天気:雨(屋外)、気温:10.8℃、湿度:77%、路面温度:11℃
F1RCGP2015 Round3は場所を四国徳島に移し、徳島県小松島市に店舗を構えるBIG+3 RC CIRCUIT(ビッグプラススリー・アールシー・サーキット)で行われ
ました。ここ四国地方でもF-1が非常に盛り上がっており、フォーミュラ四国(Formula Shikoku)シリーズがあり2年目を迎える程です。なお、今大会はF-1ローカ
ルクラスを2015年度フォーミュラ四国開幕戦も兼ねたレースとなっています。会場となるここBIG+3 RC CIRCUITは、ラジコンカー専用サーキットとして、2001年
にオープン。2007年のリニューアルオープンを経て、ハイグリップ&ハイスピード、1周235mのビッグコースに生まれ変わりました。バックストレートは46m、フ
ラット細粒アスファルト舗装です。また、メインのコースとは別に、ドリフトファンの為にドリフト専用コースも完備。日中から夕方以降もRCカーのジャンルを問
わず多くのRCファンで賑わいを見せています。隣接するショップは、青いコンテナが目印。店頭には、タミヤ、京商、ヨコモ、無限、HPI、三和、双葉、KO
等、各社商品ラインナップも充実しており、万全の態勢です。店員さんは川野店長夫婦2名。全日本選手権でも活躍を見せる川野貴義店長の的確なアドバイスで、
常連さんも入門者も気兼ねなくRCをエンジョイできるのが最大の魅力です。
当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:11名、F-1クラス:11名、F-1スケールクラス:5名、F-1GPクラス:5チーム、6名、合計33名のエントリーでした。四国
の熱いF-1ファンを中心に、中京、近畿、関東勢も加わり、非常に多くの選手が参加。中でも2014年スケールクラスワールドチャンピオン重松選手、2014年グラン
プリクラスワールドチャンピオン、HiroFactory Racing Familyの中谷選手も参戦し、会場を盛り上げました。また、今大会からグランプリクラス優勝者には遠征
費補助金として15,000円、年間のワールドチャンピオンチームには150,000円の副賞も加わります。これにより参加チームの遠征費用負担が少しでも和らげばと願
いつつ、今後も最高峰クラスとして多くのチームがこのチャンピオンシップにチャレンジして頂ければと思っております。今後もF1RCGPAの色々な改革にご期待下
さい。
プラクティスDay
毎年天候が危ぶまれる四国・徳島大会。今回の前日練習走行日は朝方雨が降り、路面が濡れていたものの、直ぐに日が出始めて乾きだし、各選手朝からドライ
コンディションで走り出しています。明日の天気は元々雨の予報でしたが曇りになり、天も味方してくれている感があります。コース上では地元徳島、高知、愛
媛勢が既に高ラップで走行を重ねています。少々冷たい風が時折吹き、花粉も舞っている状態ですが、路面グリップは良好で、各選手数台で競い合いながら走行
し、ライバルとの差を確認し合っている様です。F-1クラス、F-1ローカルクラスはサーキットの常連でもある杉本選手が好調。また、F-1スケールクラスは自作
シャーシで挑む古川選手も自己ベストを更新する勢いでマシンセットも大分仕上がっている模様。また、愛媛勢ではキャメルロータスがトレードマークの合田選
手も采のM13ボディーを搭載し好調の様です。やはり高速サーキットは空力が重要で、ボディのマウントポジションや、フロントウィングにフラップを付け足した
りと、空力的付加物をテストしている選手が多くいます。名古屋・中京勢は、久しぶりに木下選手兄弟や荒川選手も参戦!1つ1つセットを変えながらしっかり
セッティングを取っており、流石ベテランらしい走りに感心させられます。一方、荒川選手は数回走らせただけで、ほぼセットを取ってしまっています。こちら
も流石タミヤF-1世界タイトルの経験がある選手、要所をついた的確なセット出しが光ります。名古屋勢は練習後に徳島名産のうどんや海鮮を食べに行くそうで、
余裕が感じられます。やはり地方遠征は、レース以外にもいくつかの楽しみを見つけ、旅行気分で出かけるのが良いですね!
グランプリクラスは、昨年度の世界チャンピオンのHiroFactory Racing Family中谷選手が緊急参戦!元々天候を気にして参加をどうするか考えていたそうです
が、やはりF-1の魅力には勝てず、前日から熱心な練習を行っています。傍らにはしっかりレイン用のマシンも用意し、チャンピオンらしいそつの無さが伺えます。
ZENの橋本選手は久々の徳島遠征参戦で、前々日の金曜から徳島入り。マシンはもちろんZFC-014。このマシンはマシン全体のグリップ力が物凄く、BIG+3サーキッ
トのエキスパート達のペースにもついて行け、かなり好調の模様。TEAM BIG+3では、今年度から昔TEAM いけと〜ん?だった芳之内選手が仲間入り。ファーストド
ライバー川野氏を筆頭に、上位を目指す為に万全のチーム体制です。芳之内選手のマシンはモロテック製6輪。インフィールドでのコンパクトな回頭性が際立っ
ていました。芳之内選手は雨のコンディションでも強さを見せるので、ウェットコンディションも期待が掛かります。その他、TEAM ALBATROSSの大崎選手はバッ
ク付きアンプでパワーソースシステムの調整に苦戦している模様。Team TM Circuit野尻選手は練習走行日は来場できないものの、他のレースで地方遠征時の調子
の良さが伺えますので、明日のレースの活躍が楽しみな所です。
運営陣は明日のレースに向けて、出場メンバーのパソコン登録、タイヤマーキングを済ませ万全の体制です。今のところまだ天気予報は曇りのまま。明日のレ
ースが久しぶりに晴れて、皆が思う存分RCをエンジョイできる事を願います。
大会当日
大会当日の朝は雨がポツポツ降っています。始めはまだ路面は乾いていたのですが、次第に路面は黒くなりヘビーウェットに。各選手室内ピットに移動した
り、テントを設置したりと、先ずはピットの環境準備を整えています。朝から雨の為に、ピットや運営サイドの準備もドタバタしましたが、ようやく受付が始
まり、コース上は早速受付を終えた選手が走り出しています。F-1クラス、F-1ローカルに参戦の合田選手は雨を得意とし、流石の雨の走りを披露。マクラーレ
ンカラーの高平選手も加わり、ハイペースの走行を続けています。F-1スケールクラスワールドチャンピオン重松選手も本日始発の電車で朝早くから来場し、雨
仕様にセッティングしていたせいもあり、いつも以上に好調な走りです。そして、この雨を心待ちにしていた安原選手もウェットテストを水を得た魚のように
熱心に行っています。雨のコンディションの大番狂わせがあるのを期待し、選手自身のモチベーションも熱くなっている模様。一方、周囲を上回るペースで走行
するのが、F-1スケールクラス、グランプリクラス参戦のBIG+3 Racing芳之内選手。コーナーリングスピードが異次元に速く、雨を得意とする同選手はかなりの
好調の様子です。ちなみにタイヤは、リヤタイヤにHPI F-10の溝付リヤタイヤ、フロントにミニのラバータイヤを装着しているとの事です。また、ZENの橋本選
手も好調。橋本選手は、プロポのミキシング機能を使い、スロットル開度に応じてジャイロゲインを可変させるセットをテストし、それが大当たりしている様で
す。また、ストレートスピードも速く、芳之内選手の最大のライバルと成り得る状況です。そして、昨年度ワールドチャンピオンのHiroFactory Racing Family中
谷選手も雨の中、いろいろなテストメニューをトライしています。タイヤセッターを使ってPit-Shimizuのラバータイヤに溝を入れ水捌けを良くしたり、色々な手
段でグリップを稼ごうとしています。また、現在ポイントランカーのTeam TM Curcuit野尻選手は、この雨の状況下ではかなり少ない練習でマシンを温存している
様です。やはりテスト走行も良いのですが、あまりしすぎるとメカトラブル等の原因にもなりますので、この作戦にもレースが始まったらどの様な展開になるか
期待しましょう。
練習走行タイムの後は、開会式、ドライバーズミーディングを終え、いよいよ雨の中でF1RCGP Round3 in 徳島大会が始まります。今季初のウェット宣言が審判
委員長の木津氏から宣言されます。また、今大会は雨が安定して降っている事から、レースコンディションがこの先大きく変わることは無いと言う事を考慮し、
予選2ラウンドのベストラウンド制を取る事となりました。ポイント制では無いので、各選手作戦を切り替えてレースに臨む必要がありそうです。また、当日は
RC Magazineの荒川氏が取材・撮影等を行ってくれました。次号でレースレポートが載りますので、是非誌面をご覧ください。
予選1ラウンド目
F-1ローカルクラス予選1ラウンド目。雨が降る中行われた最初のヒートでは、ホワイト・イエローのカラー磯部選手が出だしから好調です。
雨で足元を取られても綺麗にカウンターをあてながらの走行で、他車ではスピンなど頻繁に起きている中、安定した走行を重ねます。2番手は
堺選手が追走するも、マシントラブルで後退。結局終始磯部選手のリードでレースが進み、11L4'22.507、ベスト22秒164でトップゴールを果た
します。続く第2ヒートでは、キャメルカラーの合田選手がトップを快調にリード。インフィールドの速度がかなり速く、他車をどんどん引き
離しています。ストレートエンドに所々深い水溜りがあり、普通はマシンの挙動が乱れるのですが、これをものともせず力強く走り抜けて行き
ます。ゴールタイムは唯一の12周、12L4'09.502、ベスト20秒249で総合でも暫定ポールを獲得です。総合2番手はマルボロカラーの徳田選手、
3番手にもマルボロカラーの高平誠選手が続きます。
F-1クラス予選1ラウンド目。スタート直後にホワイト・レッドグラデーションカラーの吉本選手がリタイヤすると言う波乱の展開の中、この
クラスでもキャメルカラーの合田選手がトップを快走。ストレートの安定感と、コーナーリングスピードの高さが断トツで、まるでスポンジタイ
ヤを履いているかの様です。ゴールタイムは12L4'05.756、ベスト20秒030で、暫定ポールポジションのタイムとなります。2番手はブラック・レ
ッドのカラー森原選手、11L4'04.232、ベスト21秒355です。続く2ヒート目は、雨が次第に強くなる悪条件化、マルボロカラーの高平誠選手がト
ップに立ちます。レース中盤になると、ブラック・ホワイトのカラー古川選手が徐々に雨の走りに慣れてきて、トップに浮上。ややインフィール
ドで縁石に乗りすぎる感はあるものの、何とかトップゴールし、11L4'20.858、ベスト22秒006で総合3番手に食い込みます。
F-1スケールクラス予選1ラウンド目。このクラスは4分間のベストラップで競われます。スケールクラスはナロートレッドと言う事もあり、
雨の中ではなかなか安定した走りに苦戦を強いられる中、ストレートでティレル磯部選手がクラッシュを期します。そんな中、マルボロカラー
の徳田選手は終始安定した走りを見せます。徳田選手のマシンはややアンダーステアのマシンでこれが功を奏したのでしょう。ベストラップは
23秒416で、暫定ポールを獲得。2番手はマルシア木下啓治選手で24秒660、3番手はティレル重松選手で25秒185と言う結果でした。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。このクラスからスピードが上がり、ウェット路面の水の抵抗も大きく受け始めます。先ず序盤トップ
に立ったのは、ZEN橋本選手。ZFC-014は水の抵抗も跳ね除け、終始安定した走りで好タイムを重ねていきますが、ミッション周りから異音が発生
!何とスパーギヤが舐めて、ペースが落ちている様です。代わってトップに立ったのは、BIG+3 Racingの芳之内選手。芳之内選手は雨のコンディ
ションを楽しむかの様にハイペースで最後まで走行を重ね、12L4'19.794、ベスト20秒497でトップゴールし、暫定ポールを獲得。2番手には、最
終ラップでZEN橋本選手をパスした、BIG+3 Racing川野選手が11L4'10.634で入り、BIG+3 Racing1、2態勢を築きます。
予選2ラウンド目
F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。雨は小雨になり、1ヒート目はオレンジ・ブラックカラーの堺選手がトップに立ちます。周りの車はやや
アンダーステアに苦しむ選手が多い中、堺選手のマシンは回頭性も良く、好ラップを連発します。あまりにも調子が良いので、本人も緊張の面持ち
で、やや手元が震えだすも何とか12L4'16.552、ベスト20秒729でトップゴール、総合でも3番手のポジションに浮上します。2ヒート目では、マル
ボロカラーの高平誠選手がアンプトラブルで出走を見送る中、トップは合田選手。合田選手は雨の中嶋を彷彿とさせる走りで、キレのあるコーナー
リングを披露。ブラック・レッドカラーの川野選手が追うもかなわず、何と合田選手はグランプリクラスをも凌ぐスーパータイム、12L4'03.376、
ベスト19秒863をマークし、ポールポジションを獲得します。2番手のマルボロ徳田選手との差は約10秒もあり、断トツのポールです。
F-1クラス予選2ラウンド目。雨足が強まる中、1ヒート目はまたまたキャメルカラーの合田選手がトップを独走。2位のブラック・レッドのカラ
ー森原選手との差をどんどん広げ、最後までアグレッシブに攻め切り、12L4'18.446で、コンディションが悪かったせいで1ラウンド目の記録は抜け
ないものの、こちらのクラスでもポールポジションを獲得します。2ヒート目は、トップスタートのブラック・ホワイトカラー古川選手が高速シケイ
ンでいきなりスピンを期し、大きく順位を落とします。代わってトップはオレンジ・ブラックカラー堺選手、2位にマルボロ高平選手が続きます。そ
の後、2位を走る高平選手がトラブルの為ストップすると、2位はホワイトのカラー木津選手が浮上。堺選手は終始安定した走りでトップゴールと思
いきや、古川選手が後半にペースを上げて何と逆転し、11L4'14.348、ベスト22秒097で総合2番手ポジションを守り抜きました。
F-1スケールクラス予選2ラウンド目。このラウンドは、マルシア木下政勝選手と、ティレル重松選手2台での争いです。木下選手は打倒重松選手を
掲げ、このラウンドで何とか倒しておきたい所でしょうか。しかし、木下政勝選手はアタック開始早々にリタイヤ。その後は重松選手の一人舞台とな
ります。そんなギャラリーも注目する中、重松選手は果敢にラインを攻め、1ラウンド目の自己ベストを上回り、24秒245を叩き出し総合2番グリッド
を獲得。スケールクラスのポールポジションは、1ラウンド目の結果でマルボロ徳田選手に決定しました。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。序盤はZEN橋本選手がトップに浮上。今回はスパー音も問題はなさそうで、快調なペースで走行しています。
しかし、ここでBIG+3 Racing芳之内選手がペースを上げてトップに浮上。このトップ2台が終始似たようなタイムで激しいトップ争いを展開します。
一方、3番手はBIG+3 Racing川野選手。しかし、小さいミスが重なりなかなかトップを追う事ができません。その後も芳之内選手と橋本選手のトップ
争いは1秒以内の差で続き、この最終ラウンドはBIG+3 Racing芳之内選手が最後まで集中力を保ち、12L4'12.172、ベスト20秒357でポールポジション
を獲得しました。2番手はZEN橋本選手、12L4'13.529、ベスト20秒425、3番手は少し差が開きBIG+3 Racing川野選手が11L4'07.746、ベスト21秒692
と言う結果でした。
■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位 | 合田 司 | 2R12L4'03.376
| 2位 | 徳田 毅 | 2R12L4'13.266
| 3位 | 堺 和久 | 2R12L4'16.552
| 4位 | 川野 貴義 | 2R12L4'18.291
| 5位 | 磯部 靖哲 | 2R11L4'07.577
| 6位 | 高平 誠 | 1R11L4'16.302
| 7位 | 高平 修二 | 2R11L4'16.771
| 8位 | 木津 祐之 | 1R10L4'10.027
| 9位 | 大崎 隆司 | 2R10L4'13.793
| 10位 | 吉本 祐之 | 2R 3L1'35.342
| 11位 | 杉本 篤史 | D.N.S.
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F-1クラス
1位 | 合田 司 | 1R12L4'05.756
| 2位 | 森原 茂利 | 1R11L4'04.232
| 3位 | 古川 守 | 2R11L4'14.348
| 4位 | 重松 隆一 | 2R10L4'07.993
| 5位 | 堺 和久 | 2R10L4'13.570
| 6位 | 高平 誠 | 1R10L4'14.325
| 7位 | 木津 裕之 | 2R 9L4'03.680
| 8位 | 安原 誠治 | 1R 9L4'17.331
| 9位 | 高平 修二 | 2R 9L4'25.931
| 10位 | 吉本 祐之 | 1R 1L0'31.145
| 11位 | 杉本 篤史 | D.N.S.
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F-1スケールクラス
1位 | 徳田 毅 (MCLA-02) | 1R23.416
| 2位 | 重松 隆一 (TYRL-01) | 2R24.245
| 3位 | 木下 啓治 (MARU-02) | 1R24.660
| 4位 | 木下 政勝 (MARU-01) | 2R35.309
| 5位 | 磯部 靖哲 (TYRL-02) | 1R37.010
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F-1グランプリクラス
1位 | 芳之内 剛 (BI3) | 2R12L4'12.172
| 2位 | 橋本 努 (ZEN) | 2R12L4'13.529
| 3位 | 川野 貴義 (BI3) | 2R11L4'07.746
| 4位 | 中谷 洋信 (HFR) | 2R11L4'14.918
| 5位 | 野尻 行信 (TMC) | 1R10L4'11.878
| 6位 | 大崎 隆司 (ALB) | 1R 7L4'00.213
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