天気:雨(屋外)、気温:24.2℃、湿度:86%、路面温度:22℃
F1RCGP2015 Round10は場所を再び四国徳島に移し、徳島県小松島市に店舗を構えるBIG+3 RC CIRCUIT(ビッグプラススリー・アールシー・サーキット)で行
われました。ここ四国地方でもF-1が非常に盛り上がっており、フォーミュラ四国(Formula Shikoku)シリーズがあり2年目を迎える程です。フォーミュラ四国は来
月の10月25日に最終戦がエバラサーキットで行われる予定ですのでこちらの方も宜しくお願いいたします。会場となるここBIG+3 RC CIRCUITは、ラジコンカー専用
サーキットとして、2001年にオープン。2007年のリニューアルオープンを経て、ハイグリップ&ハイスピード、1周235mのビッグコースに生まれ変わりました。バ
ックストレートは46m、フラット細粒アスファルト舗装です。また、メインのコースとは別に、ドリフトファンの為にドリフト専用コースも完備。日中から夕方以
降もRCカーのジャンルを問わず多くのRCファンで賑わいを見せています。隣接するショップは、青いコンテナが目印。店頭には、タミヤ、京商、ヨコモ、無限、
HPI、三和、双葉、KO等、各社商品ラインナップも充実しており、万全の態勢です。店員さんは川野店長夫婦2名。全日本選手権でも活躍を見せる川野貴義店
長の的確なアドバイスで、常連さんも入門者も気兼ねなくRCをエンジョイできるのが最大の魅力です。
当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:9名、F-1クラス:10名、F-1スケールクラス:6名、F-1GPクラス:3チーム、4名、合計29名のエントリーでした。四国
の熱いF-1ファンを中心に、中京、近畿勢も加わり、非常に多くの選手が参加。中でも2014年スケールクラスワールドチャンピオン重松選手、2014年グランプリク
ラスワールドチャンピオン、HiroFactory Racing Familyの中谷選手も参戦し、会場を盛り上げました。また、今週末は多くの地域で雨の予報だった為、各地でレ
ースが中止になる中、雨だから参加してくれたと言うのが荒川選手、木下選手等の名古屋勢です。各選手万全のウェット対策の中、激しいウェットレースでのバ
トルが随所で繰り広げられました。
プラクティスDay
毎回天候が危ぶまれる四国・徳島大会。今大会もかなりの確率で雨天レースが予想されていたのですが、練習日の土曜日は1日を通して晴天に恵まれます。
四国・高知勢は早朝からコースに到着し、練習走行を開始している模様。高知勢の高平選手の兄弟と、地元徳島からは古川選手が接近戦のバトルを早くも展
開し、お互いのセットアップの進み具合を確認し合っている様子が見受けられます。その後、徐々にコースには更に多くの参加選手が集結。昼過ぎにはF-1ワ
ールドチャンピオンHiroFactory Racing Family中谷選手も登場し、グランプリクラスのマシンをコースインさせています。今回も中谷選手はグランプリクラ
ス、スケールクラス2クラスに参戦予定。2台のHRF10Xを用意し、ワイド仕様とナロー仕様共に調子はまずまずの様子。そして、BIG+3 Racingの芳之内選手は
6輪マシンで練習走行を重ねています。同チームの川野選手はこの日の練習走行はせず、マシン準備を中心に作業をしている模様。午後になると、ウェットレ
ースが予想される明日に向けて、ドライの中、ウェットマシンを登場させる選手も出てきます。芳之内選手、中谷選手はゴムタイヤの当たりを取るべく、数周
の周回数で走行を終えて、明日の準備は万端と言わんばかりの様子です。
運営陣も明日のレースに向けて、打ち合わせ、出場メンバーのパソコン登録、タイヤマーキングを済ませ万全の体制です。今のところまだ天気予報は雨の降
水確率は高いままですが、奇跡の晴れを願いつつ、皆が思う存分RCをエンジョイできる様に祈るばかりです。
大会当日
大会当日の早朝は雨もなく路面も乾いていたのですが、8時くらいから徐々に雨が降り出し、路面も見る見るウェット状態に。奇跡を期待していたのですが
無情にも叶わず、ウェットレースと言う事になります。しかし、そんな厳しい状況でも、それを想定内かと言った様子で粛々と準備を進める徳島大会のエント
ラントの姿にはただただ頭が下がる思いです。次回は必ず晴れのベストコンディションでの開催を切に願います。今日は昨日の練習走行で会場入りできなかっ
た重松選手、堺選手、そしてTEAM ALBATROSSの大崎選手等数名の選手も登場。ウェット用のマシンにゴムタイヤを履かせ、コース上を軽快に疾走しています。
ゴムタイヤはリアにPit-ShimizuのPS-0545を装着する選手が多く、フロントはライド若しくは、ミニ用のタイヤを加工して若干扁平率を下げ気味に使うのがコ
ツの様です。スケールクラスに参加の名古屋勢、木下選手兄弟も、ウェットセットを真剣な面持ちで取り始めています。木下啓治選手のマルシアは前回優勝マ
シンただけに、練習走行の最後の方にはにかなりの好ラップを記録して走行を重ねている模様。一方の荒川選手はジャイロを装着していない事もあってか、マ
シン挙動が若干ナーバスに見えます。しかし、ここは持ち前のテクニックでこらえて、何とかマシンをゴールまで運んでいって貰いたい所です。また、F-1クラ
スに参戦の安原選手は、今回は地元の集まりがあると言う事で参加を見送られようとしていましたが、雨の為に参加ができる事となり、逆に嬉しいニュースで
す。安原選手は久しぶりのRCカー走行と言う事で、本当に楽しんでいる姿が印象的でした。
練習走行を終えて、朝のブリーフィングでは残念ながらウェット宣言を競技委員長の木津氏から選手に伝えられ、いよいよレースがスタートします。今回特
別に予定されていたGTクラスは雨の為にキャンセルになり、F-1クラス4クラスでの開催となります。F-1ローカルクラス、F-1クラス、F-1グランプリクラスは
4分間の予選、8分間の決勝。F-1スケールクラスは予選は4分間のタイムアタック、決勝は40周の周回レースとなります。また、当日はRC Magazineの荒川
氏が取材・撮影等を行ってくれました。次号でレースレポートが載りますので、是非誌面をご覧ください。
予選1ラウンド目
F-1ローカルクラス予選1ラウンド目。雨が降る中で行われた最初のヒートでは、マルボロマクラーレン高平誠選手がトップに立ち走行を重ねます。やや雨
は小降りになり、ウェット条件としては難しいとされるコンディションでのレースです。そんな中、慎重な走りで高平誠選手は周回し、2位を走るホワイト・
イエロー・ブルーのカラー大崎選手を抑えて、11L4'12.888、ベスト22秒400をマークしトップゴールします。2ヒート目はホワイトのマシン磯部選手が序盤ト
ップを走行。しかし、インフィールドで転倒し大きくタイムロス。その間、ウィリアムズの高平修二選手がトップに浮上するも、各車スピンやクラッシュが多
くなり、周回数毎に順位が入れ替わる目まぐるしい展開。路面コンディションも難しく、最終的には我慢のレースを征したのは、序盤トップだった磯部選手で、
10L4'04.930、総合では3位の成績です。このラウンドトップは先ほどのラウンドトップの、マルボロマクラーレン高平誠選手でした。
F-1クラス予選1ラウンド目。1ヒート目はスタート直後、レッド・ブラック・ホワイトカラーの古川選手がストレートでクラッシュ!Tバーが折れてリタイ
ヤする間、ウィリアムズ高平修二選手がトップ。2位はティレル重松選手。トップの高平修二選手は徐々にペースを上げ、後続を引き離します。高平修二選手
のマシンは他車がスピンする中、終始弱アンダーで安定した走行を見せ、11L4'19.690、ベスト22秒713でトップゴール。2ヒート目は、トップマルボロマクラ
ーレン高平誠選手、2番手にレッド・ホワイトウィング森原選手が続きます。路面は水かさが減りかなり難しいコンディションとなる中、高平誠選手が上手い
ライン取りでスリッピーなマシンをコントロール。そして、ほぼノーミスの素晴らしい走りで、11L4'12.307、ベスト20秒592で暫定ポールタイムをマーク。
F-1スケールクラス予選1ラウンド目。このクラスは4分間のベストラップで競われます。レース前半はティレル重松選手が他車を寄せ付けない快走を披露。
23秒130のトップタイムをリード。重松選手のマシンは非常にグリップ感が高く、雨の中コーナーリング中にハイサイドする程です。しかし、レース後半になり
ブルーのティレルのマシン磯部選手が22秒台に入れてきて、22秒325のスーパーラップをマーク。磯部選手の走りは混乱を避けるために上手く間合いを開けてタ
イムアタックするスタイルでクリアラップを取り、好タイムを出せた模様。結局このラウンドは磯部選手が暫定ポールポジションを獲得。コースのコンディショ
ンとしては、ストレートアウト側を走ると栗や枯葉が落ちている為に非常にスリッピーとなり、その後のグリップ回復に1周くらいの時間を要する為、注意が必
要の様です。
F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。スタート直後、トップ走行はBIG+3 Racing芳之内選手。ウェット路面とは思えない程の超越したグリップで走行する
マシンは、かなりのレベルにまで仕上げられている模様。高速コーナーではやや不安定な動きを見せるも、上手くコントロールして走行を重ねています。2番手
はHiroFactory Racing Family中谷選手。芳之内選手を果敢に追いかけるも、マシンの動きはタイヤのセットが外れてか、若干ピーキーになっている様で、なか
なかペースを上げられない模様。その他、後続も同じ様な感じで、苦労している様子です。トップBIG+3 Racing芳之内選手は、後続の苦労を尻目に快走を披露、
11L4'04.265、ベスト21秒621で暫定ポールポジションを獲得します。
予選2ラウンド目
F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。1ラウンド目との間で、30分ブレイクを取ったのですが、この間雨も止み、若干晴れ間も覗く空模様。加えて風も吹き
始めたので、路面は奇跡的に一気に70%程乾き、スポンジでも走れそうな状況になっている様です。1ヒート目は、トップにマルボロマクラーレンカラーの高平
誠選手、2番手にホワイト・オレンジカラー吉本選手が続く展開。トップ高平選手は、タイヤのスキール音を鳴らしての走行で、ゴムタイヤをチョイスしての
快走を見せています。その後も、高平誠選手は2位以下を大きく引き離してトップを独走し、11L4'03.241、ベスト21秒462で自己ベストを約9秒も更新しトップ
ゴール。2ヒート目は、1周目にホワイトのカラーリング磯部選手がトップで返ってくるも、またもクラッシュ!代わってオレンジ・ブラックのカラー堺選手が
トップに浮上。各社タイヤの温度が上がり始めたのか、タイヤのスキール音が激しくなり始めます。その後、トップの堺選手もストレート立ち上がりでスピンを
してしまいます。その間、再び磯部選手がトップに浮上しますが、後半再度堺選手が逆転し、10L4'03.432、ベスト21秒722で総合4番手のタイムを記録します。
ポールポジションは、1ヒート目の結果で、マルボロ高平誠選手が確定になります。
F-1クラス予選2ラウンド目。1ヒート目、混戦状態のスタートから上手く抜け出したのは、レッド・ブラック・ホワイトのカラーリング古川選手。しかし、
その後は乾いた路面のせいなのか、タイヤがヒートしてきて各車スピンの連続でかなりコントロールが難しそうです。その後、トップは入れ替わり、オレンジ・
ブラックカラーの堺選手がトップに。2台のトップ争いは終盤まで続くが、結局コンマ6秒差で、古川選手が逆転し、11L4'08.094、ベスト20秒955でトップフ
ィニッシュ総合3番手のタイムをマーク。2ヒート目は、序盤にマルボロカラーの高平誠選手がトップ。上位3選手が20秒台に入れ、路面コンディションも
概ね回復してきた感があります。スポンジで結構走れそうな路面ですが、この時点ではまだゴムタイヤを装着する選手しかいない模様。後半になると、高平選手
の背後に、レッド・ホワイトウィングの森原選手が近づきバトルに。2台の争いは最後まで続きますが、結局大台12周に飛び込んだ森原選手が12L4'16.776、ベ
スト20秒299でトップゴール、ポールポジションを獲得しました。
F-1スケールクラス予選2ラウンド目。まだウェット宣言中ですが、このラウンドからベネトン中谷選手、マルシア木下啓治選手がスポンジタイヤをチョイス。
しかし、スターティンググリッドに並べようとしている矢先に雨がパラパラと降り始めようとする無情な展開です。そんな中でもベネトン中谷選手がこのヒート
トップタイムをマーク、しかし、ラップは24秒台と思うように伸びません。2番手はブルー・ホワイト・レッドのカラー木下政勝選手、こちらは手堅くゴムタイ
ヤをチョイスし、タイムの方は26秒118まで詰めてきます。しかし、雨は止む事もなく降り続け、このラウンドはタイムを更新したのは木下政勝選手のみと言う事
で予選タイムアウト。結局ヒートトップはベネトンの中谷選手、予選ポールポジションは前ラウンドの結果より、ティレル磯部選手と言う結果になりました。
F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。路面は半乾き状態で、雨がパラつくと言うかなり難しいコンディションの中最後の予選が始まります。トップはBIG+3
Racing芳之内選手、2番手はHiroFactory Racing Family中谷選手、3番手に川野選手が続く展開。BIG+3 Racing川野選手は若干オーバーステアに苦しんでいるせ
いかタイムが伸びず、一方同チームメイト芳之内選手は19秒台にベストを乗せて、ハイペースで走行を重ねます。2番手は中谷選手ですが、芳之内選手にはついて
行けず。そしてそのまま芳之内選手が11L4'08.888、ベスト19秒743で自己ベストには及びませんがトップフィニッシュ。ポールポジションを獲得します。
■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位 | 高平 誠 | 2R11L4'03.241
| 2位 | 吉本 祐之 | 2R11L4'21.760
| 3位 | 大崎 隆司 | 1R10L4'01.559
| 4位 | 堺 和久 | 2R10L4'03.432
| 5位 | 磯部 靖哲 | 1R10L4'04.930
| 6位 | 高平 修二 | 1R10L4'11.536
| 7位 | 木津 祐之 | 1R10L4'26.274
| 8位 | 杉本 篤史 | D.N.S.
| 9位 | 川野 貴義 | D.N.S.
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F-1クラス
1位 | 森原 茂利 | 2R12L4'16.776
| 2位 | 高平 誠 | 2R11L4'07.884
| 3位 | 古川 守 | 2R11L4'08.094
| 4位 | 堺 和久 | 2R11L4'08.710
| 5位 | 吉本 祐之 | 2R11L4'10.222
| 6位 | 高平 修二 | 1R11L4'19.690
| 7位 | 重松 隆一 | 1R10L4'04.193
| 8位 | 木津 祐之 | 2R10L4'17.402
| 9位 | 安原 誠治 | 2R 9L4'05.376
| 10位 | 杉本 篤史 | D.N.S.
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F-1スケールクラス
1位 | 磯部 靖哲 (TYRL-02) | 1R22.325
| 2位 | 重松 隆一 (TYRL-01) | 1R23.130
| 3位 | 中谷 洋信 (BENE-01) | 1R24.192
| 4位 | 荒川 努 (GREE-01) | 1R25.819
| 5位 | 木下 政勝 (MARU-01) | 2R26.118
| 6位 | 木下 啓治 (MARU-02) | 1R26.549
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F-1グランプリクラス
1位 | 芳之内 剛 (BI3) | 1R11L4'04.265
| 2位 | 中谷 洋信 (HRF) | 1R11L4'17.205
| 3位 | 大崎 隆司 (ALB) | 1R11L4'22.527
| 4位 | 川野 貴義 (BI3) | 2R10L4'05.914
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