F1RCGP レースリポート


第10戦 F1RCGP2015 in Tokushima
BIG+3 RC CIRCUIT 2015年9月6日(日)


天気:雨(屋外)、気温:24.2℃、湿度:86%、路面温度:22℃

 F1RCGP2015 Round10は場所を再び四国徳島に移し、徳島県小松島市に店舗を構えるBIG+3 RC CIRCUIT(ビッグプラススリー・アールシー・サーキット)で行 われました。ここ四国地方でもF-1が非常に盛り上がっており、フォーミュラ四国(Formula Shikoku)シリーズがあり2年目を迎える程です。フォーミュラ四国は来 月の10月25日に最終戦がエバラサーキットで行われる予定ですのでこちらの方も宜しくお願いいたします。会場となるここBIG+3 RC CIRCUITは、ラジコンカー専用 サーキットとして、2001年にオープン。2007年のリニューアルオープンを経て、ハイグリップ&ハイスピード、1周235mのビッグコースに生まれ変わりました。バ ックストレートは46m、フラット細粒アスファルト舗装です。また、メインのコースとは別に、ドリフトファンの為にドリフト専用コースも完備。日中から夕方以 降もRCカーのジャンルを問わず多くのRCファンで賑わいを見せています。隣接するショップは、青いコンテナが目印。店頭には、タミヤ、京商、ヨコモ、無限、 HPI、三和、双葉、KO等、各社商品ラインナップも充実しており、万全の態勢です。店員さんは川野店長夫婦2名。全日本選手権でも活躍を見せる川野貴義店 長の的確なアドバイスで、常連さんも入門者も気兼ねなくRCをエンジョイできるのが最大の魅力です。
 当日の参加人数は、F-1ローカルクラス:9名、F-1クラス:10名、F-1スケールクラス:6名、F-1GPクラス:3チーム、4名、合計29名のエントリーでした。四国 の熱いF-1ファンを中心に、中京、近畿勢も加わり、非常に多くの選手が参加。中でも2014年スケールクラスワールドチャンピオン重松選手、2014年グランプリク ラスワールドチャンピオン、HiroFactory Racing Familyの中谷選手も参戦し、会場を盛り上げました。また、今週末は多くの地域で雨の予報だった為、各地でレ ースが中止になる中、雨だから参加してくれたと言うのが荒川選手、木下選手等の名古屋勢です。各選手万全のウェット対策の中、激しいウェットレースでのバ トルが随所で繰り広げられました。


プラクティスDay
 毎回天候が危ぶまれる四国・徳島大会。今大会もかなりの確率で雨天レースが予想されていたのですが、練習日の土曜日は1日を通して晴天に恵まれます。 四国・高知勢は早朝からコースに到着し、練習走行を開始している模様。高知勢の高平選手の兄弟と、地元徳島からは古川選手が接近戦のバトルを早くも展 開し、お互いのセットアップの進み具合を確認し合っている様子が見受けられます。その後、徐々にコースには更に多くの参加選手が集結。昼過ぎにはF-1ワ ールドチャンピオンHiroFactory Racing Family中谷選手も登場し、グランプリクラスのマシンをコースインさせています。今回も中谷選手はグランプリクラ ス、スケールクラス2クラスに参戦予定。2台のHRF10Xを用意し、ワイド仕様とナロー仕様共に調子はまずまずの様子。そして、BIG+3 Racingの芳之内選手は 6輪マシンで練習走行を重ねています。同チームの川野選手はこの日の練習走行はせず、マシン準備を中心に作業をしている模様。午後になると、ウェットレ ースが予想される明日に向けて、ドライの中、ウェットマシンを登場させる選手も出てきます。芳之内選手、中谷選手はゴムタイヤの当たりを取るべく、数周 の周回数で走行を終えて、明日の準備は万端と言わんばかりの様子です。
 運営陣も明日のレースに向けて、打ち合わせ、出場メンバーのパソコン登録、タイヤマーキングを済ませ万全の体制です。今のところまだ天気予報は雨の降 水確率は高いままですが、奇跡の晴れを願いつつ、皆が思う存分RCをエンジョイできる様に祈るばかりです。

大会当日
 大会当日の早朝は雨もなく路面も乾いていたのですが、8時くらいから徐々に雨が降り出し、路面も見る見るウェット状態に。奇跡を期待していたのですが 無情にも叶わず、ウェットレースと言う事になります。しかし、そんな厳しい状況でも、それを想定内かと言った様子で粛々と準備を進める徳島大会のエント ラントの姿にはただただ頭が下がる思いです。次回は必ず晴れのベストコンディションでの開催を切に願います。今日は昨日の練習走行で会場入りできなかっ た重松選手、堺選手、そしてTEAM ALBATROSSの大崎選手等数名の選手も登場。ウェット用のマシンにゴムタイヤを履かせ、コース上を軽快に疾走しています。 ゴムタイヤはリアにPit-ShimizuのPS-0545を装着する選手が多く、フロントはライド若しくは、ミニ用のタイヤを加工して若干扁平率を下げ気味に使うのがコ ツの様です。スケールクラスに参加の名古屋勢、木下選手兄弟も、ウェットセットを真剣な面持ちで取り始めています。木下啓治選手のマルシアは前回優勝マ シンただけに、練習走行の最後の方にはにかなりの好ラップを記録して走行を重ねている模様。一方の荒川選手はジャイロを装着していない事もあってか、マ シン挙動が若干ナーバスに見えます。しかし、ここは持ち前のテクニックでこらえて、何とかマシンをゴールまで運んでいって貰いたい所です。また、F-1クラ スに参戦の安原選手は、今回は地元の集まりがあると言う事で参加を見送られようとしていましたが、雨の為に参加ができる事となり、逆に嬉しいニュースで す。安原選手は久しぶりのRCカー走行と言う事で、本当に楽しんでいる姿が印象的でした。
 練習走行を終えて、朝のブリーフィングでは残念ながらウェット宣言を競技委員長の木津氏から選手に伝えられ、いよいよレースがスタートします。今回特 別に予定されていたGTクラスは雨の為にキャンセルになり、F-1クラス4クラスでの開催となります。F-1ローカルクラス、F-1クラス、F-1グランプリクラスは 4分間の予選、8分間の決勝。F-1スケールクラスは予選は4分間のタイムアタック、決勝は40周の周回レースとなります。また、当日はRC Magazineの荒川 氏が取材・撮影等を行ってくれました。次号でレースレポートが載りますので、是非誌面をご覧ください。


予選1ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選1ラウンド目。雨が降る中で行われた最初のヒートでは、マルボロマクラーレン高平誠選手がトップに立ち走行を重ねます。やや雨 は小降りになり、ウェット条件としては難しいとされるコンディションでのレースです。そんな中、慎重な走りで高平誠選手は周回し、2位を走るホワイト・ イエロー・ブルーのカラー大崎選手を抑えて、11L4'12.888、ベスト22秒400をマークしトップゴールします。2ヒート目はホワイトのマシン磯部選手が序盤ト ップを走行。しかし、インフィールドで転倒し大きくタイムロス。その間、ウィリアムズの高平修二選手がトップに浮上するも、各車スピンやクラッシュが多 くなり、周回数毎に順位が入れ替わる目まぐるしい展開。路面コンディションも難しく、最終的には我慢のレースを征したのは、序盤トップだった磯部選手で、 10L4'04.930、総合では3位の成績です。このラウンドトップは先ほどのラウンドトップの、マルボロマクラーレン高平誠選手でした。
 F-1クラス予選1ラウンド目。1ヒート目はスタート直後、レッド・ブラック・ホワイトカラーの古川選手がストレートでクラッシュ!Tバーが折れてリタイ ヤする間、ウィリアムズ高平修二選手がトップ。2位はティレル重松選手。トップの高平修二選手は徐々にペースを上げ、後続を引き離します。高平修二選手 のマシンは他車がスピンする中、終始弱アンダーで安定した走行を見せ、11L4'19.690、ベスト22秒713でトップゴール。2ヒート目は、トップマルボロマクラ ーレン高平誠選手、2番手にレッド・ホワイトウィング森原選手が続きます。路面は水かさが減りかなり難しいコンディションとなる中、高平誠選手が上手い ライン取りでスリッピーなマシンをコントロール。そして、ほぼノーミスの素晴らしい走りで、11L4'12.307、ベスト20秒592で暫定ポールタイムをマーク。
 F-1スケールクラス予選1ラウンド目。このクラスは4分間のベストラップで競われます。レース前半はティレル重松選手が他車を寄せ付けない快走を披露。 23秒130のトップタイムをリード。重松選手のマシンは非常にグリップ感が高く、雨の中コーナーリング中にハイサイドする程です。しかし、レース後半になり ブルーのティレルのマシン磯部選手が22秒台に入れてきて、22秒325のスーパーラップをマーク。磯部選手の走りは混乱を避けるために上手く間合いを開けてタ イムアタックするスタイルでクリアラップを取り、好タイムを出せた模様。結局このラウンドは磯部選手が暫定ポールポジションを獲得。コースのコンディショ ンとしては、ストレートアウト側を走ると栗や枯葉が落ちている為に非常にスリッピーとなり、その後のグリップ回復に1周くらいの時間を要する為、注意が必 要の様です。
 F-1グランプリクラス予選1ラウンド目。スタート直後、トップ走行はBIG+3 Racing芳之内選手。ウェット路面とは思えない程の超越したグリップで走行する マシンは、かなりのレベルにまで仕上げられている模様。高速コーナーではやや不安定な動きを見せるも、上手くコントロールして走行を重ねています。2番手 はHiroFactory Racing Family中谷選手。芳之内選手を果敢に追いかけるも、マシンの動きはタイヤのセットが外れてか、若干ピーキーになっている様で、なか なかペースを上げられない模様。その他、後続も同じ様な感じで、苦労している様子です。トップBIG+3 Racing芳之内選手は、後続の苦労を尻目に快走を披露、 11L4'04.265、ベスト21秒621で暫定ポールポジションを獲得します。


予選2ラウンド目
 F-1ローカルクラス予選2ラウンド目。1ラウンド目との間で、30分ブレイクを取ったのですが、この間雨も止み、若干晴れ間も覗く空模様。加えて風も吹き 始めたので、路面は奇跡的に一気に70%程乾き、スポンジでも走れそうな状況になっている様です。1ヒート目は、トップにマルボロマクラーレンカラーの高平 誠選手、2番手にホワイト・オレンジカラー吉本選手が続く展開。トップ高平選手は、タイヤのスキール音を鳴らしての走行で、ゴムタイヤをチョイスしての 快走を見せています。その後も、高平誠選手は2位以下を大きく引き離してトップを独走し、11L4'03.241、ベスト21秒462で自己ベストを約9秒も更新しトップ ゴール。2ヒート目は、1周目にホワイトのカラーリング磯部選手がトップで返ってくるも、またもクラッシュ!代わってオレンジ・ブラックのカラー堺選手が トップに浮上。各社タイヤの温度が上がり始めたのか、タイヤのスキール音が激しくなり始めます。その後、トップの堺選手もストレート立ち上がりでスピンを してしまいます。その間、再び磯部選手がトップに浮上しますが、後半再度堺選手が逆転し、10L4'03.432、ベスト21秒722で総合4番手のタイムを記録します。 ポールポジションは、1ヒート目の結果で、マルボロ高平誠選手が確定になります。
 F-1クラス予選2ラウンド目。1ヒート目、混戦状態のスタートから上手く抜け出したのは、レッド・ブラック・ホワイトのカラーリング古川選手。しかし、 その後は乾いた路面のせいなのか、タイヤがヒートしてきて各車スピンの連続でかなりコントロールが難しそうです。その後、トップは入れ替わり、オレンジ・ ブラックカラーの堺選手がトップに。2台のトップ争いは終盤まで続くが、結局コンマ6秒差で、古川選手が逆転し、11L4'08.094、ベスト20秒955でトップフ ィニッシュ総合3番手のタイムをマーク。2ヒート目は、序盤にマルボロカラーの高平誠選手がトップ。上位3選手が20秒台に入れ、路面コンディションも 概ね回復してきた感があります。スポンジで結構走れそうな路面ですが、この時点ではまだゴムタイヤを装着する選手しかいない模様。後半になると、高平選手 の背後に、レッド・ホワイトウィングの森原選手が近づきバトルに。2台の争いは最後まで続きますが、結局大台12周に飛び込んだ森原選手が12L4'16.776、ベ スト20秒299でトップゴール、ポールポジションを獲得しました。
 F-1スケールクラス予選2ラウンド目。まだウェット宣言中ですが、このラウンドからベネトン中谷選手、マルシア木下啓治選手がスポンジタイヤをチョイス。 しかし、スターティンググリッドに並べようとしている矢先に雨がパラパラと降り始めようとする無情な展開です。そんな中でもベネトン中谷選手がこのヒート トップタイムをマーク、しかし、ラップは24秒台と思うように伸びません。2番手はブルー・ホワイト・レッドのカラー木下政勝選手、こちらは手堅くゴムタイ ヤをチョイスし、タイムの方は26秒118まで詰めてきます。しかし、雨は止む事もなく降り続け、このラウンドはタイムを更新したのは木下政勝選手のみと言う事 で予選タイムアウト。結局ヒートトップはベネトンの中谷選手、予選ポールポジションは前ラウンドの結果より、ティレル磯部選手と言う結果になりました。
 F-1グランプリクラス予選2ラウンド目。路面は半乾き状態で、雨がパラつくと言うかなり難しいコンディションの中最後の予選が始まります。トップはBIG+3 Racing芳之内選手、2番手はHiroFactory Racing Family中谷選手、3番手に川野選手が続く展開。BIG+3 Racing川野選手は若干オーバーステアに苦しんでいるせ いかタイムが伸びず、一方同チームメイト芳之内選手は19秒台にベストを乗せて、ハイペースで走行を重ねます。2番手は中谷選手ですが、芳之内選手にはついて 行けず。そしてそのまま芳之内選手が11L4'08.888、ベスト19秒743で自己ベストには及びませんがトップフィニッシュ。ポールポジションを獲得します。


■予選順位■
F-1ローカルクラス
1位高平 誠  2R11L4'03.241
2位吉本 祐之 2R11L4'21.760
3位大崎 隆司 1R10L4'01.559
4位堺 和久  2R10L4'03.432
5位磯部 靖哲 1R10L4'04.930
6位高平 修二 1R10L4'11.536
7位木津 祐之 1R10L4'26.274
8位杉本 篤史 D.N.S.
9位川野 貴義 D.N.S.

F-1クラス
1位森原 茂利 2R12L4'16.776
2位高平 誠  2R11L4'07.884
3位古川 守  2R11L4'08.094
4位堺 和久  2R11L4'08.710
5位吉本 祐之 2R11L4'10.222
6位高平 修二 1R11L4'19.690
7位重松 隆一 1R10L4'04.193
8位木津 祐之 2R10L4'17.402
9位安原 誠治 2R 9L4'05.376
10位杉本 篤史 D.N.S.

F-1スケールクラス
1位磯部 靖哲 (TYRL-02)1R22.325
2位重松 隆一 (TYRL-01)1R23.130
3位中谷 洋信 (BENE-01)1R24.192
4位荒川 努  (GREE-01)1R25.819
5位木下 政勝 (MARU-01)2R26.118
6位木下 啓治 (MARU-02)1R26.549
F-1グランプリクラス
1位芳之内 剛 (BI3) 1R11L4'04.265
2位中谷 洋信 (HRF) 1R11L4'17.205
3位大崎 隆司 (ALB) 1R11L4'22.527
4位川野 貴義 (BI3) 2R10L4'05.914

決勝に向けて
 雨の中の予選ラウンドを無事に終えて、次は決勝ラウンドです。決勝ラウンドは全てAメインで行われます。各選手これまでのウェット走行でマシンに対し て施した防水多雨策の水漏れチェックや、駆動部分のオイルアップ等、ドライレース時より一層入念なマシンチェックを行っている模様です。これだけ雨の ラウンドが続くと、皆非常に慣れた手つき。世界中でどこよりもウェットに対するノウハウやドライビングスキルを身に着けているであろう選手達による、 最高のウェットレースがこれから始まろうとしています。
 決勝はF-1ローカルクラス、F-1クラス、F-1グランプリクラスは8分間の周回レース。F-1スケールクラスは40周の周回レースで行われます。マシンにとって も、ドライバーにとっても過酷なレースが想定されますが、雨のレースだからこそのチャンスもある筈です。F-1グランプリクラスで高い雨の勝率を誇るBIG+3 Racingの芳之内選手に刺客が現れるかどうかにも注目して見て行きましょう。

F-1ローカルクラスAメイン
 F-1ローカルクラス決勝Aメイン。決勝に入っても雨はシトシトと降り続く中、スタートは大混乱からの幕開けです。トップに出たのはホワイト・イエロー・ ブルーのカラーの大崎選手、続いては、川野選手、堺選手が続く展開。トップ大崎選手はマシンもドライビングも非常に好調の様子。2番手の川野選手との差を 徐々につけています。大崎選手は路面をよく見て、水たまりの深いエリアを上手く避けながらの素晴らしい走り。一方、ポールポジションスタートのマルボロ カラーの高平誠選手は4番手と、ここ決勝にきて思うようにペースが上がらない模様。そんな中、大崎選手は依然トップをリードし、順調に周回を重ねていきます。 しかし、ラップ遅れが出だすと、状況は変わってきます。大崎選手が何とストレートで他車と接触しクラッシュ!その間、2番手の川野選手とのさはコンマ数秒差 にまで縮まります。しかし、レース後半は大崎選手がベストを23秒146にまで押し上げ、ペースアップ。2番手川野選手のベストが24秒569ですから、1秒以上も 速い事になります。そしてそのまま大崎選手が底力を見せつけ、F-1ローカルクラスの優勝を勝ち取りました。

F-1クラスAメイン
 F-1クラス決勝Aメイン。スタートはまたも混戦で、各選手入り乱れ誰がトップにたってもおかしくない状況です。そんな中、トップに浮上したのが、3番グリッド からスタートのレッド・ブラック・ホワイトのカラーリング古川選手!古川選手は非常に切れのあるアグレッシブなライン取りで一気にトップに立つと、2番手の高平 選手に既に大きく差を付けての走行。トップ古川選手のペースは素晴らしく、その後3分経過時点では2位に11秒ものアドバンテージを築きます。一方、2番手争い は面白くなってきます。高平修二、高平誠選手の兄弟対決です。負けたほうが舎弟的立場にでもなるのでしょうか、お互い必死に前に出ようとトップ争いにも似た緊迫 感でサイド・バイ・サイドのバトルを展開します。その間も、トップ古川選手は逃げます。誰もがこのままブッチギルと思った矢先、古川選手のマシンから何やら異音が 響いてきます。何とスパーが舐め始めてきた様で、加速が非常にマイルドになってきます。それでも、ベストは22秒983で唯一の22秒台をマークし走行を重ね、何とか 気力でマシンをゴールまで運びきった古川選手が雨のF-1クラスを制しました!注目の2番手争いは、ウィリアムズの高平修二選手が勝利と言う結果になりました。

F-1スケールクラスAメイン
 F-1スケールクラス決勝Aメイン。スタートでは、ポールスタートの磯部選手が何といきなり大きくスピン!それに後続が突っ込むかたちでクラッシュが続きます。波乱 の幕開けで始まったスケールクラス、トップに立ったのはベネトンの中谷選手!流石のライン取りで全走車を交わし、早くもリードを広げようとする勢い。2番手はティ レルの重松選手。今回の重松選手は雨の中でも非常にグリップ良く快調に走行しているシーンが多く見受けられます。マシンは時折雨の中でもハイサイドする程のグリップ で、相当セッティングが煮詰まっている模様。一方、ポールスタートのティレル磯部選手は6周目にマシントラブルにより棄権。続いてグリーン・ブラックのカラー荒川選 手もピットで長く調整するなど、後続の方ではトラブルが相次ぎます。そんな中、ベネトン中谷選手はトップを快調にリード。ここで、2位にはマルシアの木下啓治選手が 浮上、3位は木下政勝選手も付けます。ここで前ラウンドの第9戦の様にトップの中谷選手から白煙が上がるシーンを誰もが一瞬頭を過ぎりますが、今回は大丈夫そうです。 中谷選手を先頭に、各車続々とピットイン。全選手が綺麗に1回で所定のピットストップエリアに停めて、ルーティーンピットワークを終えると、ピット前と同じ順位で後 半戦に入って行きます。後半戦は、雨が非常に強くなり、マシンとドライバー両方に負担が大きいレースとなりましたが、ベネトン中谷選手が序盤から終始トップをリード し、この過酷なF-1スケールクラスの優勝を決めました!2位は5番グリッドから大健闘のブルー・ホワイト・レッドのカラー木下政勝選手!安定感のある走りがこの結果に 繋がり、素晴らしい走りでした!

F-1グランプリクラスAメイン
 F-1グランプリクラス決勝Aメイン。雨足が非常に強くなる中、決勝のスタートです。スタートは、BIG+3 Racing芳之内選手が無難な出だしでトップに立ちます。2位は Team ALBATROSS大崎選手が浮上!このまま芳之内選手がトップをリードして行くのかと思いきや、何とストレートで単独スピン!ここでトップは大崎選手に代わり、大崎 選手はかなり快調なペースで走行します。他車が26秒台中盤の中、何と大崎選手は25秒台に入れての走行です。後続では、BIG+3 Racingのファーストドライバー川野選手が 受信機のトラブルでリタイヤ。BIG+3 Racingに先行き不安のイメージが漂う中、芳之内選手も焦りからか思うようにトップを追いかけられない様子。そして、レースは後半 戦に突入し、大崎選手が雨の中の大金星かと思った矢先、まさかのマシンストップ!!!大きくレースをリードしてきた大崎選手でしたが無念のリタイヤとなってしまいま す。ここでトップに返り咲いたのはBIG+3 Racing芳之内選手。笑顔もこぼれる中、大逆転でそのまま8分走り切り、トップゴール!2位は振り返ればそこにいると言わんと ばかりのHiroFactory Racing Family中谷選手が入賞し、流石この様な混乱でも大きなポイントを獲得!3位はリタイヤの周回数の差で大崎選手が入りました〜。大崎選手の 残念さが非常に良く伝わったレースでした。それにしても芳之内選手は雨が強いです。
■決勝順位■
F-1ローカルクラスAメイン
1位大崎 隆司 19L8'10.309
2位川野 貴義 19L8'17.810
3位高平 誠  17L8'05.377
4位堺 和久  17L8'07.792
5位高平 修二 16L8'14.415
6位木津 祐之 16L8'27.407
7位磯部 靖哲 15L8'22.327
8位吉本 祐之 15L8'24.561
9位杉本 篤史 D.N.S.

F-1クラスAメイン
1位古川 守  20L8'08.576
2位高平 修二 20L8'17.097
3位高平 誠  19L8'16.450
4位堺 和久  19L8'20.255
5位吉本 祐之 17L8'26.054
6位重松 隆一 17L8'26.229
7位森原 茂利 16L8'10.318
8位安原 誠治 16L8'11.243
9位木津 祐之 16L8'17.442
10位杉本 篤史 D.N.S.

F-1スケールクラスAメイン
1位中谷 洋信 (BENE-01)40L16'23.909
2位木下 政勝 (MARU-01)34L16'45.616
3位木下 啓治 (MARU-02)34L17'00.663
4位重松 隆一 (TYRL-01)31L16'38.364
5位荒川 努  (GREE-01)13L16'46.027
6位磯部 靖哲 (TYRL-02) 5L 3'41.703
F-1グランプリクラスAメイン
1位芳之内 剛 (BI3) 17L8'00.260
2位中谷 洋信 (HRF) 14L8'16.475
3位大崎 隆司 (ALB) 10L5'29.345
4位川野 貴義 (BI3)  5L2'54.388

ポディウム表彰
 雨の中、各クラス大激戦の決勝を終え、余韻も冷めやらぬ間に、ポディウム表彰が行われました。今回も雨の中で各クラスハイレベ ルなレースが展開され、世界のF-1ラジコンシーンの中でもここまで素晴らしい雨のレースは無いと言える程でした。F-1ローカルクラス は大崎選手が予選の不調を晴らす素晴らしい走りで優勝。F-1クラスは古川選手が決勝前にタイヤのコンパウンドを変えたの事が吉と出て 大きなアドバンテージで優勝!何と条件は違いますが、グランプリクラスよりも速い記録をマーク。F-1スケールクラスは、ベネトン中谷 選手が流石スケールクラスを知り尽くしたと言う走りで盤石のレース運びで優勝。そして、グランプリクラスはローカル優勝の勢いその ままに、大崎選手が流れを作りますが、雨の帝王の芳之内選手が逆転優勝と、随所に非常に見応えのあるバトルが展開されました。皆さん 雨の中本当にお疲れ様でした。

ベストルッキングカー賞
 F1RCGPのベストルッキングカー賞には、地元徳島県から参戦の吉本選手の製作した、オリジナルカラーのマシンが選出されました。オレンジ部分はパッと見 ただのオレンジカラーかと思いきや、細かいフレア模様が散りばめられており、非常にお洒落なカラーリングとなっております。スポンサーデカールがZENただ 1つだったのも、潔くて気に入りました。残念ながら今回のレースは雨で他のボディーを投入する事になってしまった様ですが、今後も力作をお待ちしています!

全体表彰・抽選会
 大会の最後は全体表彰式並びに大抽選会です。雨がパラついているので室内でと思いきや、外はどんどん晴れて青空も覗かせます。何と皮肉なものでしょうか。 そんな中、安全を取ってショップ内に参加者全員を集めてコンパクトに閉会式が行われました。まず全体表彰式では、参加者全員に表彰カードの授与が行われ、 競技委員長の川野氏より一人一人にカード授与が行われました。その後、抽選会へと進み、Yokomoのキット、タバタやQテックの商品等、他にも豪華賞品が満載。 皆さんにもれなく当たるこの抽選会は、毎回好評の様で、皆さん自分の名前が呼ばれるのを今か今かと待っている様子が印象的でした。大会最後は川野氏と、北 澤大会会長の挨拶があり、F1RCGP2015 Round10 in Tokushimaが何とか無事閉幕となりました。雨の中本当に大変だった事と思います。皆様本当にお疲れ様でした 、そして、ありがとうございました。

F1RCGP大会主要機材データ
 F1RCGP2015 Round10の大会データになります。マシン、プロポ、アンプ、バッテリー、モーターのシェアと、参加選手全員の 県名、年齢別構成比、そして男女比です。 次回参加される方、遠征される方等、是非参考になさってください。次回行われる 予定のF1RCGP2015 Round11は、場所を関東に戻って10月11日(日)千葉県のZENサーキット大会です。ZENサーキットはご存知の 通り、タイヤメーカーZENの所有するサーキットになり、関東のF-1のメッカ的場所になり、多くのエントリーが予想されます。 周辺には綺麗で新しいホテルが沢山あり、アクセスもとても良いので、皆様お誘い合わせの上、ご来場・ご参加をお待ちしてお ります。

カーシェア
プロポシェア
アンプシェア
モーターシェア
バッテリーシェア
参加選手県名
年齢層
男女比

謝辞
 F1RCGP2015 Round10徳島・BIG+3サーキット大会に参加された選手の皆様、そしてサーキットをお貸し頂いたサーキットオーナー川野様、各実行 委員を務めて頂いた木津様、古川様、森原様、その他多くのサーキットスタッフの皆様、多くの協賛品のご協力を頂いたサポートメーカーの皆様、 本当にありがとうございました。今回も雨のレースとなり本当に残念な気持ちで一杯ですが、次戦は必ず晴れと信じてF-1普及活動を通して皆にRC カーの楽しさを伝えて行ければと思いますので、応援宜しくお願いいたします。F1RCGPは皆様のご協力によって支えられ、レースが成り立っていま す。