
191
96
95
94
8位Fabio Zhang
191
93
93
98

F-1 Scale Class A Main

1位Tang Yao Guang(LOTS-02)100L22'16.733
2位Ming Xu (LOTS-03)100L22'29.452
3位Jason Wang (WILL-02) 98L22'18.468
4位Yi Chen Jiang (REDB-01) 97L22'28.708
5位Gu Jia (REDB-02) 95L22'17.056
6位Rick Wang  (LOTS-04) 88L22'16.064
7位Scott Li (BENE-01) 83L22'25.478
8位Peng Jiang (FERR-03) 76L22'30.459
9位Lei Chen (MERC-01) 71L22'34.094
10位Luyi Zhang (LOTS-05) 63L20'51.085
11位Wei Yao Sun (MERC-02) 56L22'24.558
12位Yi Chen (FERR-04) 36L07'34.775
F-1 Asia Class A Final
Total 2  R1   R2   R3 
1位JJ Wang
200
99
100
100
2位Hironobu Nakatani
199
100
99
99
3位Tang Yao Guang
196
98
98
98
F-1 Grand Prix Class A Main
Total 2  R1   R2   R3 
1位Hironobu Nakatani (HFR)
200
100
100
95
2位JJ Wang (CHS) 
199
99
99
100
3位Jimmy Qian (SAX)
197
91
98
99
4位Dom Xu (3RA)
195
97
97
98
5位Masatoshi Shibata (HF2)
195
98
95
97
6位Hiroyuki Onda (OND)
192
96
96
94
7位Rintaro Fujii (SHF)
190
92
94
96
8位Ben Lai (TAB)
187
95
92
91
9位Ryan Bao (N.B)
187
94
91
93
10位Teruaki Okoshi (SHF)
186
93
93
92

ベストルッキングカー賞
 ベストルッキングカー賞には、中国在住の日本人ドライバーである柴田選手が獲得しました。ホワイトとブルーで綺麗に仕上げられたボディー。 今回はHiroFactory 2と言うチームを編成してグランプリクラス初参戦を果たします。このカラーはピットに居ても、コース上でも非常に目立ち、 素晴らしいインパクトを周囲に与えた事でしょう。柴田選手には、F1RCGPオリジナル写真盾が贈られました。また次回、傑作をお待ちしています。

全体表彰・抽選会
 大会の最後は全体表彰式並びに大抽選会です。各クラスの選手全員に、表彰カードの授与が行われます。その後、日本から持ち込んだ協賛品 をRickさんが司会をして大抽選会が始まります。中国市場にはない日本の製品が満載なので、各選手かなり興味深々で商品を確認していたのが 印象的でした。抽選の最後の目玉は、Yokomoから提供のGT500キットです。まだまだ中国市場では数が少ないジャンル名だけにこれを機にレース が盛り上がってくれればと思います。GT500は地元の選手のFabio選手が当選しました。大変喜んでいました。スポンサーメーカー各社様におか れましては毎回協賛品の提供ありがとうございました。その後、閉会式が行われ、大会会長並びにRickさんの挨拶でF1RCGP 2014 Round5 in China Shanghai RCI V2が無事に終わりました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、F-1グランプリクラスモーターのシェアと、全員の参加選手国名、年齢別、 そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、参考になさってください。 次回行われる予定のF1RCGP Round6は、7月13日(日)岐阜大会 in モンデウスサーキットです。岐阜大会はTamTam岐阜以来の2回目の開催となりま すが、場所をモンデウスサーキットに移しての開催です。高原に位置するサーキットなので、夏本番前にしては大変涼しく過ごしやすい天候が予想 されますので、皆様お誘い合わせの上是非お越し頂ければと思います。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 本大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナーRick様、運営の手伝いや準備にご尽力頂いたBabby様、 その他スタッフの皆様、そして多くのご協賛品を頂いたサポートメーカーの皆さま、本当にありがとうございました。お陰さまで無事に本大会 を終了することが出来ました。まだ今シーズンは多くのラウンドが残っておりますが、世界中のF−1ドライバーに楽しんで頂けるように精い っぱい頑張りますので、今後ともF1RCGPAを宜しくお願いいたします。